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てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

所沢ビエンナーレ「引込線」2011

2011年09月07日 | 国内のおでかけ
Masami TADA 「Sound Encounter」1/2 2010.4.24 blanClass+night

所沢ビエンナーレ「引込線」2011
2011年8月27日[土]〜9月18日[日]
第一会場:所沢市生涯学習推進センター(埼玉県所沢市並木6-4-1)
第二会場:旧所沢市立第2学校給食センター(埼玉県所沢市中富1862-1)
http://tokorozawa-biennial.com/

2年前の展示とはずいぶん違うなあ、と思ったら、文化庁主催になってました。
前回のアーティスト主導の展示は、見る者の目をあまり意識していない悪い印象の作品が多かったので、文化庁主催になってよかったのかも、という気がします。
しかし、それにしてはずいぶんと渋い展示です。
お金もかかってなさそうだし。
前回は所沢駅近くだったのに、今回は航空公園駅から15分ほど歩く第一会場と、更にそこから15分ほど歩く第二会場に分かれています。
第一会場の生涯学習推進センターは元小学校なんですかねえ。
古い体育館とプールを使った展示。
だだっ広い会場を細かく区切っての展示なので、迫力がないし、どこを見ればいいのか分からなくなる。
これは相当、厳しい環境。
アーティストに同情したくなります。

その中では、体育館の外で公開制作を行っていた山本麻璃絵の作品が印象に残りました。
まだまだ結構蒸し暑い日中にチェーンソーで木を削っています。
横に置いてある、ちょっと歪んだポストは味があっていいですね。
http://yamamotomarie.nomaki.jp/post.htm

無機質なものに柔らかさが感じられて、立体の版画といった風情があります。
吉祥寺のアトレでも公開制作をやるみたいです。
どこでチェーンソーを使うんだろう。

圧倒的に良かったのは第2会場。
元給食センターというのが、すごくいい。
きっと工場好きの人なら、これだけで行く価値があるはず。
ずいぶん歩いて会場に着くと、多田正美の「サウンド・エンカウンター」というパフォーマンスの最終盤。
給食センターで使われていたと思しき鉄のパイプを叩いて演奏中でした。
長いパイプもつ場所に寄って音がかわって楽器のように使えるが、どういう音がでるか、やってみないと分からないという話です。
鉄を叩くというと昔のディペッシュ・モードやジザ・メリなんかを連想しますが、ノイズというより、心地よい音。
もう少し長く聞きたかったなあ。
会場が遠いよ。

第2会場はうって変わって作品が映える。
ちょっと薄暗くて妖しいメタリックな雰囲気が、見る者の期待を高めます。
どんな作品を展示するんだろう、と期待していた横山裕一はやはり漫画でした。
展示作品の他に、単行本が読めるサービスもある。

そのすぐ横の中崎透が今回の展示で一番印象的でした。
センター内の備品らしきものが乱雑に積み上げられた中にモニターや短い文が隠れるように置かれている。
狭い道をうねうねと歩いていくと、またひとつ文を発見できる。
その文はランダムに読み上げられているのですが、なんだか、その歩く行為が、この会場にたどり着くまで歩いてきた行為そのもののような気がして、おかしさがこみ上げてきた。
こんな意味があるんだか、ないんだか分からないメッセージを探して歩くように、自分は航空公園のこんなところまで歩いて来たんだなあ、と思うと、自分自身のことが変に思えてきて。
ぜひ、会場に足を運んだ方は、第一会場だけでなく、第二会場にも行くことをお勧めします。
駅の近くにはビエンナーレのバナーがいっぱいあるのに、場所を紹介する地図がまったくないし、どちらの会場でも、もうひとつの会場に行くよう勧めない変わった展示ですけどね。(ひ)



