久しぶりにIT系のお話し。
ソフトバンクがイギリスの半導体大手ARMの全株式を取得して、
完全子会社にする、というニュースが話題になっています。
このARM社を紹介する際に使われる用語がIoT。
IoT、 Internet of Things の略。
「物のインターネット」とも言われるけど日本語の方が意味が取れない。
多くの解説ではIoTの持つ可能性やバラ色の世界を説明しているが、
市場では買収金額が高すぎるとの評価で、ソフトバンクの株価が
大きく下げているようだ。
ソフトバンク自体は元々巨額買収を重ねて大きくなってきた企業だから
それほど驚くにはあたらないのかもしれないが、既に年間売上高を超える
有利子負債を抱えているうえに、今回また巨額投資をするわけで、
投資家には将来の夢よりも今の財務状況のほうが大事なのだろう。
さて、IoTというと、私にはIPv6が頭に浮かぶ。
IPv6、Internet Protocol version6 。
「IPアドレス」という用語をお聞きになったことがあるだろうか。
インターネットに接続するためには、その接続する「ものの場所」を
特定する必要がある。
ざっくりいうとその場所を表す数字がIPアドレス。
ただ、みんなが勝手に自分の好きな数字を割り振られては困るので、
その決め方をルール化し、IPアドレスを割り振る権限のある機関を決めた。
今までは「IPv4」というルールだったが、このIPv4では構造上、
256(2の8乗)の4乗のアドレスしか持てない。
最大で2の32乗(ざっと42億個)しかない。
元々これでは足りなくなると思われていたので、世界に一つの
グローバル・アドレスだけでなく、閉じた範囲では自由につけて良い
ローカル・アドレスを決めてしのいでいた。
しかし、いずれIPv4が枯渇することは間違いなく、
新しく決められたルールがIPv6。
これは、16の4乗の8乗(2の16乗の8乗=2の128乗>10の38乗)
となり、事実上の無限大。
全ての物にIPアドレスを振っても、振り続けてもおつりがくる=枯渇しない
と言われている。
IPv6によるアドレスが降り始められたのは1999年だが、
いまだにIPv4のデバイスがなくなったわけではなく、
(新たに割り振れるIPv4アドレスはほぼ枯渇したが)
IPv4とIPv6のデバイスが混在しているのが現状。
ネットワーク側はIPv6に対応しており、全部とは言わないまでも
IPv6のデバイスが接続しに来てもつながるようになっている。
ということで、
全ての物にIPアドレスを振って、インターネットにつなげる。
つまり、すべての物がインターネットにつながる世界、これがIoT。
何かと個人的な話、例えば留守にしている家のペットの様子がわかるとか、
外出先からエアコンの操作ができるとか、離れた実家の様子がわかるとか
冷蔵庫の中身がわかるとか、そんなのは今だってやろうと思えばできるし、
ビジネスの本質ではない。
本当に役立つのは、村井純氏が10年以上前から言っている話。
例えば、タクシーのワイパーにセンサーをつけネットにつなぐ。
これを集計すれば、リアルタイムにどこでどの程度の雨が降っているかわかる。
急に雨が降り出したとなれば、タクシーの配車を誘導することもできるし、
雨で売れるもの、雨では売れないものの配送を変更することができる。
急に雨になった駅前で安い傘を売るくらいは今だってやっているけど、
雨の範囲に合わせて統合的に流通を変更することはできまい。
「現在の雨」の情報はタクシーだけでなく、いろいろと利用が可能。
こうしてセンサーとネットがつながることにより新たな需要が生まれ
新たな活用が行われる。
どこまで個人的な情報をネットに流すか、共有できるようにするかは
まだまだ議論の余地があるだろうし、それをどう使うかは
さらに微妙な問題をはらむ。
例えば某公共放送で「今日つぶやかれた情報をビッグデータから集計して」
なんてやっている。
個々の情報は集計されることによって見えなくなっているが、
大元は個人のつぶやきである。
いつどこで誰が何をつぶやいたかが分かっているから集計できるのであって、
つまり、自分のつぶやきも、誰かに、知らない誰かに見られ、集計され、
利用されているということ。
今ですらそれ。
IoTの世界になれば、さらに細かく、さらに詳しく、
いつどこでだれが何をしたか、しているか、一挙手一投足が、
センサーを通じて全世界にばらまかれ、見られ、利用されるということです。
はたしてバラ色の世界だろうか。
ソフトバンクがイギリスの半導体大手ARMの全株式を取得して、
