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てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

レベッカ・ホルン展

2010年02月22日 | ぐるっとパス
Rebecca Horn

レベッカ・ホルン展
-静かな叛乱 鴉と鯨の対話
企画展示室 3階、1階
東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/107

ラグジュアリー:ファッションの欲望
2009年10月31日(土)〜2010年1月17日(日)
企画展示室B2階
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/105/1

企画展をふたつやっていたので両方見てきました。
ふたつ見た方が料金的にお得なので迷わず共通券を買ったのですが失敗でした。
レベッカ・ホルン展は映像作品が多く、しかもすごく長いものが多い。
お昼前に現代美術館に行き、夕方までにこことちょっと離れたギャラリーしか行かなかったのに、ほとんど映像作品は見られませんでした。
見たのは 「ベルリン-9つのパートからなるエクササイズ」全編と「パフォーマンス1」と「ダンス・パートナー」の途中まで。
全部で8つもあるのに、これだけとは・・・・・・。
時間の許す限り映像作品はすべて見るが信条の人間としては、出された食事をほとんど食べられず残してしまった気分・・・・・・。
失敗でした。
展示は映像だけでなく、立体作品(と言って良いのか)もおおかったんですが、映像作品を見て、そうか、こういう物だったんだ、とか、こうやって設置したり、以前はこういう展示方法をしたんだ、と思える物が結構ありました。

一番感じたのは作品をゆっくり味わう気持ちを必要とするということ。
同じ行為がひたすら繰り返されるものや、突然変化が訪れるものもあったりするんですが、その長い時間の間に映像や作品を、こちらがどう受け止め、何を考えるか、までを含めて、アーティストと見学者が対話している気がします。
「ベルリン-9つのエクササイズ」なんかは変なことを実に間延びした感じでやっているのが独特のユーモアをうんでいます。
よく現代美術は難しいなんてことを言う人がいますが、それは見てすぐにわかることを求めるからで、ものごとには理解できる快感だけでなく、すぐに理解できないものをゆっくり味わう楽しみもあるんですね。

一番気に入った作品は「双子の鴉」という作品。
鴉の羽がモーターで動くだけの作品ですが、その微妙で優雅な動きを見ていると、鴉がとても上品な生き物に思えてくるし、その羽と羽の間の空間に何かがいて、動かしているようにも思えてきたりします。

ということで、もっとゆっくり作品を見たかったなあ。
映像作品だけでも、もう一度やってくれないかなあ、とちょっと心残り。(ひ)


旅と芸術~その32 三鷹市美術ギャラリー

2010年02月14日 | ぐるっとパス
THE YOSHIDA FAMILY展 世界をめぐる吉田家4代の画家たち
〜吉田嘉三郎・博・ふじを・遠志・穂高・千鶴子・亜世美〜
2009年8月29日(土)〜10月12日(月・祝)
三鷹市美術ギャラリー
http://mitaka.jpn.org/ticket/090829g/

昨年秋のぐるっとパスの記事はこれで最後。
といっても、先日新しいぐるっとパスを始めたところなので、すぐに書くことになりますが。
来年度のぐるっとパスは神代植物公園が入ったりと更にパワーアップするようなので楽しみです。

最後に書くのは三鷹の企画展ですが、行ったのはかなり最初の方。
内容も非常に充実してました。
吉田家については、この企画展までまったく知らなかったんですが、絵画、版画、現代美術と幅広く、19世紀から21世紀まで長きにわたって美術に大きく関わってきた一家なのです。
一家がずっと美術の第一線で活躍しているというと、日本画、洋画などの同じ道を代々極めていきそうですが、この一家が面白いのはみんながまったく自由にバラバラの分野に進んでいたこと。
親の七光りで無難にやっていくことが多い日本の金持ちとは違うのがいいですね。
風景画でも版画でも有名な吉田博は妻とともにアメリカに行き、写生旅行をするというのだから相当大胆です。
別に日本で有名な画家だったわけでなく、絵の勉強ためだったんですから。
それがデトロイトで気に入られて展示をやってもらえたりするんだからすごい。
その後の吉田家の人々も負けずに世界中を旅しています。
旅がメインなんだか美術がメインなんだかわからないくらい。
昔の金持ちと言うと、事業で成功し美術品を購入しパトロンとなったということが多いわけですが、この人たちはとにかく自分でやっています。
海外での知名度が高く、モダンな家だった吉田家は戦後すぐ進駐軍のサロンとして利用されて大変だったようです。
家の中が版画工房になっていたというくらい広く充実したアトリエだったそうですが、残念ながら今は取り壊されています。
これが下落合なんですね。
吉田家の歴史は日本美術の歴史とまではいえなくても、日本美術の一端を担っていたことは確かです。(ひ)


