"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“小泉さんの脱原発発言”

2011-06-04 06:01:01 | 日記

先日の小泉さんの脱原発の発言の件です。

http://blog.goo.ne.jp/tera-3/e/535fa0fa124c582372fa4974d3af901f

下記、週刊新潮の記事を掲載した天木直人さんのメール記事から抜粋させて頂きます。

思っていたよりも、踏み込んだ発言をされているように思います。

 

“今、震災で多くの方々が困難に遭遇し、頑張ろう日本と不屈の精神で立ちあがろうとしています。

日本のこの悲惨な津波、地震、原発の状況。

これは確かに大ピンチなんですけれども、逆に発想を変えて、このピンチを我々は乗り越えて行くんだという姿を世界に見せなきゃならない。

チャンスを変えなきゃならない時期だと私は思います”

 

“自民党政権時代においても原発の安全性を信用して推進してきました。

過ちがあったと思うんですね。専門家の間でも意見が分かれていた。

そして、原発が安全かというと、必ずしもそうではない”

 

“これからはもう、この原発をね、更に増やしていくことは無理だと思いますね。

いかに原発への依存度を下げていくか。安全対策をしっかりやって、住民の理解を得た、

そういうものについてはゼロにするというわけにはいきませんから、これに対してどう安全対策を取るか。また、危険なものについて廃炉にしていくか。

そういうことを我々が進めていかなければなりません”

 

“2年前ですか、1バレル150ドルにもなった。しかし、パニックは全然起こらなかった。なぜか。30年前の学習効果があるんです。

石油危機の当時アラブへの依存度は70%を超えていた。それから備蓄をした、省エネ対策をした、代替エネルギー開発をした。

おかげでアラブに対する依存度は70%から40%に減りました。

これをさらに下げていく、学習効果。日本人は賢明です”

 

“福島原発1基の電力供給量は、東京23区全部の面積を、太陽光発電にしてもまかなえない、と言う人がいますけれども、これが本当か、と。

原発推進論者が太陽光にさせないために言っているんじゃないかという疑いもあるんですけども”

 

“原発への依存度を下げていくためには、ますます自然エネルギーの促進開発をしていかなければならない。

これを世界が、フランス、アメリカ、ロシア、中国、インド、原発推進している国が倣うかもしれない。

日本はどうしたらいいのか。

外国が倣うような、そういう自然エネルギーの開発促進に力を入れなくてはならない。

日本国民なら、世界に先駆けて様々な自然エネルギーの開発ができる、と思っています”

 

“世界が注目しております。

この大惨事、地震と津波と原発事故という三重苦をどのように日本から克服するかを。

このピンチを、我々はチャンスと思って頑張っていかなければならない”

 

 

原発を推進して来た自民党議員で、もちろん米国寄り、しかも首相経験のある方で

ここまで踏み込んで発言する方はいないのではないでしょうか。

 

特に、

“原発推進論者が太陽光にさせないために言っているんじゃないか”

“(フランス、アメリカ等原発を推進している国々を名指ししながら)外国が倣うような、そういう自然エネルギーの開発促進に力を入れなくてはならない。

日本国民なら、世界に先駆けて様々な自然エネルギーの開発ができる、と思っています”

 

 “このピンチを、我々はチャンスと思って頑張っていかなければならない”

 

という発言、とてもいいと思います。

いよいよまた出番が来たかな、と意識しての発言なのか、その真意は分かりませんが、指導者としてのいい言葉だと思います。

 

この発言は、日本食育学会という、日本の食をテーマとしたセミナーでされたものです。

http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20110529ddlk14010140000c.html

 

日本の食糧政策、そしてエネルギー政策は、国民の健康や生命を守るという点でも、最も重要な事項だと思います。

特にこれから10年の命運を握るものだと思います。

 

私は、日本のエネルギー政策、食糧政策を軸とした政界再編が起きて欲しいと思います。

そこがうやむやのままの寄り合い所帯では、今の民主党にしても、自民党にしても、一貫した政策は取れないと思っています。

 


“菅さんと鳩山さんのこと”

2011-06-04 05:53:33 | 日記

鳩山さんが、菅さんを批判しています。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110603-OYT1T00473.htm

 

でも、これは、鳩山さんが、菅さんと密室で話してこうなったことです。

不信任案決議が通って民主党が分裂してしまうことを避けるため、という理由はあったのでしょう。

しかし、鳩山さん自ら透明性を損なうような動きをしたのですから、鳩山さんに菅さんを批判することは出来ないように思います。

 

むしろ、透明性を損なうような動きをした上に、読みが甘かったことを認めるべきでしょう。

鳩山さんが直前で何もしなければ、不信任案が通っていた可能性もあったのです。

ましてや、“不信任案に賛成しておくべきだった”という発言は、いかにも鳩山さんらしいとも言えますが、

あまりにも無邪気だと思います。

 