生誕100年 藤牧義夫展-館林に生まれた創作版画の異才

2011年09月04日 | 国内のおでかけ
藤牧義夫 絵巻隅田川・白鬚の巻

「開館10周年記念 生誕100年 藤牧義夫展-館林に生まれた創作版画の異才」
2011年7月16日(土)-8月28日(日) ※会期中一部展示替えをいたします
前期:7月16日(土)-8月7日(日)/後期:8月9日(火)-8月28日(日)
同時開催 コレクション展示「油彩その他」「近現代の彫刻I」
群馬県立館林美術館
http://www.gmat.gsn.ed.jp/ex/ex.html

館林美術館に行くのは今回で2度目。
アンケートに答えるといただけるしおりもこれで2枚になりました。
駅から遠いのが欠点ですが、館林駅からバスに乗ってのんびり訪ねてきました。
行ったのは後期展示のスタートの日。
ほぼ開館時間に入ったので、しばらく独り占め状態で展示を見ていましたが、少しずつお客さんが入ってきました。
地方美術館の地味な展示にしては多いほうかもしれません。
藤牧義夫が気になるという人がそれだけ多いということでしょう。
藤牧義夫は館林出身の版画家。
デザインの分野でも活躍し、新版画集団の中でも活動していましたが、24歳のときに突然失踪。
その後、まったく足取りはなく、どこかに行ったのか、亡くなってしまったのかまったく分からないまま、今日を迎えています。
仕事もきちんとできていたし、子供もいました。
悩みを抱き宗教に助けを見出そうとしたところはありましたが、失踪するような理由はまったくなし。
劇的な人生だけに、何か勝手な思い入れをもって作品を見たくなりますが、この企画展はできるだけ客観的に、広い年代にわたる藤牧義夫作品を展示しています。
それがすごくいい。

まず印象的だったのは、会場の最初に展示されている父親に関する作品。
母を2歳でなくし、父を13歳でなくした藤牧義夫は15歳のときに父を描いた本を作っています。
とても15歳の若者が作ったとは思えない、しっかりした自家製本です。
多くのアーティストは若いころに、こうした完成度の高い作品を作っていることが少なくありませんが、それが父だけのことを書いた本というのが驚きです。

デザインの仕事をしながら、趣味で版画を作り、展覧会に出展したり、同人誌に載せたり、と数多くの作品を残していますが、その中で印象的だったのは、友人や知り合いに出した葉書。
文面とともに版画もしっかり刷られている素晴らしいものなんですが、彼が失踪する年の年賀状のデザインが意味深。
なんだか、みんなに手を振ってお別れを言っているようにも見えます。
まあ今となっては誰にも分からないことですが。

美術館限定でDVDつきの図録があったので思わず買ってしまいました。
作品の紹介だけでなく、解説のほうも充実しているのでじっくり読みたいと思います。(ひ)




ボストン美術館浮世絵名品展 錦絵の黄金時代―清長、歌麿、写楽

2011年06月02日 | 国内のおでかけ
ボストン美術館浮世絵名品展 錦絵の黄金時代―清長、歌麿、写楽

ボストン美術館浮世絵名品展 錦絵の黄金時代―清長、歌麿、写楽
2011年4月26日(火)~ 6月5日(日)
千葉市美術館
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2011/0426/0426.html

http://ukiyoe.exhn.jp/index.html

都内以外の美術館に行くのは数ヶ月ぶりかもしれません。
「ギター・コレクション」で初めて行った千葉市美術館にまた行ってきました。
ここは展示がいいし、週末遅くまで開いていてくれるのはいいんですが、残念ながら千葉駅から少し遠い。
帰りはたまたまパルコから駅までの無料のバスにのれて良かったですが。
1時間半弱しか時間がなかったので結構駆け足で見ました。
浮世絵の展示は作品数が多いので時間がかかるんですが。

なんといってもこの美術館の一番の魅力は空いていること(って、美術館の人に怒られますね)。
土曜の夜なら、浮世絵もじっくり見ることができる。
国立博物館じゃ、きっと人の頭の間を覗かないといけませんからね。
ここなら、写楽も歌麿も独り占めです。
なんという贅沢。

内容は、というと清長、歌麿、写楽が中心。
好みになりますが、こう比べてみると歌麿がいいですね。
浮世絵にまったく知識のない人間でも、絵として、デザインとして楽しめる要素が多分にあります。
どきっとするような艶めかしさが意外なところに隠れていたり、大胆なデザインを用いていたり、と一瞬で目をひかれます。

