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てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

妻有の旅 その10

2009年09月04日 | 国内のおでかけ
Richard Deacon 1 4までありますが、あっと言う間に終わります。

旅行3日目も終盤に。
「明後日新聞社文化事業部」からスタートします。
http://www.asatte.jp/

日比野克彦はどのくらいのプロジェクトを立ち上げているんでしょうか。
と思ったら、こんなにあるみたいです。
http://www.hibino.cc/info/exhibition/index.html

全国いろんな場所に出没しながら、同時進行でいろんなプロジェクトを進行させている。
この明後日新聞社も、そうしたプロジェクトのひとつ。
新聞社という名の通り、本当に新聞を作っている。
何だか「ほぼ日」とかを連想させますが、発行の頻度はそんなにきっちりしていないし、新聞は手作り感たっぷりで、落書きされる建物自体も新聞になっています。
そんなアバウトな感じが妻有の空気感にあっています。
莇平丸という大きな船は日比野克彦なんてまったく知らないだろう子供にも大人気でした。
狭くて暗い船の中に足を踏み入れた子供が怖いけど、外にも出たくないと、入り口の前で立ち往生してお母さんに叱られているのがおかしかった。
朝顔を使った作品(?)もすごいのですが、ここの朝顔の種をきっかけにした交流が22ヵ所で行われているというのもすごいですね。
http://www.asatte.jp/asatteasagaoproject/about.html

こういう意義があるんだかないんだか分からないことを大々的にやるのがいいですね。
ここをくぐりながら枯れた朝顔をとると朝顔の種を貰えるというのでおみやげにいただいてきました。
http://asattenewspaper.blogspot.com/2009/08/blog-post.html

ここだけでなく、妻有はどこに行っても花が多い。
冬が長い地域だけに花を愛でる気持ちが強くなるんでしょうか。
朝顔が家の壁をはうように伸びている家が結構ありました。
ということで、こんなイベントまであったみたいです。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/2009/08/post-135.html

見てみたかったなあ。

続いては「マウンテン」。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=533

車窓から見ただけなんですが、存在感がありました。
周りの山に負けてないですね。

他にも作品を見たんですが、どうも順番が怪しい。
キジマ真紀の「ファンシー・ガーデン」、関根哲男の「帰ってきた赤ふん少年」、ペルラ・クラウセの「石と花」を見たのはお昼前かなあ。
最後にもう一度、農舞台に寄りトイレ休憩。
その前に「リバース・シティ」や「シモン・ビール」といった作品を車窓からですが、見ることができました。
芸術祭2日目も充実していたなあ。
十日町まで行くと、行き先にあわせて帰りのバスを乗り換えて私たちは越後湯沢へ。
途中の会場や駅の近くでバスを降りることも許してくれたりとバス会社の人は親切というか対応がフレキシブル。
越後湯沢に着くと、へぎ蕎麦を食べてホテルに帰って就寝。
越後湯沢だけでなく、妻有の蕎麦も美味しいらしいのですが、食べ比べできなくて残念。(ひ)




妻有の旅 その9

2009年09月03日 | 国内のおでかけ
La Guerre du Chocolat (part 1/2)

「訪問者」から話を続けます。
車窓から見ただけの作品ですが印象的でした。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=537&year=2009

里山に帆船が現れるという幻想的な作品。
あまりにも周囲の光景とマッチしない展示物にあぜんとしながらも、カメラのシャッターを向けてしまいました。
10メートルもあるものが突然現れるというインパクトがすごい。
その余韻を残しているうちに「BankART妻有」へ到着。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=535&year=2009

BankARTというのは横浜で旧銀行を用いて芸術文化の実験プログラムを行ったときのプロジェクト名だそうです。
http://www.bankart1929.com/

こうやって妻有で活動したり、横浜では学校をやったりと、相当幅広い活動をしているようです。
会場ではいろんなことが脈絡なく繰り広げられていて楽しそう。
単にアートの展示というのではなく、居住空間を作るというものらしく、スケスケになっているお風呂なんていう不思議なものまでありました。
外の美しい景色を見ながら入れる露天風呂なんですが、男性専用ですかね。
お風呂は最高ですよ、という話でした。
自転車をこぐと、その力でかき氷を作れるようになっていたりするのも笑えたんですが、展示で印象に残ったのは「田中一」のインスタレーション。
http://www.gaden.jp/info/2007/070618b/0618b.htm

