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てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

色彩の錬金術師羅展

2012年09月24日 | 国外のおでかけ
ブログに「ルオー」展に関する情報を載せると抽選でチケットをプレゼントというメールが来ました。
宣伝効果があるとは思えない、このブログに情報だけ載せるのは何だし、自分の記録になることを書かないとブログでさえなくなってしまうと思い、ルオーについてなんか書こうと考えていました。
そこで思い出したのが、二年前に韓国でルオー展を見たこと。
二年前の春に韓国に行ったのに、その直後、あまりにも大変なことがあったので、その旅行中のことは全然かけずじまい。
結構、美術館やギャラリーにも行ってきたんですけどね。
せっかくなので、ルオー展の感想を憶えている限り書いてみます。

日本語のタイトルは「色彩の錬金術師羅展」となっていました。
「羅」がルオーということなんでしょうか。
海外初紹介のポンピドゥーの未公開コレクションというのが売りで、場所はHangaram Art Museumというところ。
ずいぶんといろんなところから入れる施設でチケットを買うのに苦労した記憶があります。
初台のオペラシティみたいな感じの、劇場や美術館が入っている複合施設でした、確か。
http://www.sac.or.kr/eng/Space/space_art.jsp

ルオーというと、パナソニック汐留ミュージアムや出光美術館が充実しているだけに、日本では企画展が多く、たくさんの作品を目にしている訳ですが、このときのコレクションは日本で見るものと微妙に色彩が違うなあ、という印象を受けたのを憶えています。
作品数が170点と多く、携帯で写真を撮っても大丈夫だった記憶が、ということはどこかに写真が残っているはず。
色のことまでは確認できませんが、どんな作品があったのか、後で見てみます(どんな中途半端な感想だ)。
ステンドグラスの作品がとても良かったんですが、一番印象に残っているのは、チケット売り場で照明に照らされていた、ルオー作品の美しさ。
やっぱりルオーには光と影が似合うんだなあ、と感動。(ひ)



「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展
2012年10月6日(土)~2012年12月16日(日)
開館時間:午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
休館日:毎週水曜日
入館料一般:800円 大学生:600円 中・高校生:200円 小学生以下:無料
65歳以上の方で年齢のわかるもの提示:700円
20名以上の団体:各100円引(65歳以上は除く)
障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで:無料
パナソニック汐留ミュージアム
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
公式サイト



成田へ

2008年10月03日 | 国外のおでかけ

最終日の6日目の朝は起きたのが7時過ぎ。
時差ぼけもそろそろ直ってきたのか、初めて熟睡できました。
ホテルの朝食に行くと、席が埋まっている。
ビジネス・ホテルだけに平日が込んでいるし、みんな8時くらいに朝食をとるんですねえ。
シリアルとフルーツとヨーグルトの食事を済ませると、部屋で荷物のパッキング。
買い物はあまりしなかった気がするんですが、それなりに増えている。
でも、日本からもってきた非常食(インスタントのラーメンや味噌汁)などが結構減っていたので、割と楽なほうでした。
食事中、窓から外を見ると小雨がぱらついていたので、荷物にビニールをかぶせたりしたのですが、外に出たときには止んでました。
めずらしく天気に恵まれた旅でした。
駅に行き、最後のナショナル・レイルロードのチケットを買いプラットホームへ。

前にも書いたかもしれませんが、ナショナル・レイルロードはチケットや領収書が何枚も出てくるのでややこしい。
必要なものだけ取っておこうとして、余計なものはゴミ箱にいれたら。
あれ? 今までとチケットの表記が違う……。
これって、ただの領収書?と、慌ててゴミ箱を捜索。
チケットを見つけました。