完全子会社にする、というニュースが話題になっています。
このARM社を紹介する際に使われる用語がIoT。
IoT、 Internet of Things の略。
「物のインターネット」とも言われるけど日本語の方が意味が取れない。
多くの解説ではIoTの持つ可能性やバラ色の世界を説明しているが、
市場では買収金額が高すぎるとの評価で、ソフトバンクの株価が
大きく下げているようだ。
ソフトバンク自体は元々巨額買収を重ねて大きくなってきた企業だから
それほど驚くにはあたらないのかもしれないが、既に年間売上高を超える
有利子負債を抱えているうえに、今回また巨額投資をするわけで、
投資家には将来の夢よりも今の財務状況のほうが大事なのだろう。
さて、IoTというと、私にはIPv6が頭に浮かぶ。
IPv6、Internet Protocol version6 。
「IPアドレス」という用語をお聞きになったことがあるだろうか。
インターネットに接続するためには、その接続する「ものの場所」を
特定する必要がある。
ざっくりいうとその場所を表す数字がIPアドレス。
ただ、みんなが勝手に自分の好きな数字を割り振られては困るので、
その決め方をルール化し、IPアドレスを割り振る権限のある機関を決めた。
今までは「IPv4」というルールだったが、このIPv4では構造上、
256(2の8乗)の4乗のアドレスしか持てない。
最大で2の32乗(ざっと42億個)しかない。
元々これでは足りなくなると思われていたので、世界に一つの
グローバル・アドレスだけでなく、閉じた範囲では自由につけて良い
ローカル・アドレスを決めてしのいでいた。
しかし、いずれIPv4が枯渇することは間違いなく、
新しく決められたルールがIPv6。
これは、16の4乗の8乗(2の16乗の8乗=2の128乗>10の38乗)
となり、事実上の無限大。
全ての物にIPアドレスを振っても、振り続けてもおつりがくる=枯渇しない
と言われている。
IPv6によるアドレスが降り始められたのは1999年だが、
いまだにIPv4のデバイスがなくなったわけではなく、
(新たに割り振れるIPv4アドレスはほぼ枯渇したが)
IPv4とIPv6のデバイスが混在しているのが現状。
ネットワーク側はIPv6に対応しており、全部とは言わないまでも
IPv6のデバイスが接続しに来てもつながるようになっている。
ということで、
全ての物にIPアドレスを振って、インターネットにつなげる。
つまり、すべての物がインターネットにつながる世界、これがIoT。
何かと個人的な話、例えば留守にしている家のペットの様子がわかるとか、
外出先からエアコンの操作ができるとか、離れた実家の様子がわかるとか
冷蔵庫の中身がわかるとか、そんなのは今だってやろうと思えばできるし、
ビジネスの本質ではない。
本当に役立つのは、村井純氏が10年以上前から言っている話。
例えば、タクシーのワイパーにセンサーをつけネットにつなぐ。
これを集計すれば、リアルタイムにどこでどの程度の雨が降っているかわかる。
急に雨が降り出したとなれば、タクシーの配車を誘導することもできるし、
雨で売れるもの、雨では売れないものの配送を変更することができる。
急に雨になった駅前で安い傘を売るくらいは今だってやっているけど、
雨の範囲に合わせて統合的に流通を変更することはできまい。
「現在の雨」の情報はタクシーだけでなく、いろいろと利用が可能。
こうしてセンサーとネットがつながることにより新たな需要が生まれ
新たな活用が行われる。
どこまで個人的な情報をネットに流すか、共有できるようにするかは
まだまだ議論の余地があるだろうし、それをどう使うかは
さらに微妙な問題をはらむ。
例えば某公共放送で「今日つぶやかれた情報をビッグデータから集計して」
なんてやっている。
個々の情報は集計されることによって見えなくなっているが、
大元は個人のつぶやきである。
いつどこで誰が何をつぶやいたかが分かっているから集計できるのであって、
つまり、自分のつぶやきも、誰かに、知らない誰かに見られ、集計され、
利用されているということ。
今ですらそれ。
IoTの世界になれば、さらに細かく、さらに詳しく、
いつどこでだれが何をしたか、しているか、一挙手一投足が、
センサーを通じて全世界にばらまかれ、見られ、利用されるということです。
はたしてバラ色の世界だろうか。
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