作品の横には「田中一」というシンプルかつシンメトリックな名前の人を探すドキュメント映像が流れてました。
個人的にここにきてたら多分全部見ていただろうなあ、という面白そうなものだったんですが、団体行動で時間がないのですぐに断念。
「田中一」によく似た、ほぼシンメトリックな名前の友人が私にもいるくらいなので、田中一もきっと見つかるだろうと思うんですが、どうだったんだろう。

次に徒歩でクロード・レヴェックの「静寂あるいは喧噪の中で」に移動。

http://www.echigo-tsumari.jp/artworks2009/index.php?id=534
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=534&year=2009

過去に水戸で行った展示はこんな感じ。
http://www.art-yuran.jp/2002/12/post_62.html

静寂と喧噪という言葉が確かによく似合う展示でした。
古い日本家屋の中にまったくあわないような展示をあえて作っている。
すごく大きな音の出るものもあるし、ドライアイスの煙が立ち上っているものもある(そのドライアイスがとけてどんどん畳に浸みていくのが気になるんですが)。
日本家屋には違和感ありまくりの展示ですが、東洋や仏教思想を連想させるものでもありました。
いろんな意味での違和感が興味深い展示です。
海外の有名作家の作品を入れるというのは単に集客能力を高めるだけでなく、里山や日本家屋に対する解釈の幅を広げるということにもなっています。

バスツアー2日目はまだ続くのですが、今日はここまでです。(ひ)


妻有の旅 その8

2009年09月02日 | 国内のおでかけ
ほくほく線 松代駅 映っているオブジェはもちろん芸術祭の作品

そんなわけでお腹を空かせて農舞台に到着。
レストランはかなりの混雑ぶりでしたが、予約のお陰ですぐに食事できました。
量が少なめの弁当でしたが、カバコフ作品をはじめとする農舞台付近の作品を見ながら食事できるのが嬉しい。
食べ終わるとすぐにカバコフ作品を見るための場所へ。
http://www.echigo-tsumari.jp/artworks/?id=249

他の場所からでも作品自体はきれいに見えるんですが、そのに行くと詩もばっちり見えるわけです。
以前書きましたが、このときサーカスの真っ最中でその様子を眺めつつ、カバコフ作品を鑑賞。
作品のすぐ近くを歩いている人が結構いて羨ましい。
でも、暑そうだなあ、それに食事の時間はそんなにないし、と遠くに行くのは諦めて、建物の中にも外にもある里山アート動物園の作品やかまぼこ画廊の作品を見ることに。
大岩オスカールはこの作品だけではなく、里山アート動物園にも参加しています。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=260

山口晃の作品は全然山口晃と思えない作品でびっくりしたし。
http://www.kanko-navi.jp/modules/navi/index.php?lid=223

このかまぼこ画廊の真ん中を使っている。
この画廊は前の扉が開かずに隙間から中をのぞき込むようになっています。
大きなかまぼこは見やすいんですが、小さいのは結構つらい。
最終日にもう一度ここに寄ったとき、小さいかまぼこが見られなくなってました。
扉を強引に開けようとして壊してしまった人がいたみたいです。
無茶しちゃいけません。

そんな訳で作品が多すぎて全然見きれないものの時間になったのでバスに戻りました。
もし、これから大地の芸術祭に参加される予定で、とにかくたくさん作品数を見たい! ということだったら、ここに来るのをお勧めします。
農舞台の中もその周辺も歩ける範囲に作品がいっぱい。

次に向かったのは「OUR HOME 私たちの家」。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=538

ここは大地の芸術祭ではレアな日本画作品。
結構エグい絵も多かったですね。
日本画を描いているのは武蔵野美術大学の日本画専攻内田ゼミ。
http://aguriuchida.com/works/

受付をしていたおじさんが、昨日は先生がいて解説してくれたんだけどねえ、と嬉しそうに話しているのが印象的でした。
いろんな会場でアーティストや観光客との交流を楽しんでいる地元の方がいるのが印象的でした。
もちろん、これだけのことをするのは大変だし、反対意見だって少なくないんでしょうが、これだけの成果を出したイベントというのは本当に素晴らしい。