写楽の方が生の人間がそのままいるような迫力があるんですが、それだけに見ていて疲れるところもありました。
役者のごっつい感じもはっきり出てますしね。
清長の描くシュッとした美人と、写楽の描く役者は同じ日本人とは思えないくらい違います。

3人以外の作品で印象に残ったのは歌川豊国の「六玉川 調布の玉川」。
同じ題材でも鈴木春信なんかとは描き方が随分違います。

鈴木春信「六玉川 調布の玉川」
http://www.ukiyoe.or.jp/ukisho/uks-pics/harunobu-b.html

春信にしても、豊国にしても、川の水の流れと布の動きが一体になっているように見えるのが共通点でしょうか。
春信の方が相当、動きを感じさせますが。
豊国の方はなめらかさはなく、じっくり労働している感じ。
川の水や雨といった、流れのある水の描き方は絵師によってずいぶん違っているので、それを見ているだけでも面白いです。

秋にはここで酒井抱一をやるんですね。
月に一度は千葉に行く予定なので楽しみです。(ひ)

田村 耕一陶芸館

2010年12月08日 | 国内のおでかけ
田村耕一名品展
人間国宝田村耕一陶芸館
11月3日(祝)~平成23年3月20日(日)
http://www.city.sano.lg.jp/topics/event/ev101101-08.html

ずっと気になっていた陶芸館に行くことができました。
実家のある佐野の駅から近いんですが、私は佐野市駅とアウトレットに行くバスを主に利用しているもので、なかなか機会がありませんでした。
料金無料だし、月曜も開いているから、もっと利用できそうなものなんですが。
ここは元々太陽神戸銀行(と言っていた時代なんです)があったところ。
陶芸館になっていたと思ったら、今度はここを まちなか活性化ビル「佐野未来館」 という施設にするそうです。
駅からも市役所からもすぐ近くにあるんですが、佐野はイオンとアウトレットが中心になって、この辺閑散としてますからねえ。
しかも、大橋町の方にヤマダ電機も出来たそうだからますます大変、と超ローカルな話題ですみません。

展示の方ですが、田村耕一の陶芸は陶芸作品でもありながら絵画作品といってもいいくらい、作品に描かれた絵がすばらしい。
http://www.city.sano.lg.jp/tougeikan/05.html

今回は地元愛好家の所有する作品を集めた、というだけあって、展示に統一性はあまりないものの、陶芸の知識のない私のようなものが見ても飽きないわかりやすい作品ばかりが並んでいます。

安藤勇寿作品展
期間】11月3日~12月8日

同じ建物の2Fでは別の展示を見ることができました。
安藤勇寿は田沼出身で、安藤勇寿「少年の日」美術館というなかなかインパクトのある名前の施設もあります。
http://www4.ocn.ne.jp/~shonen/

いわゆる郷愁をおこさせる絵で、絵本にもずいぶんなっています。
残念ながら、この展示は複製画ばかりだったんですが、「佐賀のがばいばあちゃん」の絵本を描いたり、トロントで作品を出していることなども分かりました。

電車を使って佐野へ観光にきた人はここに寄って、とかのでラーメンを食べるというのが隠れた定番なのかな?
地元の人間はなかなかあんな行列には並べないけど。(ひ)


大・開港展

2009年12月03日 | 国内のおでかけ
横浜美術館に LASER TAG で落書きを!! 帰りはこのイベントをやってました

大・開港展
2009年9月19日(土曜)から11月23日(月曜・祝日)
横浜美術館
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2009/exhibition/daikaiko/index.html

食事をしてたら、もう結構な時間で慌てて横浜美術館に向かいました。
なかなか進まないバスとは違って地下鉄は速くていいですね。
駅から美術館までも近いし。
帰りは地下鉄で渋谷に出て、そこから新副都心線を使いました。
横浜美術館から電車2本で済むというのは楽で良いです。
横浜渋谷間はあっと言う間で、渋谷から自宅最寄りの駅の方が時間がかかるくらい。

