"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“戦略的エネルギーシフト”

2011-03-30 03:45:31 | 日記
日本の原発事故のニュースは、海外でも毎日のように取り上げられています。

そして、ドイツの選挙にも影響を与えることになりました。
(http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110328k0000e030024000c.html)

この選挙結果は、メルケル政権にとって原発政策見直しの大きな要因になると見られています。

ひるがえって、日本ではどうでしょうか?

このようなはっきりした動きが出て来ているでしょうか?


そんな中、政府関係者はこのような発言をしています。

“経済産業省傘下の原子力安全・保安院の西山英彦審議官(54)は23日、インタビューで、過去25年で最悪の原発危機にもかかわらず、原発推進の動きは後退していないと語った。原子力の代わりは「停電」だという。

 西山審議官は、「これから先、それに代わるものが簡単に見つかるとは思えないという状況にある」と述べ、「(今の需要を満たすという点からしても、環境対策にしても、)どうしても今、原子力がなければやっていけない」と説明した。原発は日本の発電の約30%を担っており、政府は2020年までにこれを40%にする目標を掲げている。” (http://jp.wsj.com/Japan/node_208551)

まるで、原発が必要なことを強調するために、“計画停電”を行っているようにも聞こえます。

そして、今、夏場の“計画停電”を防ぐことを理由に、福島第二原発を再稼働しようと画策しているそうです。

とても普通の感覚とは思えません。


一方で、環境エネルギー政策研究所は、今後の電力需給に関する分析及び計画停電に対する対案をまとめ、『「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」への提言』として発表しました。
 
“2011年3月11日に発生した東北関東大地震とそれに続く巨大津波によって東日本は深刻な需給ギャップが生まれたため、「計画停電」が始まったが、十分に計画されず、混乱を極めている。

そんな中、環境エネルギー政策研究所(ISEP)では、関東圏の供給力や過去の需要量を含めた検証を行い、公共政策として行うべき、短期・中長期的な施策を提言した。
 
分析によると、今春から夏の需要ピーク時(1日最大電力予想=発電端で5,755万kW)においても、需要側への適切な措置、特に大口需要家との需給調整契約の戦略的活用を行えば、短期的にも無計画な「計画停電」を実施しなくても、十分に対応可能としている。

また、地域分散型の自然エネルギーを中心とするエネルギー政策に転換すれば、短期的には震災復興経済の柱となるだけでなく、中長期的にも自然エネルギーを2020年に電力の20%・2050年には100%を目指し、電力安定供給・エネルギー自給・温暖化対策の柱とする大胆かつ戦略的なエネルギーシフトができるとし、原子力発電や火力発電などから、自然エネルギーへのシフトが十分に可能であると指摘している。(http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/925)”

添付:『「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」への提言』
 (http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110323.pdf)


夏のピーク需要期でさえ、“無計画な「計画停電」を実施しなくても、十分に対応可能”であり、“地域分散型の自然エネルギーを中心とするエネルギー政策に転換すれば”中長期的に“自然エネルギーへのシフトが十分に可能であると指摘している”のです。


一体どちらが真実なのでしょうか?


原発は、政府、電力会社、官僚、マスコミや御用学者含めて、利権を手放したくない人たちが強力に推進して来たものです。

そして、文字通り命をかけて反対して来られた一部の方々を除くと、いいのかな、と思いながらも、私たち国民もそれを受け入れて来ました。


今回のような事故があっても、利権を手放したくない人たちは、様々な言い訳を使って、原発推進を続けていこうとするでしょう。


なので、その方向を変えることが出来るのは、私たち国民一人一人の意思しかないのです。



そして、それは、

“経済発展、お金重視、科学万能という今までの社会に留まろうとするのか”、


そうした考え方を手離して、

“自然と共生し、地球と調和した、人間らしい生き方を志向するのか”、


の選択でもあると思います。



私自身は、全ての原発を停止することによって、電力不足が出ても、それは仕方がないことだと思っています。

私たちの子供や子孫たちが、水や空気や食べ物の汚染によって、大切な体を蝕んでいくことよりは、不便でも、健康に過ごしていくことが出来る環境を選びます。

そのコンセンサスさえ出来れば、今までの延長線上では考えられなかった創意工夫、そして創造性が発揮され、みんなで乗り越えていくことが出来ると思うのです。


それが、新しい時代に向けた“エネルギーシフト”への近道だと信じています。

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“福島原発、放射線被害に関するQ&A(3)”