日本画だけでなく、写真の展示もありました。
こちらは内田亜里の作品。
http://www.aliuchida.com/index_gallery.html

家族をテーマにした作品ということですが、アーテスト、大学の先生、家族の一員といういろんな内田あぐりが見られるという展示。
こちらは展示に関係ないんですが、親子の写真が載っていたので参考に。
福生にいたときに清志郎きたというエピソードが気になってしまった。
http://www.holbein-works.co.jp/static/publicrelations/pdf/bt2006/bt0602.pdf

などと書いているうちにまた長くなってきたので続きは次回。(ひ)




妻有の旅 その7

2009年09月01日 | 国内のおでかけ
絵本と木の実の美術館

次に行ったのは「絵本と木の実の美術館」。
http://www12.ocn.ne.jp/~ehon2009/
http://www.geocities.jp/djrnq642/2009triennial.html

昨日書いたように会場は人がいっぱい。
展示作品がとても大きいから見られないということはないし、学校の建物自体も展示のようなのでストレスはたまりません。
現実の旧真田小学校に通っていた生徒達の話を絵本にして、それを今度は立体作品にしたというもの。
現実から作った創作を、今度は創作を元に現実の世界に創り上げるというのはなかなかないんじゃないでしょうか。
http://www12.ocn.ne.jp/~ehon2009/new/youkoso.html

絵本のストーリーについてはバスの中で簡単に聴いただけだったんですが、分からなくても十分に楽しめます。
人がいっぱいで学校に活気があり、楽しくて生き生きした展示があればあるほど、一方でもの悲しい気持ちになってくる。
今回の展示には木を用いたものが他にありましたが、使い方はそれぞれちがうものですね。
流木を使った、この展示はとにかくパワフル。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=438

室内の作品もどんどん外に向かって伸びていく感じがするし、その子たちが最後には建物の外に飛び出していくというのもすごい。
http://www12.ocn.ne.jp/~ehon2009/new/tenji.html

この学校にかつていた人たちの思い出が一気にあふれてひとつの作品になるというのは、ある意味、大地の芸術祭のすべての展示について言えることじゃないでしょうか。
古い建物や自然を展示会場に使うことで、そこにいた人びとの過去の記憶に向かい合って作品を作らざるをえない訳で。
私自身は新潟にくるのが初めてなんですが、それでもやはり過去の自分と向かわざるをえなくなります。
そこが嬉しくも悲しいんでしょうね。

と、また話が長くなりました。
ここはミュージアムショップもかなり充実していたんですが時間があまりなくて残念でした。
http://www12.ocn.ne.jp/~ehon2009/new/shop.html

慌てて「学校はカラッポにならない」の絵本だけ買ってきました。

続いては「福武ハウス2009」へ。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/event/fukutakehouse.html

ここは有名なギャラリーの作品を元小学校に集めているというもの。
個人的には「スカイ・ザ・バスハウス」が一番なじみのあるところでしょうか。
印象に残ったのは森弘治の「質問のワークショップ / 3つの行為」と渡辺英司の「図鑑採集」。
森弘治の作品は妻有の人びとと思しき、いろんな人たちが質問に対するを答えをしているというもの。
それが音声として会場に流れている。
学校の建物でも、屋上でも、その声が聞こえる。
特に妻有の自然が見える屋上に出て、その答えを聞いていると、妻有の人びとの話を盗み聞きしているような不思議な気分になる。
前日は雨だったけど、この日は結構暑かった。
暑い屋上に出て、ボーッとしながら、そんな声を聞いているのが何だか気分が良かったなあ。

「図鑑採集」の方は図鑑にある虫の絵(それとも写真?)を丁寧に切り抜いたものが無数に会場に並んでいる。
ある意味「絵本と木の実の美術館」と共通したものがあるんですが、シンプルにただ数多くの虫が並んでいるというストイックさが面白い。
http://www.echigo-tsumari.jp/artworks2009/index.php?id=447.html

福武ハウスを出ると、カレーのいい匂いが。
ここでは食事も出来るらしい。
私たちは農舞台で食事なので、ここでは食べられず。
ということでお昼を食べる農舞台に向かったのですが、つづきはまた次回。(ひ)