不信任案に賛成するつもりだった議員の方々も、鳩山さんの言葉に振り回されず、投票行動を変えなければ良かったのです。

とは言え、ほとんどの民主党議員は、内心では分裂しなくて良かったなあ、と思っているのでしょう。

結局、そうした多くの議員の気持ちをうまく菅さんに利用されてしまったのだと思います。

 

それにしても、

 

「放射性物質の放出がほぼなくなり、冷温停止の状態になることが一定のめどだ」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110602-00000117-mai-pol

と言い切る菅さん、ある意味すごいなと思います。

 

冷温停止の状態とは一体いつのことでしょう。

 

海外の新聞では、菅さんは、辞任すると発表したと報道しています。

ただでさえ、災害や原発への対応を見て、日本の政府に対して海外の目は厳しくなっている時です。

菅さんが、このまま居座り続けて行くようであれば、日本は益々、海外からの信頼も失ってしまうでしょう。

食糧や製品含めて、日本のブランドに大きな傷をつけることになってしまうことを懸念します。

 


“内閣不信任決議案否決について”

2011-06-03 02:29:29 | 日記

内閣不信任案、否決されましたね。

不信任案が通るためには、民主党から多くの“造反者”が出る必要があり、もともとハードルは高かったわけですが、それにしても中途半端な結果となってしまいました。

内閣不信任案が否決されたということは、首相含めて今の内閣が信任された、ということになるはずですが、そうなっていないところが、なんともわかりづらい日本の政治なのだと思います。

 

今回は、菅さんが、投票直前に“東日本大震災への対応に一定のめどがついた時点で退陣する”と発言したことで形勢が大きく変わりました。

民主党内で、不信任案に賛成したのは、前評判とは違って、結局2人だけになってしまいました。

正直者はなんとかを見る、と言いますが、最後まで自分のスジを通すとはしごを外されるというのはなんともおかしな世界だと思います。

退陣すると言わざるを得なくなったということは、やっぱり、不信任だったということであり、菅さんもそのことを認めたということなのですから。

 

それにしても今回は、鳩山さんの動きが目立ちました。

前の日になって、ようやく不信任案に賛成することを宣言したのに、菅さんと当日に再交渉し、辞任の発言を引き出すと、一転して不信任案への断固反対を訴えました。

党内の分裂を防ぐという点で、鳩山さん的には一貫性があったということなのでしょうが、であれば、直前に不信任案に賛成するという発言をしなければいいのにな、と思います。

小沢さんと菅さんの間を行ったり来たりでは、信用されることは難しいでしょう。

 

民主党執行部は、当初、欠席者も含めた造反者を除名すると言っていましたが、小沢さんを含めて、欠席した議員の取り扱いをどうするのでしょうか。

ちゃんとスジを通すのでしょうか。

やはり玉虫色にするのでしょう。

つい最近の代表戦の時の、マスコミ挙げての小沢さん叩きの大合唱はどこに行ったのでしょうか。

 

結局、自民党他野党の思惑は外れました。

解散にもならず、民主党の分裂も起きませんでした。

菅さんが辞めても、次の総裁候補含めて、自民党は蚊帳の外です。

 

今回、不信任案提出にあたって、自民党からはこれからこのようにやっていくという一貫した主張は見られませんでした。

そのことも、国民に、「この大切なときに何をやっているのか」という印象を広めることになったでしょうし、不発に終わった一つの要因でもあろうかと思います。

 

今、自民党内には、原発推進派がまだまだたくさんいるでしょう。

そういう意味で、小泉さんが、今後のエネルギー政策について踏み込んだ発言をしたことは、いいことだと思いますが、まだまだ、自民党内はまとまっていないでしょう。

これから、だれがどのような主張をするのかということはきちんと見ておく必要があると思います。

 

菅さんの辞任時期ははっきりしません。

にも拘わらず、党の分裂がなくなるというところが、なんとも日本的な解決方法だと思いますが、いづれにしても、退陣の時期はいつか、次はだれか、ということで、これから大きく動き始めるのでしょう。

菅さんの求心力は、今まで以上に落ちていくことになります。

しかし、退陣の時期がはっきりしていないために、このままずるずると菅政権が続いていくということもありえると思います。

私は、このような大切な時期に、求心力の落ちた人が、首相を続けるべきではないと思います。

すぐに代表選に入るべきだと思います。

 

もともと、不信任案が通ったとしても、解散しないで、内閣総辞職する選択肢もあったのですから、小細工なんてしなくても良かったと思うのです。

そうすれば、すぐに代表選挙に入れたでしょう。

その場合、民主党内の分裂はあったかも知れませんが、透明性は格段に高まったと思います。

もっと色々なことがスッキリしたはずです。

 