中央の歴史~その31江戸東京たてもの園

2010年02月12日 | ぐるっとパス
中央線-矢野顕子

特別展 甲武鉄道と多摩
2009年10月10日~2009年12月20日
江戸東京たてもの園
http://clope.org/swant/zWQOe2tE/

久々に江戸東京たてもの園にもいきました。
甲武鉄道という、またまた聞きなれない名前の鉄道が。
中央線の元となった鉄道で最初は新宿~立川間、後に新宿~八王子間を走っていたそうです。
本数も少なくて、停車駅も少ないということで結構のんびりした鉄道だったようです。
120年前ということですから、鉄道に乗ることが娯楽になったくらいなんでしょうねえ。
展示されていたのは時刻表や当時の駅の写真が多かったんですが、鉄道の本数の少なさと各駅の地味な感じがなんともいえません。
意外なことに武蔵境駅が最初からあったんですねえ。
武蔵やら小金井やらが多すぎる、あの辺りの駅名の元祖は武蔵境ということなんでしょうか。
当時の駅名は「境駅」だそうですけど。
最初は物資の輸送が主だったそうなので、武蔵境で何か載せていたのかな?

お昼に武蔵野うどんと、田舎まんじゅうを食べてきました。
ここのうどんはCLUB MOT会員のカードで100円引きになるはずなのに、クレジットカード使えません、と言われてしまった・・・・・・。
江戸東京博物館でもそうだったんだよなあ。
割引率がそんなに大きいわけじゃないし、恥ずかしくなってそれ以上何もいえなかったんですが、後で確認したらやっぱり割引になるようです。
http://www.mot-art-museum.jp/member/index.html

都の施設も委託業務が多すぎて細かいところまで情報が行き渡っていなかったりするんでしょうが。
写真美術館のコーヒーの割引がなくなったのもショックでしたが、世の中せちがらくなってますねえ。
武蔵野うどんの方は「かて」と呼ばれる野菜が具としてついているのが特徴。
http://www.udonkura.com/pictures01.html

切り方も量のほうもかなり品よくという感じでしたが、家庭で食べるときはもっと大胆にいろんな野菜をいれていたんでしょうね。(ひ)





カメラからこぼれるもの~その30 武蔵野市立吉祥寺美術館

2010年02月11日 | ぐるっとパス
写真と民俗学 内藤正敏の「めくるめく東北」
2009年10月3日(土)~11月8日(日)
武蔵野市立吉祥寺美術館
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/

吉祥寺の伊勢丹がなくなるというので吉祥寺美術館がどうなるか気になっていたんですが、どうやら来年度も大丈夫みたいですね。
来年度のぐるっとパスにちゃんと載ってましたから。
ここは料金100円という低価格な上、休みも少なく結構遅い時間までやっている。
しかも、いい企画展が多いんですよねえ。
難点といえば、料金が安すぎるのでぐるっとパスの元が取りにくいことくらいでしょうか。

このときの展示は写真。
内藤正敏の東北で撮影された写真の展示なのですが、これだけ一気に見るとすごいものがあります。
この前後に写真美術館でも内藤正敏の作品は見ているんですが、インパクトが全然違いました。
田舎に潜む因習の馬鹿馬鹿しさとたくましさとでもいいましょうか。
岡本太郎が日本中を巡って写真を撮った方が先だったようです。
その影響もあったんじゃないかといういう気もしますが、イタコをしている老婆達の生活にまで密着して撮ったという写真の迫力がすごい。
異様な空間の中で平然と、そして生き生きとしている老婆がすごいのか、老婆達が醸し出す異様な空気感がすごいのか。
自然を写したものも含めて見ている内に、こういうところに住んでいれば、独特の自然観を持つのも当然だなあと思うわけです。
岡本太郎がこうした写真を撮ったのが50年代半ば以降で内藤正敏が撮ったのが70年前後だから、ずいぶん前からこういう因習は、日本の中で珍しい特異なものになっていたんでしょうが。