妻有の旅 その6

2009年08月31日 | 国内のおでかけ
Antony Gormley on the Fourth Plinth

旅行3日目です。
ホテルの朝食のおにぎりを食べて、越後湯沢駅の集合場所へ。
ホテルを出て1分で着くので楽々です。
さすがお盆中の金曜日、バスは激混みでした。
越後湯沢でキャンセル待ちをしてる人が結構いたし、時間になってもこない人もいたりで運転手は大変そう。
何せ現代美術が好きなんて人の集まりですからねえ。
自分も含めて団体行動のできないような人たちが基本集まっている訳です。
その昔見かけた不思議ちゃん風の若い女性が結構参加してて、今でもいるんだなあ、こういう子たちと、おじさんは思ったのでした。

15分ほどの遅れで何とかバスは出発。
十日町での受付も2度目だと余裕がある。
小ヘビ隊の人はお客が多くて大変そうでしたが。
前日のガイドは確かサトーさんという名のかなり慣れた感じの男性でしたが、この日は女性(すみません、名前、忘れました)。
十日町で撮影したシャッターズという映画はこの方の家のすぐ近くで撮っていたそうで、ずいぶん食事の面倒を見たとか。
小ヘビ隊に入ったのは先に入隊していた娘さんから、人が足りないから入って欲しいと頼まれたからだそうです。
新潟の地震以来、このイベントの注目度が一気にアップして、今回は更に多くの人が来ている。
それはいいことだけど、人を雇うお金はないから、地元の人びとの協力なしには成り立たない。
越後湯沢の宿で働いている女性も、会場の受付を夫婦交代でやっているという話でした。
おばあさんがひとりで受付している会場は団体で押しかけたのが申し訳ない感じでした。
有料の会場はパスポートのチェックやハンコを押したりと大変なので・・・・・・。

長い前置きはこの位で展示の話に。
この日は北周り2に参加しました。

23 もうひとつの特異点→33 絵本と木の実の美術館→38 福武ハウス2009→147 農舞台→204 OUR HOME 私たちの家→203 訪問者→201 BankART妻有→200 静寂あるいは喧噪の中で→207 明後日新聞社文化事業部→199 マウンテン

(205 造形実験カロス 203 訪問者 松代城山の一部の作品 などを車窓から)

一見地味だけどいい作品の多かった一日目に比べると、大きな目立つ作品の多い北周り2でした。
どの会場も混んでましたねえ。
特に「絵本と木の実の美術館」はすごい数の車が。
廃校になった校舎にこんなに人がくるなんてすごいなあ。
そんな訳で道も結構混んで、大地の芸術祭渋滞が起きてました(ちょっと大げさか)。
駐車中の車に大地の芸術祭のガイド本やマップがおかれているのに何か感動してしまいました。

そんな訳で最初の展示、アントニオ・ゴームリーの「もうひとつの特異点」へ。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=430
http://www.kanko-navi.jp/modules/navi/index.php?lid=42

写真を見ると一体何だ? という感じですが、本物を見てもびっくりします。
「特異点」というのは

ある基準 (regulation) の下、その基準が適用できない (singular) 点の総称である。したがって、特異点は基準があって初めて認識され、「 - に於ける特異点」「 - に関する特異点」という呼ばれ方をする。特異点という言葉は、数学と物理学の両方で用いられる。

とウィキには書かれています。
ブラックホールの話でも出てくる言葉らしいですが、残念ながら私の理解を超えています。
http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0905/200905_022.html

この展示の場合、鑑賞している人間が基準なのか、それとも展示中の一点をさすのか全然分かりませんが、会場の方の話だと張り巡らされたワイヤーは人の形になっているとか。
そう言われれば、ワイヤーの一部は人のようにも虫のようにも見える。
みんながいろんなところから写真を撮りまくっているのが一番印象に残りましたけど。
ワイヤーをかいくぐって、奥に入ったり寝そべったりして、「撮影者」になろうとするけど、その人までが作品の一部になって、こちらからは鑑賞できるのでした。
ここもたくさん人がいるとき、行った方が絶対楽しいですよ。
なぜ人はそこまでムキになって写真を撮影する?
ツアーに参加していた「不思議ちゃん」系の女の子が「私は写真なんか別に撮らなくても」とバスの中で言っていたのにしっかり撮影していたのをおじさんは見のがさないのでした。