普段はチケットのチェックもろくになく、改札もないナショナル・レイルロードなのですが、なんと今回は初めて抜き打ちのチェックがあったのです。
あのまま、チケットを捨てていたらきっと罰金を払うはめになっていたでしょう。
危機一髪だった、本当。
 地下鉄でも軽いトラブルが最後に待っていました。
ヒースロー空港ピカデリー・ラインという電車で行ったのですが、乗ったのは残念ながらノースフィールズかボストン・マナー辺りまでしかいかないものでした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:Piccadilly_Line.svg
そこまで行ったら乗り換えようと思っていると、アクトン・タウンからの分岐点で別のほうに進んでいく。
表記と違ってイーリング・コモンのほうに行ってしまっているんです。
そんな馬鹿な、と思いつつもイーリング・コモンで下車し、逆方向の列車に乗りなおしてアクトン・タウンへ。
かなり早めに出たから良かったけど、時間がなかったら一大事でした。
アクトン・タウンからの列車はかなり遅れてるわ、駅員は列車の行き先を間違えてアナウンスするわでめちゃくちゃ。
お客は失笑してました。
どうやら、さっきの列車は間違いがあったようで、かなり駅員に向かってキレているお客さんもいました。
そりゃあ、そうでしょう。
仕事に行くのに間違った行き先が表示されている列車に乗って遅刻したんじゃあ、やっていられない。
それでも、自分の責任じゃないもんね、という平気な顔で仕事をしているマイペース振りがイギリス人でした。
空港でチェックインすると、席はもう選べない状態。みんなネットでチェックインしてたのか、一人ずつの席しか残ってませんでした。

手荷物検査に来たらさすが(?)ヒースロー。全員靴は脱がされるは、小瓶も含めて液体はすべて出せといわれるわ、で、びっくりしました。のんきそうに見えるイギリスでも「テロの脅威」と戦っているんだって、ことを急に思い出しました。

それも無事にすませて、ターミナルで買い物。新しいせいか、フロアガイドの冊子が妙に豪華でした。できるだけポンドを使いたかったんですが、やはりあまりいいものがない。いくつかおみやげは買いましたが、日本の方が安いものが多いし、日本に持ち帰ったら、あっという間に溶けそうなチョコのお土産が多いのに困りました。
イギリス土産の一部は日本に行ってから買うことに。(お土産偽装?)
帰りの飛行機は少し眠れたので、あっという間でした。
すぐ後ろの3人組のアホな若者がずっと大騒ぎでウノをやっていたのが困りものでしたが。片言の日本語をしゃべって盛り上がったりしてたから、日本に観光にきたんだろうなあ。若者はどの国の人間でもアホなものなんですかね、基本的に。

(く)のとなりは、フランス旅行帰りの人と、合気道の道場に修行に行くフィンランド女性。合気道始めて以来日本に来るのが夢だったとか。フィンランド語の日本の案内はけっこうおもしろくて、ナイトライフの項目に居酒屋とあり、なぜか地図上には「天狗」と「養老乃瀧」ばかりが。新宿や渋谷の地図がそれって・・。修行目的の来日なので、居酒屋にはあんまりいかないのかもしれないけど。

午前9時半くらいに成田に到着。
日本に着くと、信じられないくらいむし暑い。
さすような暑さの中、電車に乗って帰宅しました。
スーパーのオープニング・セールをやっていたので、お寿司のセットを買って食べたら、めちゃくちゃおいしかったなあ、なぜか。
やっぱり料理は日本に限るよ、という結論でした。

あっという間の旅だったのに、とんでもなく長い文章になりました。
読んでくださった奇特すぎるお方がどのくらいいらっしゃるかは分かりませんが、本当にありがとうございました。(ひ)&(く)


