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てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

無名作家とはいかないのだ~その19 菊池寛実記念 智美術館

2011年07月16日 | ぐるっとパス
WORKU ep1 - Stop motion animation

第4回菊池ビエンナーレ
2011年4月2日(土)~ 6月26日(日)
菊池寛実記念 智美術館
http://www.musee-tomo.or.jp/schedule.html

ここは割引にしかならない施設だったんですが、大倉集古館のすぐ近くだし、まだ行ったことのないところだったので寄ってみました。
智美術館はいい雰囲気のところですね。
大倉でひどい目にあった後だけに余計そう感じたのかもしれませんが。
少し暗めの照明のつけられた落ち着いた雰囲気は幻想的な趣があります。
今くらいの暑い時期に行くのもいいかもしれません。
見て来た展示は「菊池ビエンナーレ」。
陶芸の賞の入選作がずらっと並んでいましたが、ずいぶんとヴァラエティにとんでいます。
いかにも陶芸という感じのオーソドックスなものから、生物や植物のような意外な形のものまで。
近代美術館の工芸館で夏休み辺りに見られる展示に近いといえばいいんでしょうか。
陶芸のよさがわからない、という人でもひとつくらいは楽しめる作品がありそうです。
でも、これを審査するのは相当難しそう。
応募資格は「陶芸における創作活動を行う方」というだけだから、まだ無名の人から既に有名な人まで入っているんでしょうし。
大賞と優秀作に対するコメントを見ると、素人にはまったく理解不能な文章が面白いんですが、作品を出展している人はそれどころじゃないんだろうなあ。
「形体と加飾の調和こそが鑑賞の焦点となる」とか「色感、質感と共鳴し合う、寡黙でシンプルな形態感覚」とか書かれている文を読み、「ああ、そうか、それが自分には足りなかったのか、と膝を打ったりするのもなのか、それとも「馬鹿じゃないのか、こいつ」と思うものなのか。
大賞の「炎彩花器」は幻想的な雰囲気漂う作品で確かにここにぴったり。
もっと安っぽい照明を当てると、奇をてらった感じもしそうですが。

まあ、陶芸のことなんか、まったくわからない私は心の中でまったく違う作品に大賞と優秀作を与えて帰ったのでした。
ビエンナーレだから2年に一度の賞なんですね。
ビエンナーレといえば、中之条ビエンナーレにまた行きたいな、と思う夏なのでした。(ひ)

ふたりとさんぼん~その18 泉屋博古館分館

2011年07月14日 | ぐるっとパス
人間椅子「怪人二十面相」PV 青銅といえばやっぱり

「近代洋画と日本画」展
4月23日~6月26日
泉屋博古館分館
http://www.sen-oku.or.jp/tokyo/schedule.html

年に一度くらい行っている、住友コレクションの絵画展です。
以前、夏に見に行った記憶もあるから、どの時期にあるのかはそんなに決まっていないのかな。
今回は一室に洋画と日本画を取り混ぜての展示、しかももう一室の方は中国の古代青銅器の展示だったからなのか、いつもよりも作品数が少ないような気が。
絵画では何度か見ている小林古径の「人形」という不気味さの漂う作品がやはり印象に残りました。
岸田劉生の「二人麗子像」もなんともいえないものがあります。
http://www.sen-oku.or.jp/collection/col07/005.html
寒山拾得の影響と解説が有りますが、それがなぜ、ふたり麗子像となってしまったのか。
影響を受けたのが「五百羅漢図」だったら大変でしたね。
とはいえ「麗子像」全部で70作ほども描かれているというからすごい。
そんな濃い作品とはうって変わってという感じの熊谷守一作品も展示されていた。
「野草」という熊谷守一らしい作品。
熊谷守一美術館の春の特別展を見のがしたのが悔やまれます。
この夏、菅沼五郎の展示があるのが気になるけど、ちょうど忙しい時期だなあ。
その前に常設展示だけでも見てみるか。
豊島区の回遊美術館はなぜ毎年この時期なんだろう。
子供中心だから?