これから、海外含めて、経済危機、自然災害等が起きる可能性もあると思います。

今の政権では、危機対応は難しいのではないでしょうか。

 

福島原発では、まだまだ危機が続いています。

福島原発のライブカメラを、特に夜の時間に見てみると、そこから何かが大量に放出されていることが確認出来ると思います。

http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/camera/index-j.html

 

決めるべき事が速やかに決まらなくなっていくことだけは避けなくてはなりません。

党利を超えて、リーダーシップを取れる方が出てくることを祈ります。

 

そしてこんな時だからこそ、国民一人一人が、どう感じ、どのように動くのか、

そしてどのような世界を創造して行きたいのか、ということが何にも増して大切だと思っています。

 

もしかすると、今の政治がこのようになっているのは、私たち一人一人に、

“自分がやらなければ!”と目覚めるきっかけを与えられているから、ということなのかも知れません。

  


“動き始めたかなということ”

2011-06-01 05:01:01 | 日記

大物政治家お二人が、日本のエネルギー政策について発言を始めました。

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<小泉元首相>原発事故 自民政権時代の責任に言及

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110528-00000077-mai-pol

毎日新聞  5月28日(土)20時18分配信

 小泉純一郎元首相は28日、神奈川県横須賀市の県立保健福祉大学で行われた「日本食育学会・学術大会」で講演し、東京電力福島第1原発の事故に関連して「自民党政権時代にも原発の安全性を信用して推進してきたが、過ちがあった」と語り、自民党政権時代の責任に言及した。
 小泉元首相はさらに、「原発を増やすのは無理。原発依存度を下げ、自然エネルギーの開発に力を入れるべきだ」と述べ、「既存の原発に安全対策をし、住民理解を得たものは維持、そうでない危険なものは廃炉を進めなければならない」と語った。
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小沢一郎元民主党代表インタビュー:一問一答より

http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_242207

2011 5 27  12:58 JST

Q:原子力エネルギーをどう考えるか。 

A:しょせん、過渡的エネルギーとしてはある程度、大口電力供給のためにも仕方がない。だが、高レベルの廃棄物を処理できないからいずれ、新しいエネルギーを見出さなければいけない。そのように私は言ってきた。まさに今、こういう自然災害のなかで、原発の事故まで起きて、これを食い止めると同時に、長期的なエネルギー政策をしっかりと考える必要がある。

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機を見るに敏なお二人です。

G8での菅さんの煮え切らない発言を聞いて、また、今週中にも予定されていると言われる内閣不信任案提出のタイミングをとらえて動いているのでしょう。

小泉さんと小沢さんは、自他共に認めるライバル同士。

かたや自民党、かたや民主党。

その二人が同じ時期に同じような内容で声を上げたのは面白いと思います。

 

しかし、あくまでも政局重視だと思うので、その本音は分からないところがあります。

もともと原発は、自民党が強力に推進して来たものです。

小泉さんは、米国との関係の中でそれを最も強烈に進めて来た方です。

上記発言も良く読んで見ると、

「既存の原発に安全対策をし、住民理解を得たものは維持、そうでない危険なものは廃炉を進めなければならない」となっています。

即ち、“安全対策をして住民の理解を得ることが出来れば問題ない”と、ちゃんとヘッジもかけています。

 

私は、これからのエネルギー政策の違いを根拠として、政界再編が起きるところまで進展して欲しいと思っています。

 

その意味で、ドイツが、“2022年までに全ての原発を停止する”と宣言したことは、大きなサポートとなると思います。

 

メルケル首相を動かしたのは、ドイツ国民でした。

日本もその政治を動かすのは国民しかありません。

 

留意すべきこともあります。

 

もともと菅さんは、外国人の方からの献金問題で、辞職を余儀なくされるところでした。

しかし、追及されるはずだったその日に東日本大震災が起きてしまった為、その話が飛んでしまいました。

結果的に菅さんにとっては延命となりました。

そして、それを隠し、点数稼ぎをしようとして、地震翌日に福島に飛んだことによって、ベントが遅れ、水素爆発の一因になったのだと、私は考えています。

 

今回、相当ハードルの高い不信任案が可決したとして、菅さんはどうするのか。

また、過半数まで行かない場合はどうするのか。

 

6月は色々なことが起こる可能性がある月だと言われています。

非常事態が発生することも考えられます。

 

そもそも、菅さんの次は誰なのかという問題があります。

 

どなたが首相になるにしろ、私は、本音と発言が一致している方になって欲しいと思います。

今は、いくら隠そうとして本音が表に出てくる時代です。

一致していなければ、すぐにボロが出てしまうでしょう。

 

私自身は、解散選挙が行われて自民党が勝つというシナリオ、そしてその時には、安倍さんにもう一度やって頂きたいという希望を持っています。