夜のロンドン

2008年10月02日 | 国外のおでかけ

テイト・モダンはおもった程、ミュージアム・ショップが充実していませんでした。
確かにいろんなものがおいてあるし、ミュージアム・ショップが2ヵ所もあるんですが、みんなすごく高い。
代表的な展示物をざっと紹介したカタログが5000円以上。
奈良美智や草間彌生のものなんかもあったりしましたけど、日本で買った方が安そう。少しバーゲン品もあったんですが、これといったものはなく、サラ・ファネリの消しゴムと絵本、はらぺこあおむしの塗り絵、それからエコ・バッグなんてところを買ったくらい(それだけ買えば十分か)。
閉館時間が近づいてくると、店員のひとりがすごい大声で「もう閉館ですから、買うならすぐにどうぞ」と言っていました。
そう言っていたのは女性だったんですが、あまりの迫力にみんな苦笑してました。
まだ閉店時間にはなっていないのに。
短い旅行期間に見た限りではイギリス人って商売気がないなあ、という気がしました。
店に入ってもボーっとしていたり、知り合いと話していたり、とだらだらしている人が多かったし、小銭がなくてトイレを貸して欲しかったときも、取り付く島なく「外にあるよ」とかなり遠くにあるトイレに行くよう促すだけだったりしたし。中華料理屋の店員はチャーハンを小皿に分けてくれるのはいいけど、思い切りこぼしても平気な顔してたし。
こんなすばらしいサービスならチップをあげたい、という人はツアーバスのガイドのおじさんくらい。
イギリス在住の、(く)の知り合いの方も、「よほどいいサービスを受けなかったら、チップをあげる必要はない」という意見でしたが、その通りだよなあ。
美術館を出ると、そのまま少し散歩しようかとも思ったんですが、すぐ近くにガイドブックにのっているトルコ料理の店があることを発見しました。
お菓子を食べ過ぎてたんですが、すでに疲れてたこともあって店に入りました。
http://www.tasrestaurant.com/tas_bloomsbury/setmenus.htm
頼んだのは多分Yaz Menuのセット。


安くて美味しい店でした。
ここは店員のサービスもよくて店もいい雰囲気でした。
トルコ料理は全体にあっさりしてレモンが効いている。
あげものもあったのに全然しつこくない。カキフライみたいなものがあって、これが結構おいしかったです。ガイドブックのとおり、日本人の口に合う、ってかんじでした。
かなり量があったのでゆっくり食べているとお客さんがどんどん出てって、新しいお客に入れ替わっていく。
すぐ近くのシェイクスピア・グローブ座で芝居があるから急いでいるのかなあ、と思ったのですが、そういうわけでもないみたいです。
セットじゃなくて、一品料理にする人が多いみたいですね。
ちょうど店を出ようと言うときにギターの生演奏が始まりました。
いい感じの演奏だったのですが、ロンドンと別れがたく、まだ見て回りたかったので、残念ながらあまり聴けませんでした。
その後は結構荷物もあったのですが、テムズ川沿いをずんずんと歩きました。
グローブ座、サザーク大聖堂、HMSベルファスト、ロンドン市庁舎、タワーブリッジなんていう辺りをざっくりと見ました。

街中に突然、古い大聖堂が現れるから不思議です。
上の写真の右下に変なものがあったのにお気づきでしょうか。
こんなものがそこにはあったのです。

周りはすごく新しい建物なのに。
市庁舎も変な建物だったなあ。
http://all-a.net/a_map/uk_london/cityhall/cityhall01.html
とんでもない大きな都庁を経てた馬鹿な都市からやってきた人間がいうのもなんですが、変な形のものほどいいと思ってませんか。
特に歪んだりいびつなのが好きでいらっしゃるようで。

ロンドンの夜景はとてもきれいでした。
月曜ということもあってか人がそれほど多くないのもよかった。

石畳が多いのでスムーズに荷物を転がらなくて苦労しましたけど。
地下鉄、ナショナル・レイルロードと乗り継いでホテルに戻って就寝。
旅行中はあっという間に時間がすぎてしまいます。(ひ)


テイト・モダン その3

2008年09月30日 | 国外のおでかけ
Seydou Keita: Conjurer of Images


最後はStates of Fluxというカテゴリー。
Fluxというのは流動とか、絶え間ない変化ということですね。
第1室にはおなじみの人の作品が。
Whaam! Roy Lichtenstein
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=8782&action=1

彼が今生きていたらどんな題材で作品を描くんでしょうか。
作品の好き嫌いは分かれるところでしょうが、インパクトがあるし、印象に残りますねえ。

第2、3室はピカソ、ブラック、マティスといった作家の作品が多数見られます。
http://www.tate.org.uk/modern/explore/room.do?show=1333&code=02&action=1
http://www.tate.org.uk/modern/explore/room.do?show=1333&code=03&action=1

中でも良かったのはピカソのこちら。
Girl in a Chemise Pablo Picasso
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=11856&action=1

女性の弱さと強さの両方を共存させた、こんな作品を描くところがピカソのすごさなんでしょうね。
ジャン・ジャンセンの作品にも通じるような色合いなのに、女性の表情には強さが表現されている。