青銅器はいつもさほど興味なく素通りするんですが、こういうものも数多く見ていると徐々に興味がわいてくるようです。
酒や食べ物を入れるという実用性はまったく無視した自由すぎる造形や、動物の文様を見ているだけで楽しい。
器は三足でバランスをとっているものがおおかったんですが、三足というのは三足烏と関係があったりするんでしょうか。
器としての美しさというよりは、不思議さが気になるんですが。
そういえば、全然知らなかったんですが、日本サッカー教会のシンボルマークって八咫烏だったんですね、びっくり。
陸上自衛隊のマークでもあるのか・・・・・・。(ひ)




恐怖のキルト集団~その17 大倉集古館

2011年07月13日 | ぐるっとパス
Adrinka Batik Quilt

服部早苗 布工芸展
―初公開の仏像シリーズ・江戸期藍染シリーズを中心に―
2011年04月02日(土)~2011年05月29日(日)
大倉集古館
http://www.sanae-quilt.com/exhibition22.html

会場に入ると大混雑状態なのに驚きました。
サークルの発表会の展示会場にきてしまったような雰囲気。
みんな作者の知り合いなのかファンなのか。
展示を見ている人もいますが、多くの人はお土産品を物色したり、おしゃべりしたりするのに余念がない。
その中に仕切っている人がいるらしく、静かとは言い難い声で買い物や展示の場所等の注意を促している。
大変な状況のところにきてしまった・・・・・。
ということで、一階の展示は逃げるようにして見てきたので、そんなに覚えていません。
仏像の写真と現代的なキルトの組み合わせはすごくシュール。
横尾忠則やみうらじゅんを連想しました。
オリジナリティはあるのかもしれないけど、あんまり好みじゃないです、正直言って。
自分の家には飾りたくないかな。

でも、外の展示をふくめ、いろんな美術品が渾然一体と置かれている、この会場には意外にはまる作品だった気がします。

「癒し」という言葉が展示の中に書かれていたと思うんですが、この展示は「癒し」というより、不可思議なパワーだと思うんですが違うかな?

キルトというと、なぜか、しばらく前のセンター試験で英語の長文問題の中に出てきた話を思い出してしまう。
何世代にも渡って受け継がれて、そのたびに大きくなっていくという話だったと思う。
国によって、いろんなキルトがあるものなんですね。




レイアップのようにやさしく、スリーポイントのようにむずかしく~その16 ブリヂストン美術館

2011年07月12日 | ぐるっとパス
田中敦子 もうひとつの具体

アンフォルメルとは何か? —20世紀フランス絵画の挑戦
2011年4月29日(金)〜2011年7月6日(水)
ブリヂストン美術館
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/exhibitions/2011/2/

ブリヂストン美術館はこのところ相当気合いの入った企画展をやってくれていますが、これもすばらしかった。
今回は現代美術ということもあって、会場は空いてましたが、内容はすばらしい。
モネ、セザンヌ、ピカソといった印象派の画家から展示がスタートするのは、この美術館らしいというか、いかにも印象派が大好きな日本人におもねっている気もしましたが、その後はフォートリエ、デュビュッフェの作品を予想外にたくさん見ることができたし、ザオ・ウーキーが終盤出てくるところでは説明しがたい感動が溢れてきました。

フォートリエとデュビュッフェは今まで混同することさえあったのですが、こうやっていくつかの作品を見るとまったく違うものですね。
フォートリエは目を反らすことを許さない強烈な作品ばかり。
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/collection/artist33/

こう描くしか無かったんだという、強い思いが嫌でも伝わってきます。
こんな作品を見たら、いったい作者には何があったんだ、と考えざるをえない。

ジャン・デュビュッフェの作品も強烈ですが、何ともいえないユーモラスな雰囲気と勢いがある。
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/collection/works/48/

アール‐ブリュットの作品を集めたというのが納得できます。
ジョージ・リランガの作品を思わせるところもあります。

話はそれますが、今度、多摩美術大学美術館で「soul@africa -リンクするアフリカルチャー-」という展示があって、リランガの作品も見ることができます。
これはぜひ行かなければ。
やっぱりリランガといえば、多摩か。
遠いな。
http://www.tamabi.ac.jp/museum/exhibition/default.htm

話を戻すと、今回の展示も、以前の「セーヌの流れに沿ってー印象派と日本人画家たちの旅」という企画展に負けず、国内外の作品を数多く集めています。
この勢いでぜひ「ジャン・デュビュッフェ展」をやって欲しい。

ありきたりの感想で恥ずかしいのですが、やはりこういう抽象的な作品に勢いがある時代というのは、決して幸福な時代ではないのでしょう。
戦争、殺戮といった人間の理解を超えた悲惨な状況を描くには、それまでの絵画では無理だと感じた必然から生まれざるを得なかったはずで、作品を見ながらアーティストの思いを勝手に考えざるをえませんでした。(ひ)