2011-03-30 03:17:39 | 日記
原発にも詳しいあるお医者様のコメントです。

“とうとう、福島第一原子力発電所よりコバルトの放射性同位元素が検出されました。
つまりは炉心が溶けているということです。

このような状況において、東京電力は福島県に対して福島第二原子力発電所の再稼働を打診したそうです。

電力不足が深刻とはいえ、頭がおかしいとしか思えません。

第二は第一の放射能汚染地域にあり、誰がそのような発電所の運営管理をするのか聞いてみたいです。


福井県の「もんじゅ」も廃炉になるでしょう。

今のままでは福島同様に原子炉が暴走しかねません。

「もんじゅ」のプルトニウム量は福島第一原子力発電所3号機の比ではありません。

万が一炉心のメルトダウン(最近の東京電力と政府は溶融という日本語訳に置き換えています。)が始まり放射能漏れを生ずれば、半径80kmは居住不可能になると言われています。


食べ物の場合は薬ほど効果的に甲状腺にヨウ素を吸収させることは難しいですが、少しでもということになればやはり毎日大量に食べられる海藻類が一番です。

ヒジキは良いみたいです。

また、現在ヨウ化カリウム製剤は全世界的に不足しています。


あと、欧州で販売されている「子供用総合ビタミン剤」(Children’s multivitamin)にはヨウ素が入っている事が多いです。

日本においては薬事法によってヨウ素の配合は禁止されています。


残念ながら、原子力発電抜きで現在の日本の発電需要を賄うことは現時点では無理です。

逆に核融合技術(一種の人工太陽)が完成すればエネルギー問題はかなり解決します。

しかし。これも事故となれば現在の核分裂技術以上の悲惨な事態になるでしょう。

地熱に潮力、風力、太陽光発電はいずれも発電力が弱く電力需要を賄えません。”


以上

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“福島原発、放射線被害に関するQ&A(2)”

2011-03-30 03:10:44 | 日記
A原発にも詳しいあるお医者様です。

Q:今回の原発事故で、避難指示が出たことを知らず、放射能が町に漏れてから1週間、電気も水道も使用できなかったため、川の水で米を研いだり、普通に外を歩いていた人が発見され避難所へ連れてこられた方がいるそうです。

その方は、原発から10km以内の地域にいらしたそうですが、なぜかスクリーニング検査をしても被曝していなかったそうです。

また、町を避難するときに全員車をおいてバスに乗って行くように言われたため、最近、車を取りに戻る人が増えてます。

この方達も、スクリーニング検査をしても被曝反応がでないようです。

なぜスクリーニングしても反応がでないのか、それとも、そのときは出ないで、後になって症状がでるのか。もし、お心当たりがありましたら、ご教授頂けますでしょうか。


A:日一日と福島県の放射能汚染の問題は深刻化しています。

質問内容については、次の可能性が考えられます。

1. スクリーニングの方法が間違っていた。
2. コンクリート製の建物の中に長時間滞在していて被曝時間が短かった。
3. 本当は被曝しているのだが、得意の隠蔽により被曝していない事になっている。
4. 情報操作のために、実際は原子力発電所周辺に住んだこともない人間を連れて来て、「原子力発電所の周辺はこんなに安全ですよ。」という情報操作をした。

本当に被曝していなければ、後日下記のような症状が出ることはないと思います。

急性放射線障害は、数日間無症状の期間を経て、
1. 全身倦怠感
2. 全身の腫脹
3. 全身に紅班
4. 血液中の白血球の減少(その後汎血球減少症へ移行)
5. 嘔吐
6. 下痢(腸管内の粘膜ひだの脱落による、放射線性胃腸障害)
7. 髪の毛の脱落
8. 意識障害

等の症状を呈します。

何シーベルトの被曝であれば上記症状が出るとは言えません。

年齢により左右されますので、若年者ほど問題が深刻化します。

福井県にある高速増殖炉である「もんじゅ」も原子炉制御困難となっており、今後大きな不安材料となっています。

2月に担当責任者が自殺しました。原子力関連では自殺者が多い事が特徴です。

本当に「自殺」なのかどうかはわかりません。

一時期福島県にも「自殺者」が多数出た事がありました。

以上

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