ここで先日の話に強引に結びつけると、みんながここに求めているのは「撮り応え」のある作品なんでしょう。
撮影心をかきたてられるもの。
観光に行ったとき、ついカメラを構えたくなる自然のように。
その点、絵画は撮影することに罪悪感があるから駄目なんでしょうね。
撮影するということ自体のゲーム感覚、穫った映像を持って行けるお得なおみやげ感覚。
写真を見せれば、知り合いに簡単に感心してもらえるお手がるさ、ブログにアップしたとき分かりやすいということ(これって自分か)。

アントニオ・ゴームリーの作品は撮り応えばっちりでしたからねえ。
よく分からないけどとりあえず満足したという方は多かったんじゃないでしょうか。(ひ)


妻有の旅 その5

2009年08月30日 | 国内のおでかけ
大地の芸術祭2009【越後妻有アートトリエンナーレ】2


続いては「ポチョムキン」からスタートです。
バスの予定表には車窓から鑑賞とあったんですが、バスを下りてじっくり鑑賞。
ポチョムキンといえばエイゼンシュテインで、彼の「イワン雷帝」っていう映画が大好きなんですよねえ、という話はまったく関係ありません。
http://www.echigo-tsumari.jp/artworks2009/index.php?id=178

ゴミが不法投棄されていた子供の遊び場を芸術作品にしています。
作品というよりはひとつの庭のような感じ。
さびた鉄は強さともの悲しさが同居しているし、その中は意外にもきれいな庭になっていてお茶会ができたりします。
http://www.pref-niigata.jp/tokamachi/art/07matsuri/cyakai/index.html

当然ながら周りは自然に囲まれた美しい場所。
このアンバランスさが何ともいえません。
なぜかブランコがあったりもしますし(元々、子供の遊び場の時あったもの? )。
鉄に囲まれた非常に小さなスペースの中にはちょっとだけ不思議なものがありました。
高い鉄に囲まれているから肉眼では見えなかったんですが、手を伸ばしてカメラだけ中に入れて撮影して、ようやく分かったんですが。
実際、何があったのかは見てのお楽しみということで、ここでは書きません。
まあ、それほどのものでもないんですが。

つづいては「北東アジア芸術村」。
ここのページの91~100の作品があるところ。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/photo.php?year=2009&page=1

「やまもじプロジェクト」に参加すべく布に適当なことを書いてきました。
http://yamamoji.sblo.jp/
9月12日に布を大文字焼きのように焼くですが、目標の一万枚は軽く達成しそうです。
http://www.yamamoji.org/

作品として印章に残ったのは馬文(ジェニファー・ウェン・マ)の「何処へ行き着くのかわからない、でも何処にいたのかはわかる?」です。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=566
これはインパクトありますよ。
写真と全然違うんですもん。
実際はこんな感じ。
http://www.art-it.asia/u/admin_expht/SGW0TRheIA8bJajoBNLO/

上の写真のような作品にしようと紆余曲折したもののイメージに合わないと言うことで真っ黒な墨がただ竈にあるだけの作品になってしまった・・・・・・。
その墨を吸って周りの雑草まで黒くなっている。
インパクトありますし、墨の臭いもすごいんですが、なんか嬉しくないなあ。
バスツアーに参加している若い女性は結構長いスカートの方がいて、雑草や泥の中をずるずるひきずって歩いているのが一番印象に残りました。
そういえば、コケてドロドロになっていた男の人もいたなあ。
この日は曇りで終盤、弱い雨が降っていたんですよねえ。
ここは雨のときはやめておいた方がいいかもしれません。
相当滑りやすいですし。

田京子の抽象画はみんな素通りしていたけど、私は好きでした。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=474&year=2009

清川泰次を連想させる色合いが良かった。
このツアーに参加している人は現代アートにちょっとびっくりさせて欲しいという気持ちが強いんでしょうかねえ。
どうも物足りないご様子でした。

最後はオマケの「南のためのインスタレーション-つながり-」。
予定にはなかったんですが、順調にスケジュールをこなして時間が余ったので、ということでラッキーでした。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=472&year=2009