そんな話はともかく展示ですが、横浜にまつわる3章に分かれたものになっています。
徳川時代、開港の時代、明治時代というくくり。
あんまり時間がなかったこともあり、第1部はさらっとみるだけ。
まあ、歴史に興味のない人間には篤姫関連の展示を見てもいまいちで。
ここを一番楽しんでいる人が多かった気がしますが。
しかし、慶喜というのは趣味人ですね。
書を書いてもうまいし、いろんなことが器用。
自由人としての生活が送れてしあわせだったのかな。

開港時代は暁斎の作品につきます。
暁斎はGAS MUSEUMで見られる『漂流奇譚西洋劇』「パリス劇場表掛りの場」というのがどんなものか気になっているんですが、今回見た2点はいかにも暁斎というぶっ飛んだものでした。

河鍋暁斎「名鏡倭魂 新板」
http://www.flickr.com/photos/22081105@N03/3366939499/

第3章では初代 宮川香山。
もはや説明がいらないとは思いますが、蟹のすごい人です。
http://www.soubunsha.co.jp/0424_0.html

その蟹を見ることができました。
国立博物館にあるものとは別で、同じものを作ってくれと言う注文に応えた品のようです。
今回は眠り猫やカエルのいる作品もありましたが、暁斎に負けないすごいものでした。
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2009/exhibition/daikaiko/midokoro.html

写真で見ると全然そのすごさが伝わらないんですが、もはや焼き物ではなく、生き物が張り付いているとしか思えない。
見た途端に釘付けになるしかないというものです。
もはや好き嫌いの範疇を越えた凄さ。
小さな子供なら、喜んで欲しがるか、泣いて逃げるという代物です。
宮川香山の作品がこんなに見られたなんて。
これだけでも行く価値がありました。
この作品を持っている田邊哲人はスポーツチャンバラの創設者(考案者?)なんですね。
「帝室技藝員 眞葛香山」という本が気になるけど26,250円とは。

もはや、その他の作品の印象がほとんど残っていないくらいなんですが、常設展も相変わらず充実してました。
最後の写真はほとんど走るようにして時間ぎりぎりまで見てしまったんですが。
お陰でミュージアムショップに寄れなかったのがちょっと残念でした。(ひ)


三溪園

2009年12月02日 | 国内のおでかけ
三渓園の紅葉 29 Nov. 2009 一週間後にはここまで紅葉していたんだなあ

先月後半の三連休の初日に三溪園に行ってきました。
三溪園→中華街でお昼→横浜美術館 という定番コース。
JRで根岸まで行ってからバスに乗ったんですが、このバスがなかな不思議なもので普通に一度乗っても、一日券にしても同じ料金。
当然のように一日券を選択したんですが、そんな人はめったにいないらしく運転手が慌ててました。
バス定期をもっていたり、片道しか乗らない人は別にして、みんな一日券にしないんだろう。
三溪園から中華街までのバスにもその券で乗れたし、途中のお土産屋でサービスも受けられたりしました。
この「小さな旅」乗車券というやつです。
http://www.yokohama-bus.jp/chiisanatabi/

ただし、根岸から中華街に行くバスに乗るときはバス停が遠かったり、「26系統・54系統」というのが分かりにくいのが難点。
乗車券を使う人がほとんどいないようで、購入した際にもらえるらしいパンフレットもなく、どこのお店で特典が受けられるか、事前に調べておかないとわからかったりします。
何とも中途半端。

天気がよくて三溪園をたっぷり楽しませていただきました。
紅葉にはもう一息という感じでしたが、お昼近くになるにつれて、人がどんどん増えていきました。
観光バスでくる人が多いんですね。
連休だから当然か。
特別公開されていた春草廬、聴秋閣もよかったですが、一番面白かったのは旧矢箆原家住宅という民家でした。
http://www.sankeien.or.jp/kokenchiku/yanoharake.html

