Masami TADA 「Sound Encounter」1/2 2010.4.24 blanClass+night
所沢ビエンナーレ「引込線」2011
2011年8月27日[土]〜9月18日[日]
第一会場:所沢市生涯学習推進センター(埼玉県所沢市並木6-4-1)
第二会場:旧所沢市立第2学校給食センター(埼玉県所沢市中富1862-1)
http://tokorozawa-biennial.com/
2年前の展示とはずいぶん違うなあ、と思ったら、文化庁主催になってました。
前回のアーティスト主導の展示は、見る者の目をあまり意識していない悪い印象の作品が多かったので、文化庁主催になってよかったのかも、という気がします。
しかし、それにしてはずいぶんと渋い展示です。
お金もかかってなさそうだし。
前回は所沢駅近くだったのに、今回は航空公園駅から15分ほど歩く第一会場と、更にそこから15分ほど歩く第二会場に分かれています。
第一会場の生涯学習推進センターは元小学校なんですかねえ。
古い体育館とプールを使った展示。
だだっ広い会場を細かく区切っての展示なので、迫力がないし、どこを見ればいいのか分からなくなる。
これは相当、厳しい環境。
アーティストに同情したくなります。
その中では、体育館の外で公開制作を行っていた山本麻璃絵の作品が印象に残りました。
まだまだ結構蒸し暑い日中にチェーンソーで木を削っています。
横に置いてある、ちょっと歪んだポストは味があっていいですね。
http://yamamotomarie.nomaki.jp/post.htm
無機質なものに柔らかさが感じられて、立体の版画といった風情があります。
吉祥寺のアトレでも公開制作をやるみたいです。
どこでチェーンソーを使うんだろう。
圧倒的に良かったのは第2会場。
元給食センターというのが、すごくいい。
きっと工場好きの人なら、これだけで行く価値があるはず。
ずいぶん歩いて会場に着くと、多田正美の「サウンド・エンカウンター」というパフォーマンスの最終盤。
給食センターで使われていたと思しき鉄のパイプを叩いて演奏中でした。
長いパイプもつ場所に寄って音がかわって楽器のように使えるが、どういう音がでるか、やってみないと分からないという話です。
鉄を叩くというと昔のディペッシュ・モードやジザ・メリなんかを連想しますが、ノイズというより、心地よい音。
もう少し長く聞きたかったなあ。
会場が遠いよ。
第2会場はうって変わって作品が映える。
ちょっと薄暗くて妖しいメタリックな雰囲気が、見る者の期待を高めます。
どんな作品を展示するんだろう、と期待していた横山裕一はやはり漫画でした。
展示作品の他に、単行本が読めるサービスもある。
そのすぐ横の中崎透が今回の展示で一番印象的でした。
センター内の備品らしきものが乱雑に積み上げられた中にモニターや短い文が隠れるように置かれている。
狭い道をうねうねと歩いていくと、またひとつ文を発見できる。
その文はランダムに読み上げられているのですが、なんだか、その歩く行為が、この会場にたどり着くまで歩いてきた行為そのもののような気がして、おかしさがこみ上げてきた。
こんな意味があるんだか、ないんだか分からないメッセージを探して歩くように、自分は航空公園のこんなところまで歩いて来たんだなあ、と思うと、自分自身のことが変に思えてきて。
ぜひ、会場に足を運んだ方は、第一会場だけでなく、第二会場にも行くことをお勧めします。
駅の近くにはビエンナーレのバナーがいっぱいあるのに、場所を紹介する地図がまったくないし、どちらの会場でも、もうひとつの会場に行くよう勧めない変わった展示ですけどね。(ひ)

所沢ビエンナーレ「引込線」2011
2011年8月27日[土]〜9月18日[日]
第一会場:所沢市生涯学習推進センター(埼玉県所沢市並木6-4-1)
第二会場:旧所沢市立第2学校給食センター(埼玉県所沢市中富1862-1)
http://tokorozawa-biennial.com/
2年前の展示とはずいぶん違うなあ、と思ったら、文化庁主催になってました。
前回のアーティスト主導の展示は、見る者の目をあまり意識していない悪い印象の作品が多かったので、文化庁主催になってよかったのかも、という気がします。
しかし、それにしてはずいぶんと渋い展示です。
お金もかかってなさそうだし。
前回は所沢駅近くだったのに、今回は航空公園駅から15分ほど歩く第一会場と、更にそこから15分ほど歩く第二会場に分かれています。
第一会場の生涯学習推進センターは元小学校なんですかねえ。
古い体育館とプールを使った展示。
だだっ広い会場を細かく区切っての展示なので、迫力がないし、どこを見ればいいのか分からなくなる。
これは相当、厳しい環境。
アーティストに同情したくなります。
その中では、体育館の外で公開制作を行っていた山本麻璃絵の作品が印象に残りました。
まだまだ結構蒸し暑い日中にチェーンソーで木を削っています。
横に置いてある、ちょっと歪んだポストは味があっていいですね。
http://yamamotomarie.nomaki.jp/post.htm
無機質なものに柔らかさが感じられて、立体の版画といった風情があります。
吉祥寺のアトレでも公開制作をやるみたいです。
どこでチェーンソーを使うんだろう。
圧倒的に良かったのは第2会場。
元給食センターというのが、すごくいい。
きっと工場好きの人なら、これだけで行く価値があるはず。
ずいぶん歩いて会場に着くと、多田正美の「サウンド・エンカウンター」というパフォーマンスの最終盤。
給食センターで使われていたと思しき鉄のパイプを叩いて演奏中でした。
長いパイプもつ場所に寄って音がかわって楽器のように使えるが、どういう音がでるか、やってみないと分からないという話です。
鉄を叩くというと昔のディペッシュ・モードやジザ・メリなんかを連想しますが、ノイズというより、心地よい音。
もう少し長く聞きたかったなあ。
会場が遠いよ。
第2会場はうって変わって作品が映える。
ちょっと薄暗くて妖しいメタリックな雰囲気が、見る者の期待を高めます。
どんな作品を展示するんだろう、と期待していた横山裕一はやはり漫画でした。
展示作品の他に、単行本が読めるサービスもある。
そのすぐ横の中崎透が今回の展示で一番印象的でした。
センター内の備品らしきものが乱雑に積み上げられた中にモニターや短い文が隠れるように置かれている。
狭い道をうねうねと歩いていくと、またひとつ文を発見できる。
その文はランダムに読み上げられているのですが、なんだか、その歩く行為が、この会場にたどり着くまで歩いてきた行為そのもののような気がして、おかしさがこみ上げてきた。
こんな意味があるんだか、ないんだか分からないメッセージを探して歩くように、自分は航空公園のこんなところまで歩いて来たんだなあ、と思うと、自分自身のことが変に思えてきて。
ぜひ、会場に足を運んだ方は、第一会場だけでなく、第二会場にも行くことをお勧めします。
駅の近くにはビエンナーレのバナーがいっぱいあるのに、場所を紹介する地図がまったくないし、どちらの会場でも、もうひとつの会場に行くよう勧めない変わった展示ですけどね。(ひ)