おまけというのが信じられないいい作品でした。
Tシャツやハンガーを使った作品が1階と2階にあり、それぞれが微妙につながっています。
http://www.kanko-navi.jp/modules/navi/index.php?lid=126

旧機織工場ということで、こういった作品になったようですが、Tシャツやハンガーがこんな幻想的な雰囲気になるなんて。
いろんなTシャツがそのまま使われているのがまた楽しかったです。
これが揃いの新しいTシャツだったりすると全然面白くないでしょうね。

そんなこんなで一日目が終了。
越後湯沢に着くと、夕食の後、すぐ近くのビジネスホテルで就寝。
今回3ヵ所の宿に泊まったのですが、意外にもビジネスホテルが一番良かった。
人はいないけど、できるだけのサービスはしています、という真面目に仕事している感じが良かった。
もう一度、ここに行くとしたら、このビジネスホテルかな、などと気の早い話もしています。(ひ)


妻有の旅 その4

2009年08月29日 | 国内のおでかけ
Turning The Place Over

滞ってましたがつづきを。
「清津峡トンネル美術館」の次に行ったのは「うつすいえ」なんですが、あんまり印象が残っていないんですよねえ、申し訳ないことに。
理由をかんがえると写真を撮っていないからじゃないかと。
普通は写真ばかり撮ってると実際の風景を見ていなくて旅の思い出が頭に残らないなんて言われますが、最近は撮った写真をすぐに確認出来るじゃないですか、デジタルカメラのお陰で。
だから、撮影したものはすぐに確認して記憶に焼き付くんですね。
「うつすいえ」は撮影が不可だった訳じゃなく暗くてうまく撮影できなかったというだけなんですが。
きれいな光が暗い部屋の中に浮かんでいたことだけは覚えています……。

お昼を食べた後は旧清津峡小学校で「アジアを抱いて―富山妙子の全仕事展1950-2009」を。
http://www.echigo-tsumari.jp/artworks2009/index.php?id=489
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=489

これはすごかったですねえ。
学校ひとつすべてが富山妙子の作品。
質、量ともに、ここだけでひとつの美術展というだけのものがあります。
個人的にはこの辺の作品にノックアウトされました。
http://www.ne.jp/asahi/tomiyama/hidane-kobo/contents/galley/gall1.html

炭鉱、第三世界、韓国、戦争責任をテーマに突き進んできた富山妙子に圧倒されるのみ。
団体行動なのでいられる時間に限りがあるのが残念。
それにしても、こんな新しい学校が廃校なんですねえ、すごくおしゃれな建物なのに。

ここからの作品は車窓から見るだけのものが続きました。
印象に残ったのは「日本に向けて北を定めよ」。
http://www.echigo-tsumari.jp/artworks2009/index.php?id=188.html

こんな作品が立川にもあるリチャード・ウィルソンの手によるもの。
http://www.gws.ne.jp/tama-city/faret/b_area/b_n01.html

変にひっくりかえってますが、「自宅をもとに、実物大の構造だけ、方位を保ったまま妻有に移動させた」ということだそうです。
こういうのこそ、妻有の地元の人にとってはわけのわからないものだったんでしょうねえ。(ひ)





妻有の旅 その3

2009年08月26日 | 国内のおでかけ
Echigotsumaritour2009_03 Sotaro Yamamoto(Japan)

さて昨日の続きです。
ストーム・ハウスの次に見たのは「再構築」という作品。
http://www.niigata-nippo.co.jp/daiti/0019.html
http://park18.wakwak.com/~prospector2/works/AP06.htm

小さな建物の全面に鏡が貼られているのですが、きれいに貼られているわけではない手作り感(ちょっと歪んでいる)がかえって心地良い。
鏡ってきれいにびっしり並んでいると冷たい印象が出てしまいますからね。
建物の隅に行くと自分の姿が二重、三重に映っているのも面白い。
みんなが携帯で建物を撮っている姿も複雑に写りこんでました。
少人数でじっくり見たい作品もありますが、これはたくさん人がいる方が楽しい。