さすが長者というだけあって、ひたすら広い。
飛騨三長者のひとりということですが、他のふたりの家はどんなだったんだろう。
かなり古くて二階にこんなに人が上がって大丈夫だろうか、というくらいでした。
古いものをそのまま残してあるので、非バリアフリーが甚だしくて、階段はほとんど垂直に上るイメージ。
建物以外も坂は急だし、道は滑りやすいから、足腰に自信がないという方にはちょっと厳しいかも。
まあ、全部見ないで適度に回ればいいんでしょうが。
ほぼ一通りざっくり見ただけでしたが、結構な時間がかかりました。
ついでに三溪記念館の展示も見てきました。
特別展「原三渓と美術―蒐集(しゅうしゅう)家 三渓の旧蔵品」をやっていました。
http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000150911180001

原三渓の美術コレクションは数千点にも及んだそうですが、残念ながらいまやほとんどが売却され、どこに行ったか分からないそうです。
三渓は購入した美術品の詳細な記録を残しているというのに。
彼が亡くなった後はとてもそんな余裕は亡くなったんですかねえ。
今回の展示はそんな中でも行き先が分かっている作品を他の美術館から借りているものが多い。
孔雀明王像は井上馨のコレクションだったものを一万円という破格で買ったことで話題になったそうです。
さすが、一気に金持ちになった成り上がりという気もしなくもありませんが、井上馨のコレクションのすごさも気になる。
巨大財閥との関わり方は相当ものだったらしいから、使ったお金もすごかったんでしょう。
孔雀明王像は孔雀がほとんど記号のように描かれているのが印象的。
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=B07&processId=02&colid=A11529

たっぷり三溪園を楽しんで中華街のバイキングを楽しんだ後には横浜美術館に行ってきました。
その話はまた次に。(ひ)




埼玉県立近代美術館

2009年11月30日 | 国内のおでかけ
ヤンの気ままにドライブ「ミティラー美術館/十日町市」

MOMASコレクション 第3期
10月24日(土)~1月24日(日)

○「西洋の美術-印象派からピカソまで」
 モネ、ピサロ、ルノワールら印象派から、デルヴォー、ピカソまで、西洋絵画の代表作を紹介します。

○「日常に潜むもの-室内の小宇宙」
 机、洋服、スーツケース…などを題材にした立体・平面によって、展示室に不思議な「部屋」を構成します。

○「ミューズ・フォーラム:芸術と素朴―〈プリミティヴ〉なるものと現代」
 「純粋」・「素朴」・「生命感」… 。〈プリミティヴ〉な芸術の持つ力の源を探ります。
http://www.momas.jp/4.htm

彩の国さいたま芸術劇場に行ったときについでに寄ってきました。
JRで北浦和まで行って駅の近くの美術館に行き、駅に戻ると芸術劇場の近くで降りられるバスがあるので便利。
時間もそんなにかかりませんでしたし。

企画展を見るほどの時間の余裕は無かったので常設展のみ。
美術館のある公園や美術館周辺に彫刻作品があったり、建物の中に無料で見られる作品もあったりするのは嬉しい。
まあ難を言うと、展示会場が狭いですけどね。
多分、いい作品は結構もっているけど、十分展示しきれない感じ。
企画展会場には入らなかったから分からないけど、県立美術館にしては物足りない常設展示会場でした。
といっても作品は充実してました。
モネの「ジヴェルニーの積みわら、夕日」が見られたし、草間彌生や駒井哲郎の作品もあった。
駒井哲郎の作品にこんな可愛い感じのものがあったのかと意外な発見もありました。
ミティラー美術館という十日町の美術館の収蔵作品も素晴らしかった。
十日町にはこんな美術館があったのかと驚いたのですが、ホームページを見るとミティラー画、ワルリー画、ゴンド画のどれも素敵です。
http://www.mithila-museum.com/