今の時代はこれほど大きなギャップを感じさせる文化は日本中で消えつつあるのかもしれませんが、小さくても確実に地域ごとの独自性というか、違いは存在するのでしょう。
過疎化した村に新しい人が移住してきてもなかなかうまくいかないという話をきくと、そんなことを感じてしまいます。

自然を撮った作品も老婆を撮った作品もカメラに納めきれない、作品からこぼれているエネルギーがあるのが伝わってきて、それが迫力を感じさせるんでしょう。
当たり前の話ですが、カメラというものはほんの一瞬のほんの小さなフレームしか撮影できない。

話はそれますがイタコって、しばらく前のテレビでは興味本位から変な取り上げ方ばかりされて挙げ句の果てに、胡散臭いもの扱いされている気がします。
やたらテレビに出ていた(今も出ているのかな? )小太りのいかがわしい男なんかもそういう末路をたどっていくんでしょうか。(ひ)


男はひたすらアルマジロ~その29 ちひろ美術館・東京

2010年02月08日 | ぐるっとパス
くるり 男の子と女の子

武田美穂の絵本づくり展
11月15日~1月31日
ちひろ美術館・東京
http://www.chihiro.jp/tokyo/exb0905-2.html

武田美穂という絵本作家はまったく知らなかったんですが、森絵都と一緒に作品を出したり、賞も数多く受賞していたりする有名な方なんですね。
両親が芸能関係の人だったりしますが、図書館員のアルバイトをして絵本にふれたことから絵本作家になっていったということだそうです。
おばけの話や「ますだくん」シリーズは児童向けの本にいかにもありそうな題材ですが、話の展開やオチの付け方に落語的なテイストを感じました。
好きな子に意地悪をしてしまう男の子のやんちゃな部分をたしなめるのではなく、肯定するところや、怖いはずのお化けも一瞬で可愛い友達にしてしまうところとか、変に教育的でないところがいいです。

展示を見に行ったのが企画展が始まった直後だったので、ワークショップの作品がなかったのは残念ですが、その後いろんな作品が増えていったんでしょうね。

小さな女の子から見るとがさつな年上の男の子は恐竜みたいだったりするんだろうなあ。
でも、小学生のときって、同級生の女の子の方が頭の回転も速いし、体力もあった気がします。
男の子なんてアルマジロくらいのものだという気がします(元男の子の意見としては)。

一番印象に残ったのは「ねんどの神様」という作品。
那須正幹という作家が原作を書いています。
戦争に対する批判がベースになっているのですが、戦争でひどい目にあっていながら、戦争を起こす側に間接的に荷担せざるをえない哀しい日本人の現実を見事に描いています。
誰が悪いとはっきり主張している訳でなく、結論は読んだ人間がそれぞれ考えられるようになっているのがいいですね。(ひ)





もはや感想ではなく妄想~その28 江戸東京博物館

2010年02月07日 | ぐるっとパス
江戸東京博物館 動画 【HD 高画質対応】

えどはくでおさらい!江戸時代
-教科書で見たあの人、この絵-
平成21年10月6日(火)~11月29日(日)
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/about/josetsu/dai2/2009/1006/1006.html

「よみがえる浮世絵-うるわしき大正新版画」を見たときに常設展示にも寄ってきました。
ここは特別展のチケットがあっても常設展示を見るには別料金がかかるので「ぐるっとパス」が役に立ちます。
企画展はここに見学にくる団体の小学生向けの展示。
杉田玄白や本居宣長なんかも小学生のとき教わっているんですね。
学生時代、社会科にまったく興味がなかったので自分のときにどうだったか全然覚えていません。
多分、3、4年生くらいで地元の歴史を勉強した気がするんですが、その後は何をやったんだろう。
理科だと、光合成の勉強のために葉っぱの一部にアルミホイルを撒いたりしたなあ。
などという、どうでもいい記憶が断片的に蘇ってきます。
教科書だけでなく、いろんな資料やヴィジュアル的なもので勉強できるというのはいいですね。
個人的には誰が教科書に載っているか、ということより、誰が載っていないか、いや時代とともに載らなくなったか気になります。
そんな資料があるといいのになあ。
国語の場合は時代とともに常用漢字が変わったり、文法の細かいルールが変わったり、辞書に載る言葉が変わったりしている気がするんですが、そういうことが社会でもあるんでしょうか。
○○教授の力が強いから、徳川家の歴史にページが割かれるとか、××教授の派閥の力が伸びると古代史のページが増えるとか。