第8室の映像作品も興味深かった。
Psi Girls
Susan Hiller
http://www.susanhiller.org/Info/artworks/artworks-PSIgirls.html
http://www.tate.org.uk/modern/explore/room.do?show=1333&code=08&action=1

Brian De Palma’s The Fury (1978),
Andrei Tarkovsky’s Stalker (1979),
Mark L. Lester’s Firestarter (1984),
Danny DeVito’s Matilda (1996)
Andrew Fleming’s The Craft (1996),

一応どんな映画なのか確認すると
デ・パルマ「フューリー」
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=20158

タルコフスキー「ストーカー」
http://www.imageforum.co.jp/tarkovsky/stk.html

マーク・L・レスター「炎の少女チャーリー」
http://cinema.intercritique.com/movie.cgi?mid=6421

ダニー・デヴィート「マチルダ」
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=51823

アンドリュー・フレミング「ザ・クラフト」
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=51824

どういう作品の選択なんでしょうか。
みんな女の子が出てくる映画というしばりはあるにしても、よく分からない。
見たものは残念ながら1本もありません。
それぞれの画面が影響し合う場面があるようなないような。

Seydou Keïtaの写真も印象的でした。
マリ共和国出身の写真家、というかカメラマンです。
1949年から1963年まで20000枚もの写真を撮っていたとか。
とにかく、アフリカの人々の息づかいが聞こえてきそうです。
http://www.tate.org.uk/modern/explore/room.do?show=1333&code=10&action=1

リキテンシュタインのモネからインスパイアーされた作品を見られたのも嬉しかった。
Haystacks #1 Roy Lichtenstein
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=8773&action=1

モネの作品のすごさを思い出してしまうんですが、こういう作品による批評というのは素晴らしい。

というところですべて終了。
この他にもRecent Contemporary Acquisitionsという新しくコレクションに加わった作品の展示もあったんですが、割愛します。

今回の旅行で一番見たかったのはテイト・モダンだったのでゆっくり見られて大満足。
というところで、ミュージアム・ショップに向かったのでした。(ひ)

テイト・モダン その2

2008年09月29日 | 国外のおでかけ
嶋本昭三 パフォーマンス


5階にあがって入ったのはIdea and Objectというカテゴリーの方から。
Untitled  Donald Judd
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=7770&action=1

これは見覚えがあるよなあ、と思ったら、やはり東京都現代美術館に作品がありました。
ミニマリズム周辺という部屋のタイトルがぴったり。
立川にはこんなものもあります。
http://www.gws.ne.jp/tama-city/faret/c_area/c_n37.html

町中にあるとアート作品とは思えないものですが、この人の作品は妙に印象に残ります。

次に印象に残っているのはこちら。
The Hotel, Room 47  Sophie Calle born
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=26559&action=1

ホテルの掃除係をやったアーティストが掃除の前に部屋の状態を詳細に写真と文章で記録している。
もちろん、宿泊客には直接会っていないんですが、こんなこと自分がされてたら怖いなあ。
ゴミや食事の跡から勝手にどんな人か推理したりしているんですから。
嫌だなあ、と思いつつ、かなりひきこまれてしまった。

Tables of Work and Reflection Victor Grippo
http://www.tate.org.uk/modern/explore/room.do?show=1334&code=11&action=1

いろんな古いテーブルが展示されているだけなんですが、使い込まれたテーブルは異様なパワーを発していました。

というところでIdea and Objectが終了。
その辺りの時間で(く)が買い物を終えてやってきました。
私が残り4分の1を見る時間で、ざっと全体を見てくるとのこと。
閉館の6時まであと1時間くらいだったでしょうか。
ミュージアム・ショップも見たいということなので、こっそりお菓子を食べて栄養補給をすると、そのまま展示の続きに。

そういえば、3階のSign and Textureという特集の中にこんなものがありました。
Holes Shozo Shimamoto
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=71571&action=1

嶋本昭三のことですね。
テレビに出ているのは何度も見ていますが、作品を見るのは初めて?
もしかして、先日書いた謎の日本人アーティストは、嶋本昭三を見たのに別の日本人作家の作品があったと勘違いしただけなのかなあ。
記憶がメチャクチャになってます。
あれはいったい何だったんだろう。(ひ)