今、インドのあることに興味をもっているので、こんなものもあったのか、とますます興味津々。

レストラン「ペペロネ」という美術館のレストランでお昼を食べたんですが、パンがとても美味しかった。
その食事中に隣に座っていた夫婦がもうひとつ向こうの夫婦と話をしていた。
特に知り合いではないようでしたが、常設展示に藤田の作品がなくてがっかりした、というようなことを言っている。
突然そんな話をされたことに、相手の夫婦はやや迷惑そうだったが、実は自分は藤田の作品をいくつかもっていて個人美術館をやっているんだ、という話を聞くと、態度が一変。
どうやら、そのおじさんは趣味が高じて、いくつか絵を買っているうちに美術館でもやってみようかということになったらしい。
どんな金持ちだ、と思いながら話を聞いていると、どうやら久喜かその付近当たりでやっているとのこと。
でも、帰ってから調べた限りでは全然見つからないんですよねえ、それらしいところは。
駅から遠かったり、久喜からかなり離れているのかもしれないし、はたまたオジサンのほら話だとも言えなくはないんですが。
どなたかそれらしい美術館をご存じの方がいらっしゃったら、ぜひお教えください。(ひ)


栃木の旅

2009年11月12日 | 国内のおでかけ
古民家カフェで紅茶とベジスイーツ

連休の狭間の11月2日に行った栃木のことを書いておきます。
実家に行ったついでなので、そんな日になってしまったのですが、月曜日でもあったので美術館は休み。
他にも休館のところが多く、観光にきていた人たちはみんな手持ちぶたさを抱えたまま蔵の町の通りを歩いてました。
天気がいいなら、歩いているだけで十分という感じなんですが、めちゃめちゃ寒く雨まで降った日だったのでいいとこなし。
商工観光課に寄って資料を貰ったときには申し訳なさそうにされてしまいました。
といいつつも、それなりに楽しんで施設にも寄ったのでメモ的な感想を。
コースはJR栃木駅から大通りを中心に歩き、新栃木駅まで出るというものでした。

○蔵の町観光館
http://www.city.tochigi.tochigi.jp/hp/menu000002000/hpg000001839.htm

古い蔵を改装して、観光案内と土産物の販売をしている店。
ここに限らず、古い蔵が多く残っているのが栃木の特徴(なのはみんな知ってますね)。
お客はなく、観光案内というほどの資料もなく、ただのお土産屋という雰囲気。
隣が好古館という施設なのですが休閑。
連休の狭間の月曜くらい開館しても罰は当たらないでしょうに。

○山本有三ふるさと記念館
他がやっていないので仕方なく寄りました。
山本有三はまともに作品を読んだことがない。
都内を含め、いくつも家を持っていたことと、戯曲を相当多く書いていたことが印象的でした。
戦時中はずいぶん作品に手直しをされたとか、表現の自由を求めて書きたいことを描き続けたということが書かれていたが、それにしては本人が弾圧を受けた様子はない。
問題は細かい部分で、既に偉くなっていたから問題がなかったのかもしれません。
でも、そんなえらい作家でもとやかく言われるほどお上が偉くなっていた恐ろしい時代だったんでしょう。

○福田屋
地元のデパート。
レモン牛乳を買って喜んでましたが、その後、OKで普通に売っていることを知ってがっかり。
値段も東京の方が安いよ。
糸井哲夫という人の版画の展示があったので見てきました。
http://www.geocities.jp/shiobara58/hirose.htm

栃木の風景や阿修羅像を描いたものがありました。
個人的には何気ない地元の風景を切り取ったような作品が気に入りました。

○横山郷土館
http://home.k08.itscom.net/kyodokan/

お昼を食べると展示が無料になるので寄りました。
昔、銀行だった施設が残っていたり、蔵に残っている不思議な展示物があったり、一種、大倉集古館に通じる変なところ。
あの寄せ集めの猥雑さが好きな方にはお勧めです。
それにしても、洋館に畳を使っているのはなぜ?