ますますくだらない妄想が浮かぶばかりで歴史はちっとも学べないのでした。(ひ)


マー坊の疑惑の勝利~その27 秩父宮記念スポーツ博物館

2010年02月06日 | ぐるっとパス
The Nazi Olympics - Olympia -The cerimony of opening

秩父宮記念スポーツ博物館
「スポーツのよろこび」展
7月15日~11月8日(日)
http://www.naash.go.jp/kokuritu/kohosi2009/576_9.html

ここにもまた行ってきました。
二度目? 三度目?
例によって国立競技場の観客席に入ってから博物館を見学。
今回は何と言っても映像につきます。
常設展示に何点か映像作品が加わっていて、オリンピック関係の映像や「美の祭典」か「民族の祭典」あたりの映画を見ることができます。
印象に残ったのは太平洋戦争の直前(だったと思うけど)、戦争のために使える人間を選ぶためにスポーツを利用していたことを示す記録映像と、幻の東京オリンピックのためのアニメーション映画。
アニメーションの方は、日本選手がオリンピックで勝つために練習に明け暮れ、最後には不思議なパワーをもらえる薬(ドーピングの元祖か! )を飲んで勝利するというもの。
アメリカからはポパイやミッキーマウスのバッタものが駆けつけ応援したりするんですね、これが。
『マー坊の東京オリンピック大会』というもの。
これは今でも見られるのかな?
見られるとしたら、このとんでも映像を見るためだけでも行く価値ありです。
どうやら「マー坊」シリーズは数本あるようで、機会があれば他の作品も見てみたいですねえ。
面白い映像ばかりなんですが、これってスポーツのイメージアップにつながるのか、という気も。
スポーツはつねに政治に翻弄されてきた、いや、ある意味、スポーツが政治を翻弄させてきたのかもしれない。
そんなことを考える今日この頃のココロ。(ひ)




今のは小東急?~その26 五島美術館

2010年02月04日 | ぐるっとパス
Gotoh Museum

伝えゆく典籍の至宝
2009年10月24日 ~ 2009年11月29日
五島美術館
http://www.enjoytokyo.jp/OD004Detail.html?EVENT_ID=223756


「大東急記念文庫創立60周年記念特別展」という、ほぼ漢字だらけの仰々しい冠のついた展示を見てきました。
大東急というのは私鉄4社が合併していたときの名前だそうです。
京王線と小田急線と京浜急行がひとつだった時代があったんですねえ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%9D%B1%E6%80%A5

どうやら財閥解体で各私鉄に分かれたわけではなくて、経済的な理由なんですね。
その中心だった五島慶太の経歴はこのウィキを読むだけでも相当興味深い物があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E5%B3%B6%E6%85%B6%E5%A4%AA

三越や西武との確執なんて詳しく読んでみたいなあ。
その五島慶太の美術コレクションを展示しているのがここなんですが、今回は書物の展示が中心。
夏目漱石の生原稿というのが一番わかりやすいものでした。
ワープロの時代以降、作家の生原稿というのはどんどん無くなってきているわけですが、そのうち初稿、第二稿、三稿なんてものが比較展示されるようになるのかな。
印刷された文字は味気ないけど、読みやすいのは確か。
と、そんなことを書きたくなるのは手書きの文字が全然読めないからなんですね。
そんな訳で平安時代、鎌倉時代、江戸時代などの印刷された書籍の方が興味深かったです。
「百万塔陀羅尼経」というものは日本最古の印刷物だそうで印刷の方法もはっきりわかっていないそうです。
「百万塔陀羅尼経」は全部で8種類あるそうで意外なところにあったりするんですね。
http://www.navi-bura.com/special/museum_vol06.html

