泉谷しげる イメージの詩
コレクション展「こどもの情景-戦争とこどもたち」
2011年5月14日 ( 土 ) ~ 7月10日 ( 日 )
東京都写真美術館
http://syabi.com/contents/exhibition/index-1349.html
ベッティナ・ランスの展示と一緒に見てきました。
そちらの感想にも書きましたが、ふたつの展示のギャップが大きかったのが印象的でした。
同じ建物なのに客層も全然違う。
戦争と子供というくくりはある意味反則です。
見ていて心を揺さぶられない訳がありません。
今度の大地震と津波の後も子供たちの映像は数限りなく登場しています。
とはいえ、学校に通う困難さや親と離ればなれの生活といったものはクローズアップされても、今の環境は子供達にとって安心なのか、これからのプランなんてものにはほとんど触れてませんけど。
この展示には戦中、戦後の子供達の様子が映し出されていますが、いかにも子供らしい顔をした子供が登場するのは戦後の作品に多かった気がします。
私は自分がこんなに子供らしい子供だった記憶がない。
いかにも「たくましく戦後の混乱期を生き抜く」というキャプションがぴったりな写真を見ていると不安になってくる。
今回の展示にはユージン・スミスの有名な子供の写真も展示されているが、その写真だって、あまりにも見事に作られた世界に冷める部分がある。
数多くの写真を見るうちに、自分には、いかにも土門拳的な子供の写真に抵抗があることが分かった。
キャパやスミスの写真は戦争に隠れている真実の一端を見せてくれたかもしれないが、そのインパクトが強すぎてずいぶん多くの真実を隠してしまったのも事実という気がする。
写真や映像の怖さですね。
ということで、子供の写真をたくさん見ているうちに、そこに潜んだ怖さをたっぷり実感させてくれる興味深い展示でした。
そうした作品の中、影山光洋の家族が写った写真になぜかほっとしました。
「芋っ子ヨッチャンの一生」の衝撃は未だに忘れられません。(ひ)

コレクション展「こどもの情景-戦争とこどもたち」
2011年5月14日 ( 土 ) ~ 7月10日 ( 日 )
東京都写真美術館
http://syabi.com/contents/exhibition/index-1349.html
ベッティナ・ランスの展示と一緒に見てきました。
そちらの感想にも書きましたが、ふたつの展示のギャップが大きかったのが印象的でした。
同じ建物なのに客層も全然違う。
戦争と子供というくくりはある意味反則です。
見ていて心を揺さぶられない訳がありません。
今度の大地震と津波の後も子供たちの映像は数限りなく登場しています。
とはいえ、学校に通う困難さや親と離ればなれの生活といったものはクローズアップされても、今の環境は子供達にとって安心なのか、これからのプランなんてものにはほとんど触れてませんけど。
この展示には戦中、戦後の子供達の様子が映し出されていますが、いかにも子供らしい顔をした子供が登場するのは戦後の作品に多かった気がします。
私は自分がこんなに子供らしい子供だった記憶がない。
いかにも「たくましく戦後の混乱期を生き抜く」というキャプションがぴったりな写真を見ていると不安になってくる。
今回の展示にはユージン・スミスの有名な子供の写真も展示されているが、その写真だって、あまりにも見事に作られた世界に冷める部分がある。
数多くの写真を見るうちに、自分には、いかにも土門拳的な子供の写真に抵抗があることが分かった。
キャパやスミスの写真は戦争に隠れている真実の一端を見せてくれたかもしれないが、そのインパクトが強すぎてずいぶん多くの真実を隠してしまったのも事実という気がする。
写真や映像の怖さですね。
ということで、子供の写真をたくさん見ているうちに、そこに潜んだ怖さをたっぷり実感させてくれる興味深い展示でした。
そうした作品の中、影山光洋の家族が写った写真になぜかほっとしました。
「芋っ子ヨッチャンの一生」の衝撃は未だに忘れられません。(ひ)