テイト・モダン

2008年09月28日 | 国外のおでかけ
The Art of Francis Bacon 良い子はみないように



そんなわけで歩いてテイト・モダンに戻ったのですが、テイト・モダンは企画展が有料だったので常設展示のみ見てきました。
展示会場は3階と5階。
もうほぼ一ヶ月たっているので記憶がおぼろげな上に美術館で書いたメモが見つからないので相当いい加減です。
テイト・モダンのホームページだけを頼りに書いてみます。
3階から見たんですが、最初の部屋に日本とオーストラリアともう一カ国どこかの国のアーティストの作品があったのですが、調べても全然載っていないし、覚えていない。
日本人アーティストは広島出身の人だったような(ひどい記憶だなあ……)。
日本人アーティストつながりでは別室にハイレッド・センターの作品が展示されていました。
ハイレッド・センターは高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之の3人が結成した前衛芸術集団なんですが、こんなところにあるなんて、とびっくりしました。
たぶん、これがあったんじゃないかな。
http://em.m-out.com/ec/html/item/001/004/item3250.html

フルクサスの特集があった部屋だったんですが、どこだったのか。
フルクサスについて
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%82%B9

3階の展示に話を戻すと、同じ階の展示が大きく2つに分けられていました。
最初に見たのはMaterial Gesturesというテーマがつけられ、部屋は全部で9つ。
第2室にあったジャコメッティが印象に残りました。
ブリヂストンでいつも見ているのですが、テイト・モダンにはずいぶん小さくて可愛いジャコメッティの作品がある。
Standing Woman Alberto Giacometti
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=5150&action=1

そして、常設展示室を修理中のため、現代美術の見られない西洋美術館でおなじみデュビュッフェ。
The Tree of Fluids Jean Dubuffet
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=21642&action=1

彼の作品だと一見して分かるのがすごい。
ルオー、マティス、ピカソ、ミロ、モネ、ポロックなんていうところも見られるのが嬉しいですね。
そして、驚いたのは第8室のデュマス。
昨年、現代美術館で企画展を見たデュマスが1室丸ごと。
http://www.tate.org.uk/modern/explore/room.do?show=1259&code=08&action=1

あのときはカラフルな作品が多かったという印象があったんですが、この展示ではモノクロで素朴な印象さえ受けました。

Poetry and Dreamというもうひとつのテーマの展示室は全部で10室。
第2室のこの作品が良かった。
Dora Maar Seated  Pablo Picasso
http://www.tate.org.uk/modern/explore/work.do?id=11864&action=1

ドラ・マールを描いた作品はそれぞれイメージがだいぶ違いますが、この作品には彼女の美しさと聡明さがはっきりと表現されている感じがしました。
かなり駆け足で見ていきましたがフランシス・ベーコンあたりの作品の印象が全然ないんですよねえ、なぜか。
期待していたほどのインパクトがなかったからでしょうか。
今、テイト・ブリテンでベーコンの企画展をやっていて、テイト・モダンではロスコーなんですよね。
ロスコーはその企画展を川村でやるというから楽しみ。
ベーコン展もやってくれないかなあ。
日本じゃ人気がない?

3階ではSign and Textureという小特集もあって、結構な作品数がここまででも見られました。
というところで5階に上がったのですが、続きはまた次回。(ひ)