大切なのは~その15 三井記念美術館 

2011年07月08日 | ぐるっとパス
六代目松鶴と二代目枝雀の対談

三井記念美術館 館蔵品展
2011年04月16日(土)~2011年06月19日(日)
三井記念美術館

ホノルル美術館所蔵「北斎展」が中止になったため、館蔵品展になっていました。
急遽ということで、展示に統一性はなく、切手コレクションまであったのにはびっくり。
いつもは小さい会場の割に一通り見ると結構時間がかかる三井記念美術館ですが、今回はあっと言う間に見終わった気がします。
とはいえ、一ヶ月くらいの猶予で展示をきっちり作り上げたのはすばらしい。
この時期はまだ美術館も早い時間に閉館したり、休館になっているところが多いときでした。
こうして日常的な娯楽を普通に楽しめることはずいぶん精神的な救いになりました。
そういう感覚も、数ヶ月のうちに忘れてしまいそうなのが怖いですが。

展示の目玉は「日月松鶴図屏風」。
http://www.geocities.jp/yamada_1817/renaissance/japan_beau/yamato/sansui_kacho/j_shokaku/j_shokaku.html

すべての物の大きさのバランスがいいなあ、というのが第一印象。
鶴や松が主張しすぎず、描かれている世界の空気感がゆったりと伝わってくるようでした。

残念ながら、もうひとつの目玉作品、「東福門院入内図屏風」の方は展示期間が終了していたので見られず。

展示を見ている途中で監視員の人たちが集まって何事か話し出したときはかなり気になりました。
またどこかで地震? 福島で何か? といった不安が頭を過ぎって。(ひ)




継続こそが問題なのだ~その14 ニューオータニ美術館

2011年07月06日 | ぐるっとパス
Julian Cope / Sunspots 狂気のかけらが存在していた頃のセント・ジュリアン

ベルナール・ビュフェのまなざし フランスと日本
3/19(土)~5/29(日)
ニューオータニ美術館
http://www.newotani.co.jp/group/museum/exhibition/201103_buffet/index.html

3.11の影響で美術館の展示に変更が出ましたが、この展示は予定通り開催されました。
見に行ったのは日曜日だったと思うんですが、地下鉄の最寄り駅からニューオータニまでの通りを警官が埋め尽くしていました。
車の荷物チェックなんかも行われていて、これは果たして無事にホテルに入れるんだろうか、と思いましたが、無事美術館に入れました。
その日は韓国と中国のトップが揃って被災地を訪問した日だったはず。
訪問後、ホテルで休憩か対談?
それともスマップと会ったというのがここ?
などと後から考えました。

展示の方ですが、ビュフェの作品を30点ほど見ることができました。
そこには家族を描いたものや日本で制作されたものも含まれています。
ビュフェが大乃國を描くなんて意外すぎる組み合わせですが、なぜか特徴が良く出ていました。
体もしっかり力士の太り方になっている、と変なところに感心しました。
これって写真をもとに描いたものなんでしょうか。
にらみ合いというタイトルですが、大乃國よりも行司の顔の方が緊張感があります。

ビュフェの作品を見て改めて思ったのは、作品がとても音楽的だということ。
「アトリエ」という自分のアトリエを描いた作品は椅子、机、ストーブ、窓の外の建物がまっすぐ直線的に伸びる様子が心地良い。
物がごちゃごちゃと並んでいるけど、居心地のよさそうな部屋です。
ここだといい作品が描けそうだ。

「アナベル夫人」という妻を描いた作品は全体が非常にポップに描かれています。
http://www.buffet-museum.jp/buffet/img/prof1_2.jpg

でも、その裏に意志の強さと彼女がもつ影の部分も描かれているように思えます。
音楽でも、優れたポップスというのは明るさの裏に、そうした影の部分を隠し持っているものです。
強引な説明ですが。

内面に大きな闇を抱えていたビュフェは、そんな自分とのバランスをとるように、対象の明るい面を捕らえようとしていたのではないか、それが彼の作品が音楽的なのと関係があるんじゃないか、とそんな気がしてなりません。
そう考えて思い浮かぶのはシド・バレットとブライアン・ウィルソンですね、あまりにも短絡的な発想で恥ずかしいですが。(ひ)

