明けましておめでとうございます。
昨年の三月、二年ぶりのブログの再開を試みたのですが、
その直後に癌の疑いで緊急入院、ゴールデンウイーク明けに開腹手術を受けました。
大腸癌でした。
以降、六月の末に退院、夏場は自宅療養。涼しくなってきてから機能回復のリハビリと、
もじどうり、余命へ向けての苦闘が続きました。
努力の甲斐があってのものか、体重は65㎏ありましたものが52㎏まで減少したにもかかわらず
60㎏にまで回復し、十月の末に術後の半年点検を受けた際の腫瘍マーカー(転移や悪化を示す指標)
も大幅に改善しましたので、余命を如何ように過ごすかと考えた末にブログの再再開を思い立ったのです。
私が、お釈迦様とともにお迎えの来るのを心待ちにしている間に、世の中が大きくうねり始めたようです。
面白いもので、ヒトは大病を経験したり、災難にあうと心根が変わると言われていますが、
今回の事で、私も些かならず物事の捉え方が違ってきたようです。
そのあたりの心の変化や癌と向き合う処し方なども交えながら、日記風に下手な俳句も添えて
毎日近況をお伝えしたいと思います。おつきあい戴ければ幸いです。
幾らかなりとも、浮世を生きる皆様方のお気持ちが軽く明るくなればと祈りながら。
一月一日
五時半起床 さほど寒くも無し。カーテンを開くと空は雲に覆われているので、
初日は無理かと思いながらも、準備を済ませ阿武隈川へ日課の散歩に出かける。
七時 河畔に到着。 と、阿武隈高地の峯と雲の間から、ほんの五分ほど神々しく光が覗いた。
慌ててかしわ手を打ち、昨年の生還への感謝と今年の順調な闘病を祈る。
有り難き日の出の祝福。希望とはこのような時に生れるのであろう。
川からの帰り道、いつも携帯しているビニール袋にゴミを集め始めた。
楽しませてくれる川へのお礼と思いながら町内のごみ集積所へ持ち帰ることにしているのである。
今日拾ったゴミの中に近所の子供が飛ばせたのであろう紙ヒコーキがあった。
漢字の練習をしたのか、「新」と「羽」という幼い文字がびっしりと書き連ねてある。
これを飛ばした男の子(たぶん)の新春の高揚した気分が伝わってきて、とても嬉しくなった。
こいつは春から・・・・。そこで一句。
あらたふと 歳の命や 初日の出
放浪子
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