Jacarandaの木の下で

2004年〜2006年
ザンビア共和国での在外公館派遣員の記録

送別。

2005-11-28 05:53:38 | Weblog
昨夜は隊員の送別会。
僕がここに来て大半の時間を共にした親友や大好きな友人たちが任期を終えて帰国する。
彼らは実にかっこよく、自分の「いろ」を持ち、ここザンビア人にも大人気であった。
親友が音楽をしていることもあって、送別会は音楽で溢れ、ライブハウスのように飛び跳ね、触れ合う肌は汗まみれ。
それぞれが自分で作った唄を歌い、それに共感し、酔っていた。
前にも書いたかもしれないけれど、それは僕には踏み込んじゃいけない「隊員道」みたいなものがある。違う立場で彼らを見ていて、すごく尊敬し、うらやましく思う。それは僕自身は何も特殊技能を持っていないけれど、彼らは自分のフィールドがあり、地元の人間に直で貢献している姿があるから。

毎回恒例のオークションがあり、帰国隊員が置いていくものを欲しい人がそれぞれに値段を上げていき、落札する。
落札金は隊員のドミトリー維持費にまわるため、帰国隊員は全くの寄付になる。
みんな酒が入っているため、なにがなんだか分からないまま値段を吊り上げていくことになる。
僕もその一人。毎回毎回言われるがままに数字を言っては財布からクワチャが逃げていく。自分で言った額で止まっているのに更に自分で2倍に吊り上げていくようなバカもする。
今回落札したのは、蚊帳、甚平、孫の手、ライト・・・使うのかなぁ。

僕が来た当時から知っている人間が一人ひとりと帰国していくのは本当にさびしいもんだ。
今はまだ、自分が帰国する時のことを考えられない。
成田空港に立つ自分を想像できない。ルサカ空港なら容易に想像できる。先週は7回も行ったから。
でもここでくたばらない限り、確実にその日は来る。
そして新宿から小田急線で帰るんだ。

帰国隊員、おつかれ。
ザンビア人も日本人も彼らから学んだことは数えきれないだろうな。
帰って音楽活動をする親友の唄を日本で聞けることを楽しみにしていよう。

成就。

2005-11-18 05:58:22 | Weblog
昨日、ブログと一緒に神様に手紙を書いたら今夜は雨が降りました。
久しぶりの激しい雷雨、そして思い出した。
うるせー眠れねーやめ早く。
屋根が薄いもんだからほんと四方で太鼓叩き狂ってるような音がする。
今夜もう一度、近くに住んでいる高木ブー様に手紙を書いてみます。

そういえば、僕、アフリカにいます。
1年も過ぎ、当たり前になってるけど、やっぱり未知だよね。
アメリカでもなく、ヨーロッパでもなく、アフリカ。
ちょっと気になったので調べてみた。

アフリカという地名は、古代ローマが前264年から前146年にかけて3次にわたって対岸の都市国家カルタゴと戦ったとき、先方に関することに「アフリ」という形容詞をつけて読んだことに由来する。
その他の説としてはカルタゴの南方に住んでいたベルペル人の一派のアフリグ人に由来するという説、フルーツの実る国とういう意味のファリキアがなまったという説、日の射すところという意味のラテン語のアプリカに由来した説などがあるが今となっては語源を断定することはできない。しかし、ローマ人がつけたアフリカという地名が他のヨーロッパ人によって広く採用され15、6世紀にはこの大陸を指す言葉となった。

らしい。
しっくりこないし、なるほどとも思えない情報でした。


家の話。

2005-11-17 06:05:16 | Weblog
こいつらが僕らのマンゴー泥棒。
ふと見ると、体長20センチくらいのベイビーが誕生してた。
細い枝に登る親に必死でしがみ付き、将来のドロボー修行。

今日は上司に捕まる前にさっさと帰ってきた。
家の支払いがかなり滞っていて、平日いない僕はこうでもしなければ大家に支払いにいけない。
そもそもここは日本の某NGOが管理していて、広い敷地に10棟近い家が並んでいる。家のつくりは立派ではないけれど、3LDKで絨毯もしいてあり、落ち着く家だ。メンテもばっちり、何か問題があればすぐ大家が対処してくれる。支払いだって遅れても追い出されることもなければ電気や水を停められることもない。
もっと広い独立家屋にも住めるけれど、メイドや庭師やガードといったワーカーを普段家をあけている独り者が扱うのはかなりのストレス。
その点ここはすべて管理人任せだから心配ない。
気がつけば庭は整備され、洗濯物はたたんでクローゼット、こげたフライパンはピカピカになって食器棚に入ってる。
たまに家を出た後、テーブルの上にプチエロ系雑誌(週刊現代とか)を出しっぱにしてたことを思い出して赤面する。
ポルノを厳禁とするこの国で何をもってエロティシズムとするのかが全く分からない。1年以上いてザンビア人と下ネタを話した事も無い。
クラブで意識的にセクハラするのも日本人や中国人くらいじゃないかな。当のザンビア人は飲んで踊って金で女を買う。
日本人的な歪んだ「卑猥さ」はなく、性欲=性交渉で終わりなのかな。
派遣員として政治だけでなく、性事の研究にも励みたいと思っております。

おっとまずい、話がそれた。
そういや雨が降りません。
人間の片思いをよそに、雨雲はあっけなく姿を消してゆきました。
残ったのは悶々とした湿気のみ。
汚れた車君を雨で流そうと屋根の無いところに停めたのに、予想はずれでただの見世物にされた車君は腹を立てて一時的にバッテリーをあげてストライキし、僕を運んでくれませんでした。



雨天結構。

2005-11-07 20:45:09 | Weblog
雨が降ったぞぉい!!いやぁークワバラクワバラ。
何ヶ月ぶりだかな。出番を間違ったような雨が少し前に降ったけれど、雨期が終了してから今回の雨期が始まるまで軽く8ヶ月。嫌っつぅほどお天道様とにらめっこ。この雨で命を救われる人間も少なくない。
雨が降ったら降ったで「外出したくない」ってな具合になっちゃうんだけどね。
無い物ねだりは世の常というわけで。
さてと、雨期が始まったと言うことは停電が頻発するから、ろうそく生活が増えるというわけで、ろうそくを補充せねば・・
あと、羽アリね。
大発生しちゃって、うちに帰るとどこから入るのか羽の残骸がちらほらと。
すこぶる気持ちが悪い。

ん~この懐かしいアスファルトと雨が混じる匂い。


鳳凰木

2005-11-03 10:39:15 | Weblog
ここへ来て2度目の火炎樹、そして最後の火炎樹。来年の咲くころには僕はもうここにはいない。

アディスアベバ通りの両側は、誰も文句のつけようが無い真紅の火炎樹で囲まれていて、その中を車で通るだけでもディズニーランドのワールドバザールを通るのと同じくらい嬉しくなる。