「走る日」は未来形の表現?~その13 下町風俗資料館

2011年07月05日 | ぐるっとパス
町田忍さんと歩く千住の銭湯 下町の風俗といえば、この人

23年度企画展
『路面電車が走る町 下町の暮らしと交通』
平成23年5月17日(火)~7月18日(月・祝)
下町風俗資料館
http://www.taitocity.net/taito/shitamachi/sitamachi_news/sitamachi_news20090919.html

もうひとつ行った上野の施設はここ。
閉館までに時間がなかったので一階でおみくじをひき、2階の企画展をざっと見ました。
路面電車に関する展示でした。
今、都バスが走っているコースが元々は路面電車が走っていた、ということが結構あると初めて知りました。
それにしても全盛期には相当な数の路面電車が走っていたんですねえ。
その後は自家用車が増えたり、電車との競合があったりと乗る人も減っていき、どんどん衰退していったようですが、エコがどうこう言うんんだったら、自家用車はなるべく減らした方がいいと思うんですが。
タバコの害については、いろいろ過激な意見も出るのに、車は日本の重要産業だとかなんとかいって、過剰に保護されている気がします。
電車やバスを増やして車はなるべく減らした方がいいですよ、少なくとも都内は。

話は逸れましたが、下町風俗資料館の目の前というか入り口の辺りに路面電車が通っていたんですね。
ここにくるとき、上野駅から結構遠いから、路面電車があれば便利だったでしょうね。

路面電車そのものの展示は有りませんが、それは江戸東京たてもの園や新宿歴史博物館で楽しめばいいという訳です。
渋谷の駅前のやつもまだあるのかな?
東急世田谷線には何度も乗っているけど、荒川線にはまだ乗ったことがないんですよね、残念ながら。

話は更に逸れますが、都営線のはじめる不思議なポイント制度はお得なんだろうか。
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/newsevent/news/subway/2011/sub_p_201106271_h.html

1ポイント1円とはだいぶ渋いですねえ。
しかもバスは乗り継ぎしかポイントがつかないとは。
なにかおかしい。(ひ)

絵だからわかることもある~その12 国立科学博物館

2011年06月30日 | ぐるっとパス
The Singing Bush - The Three Amigos (1986)

企画展「日本のボタニカルアートー太田洋愛画伯の原画を中心として-」
2011年5月24日(火)~6月26日(日)
国立科学博物館 日本館1階企画展示室http://www.kahaku.go.jp/event/2011/05botanical/index.html

ぐるっとパスには「上野問題」というべき状況が持ち上がっています(などというのは私だけですが)。
西洋美術館がついに常設展示まで割引きのみとなって企画展は割引きさえなし。
博物館や動物園にはあまり行かず、美術館に行きたいという人にとっては、上野に行く意味がなくなっているのです。
石洞美術館を含めた他の博物館も上野エリアとはとてもいえない離れた施設も少なくないですし。
ぐるっとパスを効率的にまわるには上野と多摩が難所といっても過言ではないでしょう。

と何の役にも立たない情報を書いたところで、上野エリアの感想を。
科学博物館では常設展のチケットで見られる企画展をやってました。
ここは特別展、企画展という独特の分け方をしてるんですよね。
展示はボタニカルアートでした。
太田洋愛は牧野富太郎の指導も受けたという日本のボタニカルアートの第一人者だそうです。
展示されている作品数もかなりのものでした。
植物に非常に疎い人間なので、うちにある植物をさがしてみようと見ていると、どうやらうちにあるのと同じサボテンらしきものが。
でも、似たようなサボテンがたくさんあるんだなあ・・・・・という訳で、どれがうちのものと同じ種類なんもか分からずじまい。
それにしても、結構、和名が多いんですね、サボテンって。
http://www.rakuten.ne.jp/gold/saboten-s/sabotenbox/syurui.html

「緋牡丹」とか「紫太陽 」とか。
「千代田錦」なんて米の名前かと思ってしまう。

そんなことはともかく原画の方ですが、絵画というより、本にするための原画のようで、色の指定や、どこまで作品に使うか指示が書かれていたりするのが面白い。
大きな植物は図鑑のスペース上、描いた絵の全部を入れるわけにはいかず、とはいえ特徴をきちんと捕らえていない訳にもいかず、ということで、どこまで載せるかが結構重要なんですね。
それに、きちんと特徴を捉えた絵の方が写真より分かりやすいんでしょうね、きっと。