がんばれば都内で全部見られるんでしょうか。

五島慶太が亡くなる前に枕元に置いておいたというものもあったんですが、残念ながら、もうどの作品だったかわかりません。
まあ3ヶ月以上前のことを今になって書くのに無理があるんですが。

「大東急記念文庫創立60周年」の翌年は「開館50周年」だそうです。
春の展示は相当よさそうなのでぜひ来年度も行かないと。(ひ)





隠される歴史~その25 新宿歴史博物館

2010年02月03日 | ぐるっとパス
新宿・時代の貌 ~カストリ時代・文士の時代~

特別展 林忠彦写真展「新宿・時代の貌-カストリ時代・文士の時代-」
平成21年10月31日(土)~12月19日(土) 
新宿歴史博物館
http://www.regasu-shinjuku.or.jp/shinjuku-rekihaku/public_html/special.html

写真美術館でも展示のあった林忠彦の作品展。
太平洋戦争とは何だったのか改めて、というか今まで隠されていた真実の一端が取り上げられることが多くなっていますが、戦後についてもいろんな角度からの回顧がはじまっているようです。
カストリ雑誌というのは悪い紙に印刷されたエログロな記事を載せた雑誌のこと。
とはいえ、戦後の混乱期を生き抜くために有名な作家達がその記事を書いていました。
http://www.hokutendo.com/zatsi-sesou.html

林忠彦はそうした雑誌に写真を載せていたのですが、織田作之助、坂口安吾、太宰治といった作家達と出会っていきます。
坂口安吾がしぶしぶ見せた自宅の部屋が本や書類に埋もれて足の踏み場もない状態だったという話と太宰治が自分の写真を撮るようやたらアピールしてきたという話は特に印象に残りました。

先日書いたように「カストリ」というのは元々、非常に質の悪い酒をさす言葉で、カストリ雑誌に関わっていた人たちは、憂さ晴らしのたまに身を削るようにして悪い酒を飲んでいたようです。

発表の場を持たない文化人がエログロなフィールドから登場するというのはポルノ映画や雑誌でその後も続いてきた訳ですが、今の時代って、そういう舞台がなかなかないんじゃないでしょうか。
松沢呉一の本を読むとその辺のことが詳しくわかるかな。

展示はカストリのごく一部の面しか紹介されていないのが残念といえば残念。
これじゃ、そうした雑誌のどこが面白くてうけていたのかさっぱりわかりません。
いわゆる大衆小説のフィールドから一流の作家が登場してくるというのはアメリカなんかでもあった訳ですが、それとはどう違うのか、どんな共通点があったのかなんてこともしりたい。
戦前までに存在していた日本のエログロと言われていたものとの違いなんかも。
新宿区がやっていると、これが限界なんでしょうか。
どこか別のところで第2段の展示をして欲しいなあ。(ひ)

文化とは~その24 古代オリエント博物館

2010年01月29日 | ぐるっとパス
Uchpa - Ananao ペルー出身のロックバンド 不思議なノリですね

秋の特別展『世界の土器の始まりと造形 -ドキドキ!土器って面白い!-』
古代オリエント博物館
09/09/19~09/11/29
http://www.sa.il24.net/~aom/ten0909dokiki.html

またしても、という感じでここも器の展示でした。
日本だけでなく、いろんな国の土器を見ることができたのですが、ペルーやイランが面白いですね。
特に「行くぞ!30日間世界一周 」のさるころが作りそうなキャラクターが満載のペルーは他の地域の土器と全然違っています。
ペルーの土器は何度か見ているはずなのに見る度に驚きます。
今や混迷する国ペルーというイメージしかありませんけど。
土器というと日常的に使われたものが多かったと思うんですが、そのデザインがこれだけ凝っているというのはすごい。
比べてみると日本の土器は地味ですねえ。
まあ、器に派手さより渋さを求める国ですから仕方ないか。

そういえば、ペルーの画家って知らないなあと思って検索したら、こんな人が。
パブロ・アマリンゴ
http://www.alteredim.com/pabroamaringo/index.html

シャーマンで画家だった人だそうです。
シャーマンか、さすがペルー。(ひ)