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沖縄

2015-12-03 10:43:35 | 政治経済
普段は政治的ネタは敢えて大きく取り上げていないが、
今回は記事がちょっと気になったので。

昨日、米軍嘉手納基地の辺野古沖移転に反対する沖縄県を
基地移転を推進しようとする国が提訴した裁判で、
沖縄県の翁長雄志知事が法廷でその主張を述べた。

戦後、米ソ冷戦を背景に沖縄が米軍に占領され、
基地などで大きな負担を強いられたことは間違いない。

日本防衛のお題目の元、専ら米国の防衛線の役割を担い、
アジア進攻の前線基地としても利用されてきた。

軍事基地の危険性よりも沖縄が怒り、苛立っていたのは
米兵による事件事故不祥事の問題ではなかったろうか。

さて、本件は手続きの問題なのか、防衛上の問題なのか、
防衛上の問題だとすれば、本当に日本防衛に資する問題なのか。

隣国の大国が太平洋への進出を目論んでいる現在、
文字通りの防波堤としての沖縄の軍事的意味は大きいとみるか、
米軍の世界戦略から見ても沖縄の戦略的重要度は低下しているとみるか。

ともあれ、本件に関する国と県との乖離は最早抜き差しならぬものと
なってしまった。

翁長知事は
「県民の思いを背に、沖縄の主張をして参ります」とのことで
その主張が注目された。

沖縄の歴史を言うときに、第2次大戦において日本で唯一地上戦が行われ、
多くの県民が犠牲になったことが引合に出される。
(日本国内での地上戦としては、他に千島、樺太、硫黄島などもあるが、
 いずれも沖縄のように一般人に多大な犠牲を出しているわけではない)

日本軍からの助けも得られず、多くの一般人、非戦闘員が
崖から身を投じたこともよく知られている。
陸軍などは沖縄を本土決戦のための時間稼ぎと考えていた節さえある。

その後「米軍施政下で県民の住まいが強制的に接収され基地にされた」のも
事実だろう。

しかし、本当に「琉球王国が武力を背景に日本に併合された」ことが
本当に知事の言う「沖縄県民の思い」「沖縄の主張」なのか。

沖縄の希望、沖縄の目指すものは、いわゆる「本土並み」ではなく、
武力を背景に日本に併合された琉球王国を取り戻すことなのか。

日本からの分離独立、とまでは言わなくても緩やかな連合、
日本国内における自治区のようなものを希望しているのか。

地理的、戦略的、歴史的にいろいろな立場があろうが、
私個人としては沖縄の思いを、「同じ日本なのに」
なぜ沖縄にばかり負担を強いるのか、なぜ本土と同じでないのか、
だと思っていたから、知事のご意見が本当に沖縄県民の思いだとすれば、
どう考えて良いのかわからなくなってきた。

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