今回の展示にはありませんでしたが、太田洋愛というと桜で有名だそうです。
全国の桜を調べ新種の桜を発見し「太田桜」と命名したとか。
桜の季節にもう一度企画展をやって欲しいですね。

毎度、恒例(?)「シアター36○」にも寄ってきました。
ここは一日の上映回数が多いから、それほど並ばずに見られるのがいい。
ぐるっとパスのプラネタリウムを見るのは時間に追われて結構たいへんですから。
今回の映像のナレーターは竹中直人でした。
内容はもう忘れたけど・・・・・・(ひ)


書として~その11 相田みつを美術館

2011年06月28日 | ぐるっとパス
谷川俊太郎&DiVa かえる 詩の朗読というとこの人

第47回企画展「ことばの力 書の力」
相田みつを美術館
2011年3月8日(火)~7月3日(日)
「くじけないで」99歳のデビュー 詩人・柴田トヨの世界
http://www.mitsuo.co.jp/museum/exhibition/index.html

毎回のように行っているここにも寄りました。
出光美術館が割引きにしかならなくなったので、黄金のコースではなくなってしまったんですが、駅から近いんで最後の一個に寄りやすいんですよね。

今回は書かれている内容だけでなく、書として相田みつを作品を見ていくという企画展。
武田双雲の解説がいくつかの作品に書かれていたんですが思いの外良かったんです。
書家の目から見て、相田みつをがどんなものかなんてことは考えたことがなかったので新鮮でした。
武田双雲自身が邪道という批判を受けたりしている人だから、できることでもあるのかな。

第2ホールには柴田トヨの作品が展示されていました。
初めて見ました柴田トヨの作品を。
あまりにも流行ったので、見ないようにしてたんですよね。
世の流行を避けて通る人生を送って久しいものですから。

ということで、今更、柴田トヨについて書くと、100歳とは思えない若々しい文がいいんでしょうね。
今や、自分で詩や日記や俳句を作ったりなんていう人も多いでしょうし、憧れの存在なんだろうなあ。
本人が朗読している映像もありましたが、こちらは普通に読んでいるときと比べて、かなり渋い感じがいい。
俵万智が将来、「50年後のサラダ記念日」なんて本を出したら受けるかなあ、と思ったりして。
東電のお陰でみんなそんなに長生きできないかな。(ひ)


NFCとはなかなかいわない~その10 東京国立近代美術館フィルムセンター

2011年06月24日 | ぐるっとパス
狂つた一頁 A Page of Madness すばらしい音楽 頭脳警察ヴァージョンも見てみたい

フィルムセンター設立40周年企画
展示室リニューアル記念
NFC映画展覧会の15年 1995-2010
2011年2月8日(火)~5月15日(日)
東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(企画展)
http://www.momat.go.jp/FC/fifteenyears/index.html

展示が新しくなりました。
展示物や映像が微妙に更新されて、見やすくなっています。
「姿三四郎」や「狂った一頁」の映像は別のシーンにしてもらえると良かったんですが、まあ仕方がない。

企画展示はポスターで過去の企画展示をふり返るというもの。
ぐるっとパスを使っている期間にはほとんど来ているから結構見ているものが多い。
ぐるっとパスを始めたのは、このブログとほぼ同時期だから、2005年から、考えてみると、そこそこ長い。
そのころやりとりしていたのに、もうブログを書いていない人も多いはずだ。

今回驚いたのは古い映画会社のポスター。
昔はスターの住所をこんなものにはっきりと書いていたんですね。
ファンレターを直接送れるようにということだったんでしょうか、世の中平和だったんだなあ。
トニー谷の事件辺りから、こういうことも辞めたんでしょうか。
テレビ以前の時代は映画スターは大スターだっただろうし、つまらないゴシップを報道するテレビ番組も存在しなかったから、スターはスターとして存在できたんでしょうね。

デザイン的には「無声時代ソビエト映画」のポスターが圧倒的に面白かった。
http://www.momat.go.jp/FC/FUKURO/index.html

今の時代から見ると、洗練しきっていない面白さがある。
その緩さというか、人間味が、古賀春江の作品を見ているときにも共通するものだったりします。
エゼンシュタイン以外、この頃の映画は全然見てませんが。(ひ)