ウェルカム上海
上海バンスキング
作 斎藤憐
演 出 串田和美
出 演 ※配役は各公演当日開演1時間前に発表いたします。
吉田日出子、串田和美、笹野高史、さつき里香、
大森博史、真那胡敬二、小日向文世、
服部吉次(黒テント)、小西康久、酒向芳、
内田紳一郎、三松明人、片岡正二郎 他
2010年2月23日(火)~3月14日(日)
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_10_bansking.html
金曜日の夜に見てきました。
いやあ、すごいですね。
ロビーでの演奏を含めて、6時半スタートの舞台が終わったのは10時15分。
始まってすぐの舞台でこんなにがんばって3月半ばまで持つんだろうかと余計な心配をしてしまうくらい。
今まで本も映像もちゃんと見ていなかったので、こんなに暗い内容の戯曲だったんだ、とビックリ。
というか、フランス映画のパロディのようなものになっているんですね。
「望郷」や「北ホテル」をはじめとする映画を連想させる場面が多い。
香港というフランスの影響が強く、それでもフランスになりきれなかった土地ならではのストーリー展開。
第二次大戦をはさむ、かりそめの平和と自由を味わった日本人たちは、そういったフランス映画に登場する人々に似た迫りくる恐怖を音楽の奥に感じていたんでしょうね。
それにしても、後半のほとんど救いのない絶望的なストーリーはすごい。
すべてが夢だったらよかったのに、と思うしかないくらい、戦争は人をひたすら絶望の底に叩きつけるということなんでしょう。
その絶望を生き抜くたくましさをもっているのは女性ばかり、というのは他の斎藤憐の戯曲にも通じるものがあります。
そして、底知れないたくましさをもつ中国の人々のすごさも見事に表現されていました。
いくら突き進んでも底のない感じというのは、今の日本企業も思っていることなんだろうなあ。
観客の年齢層は当然ながらかなり高め。
開演前のロビーで食事していたら、隣の年配のカップルが、少し前に見た芝居のことを楽しそうに語っているのが印象的でした。
ずっと芝居を見続けている人たちが集まっている芝居なんだなあ。
私がその年齢になったとき、そんなふうに見ることのでいる芝居があるだろうか。(ひ)

上海バンスキング
作 斎藤憐
演 出 串田和美
出 演 ※配役は各公演当日開演1時間前に発表いたします。
吉田日出子、串田和美、笹野高史、さつき里香、
大森博史、真那胡敬二、小日向文世、
服部吉次(黒テント)、小西康久、酒向芳、
内田紳一郎、三松明人、片岡正二郎 他
2010年2月23日(火)~3月14日(日)
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_10_bansking.html
金曜日の夜に見てきました。
いやあ、すごいですね。
ロビーでの演奏を含めて、6時半スタートの舞台が終わったのは10時15分。
始まってすぐの舞台でこんなにがんばって3月半ばまで持つんだろうかと余計な心配をしてしまうくらい。
今まで本も映像もちゃんと見ていなかったので、こんなに暗い内容の戯曲だったんだ、とビックリ。
というか、フランス映画のパロディのようなものになっているんですね。
「望郷」や「北ホテル」をはじめとする映画を連想させる場面が多い。
香港というフランスの影響が強く、それでもフランスになりきれなかった土地ならではのストーリー展開。
第二次大戦をはさむ、かりそめの平和と自由を味わった日本人たちは、そういったフランス映画に登場する人々に似た迫りくる恐怖を音楽の奥に感じていたんでしょうね。
それにしても、後半のほとんど救いのない絶望的なストーリーはすごい。
すべてが夢だったらよかったのに、と思うしかないくらい、戦争は人をひたすら絶望の底に叩きつけるということなんでしょう。
その絶望を生き抜くたくましさをもっているのは女性ばかり、というのは他の斎藤憐の戯曲にも通じるものがあります。
そして、底知れないたくましさをもつ中国の人々のすごさも見事に表現されていました。
いくら突き進んでも底のない感じというのは、今の日本企業も思っていることなんだろうなあ。
観客の年齢層は当然ながらかなり高め。
開演前のロビーで食事していたら、隣の年配のカップルが、少し前に見た芝居のことを楽しそうに語っているのが印象的でした。
ずっと芝居を見続けている人たちが集まっている芝居なんだなあ。
私がその年齢になったとき、そんなふうに見ることのでいる芝居があるだろうか。(ひ)