コートルード・ギャラリー

2008年09月25日 | 国外のおでかけ

コートルード・ギャラリーは小さいながら充実していて、ブリヂストン美術館を連想させます。
絵画だけでなく彫刻や食器などまであるし時代的な守備範囲も広いから、ナショナル・ギャラリーやテイト・ブリテンは広すぎてどうも、という方にはお勧めのところです。
小さいといっても有名な作品が次々と。
例えばセザンヌのこの作品。
Montagne Sainte-Victoire
http://www.artandarchitecture.org.uk/images/gallery/9865405b.html
それからこんなものも
A Bar at the Folies-Bergère
http://www.artandarchitecture.org.uk/images/gallery/dfa40992.html
一番見たかったのは、当然ゴッホのこちら。
Self-portrait with bandaged ear
http://www.artandarchitecture.org.uk/images/gallery/580145e8.html
「耳を切った自画像」は実際の作品を見ると、すごく落ち着いた印象のする絵でした。
ゴッホという画家に対するイメージを良くも悪くも創り上げた一枚なわけですが、それがこんな小さな(失礼)な美術館にあるというのが不思議。
ゴーギャン、カンディンスキーなんかもよかったですね。
カンディンスキーは印象派好きの方には向かないんでしょう。
日本人の観光客が「こういうのはねえ・・・・・・」とバカにしたように笑って作品の前を通り過ぎていった。
こういうときは自分が日本人じゃないふりをしたくなるなあ。
カンディンスキーは東京で数少ない同じ作品を何度も見ているので(ブリヂストンや近代美術館でしたっけ? )見たことのない作品があるだけで嬉しい。
もうかなり記憶がいい加減になっているのですが、抽象画ではないカンディンスキーの作品があって驚いたのは、ここだったと思います(それともテイト・モダン? )。
このページの作品を見るといかに変化してきたかわかります。
http://www.wassilykandinsky.net/
カンディンスキー以外の作家でもそうですが、日本で見ている有名な画家の作品も海外だと傾向の違うものがあったりするのが面白いですね。
美術館を出ると、中庭があって、これがまた素晴らしい。
テイト・モダンと同じく、子供達の遊び場になっていますが、こちらは水着持参。

都会の中にこんなのんびりできる場所があるのが素晴らしいですね。
日本の公共施設はみんなが自由にできる余裕が欠けている気がします。
西洋美術館や国立博物館の敷地内の庭で食事なんかしていたら怒られそうだもんなあ。
日本で美術館をハシゴすると、食事でいつも困るんですよ。
レストランの高い食事はそうそう食べられないし、空いている場所で何か食べていたりすると、怒られたり、じろじろ見られたりしますからね、日本の場合。
と話が逸れましたが、充実したコートルード・ギャラリーを出ると、結構な時間(2時半くらいだったかな? )。
現代美術をじっくり見たい私はテイト・モダンに、買い物をしたい(く)はソーホーに行くことに。
再びミレニアム・ブリッジを目指して歩き始めたのでした。(ひ)


美術館から美術館へ

2008年09月24日 | 国外のおでかけ

ロンドンに戻って最初に向かったのはテイト・モダン。
といっても、美術館には荷物を置くのが目的でした。
荷物を置きにまた郊外のホテルに行くのは時間がもったいないということで、テイト・モダンに夕方まで預かってもらおうと考えたのでした。
サザーク駅に降りると、町の景観が今までと大分違っています。
新しいビルが多く、しかも日本に近い殺風景な(よくいえば機能的? )な建物が多い。
この辺はテイト・モダンができて、急に賑わいだしたところだそうだから、最近発展した地域はイギリスも他の都市とあまり変わらないということなんでしょう。
途中でテイト・モダンという文字の浮き出たオブジェ(?)なんかも見ながら、目的のテイト・モダンに到着。

月曜の昼間とということもあってか、それほど人は多くない。
建物の前の空いているスペースで子供が遊んでいる姿が目立つくらい。
中に入って荷物を預けると、ショップをちょっとだけのぞいて外へ。
先に行きたいところがあったので、ここの展示は後で見ることにしたのです。
建物の壁にはストリートアートのペインティングが。
http://www.tate.org.uk/modern/exhibitions/streetart/default.shtm
松永豊和の絵をなぜか思い出しました。
http://book.geocities.jp/monene39/creation.html
ミレニアム・ブリッジを渡ってセント・ポール大聖堂の方へ向かって歩く間もずっとペインティングが見えています。
この作品は遠くからだと木に隠れて陰部が見えないようになっているんですね。

