みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

夏の雲とのお話

2017年07月03日 | 俳句日記

元禄2年6月8日、芭蕉は出羽の月山に
登った。その時、

《 雲の峰 いくつ崩れて 月の山 》

と名句を詠んだ。

日本古典文学の泰斗、武田友宏先生は、

「夏空にそびえる雲の峰が、夕べと
ともにいくつも崩れ、やがて三日月
の光の中に、月山が神々しく現れた」

と、解釈された。

私は少し違って、

「雲の峰が、いくつも崩れゆくように
はるばると長い道のりをへて、漸く
この神々しい霊山に辿り着いたよ」

と、俳聖の感慨を想った。

夏空に立ち上がる真白の雲を眺めながら
ある人は、空に散った若い兵士達の墓標
を思い、
ある人は、空に憧れ、宇宙を飛び、
ある人は、空の果ての異国を目指した。

夏は太陽のエネルギーが横溢する季節。
小さな文字と数字から目を上げて、雲と
お話をしてはどうだろうか?

私は、雲の向こうに浄土を見た。

〈観音の 如くに白し 雲の峰〉放浪子
季語・雲の峰(夏)

7月3日〔月〕晴れ 午後夕立つ
昨日買った葉鶏頭が
部屋にしっとりと収まって嬉しい。
昨日のブログにミスがあった。
蝉の初音の一文を入れ忘れた。
なんだか頭が冴えない。
いつもの事だけど。


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