みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

冴返る

2018年02月22日 | 俳句日記
埴生の宿も矢張り我が棲家である。
そこには気兼ね要らずの自由がある。
幾ら自由人の私でも、人中では傍若無人
とはいず、それなりに気は使っていた。

まして、生き延びる為に人様にお世話を
掛けていた身である。
今朝9:30時、晴れて放免となった。
まだ早春の最中、街は冴返っていた。

バス停からお地蔵さんへ向かう坂道の途
中で、ご近所の紅梅が出迎えてくれた。
今年の花は、少しくすんで見える。
寒の戻りのせいかとも思った。

玄関口の通路から見下ろすと、陽だまり
の中で寝ていたお隣の猫が、
「おっ!生きて帰って来たか⁈」
と、こちらを見上げた。


「また宜しくな!」
心の中でつぶやいた。
「冴返る」という季語は、寒の戻りによ
って蘇る澄み切った情感を言う。

〈冴返る 街を辿りて 戻りけり〉放浪子
季語・冴返る(春)

2月22日〔木〕晴れ
自由である事と養生は屢々背反する。
心浮き立ち帰ったものの食材とて無し。
母へ退院の報告がてらに買い物に出た。
戻って室内の整理清掃を簡単に済ませた
が、オーバーワークとなっていたか?
疲れて横になった。
忽ち寝入って、目を覚ますと真っ暗。
げに、自己管理とは難しい。

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1 コメント

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お帰りなさい! (齋藤睦子)
2018-02-23 11:53:42
みちのく放浪子さま、みごとご生還おめでとうございます
現代医療の画期的な進歩、心から頼もしく思います。
これからも抒情的文章、怒りの文章、楽しみにしてます♡
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