○岡田記念館
http://www.city.tochigi.tochigi.jp/hp/menu000002000/hpg000001558.htm

何でも展示しているという田舎にありがちな記念館ですが、富岡鉄斎や板屋波山の作品が無造作に展示されてたりもするのでびっくり。
昔の家財道具と鉄斎がほとんど同等の扱いという豪快さ。
別館の邸宅は中が意外に古くなく、つい最近まで使っていたような感じ。
一枚の檜を使って作った廊下をはじめ、贅をつくした建物。
一応、観光施設になっているとはいえ、なんとももったいない気がします。

古くてもよく手入れされた蔵がたくさんあったのですが、中にはボロボロに朽ち果てている蔵もあった。
そうか、蔵というのはこんな風な末路を辿るのか、と普通の家とは違う壊れ方が妙に気になりました。

ここにはヤオハンというスーパーがまだ残っている。
私の実家の近くのヤオハンはなくなってしまって、商品券が残ったままになっている。
今度見つけたら栃木にまた行こう。(ひ)


伊藤若冲《菜蟲譜》と江戸絵画の魅力

2009年11月06日 | 国内のおでかけ
伊藤若冲《菜蟲譜》と江戸絵画の魅力
9月19日(土)~10月25日(日)
※重要文化財指定記念
伊藤若冲《菜蟲譜》公開
前半:9月19日(土)~10月10日(土)
後半:10月11日(日)~25日(日)
【併催】
現代絵画:うつくしき女性
陶芸:白く清き肌
佐野市立吉澤記念美術館
http://www.city.sano.lg.jp/museum/

久々に(というほどではないか)吉澤記念美術館に行きました。
行ったのは後期展示の初日。
惜しいことをしました。
以前ここで「菜蟲譜」を見たのも後半部分。
あと一日早ければ、前半が見られたのに。
というか、がんばって、この2日間くれば、ほぼ一気に全体を見られたんですよねえ、惜しいことをしました。
このときは入館料が無料でしたしね。
今回は「菜蟲譜」が重要文化財指定を受けたこともあって、入館料が無料になっただけでなく、「菜蟲譜」の他にも狩野探幽の「十牛図」まで見られるという大盤振る舞い。
その2作品を含めた今回の展示作品の図録が安かったので珍しく買ってしまいました。
何度も書いてますが、「十牛図」は話として相当興味深い。
悟りを開くためには一度牛を手に入れなければならない、というのが最も考えさせられるところです。

今回は佐野線に揺られてのんびり美術館に向かいました。
当然ながら電車はガラガラ。
葛生駅に降りてからも人影はまばら。
無料だといっても混んだりしないなあ、と美術館に入ってからも思っていたんですが、「菜蟲譜」の前だけはびっしり人が張り付いています。
まあ、みんなこれを観に来たんでしょうからね、当然といえば当然か。

その2大展示(?)以外で気になったのは桜井雪館。
http://business4.plala.or.jp/shihaku1/collection/art/sekkan1.htm

蕭白をすぐに連想させる、かなりクセのある絵を書く人ですが、こんな絵の教科書も出しています。
http://www.city.adachi.tokyo.jp/003/d10100024.html

弟子も多かったそうで、月僊という人もそのひとりだったそうです。
http://www.milai.pref.mie.jp/mie-lib/data/mini/044/mn044.html

月僊という人は作品数も多く、その作品を売ることで貧しい人を助けたということですごく評価する人もいれば、絵を高く売ったということで欲の深い坊主と言われたりもしたというのが興味深い。
作品数は一万を超えるとも言われているそうで、ぜひこんな作品を見てみたい。
http://www.pref.mie.jp/BIJUTSU/HP/collection/j_k/gessen/gessen_pic1024/19882OD024000A.jpg

なんと「大菩薩峠」にも月僊は取り上げられているんですね。
その部分だけでも読んでみようかな。(ひ)



今日は

2009年11月02日 | 国内のおでかけ
栃木市に行ってきました。
あいにくの寒さでしたが古い町並みを落ち着いて散策できました。
実家からならすぐ近くなので、もう一度いい天気のときに行ってみたいと思います。
栃木の福田屋で初めてレモン牛乳をのみました。
うちの実家の方じゃ両毛牛乳くらいしかないもので。
レモン牛乳は予想通りの懐かしくうさん臭い味でした。(ひ)
(^-^)