「建具ノニワ」は建具を家の壁や床までびっしりと並べた作品。
ただそれだけ何ですが、家のいろんなところに、別のどこかに入る入り口があるような気がしてきます。
建具の木やガラスの部分を踏まないように歩くだけで結構たいへんでした。
一ヵ所ガラスが大きく割れていたのは、作品としてやった訳ではなく、誰かが踏んでしまったんでしょうね。
バスツアーにはドイツ人男性が参加していて、日本人の奥さんが「建具」とは何か説明するのに苦労していたみたいです。
ちなみにこんなものを見つけました。
やっぱり、日本独特のものを伝えようとすると長い説明になってしまうんですね。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1123978356

「大地のグルグル」をちらっと見た後は「清津峡トンネル美術館」へ。
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/artworks/index.php?id=491

清津峡トンネルは日本三大渓谷のひとつだそうで、芸術祭でなく、トンネルを見に来た人で結構混んでました。
トンネルの見学か芸術祭の見学かで入場料が違っているみたいです。
作品がずらっと並んでいるのは雪が積もったときの対策として作られた場所だそうです。
そんな薄暗い中に木を炭化させて作った不思議な造形物があるのは幻想的。
大地の芸術祭の作品はカメラで撮影OKのものが多いんですが、暗くてうまく撮影できないというものも結構ありました。
ここも暗くて最初は全然無理だなあ、と思っていたんですが、照明の当たっている場所にうまくカメラを向けると結構きれいに撮れる。
それが直接、目で見るのとはまた別の感じで2度楽しめる感じ。
こちらの方の写真が素晴らしいので勝手に紹介させていただきます。
http://photozou.jp/photo/slideshow/242041/887623

というあたりで力尽きてきたので今日はここまで。
このペースだと、この旅行記も相当長くなりそうです。(ひ)


妻有の旅 その2

2009年08月25日 | 国内のおでかけ
The Murder of Crows

旅行2日目はいよいよ大地の芸術祭へ!
越後湯沢にも寄ってくれるバスツアーに参加したので楽々でした。
ツアーは土日だけのものと平日も行っているものがあり、平日は北・南の2コースが2種類ずつある。
詳しくはこちら
http://www.echigo-tsumari.jp/2009/info/tour.html

お盆の時期だったのでバスは満員でしたが、平日ならかなり余裕があるはず。
当日キャンセル待ちしている人も結構いました。
長岡まで利用できるバスなので、実家に帰るついでに参加した人もいらっしゃったようです。
越後湯沢から長岡までの交通費が浮くのは結構嬉しいですもんね。
この日私が参加したのはこのコース。

南回り1
28 ストーム・ハウス→31 再構築→119 建具ノニワ→128 大地のグルグル→132 清津峡トンネル美術館→131 うつすいえ→130 旧清津小学校 アジアを抱いて-富山妙子の全仕事展 1950-2009→129空の粒子→125 たくさんの失われた窓のために→123 ストーン・フォレスト→122 日本に向けて北を定めよ→134 ポチョムキン カサグランデ&リンターラ建築事務所→91~100 北東アジア芸術村→90 津南のためのインスタレーション-つながり-

バスの車窓から見ただけという作品もありましたが、かなりの作品数。
こんなところバスで入れるの? というすごい道も多かったから、自分の運転でこれだけ回るのは結構大変じゃないでしょうか。
そして、バスツアーのいいところは「こへび隊」のガイドつきだというところ。
こへび隊とはなにかというと。
http://kohebi.blog85.fc2.com/blog-category-6.html
大地の芸術祭の運営をサポートする人びとのことなんですが、地元の人もいれば、東京の方もいる。
大学生から定年退職された(古蛇だと自らおっしゃってました)方までと年齢層もとても幅広い。
今では大きなイベントになった芸術祭が地元の人たちにほとんど受け入れて貰えず、第1回の開催が延期になったところから始まったこと。
現代美術には興味がもてないままの地元の人たちに熱心に活動を続け、交流をもちつづけたこへび隊やアーティストたちが努力が実った、といった話は作品と直接関係ありませんが、ぜひ聞いておくことをお勧めします。

ようやく作品の話へ。
最初に見たのはストーム・ハウス。
ジャネット・カーディフ& ジョージ・ビュレス・ミラーの作品。
http://www.cardiffmiller.com/
http://www.echigo-tsumari.jp/artworks2009/index.php?id=434.html