テイト・モダンに近づくにつれて、それが見えるので、驚いたり笑ったりしている人が結構いました。

セント・ポール大聖堂を見つつ、大きな道を左に入っていく。
目指すはコートルード・ギャラリー。
普段は£5の入館料がいるけど、月曜は午後2時まで無料なのです。
だからテイト・モダンは後回しだったんですねえ。
ふたりで10ポンドはそれなりに大きい額ですし。
せっかくならいろいろ見ながら移動した方がいいだろう、ということで地下鉄を使わず歩きました。
中央刑事裁判所、王立裁判所、サミエル・リチャードソンの像などを見たのですが、この辺りはロンドンのビジネスマンがお昼を食べる店が多く、不思議な和食の店も結構ありました。
回転寿司や日本の中華料理+定食屋(ラーメン、カツ丼などなど)といった店にお客がいっぱい。
日本人からすると、高くてとても入る気にならないんですが、こんなところで食べるのがおしゃれなのかなあ。
地下鉄2駅分以上歩いてコートルード・ギャラリーに到着。
http://www.courtauld.ac.uk/gallery/index.shtml
ここは印象派のすばらしいコレクションのある、小さいながらも充実した美術館でした。
というところで、その内容はまた次回。(ひ)


バース、そしてロンドンへ

2008年09月23日 | 国外のおでかけ

 そんな訳でコッツウォルズ・ツアーを満喫してきたのですが、最後に印象に残っているのはガイド兼運転手のおじさんが帰りの車の中でこの曲を流したこと。
Peter Gabriel - Solsbury Hill (1977)

いやあ名曲ですね。ジェネシスを辞めた後のファースト・ソロ・アルバムに入っている曲です。このときピーター・ガブリエルはバース郊外に住んでいたそうで、この歌の最初に出てくるthe city lightというのはバースの町の灯のことです。中学生の頃から聞いていた曲をまさにその土地で聴けるというのはとてつもない贅沢でした。ピーター・ガブリエルはSoまでのアルバムをすべてレコードで買ってましたから、やられたあ、という感じでした。おじさんとしたら、ごく定番の曲をかけただけなんだろうけど、ピーター・ガブリエルの曲をきくようなことも最近なくなっていた私には、懐かしい思い出や、美しい光景が頭の中でぐちゃぐちゃになっていたのでした。

←ソルズベリーヒルズの車窓

そんな感動に酔いしれながらバースに戻ったのは夕方の5時過ぎ。
当然イギリスはまだまだ明るい時間で天気はどんどん回復していました。といっても、日曜なのでお店はほとんどが休み。なのでブタ探しを続けつつ、町の中を再び散策。観光客の多かった前日に比べると、カップルや若者が多くて、静か。
幸いレストランは開いていたので夕食を食べてからB&Bに戻りました。

翌日の朝はまずまずの天気。B&Bの主人はのんびりしているので一番早い朝食が8時。B&Bから15分くらいかかりそうなバーススパ駅を9時13分の列車で出なければならない。なのに、イングリッシュ・ブレックファストが出てきたのは8時30くらい。その場で注文を聞いてから用意を始めるから、そりゃあ遅くなる。普段、このB&Bは主ひとりしかいないようだったが、朝食のときだけ、若い女性が手伝いにきていた。駅前に大学があるから、そこに通っているんだろうか。そのときの私たちはそんなことをのんびり考える余裕がなく、でてきた食事をあっという間にいただき、チェック・アウトをすませ、9時にでていきました。ご主人は「日本人はあわただしいなあ、もうちょっとのんびりしていけばいいのに」と少し驚いた表情。

おいしいイングリッシュ・ブレックファストだったから、確かにもっとゆっくり食べたかった。どうして、焼いたトマトやマッシュルームなんていうシンプルなものがあんなに美味しいんだろう。よく、イギリスは紅茶が美味しいというけど、今回特にそう思うことはなかったなあ、そういえば。

シンプルなものほどおいしい→

 荷物を持って駅までの下り坂をどんどんくだっていき、無事電車に間に合いました。駅にもブタが2頭いるとわかっていたんですが、時間がなく、自分たちが電車に乗るホームにいたブタだけを撮影。ここもオリンピックの後にきたらかなり開発されているんだろうなあ。ロンドンには10時45分に着く。田舎の美しい光景の余韻にひたりつつも、ロンドンでの残り少ない時間の計画を立てるのでした。(ひ)


コッツウォルズへ

2008年09月22日 | 国外のおでかけ

第4日目です。
天気は前日の晴れから曇りに。天気予報ではかなり雨が降るかもしれないとのこと。ずっと旅行するたびに雨、雨、雨でしたから、この日もやばいなあ、と思いながらB&Bを出ました。

