野田地図第14回公演
パイパー
作 野田秀樹
演 出 野田秀樹
出 演 松たか子
宮沢りえ
橋爪 功
大倉孝二
北村有起哉
小松和重
田中哲司
佐藤江梨子
コンドルズ
野田秀樹
http://www.nodamap.com/en/piper/
チケット代の高い芝居(9500円)なので見る前からハードルがあがっていて、これでつまらなかったらどうしてくれようという感じで見に行きました。
我ながら嫌な客ですが、心配していたよりも面白かった。
が、不満もかなり多い芝居でした。
すべての価値を数値化して、その数値に踊らされる社会とか、人間の肉体と心の関係とか、何かを食べないと生きられない人間の宿命とか、歴史とは常に一部の人間の都合で残されるものにすぎないだとか、他にも面白いアイディアはたくさんあったんですが、話がどこに収束していくと思ったら、かなり無難なところに落ち着いてしまったのでがっかり。
そんな話なら「赤鬼」の方が良かったんじゃない。
パイパーの動きも特にすごいと思わなかったし、この登場人物は必要なんだろうか、と思う人が多すぎる。
もっと少人数しか出ない密度の高い芝居にするか、大人数が出る芝居ならではのアクションやダンスなんていうものをもっと見せてくれても良かった気がするし。
野田秀樹と宮沢りえは声が出なくて辛そうだったなあ。
最後のシーンというのは、それまでの芝居が相当すごくないと成立しないようなものだから、野田秀樹としてはかなり自信のある芝居だったんでしょうか。
うーん、それにしても途中まではすごく面白いんだよなあ。
戦争とカニバリズム、人の精神と肉体の行方なんてところを逃げずにもっと描いて欲しかった気がするけど、そんなのみんな見たくないか。
個人的にはパイパーや幸せの数値という存在が、アジアの小国が大国に与えられた価値観や文化という気もしなくもないなあ。
すると金星はどこの国だろうなんて考えたりしました。
パイパーというと、ハメルンの笛吹きやpay the piperなんていう熟語「自分が犯した悪事の報いを受ける」、更には「渚にて」で有名なネビル・シュートの小説を連想させます。
小説の方は読んだことがないんですけどね、残念ながら。
パイド・パイパー - 自由への越境
http://www.bk1.jp/product/02134896
関係ないけど火星人が金星人のことを足がたくさんはえていると思っているというのはおかしかった。
しかし、ディックの小説のような設定の芝居でした。
時代は80年代回帰に少しずつ向かっているのかな。(ひ)

パイパー
作 野田秀樹
演 出 野田秀樹
出 演 松たか子
宮沢りえ
橋爪 功
大倉孝二
北村有起哉
小松和重
田中哲司
佐藤江梨子
コンドルズ
野田秀樹
http://www.nodamap.com/en/piper/
チケット代の高い芝居(9500円)なので見る前からハードルがあがっていて、これでつまらなかったらどうしてくれようという感じで見に行きました。
我ながら嫌な客ですが、心配していたよりも面白かった。
が、不満もかなり多い芝居でした。
すべての価値を数値化して、その数値に踊らされる社会とか、人間の肉体と心の関係とか、何かを食べないと生きられない人間の宿命とか、歴史とは常に一部の人間の都合で残されるものにすぎないだとか、他にも面白いアイディアはたくさんあったんですが、話がどこに収束していくと思ったら、かなり無難なところに落ち着いてしまったのでがっかり。
そんな話なら「赤鬼」の方が良かったんじゃない。
パイパーの動きも特にすごいと思わなかったし、この登場人物は必要なんだろうか、と思う人が多すぎる。
もっと少人数しか出ない密度の高い芝居にするか、大人数が出る芝居ならではのアクションやダンスなんていうものをもっと見せてくれても良かった気がするし。
野田秀樹と宮沢りえは声が出なくて辛そうだったなあ。
最後のシーンというのは、それまでの芝居が相当すごくないと成立しないようなものだから、野田秀樹としてはかなり自信のある芝居だったんでしょうか。
うーん、それにしても途中まではすごく面白いんだよなあ。
戦争とカニバリズム、人の精神と肉体の行方なんてところを逃げずにもっと描いて欲しかった気がするけど、そんなのみんな見たくないか。
個人的にはパイパーや幸せの数値という存在が、アジアの小国が大国に与えられた価値観や文化という気もしなくもないなあ。
すると金星はどこの国だろうなんて考えたりしました。
パイパーというと、ハメルンの笛吹きやpay the piperなんていう熟語「自分が犯した悪事の報いを受ける」、更には「渚にて」で有名なネビル・シュートの小説を連想させます。
小説の方は読んだことがないんですけどね、残念ながら。
パイド・パイパー - 自由への越境
http://www.bk1.jp/product/02134896
関係ないけど火星人が金星人のことを足がたくさんはえていると思っているというのはおかしかった。
しかし、ディックの小説のような設定の芝居でした。
時代は80年代回帰に少しずつ向かっているのかな。(ひ)