元々歯医者だったという人の家を使った展示です。
ここは土市という駅からすぐ近く、ということで患者さんは多かったんでしょうか。
展示だけでなく、古い建物から発散される空気や臭い、かつて住んでいた人の生活感が漂ってくるのを見るのも興味深かった。
トイレやお風呂が結構派手な色になっているのが印象的でしたね、ここは。
そんなことを考えつつ2階にあがると展示があります。
というか、部屋自体が展示なんですね。
雷の音がしたと思うと窓の外に雨が降ってきて、あっと言う間に豪雨に。
家が古いせいもあるかもしれませんが、子供の頃の夕立を思い出しました。
夕立がくるときは雷が鳴り出したとき、きづいてももう遅い。
あっと言う間に豪雨になって、店の前で雨宿り。
自転車に乗っていると、強引にそのまま家まで帰ったりもしたなあ。
などいう記憶が蘇ってきました。
今年の東京は激しい通り雨が多いから、ストーム・ハウスを十分体験できますが。
ジャネット・カーディフとジョージ・ビュレス・ミラーは東京でこんな展示があったようです。
http://artscape.jp/report/review/1203639_1735.html

もう終わっていて残念。
などと書いていたら、すっかり長くなってしまいました。
以降の作品は次回に。(ひ)

妻有の旅 その1

2009年08月23日 | 国内のおでかけ
▽09大地の芸術祭今年の注目は“廃校”思い出の詰…


旅行から帰ってすぐに怒濤のような量の仕事が待っていたのでパソコンになかなか迎えませんでした。
日曜日になって、ようやく余裕ができたので記録しておきます。

初日の8月12日は越後湯沢を観光したので、大地の芸術祭には行かず。
青春18切符を使ったので高崎-水上-越後湯沢で電車を乗り換えつつゆっくり行きました。
乗り換えが結構たいへんで途中で弁当を買う余裕はなく、途中でおにぎりを食べたのみ。
青春18切符を使って出かける人が多く、電車はずっと混雑。
新幹線なら速いし、時間の選択もたくさんあるんですが、普通列車だと電車の選択肢もすごく少ない。
そんなこんなでずいぶん列車の中で立ちながら越後湯沢に到着。
宿に荷物を預けるとアルプの里へ。
http://www.yuzawakogen.com/

宿の近くで自然を散策できるということで行ってみたんですが、結構たいへんでした。
施設そのものは全然問題ないんですが、今シーズン最高(と宿の人が言う)暑さの中、1時間くらいあるトレッキングルートを歩いてしまったのです。
とにかく停まらない汗。
引っ越して以来ジムにも行かなくなっているのでキツイキツイ。
人間の体ってこんなに汗が出るものなんですね。
もう、植物の記憶なんて全然ありまえせん。
展望レストランの「エーデルワイス」まで行ったってエーデルワイスなんてないし。
レストランで飲んだ水の美味しかったことだけははっきり記憶に残っています。
もち豚丼をいうのを食べたけど至って普通でした。
ちょっと高い気もするけど、高いところにあるから仕方ないか。
暑いと書いたんですが、ロープウエイで相当高いところまで上がっているので、アホみたいに歩かなければ風がひんやりしてました。

下に降りると宿に帰るのは早かったので、駅の中のぽんしゅ館へ。
http://www.ponshukan.com/

500円でいろんな日本酒の試飲ができるというのでやってきました。
http://www.ponshukan.com/kikizake.html
それにしても、駅の中のお土産屋や施設は閉店時間が恐ろしく早く6時閉館。
商売やる気があるんだかないんだか。
そういえば、アルプの里でもまつだい駅でも、結構高い値段でコーヒを売っているすぐそばに、ネスカフェの自販機があって、80円でコーヒーが飲めるのも不思議だった。
まあ、安く飲めたからいいんですけどね。

試飲した日本酒はそこで買えるものがおおかったんですが、なぜか私はエチゴビールを買って宿へ。
http://www.echigo-beer.jp/cgi-local/shop/goods_list03.cgi?CategoryID=000003

国体ヴァージョンやいろんな缶があって嬉しい。
ということで一日目はごく普通の越後湯沢の観光をしました。
ここから後は怒濤の大地の芸術祭編に入っていきます。(ひ)