バット万。

１８・１９日の土日でKASANKA NATIONAL PARKに他３名で遠足に行ってきた。
遠足といっても、ルサカから約５００ＫＭも北で、車で７時間。
僕の車で僕のみの運転。そんなロングドライブ初ですよ。
しかも、四駆じゃないのに平気かなーとかなり心配。

この国立公園に行った日本人は今まで１０人もいないと思う。
なんせマイナーだから。
何でいったかというと、１０月から１２月の間のみ、この公園には数千万匹のコウモリが餌のフルーツを求めてやってくるから。
そんな限定にはめっぽう弱い。

公園に入るまではしっかりした舗装道路。
途中大雨に出くわして、「あ、もしかして、僕、アメオトコ？」と思ったけれど、２０ＫＭもすればまた晴れた。
公園内はやっぱりダートで、水溜りなんかもできていて、四駆でない僕の愛車は場違い。
石や木の枝にさんざん腹をやられ、悲鳴のようなエンジン音。ごめんね。

ロッヂが空いてないからテントを張るつもりだったのに、キャンプ場のおばさんが頭の悪いこというからごねていると別のオーナーが来て、ロッヂに泊まっていいよと。何だ空いてるじゃないの。

すぐにコウモリ見学へ。
木の上にある展望台から遠くを見ると、湿原に動物が。
角系動物マニアの仲間曰く、幻の角系動物「シタトゥンガ」と判明。
非常にシャイな動物だから、本当に見れることは珍しいと彼は興奮気味。
でも僕には鹿もインパラもシタトゥンガもたいした差は・・・

コウモリ見学場に移動。
１８時１０分に来るはずなのにいっこうに来ない。
こんな遠出したのに空振りは勘弁。
しかも、林の中で待っているため、マラリア危険度赤信号。
１８時３０分、はるか遠くの方で黒い大群が空を舞っているを発見！
それはそれはものすごい数。遠すぎてコウモリか確認はできないけれど、数は半端無い。
真上に来るとばっかり思っていたのに、遥か遠くから遥か遠くに移動するのを見れるだけだったのが残念。たまに列から外れたコウモリがこっちへ飛んでくる。たしかに、コウモリ。
あんな数を真上に見たら間違いなく気持ち悪い。
体液かかったら狂犬病になりかねないし。

夕飯を作っている時、明かりの無い外にいた仲間が突然気を失って倒れた。
偶然見ていた仲間の女の悲鳴で気付き、走り寄った。
しばらくすると意識を戻したが、立てない。
原因はわからないけれど、幸いその二人はカップルだから女に面倒を任せた。
いやいや驚いた。そして偶然でも気付いてよかった。見ていなければ真っ暗だから、しばらく気付かなかったかもしれない。

翌朝、回復して起きた彼の最初の一言は「グンモォ！」。
やれやれ・・・
雨が降り出したから早めに出発。
ぬかるんだら帰れない。最後まで気を引き締めて。

無事きりぬけて、雨の中、最後に看板の前で写真を取ろうとみんなで車から出たその瞬間！
鍵とエンジンをつけたままの車の全てのドアがロック！！
「ええぇぇ！！？」
どうしてこうなるんだろ。最後の最後で大誤算。
写真どころじゃなく、どうしようと。
近くに車屋なんてあるはずもなく、サービスなんか呼んだら日が暮れる。
窓を割るのを覚悟で公園のガードに助けを求めると、数人で車によって試行錯誤してくれてる。
５分も経たないうちに開いた！
どうやらナイフを窓の間にむりやり刺し、弾力性のあるガラスを曲げて手を入れて開けたらしい。
傷一つつけず開けるとはなかなかやるね。
でも、そんな簡単に開けられるということは、そんな簡単に盗めるってこと。
危ね。
もちろん金をねだってきたから、修理代だとおもって献金。
足らないと言い出すから無視したら写真をとってくれと。はい、パシリ。
さっき、「最後まで気を引き締めよう」と誓ったばかりなのに。
毎度の事ながらまったく何が起こるかわからない。

往復の悪道で腹をボコボコにされた愛車のエンジン音は確実におかしくなっていた。
今にも爆発しそうだ。
帰路の途中、遥かまっすぐに伸びる道と、ザンビア－タンザニア間を結ぶタンザン鉄道の線路の上で記念撮影。

レアな国立公園でレアなコウモリとレアなシタトゥンガ。
失神や施錠と、トラブル続きでなんとも思い出深い遠足になった。

家に戻り車を見ると、後部に穴が・・・
修理しないと・・・


・写真＜KASANKA NP＞