"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“福島原子力発電所”

2011-03-13 05:10:06 | 日記
昼夜もなく働いていらっしゃるたくさんの方々、助け合い励まし合っていらっしゃる皆様の様子、こちらでも感じています。感謝の気持ちで一杯です。

避難場所までたどり着けなかった女性が、歩道橋の上に緊急避難した際、連れていた5カ月の赤ちゃんとその方が、少しでも暖かく過ごせるようにと、そこにいらした皆さんで囲んで温めてくださったこと、その方が涙ながらに語っていらっしゃいました。

自分の街が、どんどん進んでくる津波に壊されていく様子を目の当たりにして、お母さんに抱かれて泣く子供たちの姿もありました。


私は、菅首相の演説はとてもよかったと思います。
原稿もほとんど見ず、現場で頑張る方々と気持ちを共有しているように思えました。

一方で、大変気になっていることがあります。

福島の原発事故の件です。

もちろん緊急事態なので、想定していないことが色々起こったり、説明、そして質問に対する答えも慣れていなかったりすることは当然だと思います。

でも、あまりにもその説明に整合性が欠けているように思うのです。

枝野さんは、満を辞して避難範囲を20キロに拡大したと言います。

でも、その説明通り、“格納容器とウラン燃料を納めた原子炉圧力容器は無事”なのであれば、それがわかってから範囲を広げる必要はないのではないのでしょうか。

実際、避難場所を一日に4回も変わることになって、寒さの中の移動で疲労困憊していらっしゃる方のコメントもありました。

写真を使っての説明がありましたが、爆発後、一番上の外壁部分だけがきれいに飛んでいる写真、なにか違和感を感じました。

NHKで、爆発前と爆発後の2枚の写真を出していましたが、その時の爆発後の写真と、この新しく出された拡大写真を比べると、目測ではありますがかなり違っているように思えます。

実は、BBCでは、爆発の瞬間をビデオで流しています。
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-12721498

これを見ても、上の部分が少しだけきれいに吹き飛んだという写真とはかなり様子が異なっているように思えます。

更に、このビデオを、なぜ日本で流さないのか、とも思います。

また、単に熱くなった水素が酸素と結合して爆発した、ということと、実際に被爆者が出ていることとの整合性も、明確ではないように思えます。

一方で、菅首相が、爆発のことを党首会談で隠していたことが明らかになっています。
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E3E0E2E3868DE3E0E2E1E0E2E3E39793E6E2E2E2

今、一番大切なことは、海水を入れて冷やすというプロセルが一体どうなっているのかということだと思います。

この話が出てからかなり時間が経っていますが、今中断しているという話もあり、どうなっているのか不明です。


そうしたことを考えてみると、色々なことが起こっているのに、それを隠そうしているのではないかと思えて来るのです。

もしそうだとしても、それは、国民がパニックを起こさないためにそうしていることなのかも知れません。

現場の方々は懸命の作業をされていると思います。

でもやはり、私は、政府は、今起きていることを、そのリスクを含めてきちんと国民に説明するべきだと思います。

少なくとも、昨晩の原子力公安院の会見は、かなり問題の多いものだったように思います。


私は、この件に関してきちんとした結論が出て、安全性が確認出来るまで、日本のすべての原子力発電所を一度止めるべきだと思っています。

今回の地震は、大変広い範囲で連動して起きたものです。

今後、九州含めて他の地域でもまだまだ油断は出来ないと思います。


もちろん、全ての原子力発電所を止めるということは、生活面、産業面において、相当な支障をきたすことになると思います。

しかし、優先すべきは、まず安全だと思うのです。

実は、次の時代に繋がるエネルギーの開発は、かなり進んでいます。

今、そうした新エネルギーの開発、商業化を早急に進めるべきだと思います。

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