早朝出発のツアーなので、残念ながらイングリッシュ・ブレックファストを食べられずシリアルだけの朝食になってしまいました。このバスツアーは車を運転せずにコッツウォルズを回りたいという人には効率的、かつ経済的でお勧めです。マッドマックス・ツアーズという会社がやっています。
http://www.madmax.abel.co.uk/
毎日ツアーがあるわけではないし、最大定員16名なので、じつは今回の旅行のスケジュール、このツアー参加を中心にたてたぐらい(く)にとっては今回の旅行のメイン。

さほど大きくないバスは満員。外国人がほとんどでオーストラリア、アメリカ、中国からきた人がいました(なぜか最初にみんな自己紹介をさせられ、英語ができないのはわれわれぐらいと判明)。ガイド兼運転手のおじさんはゆっくりとした癖のない英語でよかったのですが、それでも長い説明は全然頭に入らなかった。

 そんなバスツアーですが、コースは
カッスルクーム
バドミントン村
バイブリー
ボートン・オン・ザ・ウォーター
ストー・オン・ザ・ウォルド
ザ・スローターズ
テトベリー
メモしたところだと、こんな感じです。天気と時間の都合上、車で通過しただけのところもあるし、他にも寄った場所がありそうですが、もはや覚えていません。

 印象にのこっているところを思いつくまま挙げると、まずはカッスル・クーム。
 最初に寄った場所なんですが、絵に描いたようなイギリスの村(そんなところばかりですが)でした。やたら人の多すぎる観光地ははっきりいって面白くなかった。バイブリーなんかは川がきれいでいいところなんですが、観光客が多すぎて(自分のことは棚に上げて)。
 このツアーがよかったのは、あんまり人のいないところに止まってくれたし、お土産屋に寄らせて、もうけるようなところがまったくないこと。あまりにも買い物の時間がなくて、何も買えなかったくらいでした。

カッスル・クームに話を戻すと、静かないいところでした。

←はちみつ色の家が立ち並ぶ

人の姿はあまりなく、教会はステンドガラスが綺麗だったけど、やはり静か。こんなところに何時間もボーッとできたら素敵でしょうね。小雨が降ったりやんだりしているのも、それはそれでいい感じ。

お昼を食べたのはストー・オン・ザ・ウォルドのThe Pear Tree Restaurantというお店。 http://www.peartreestow.co.uk/

頼んだのはハニー・ハム・サンドイッチとカレー風味のチキン・サンドイッチとクリーム・ティー。ここの売りはクリーム・ティー。一緒のテーブルに座ったオーストラリア人の女性達から、もっとクリームをつけて! と言われて思い切りクリームをつけて食べたんですが、それほどあまくない。

←このうえにさらにクリームを乗せて食べました。

大味なイギリス料理にしてはしつこくない意外なおいしさでした。
ちなみにその女性達はハンガリーにいる親戚の家までヨーロッパを旅していくそうで、「何週間の旅行なの? 」と聞かれて、答えに詰まってしまいました。
「明日ロンドンに戻って2日後に帰るんです・・・・・・」と答えましたが、こんな短い期間にせせこましく旅するなんて信じられないでしょうね。

  そして、一番素晴らしかったのはザ・スローターズの遊歩道。
幸運にもこのときには雨がやんでいたんですが、良かったですよ。
http://www.the-cotswolds.org/top/japanese/seeanddo/walking/index.html
自然の中をただ歩くのみなんですが、草花や川といった自然ととけあっている、ひたすらのどかな村や水車、そのすべてがすばらしく、コッツウォルズ(羊のいる丘)という名前どおりの景色を満喫できました。

 ←遊歩道の入口

↓アッパースローターにあるマナーハウス(いつか泊まってみたいなぁ)

ロンドンからの日帰りツアーもあるけれど、やっぱりこのツアーに参加してよかったと(く)もご満悦。2時間にも満たないぐらいだったけれど、美しい景色の中を歩けて生き返った、無理して(時間的にも、金銭的にも)イギリスまで来て良かった!と、涙が出そうに感激してました。雨男の汚名を着せられ続けていた私もほっとしました。どしゃぶりだったらなんと言われていたか。ああ、よかった、よかった。(ひ)+(く)