"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“福島原発、放射線被害に関するQ&A”

2011-03-28 00:55:55 | 日記
ある方からお医者様をご紹介頂きました。

お医者様としてのお仕事と並行して、学術論文を書いたり、海外の学会で発表したりされている方です。
また執筆活動や講演活動も行っていらっしゃいます。

今回の原発問題に関していくつか質問を出させて頂きましたところ、早速お答えを頂きました。

その内容を掲載させて頂くことにつきまして、ご快諾頂きましたので以下シェアさせて頂きます。

是非、参考にして頂ければと思います。


■濃度基準、政府コメントの信頼性について
Q:枝野さん(官房長官)は、日本の基準が世界的にも厳しいものであり、安全だと強調しています。
日本の被爆限度は1ミリシーベルトですが(水の基準について私はよくわかりません)、この基準についてどう思われますか。
そもそも、1時間あたりの被爆量を年間許容量と比べて安全だと言ったり、かなり問題があると思っています。

A:この限度は被爆国日本にふさわしい基準だと思いますが、よくCTスキャン何回分という比較は全く意味がありません。
というのも医療用の放射線設備は完全に制御された状態ですので、放射能汚染の状態とはまったく環境が異なります。

枝野のような革マル極左弁護士に原子力の問題を解決できるとは思えません。
単位を言い換えている場合は何かを隠蔽している時ですので注意が必要です。


■福島原発の現状分析と今後のシナリオについて
Q:福島原発、今後起こりうるシナリオについてはどのように考えていらっしゃいますか。

A:以下が我々の仲間が総力を結集して集めた情報です。
1.1号機と2号機の燃料棒は溶融し、炉心の下方へ溶け出している。(炉心の温度と圧力が高過ぎる。)

2.3号機はプルサーマル計画の一環であるMOX燃料、即ちプルトニウムを使用したとんでもない原子炉で、万が一爆発すれば原理
としては中性子爆弾と同じ状況になる。

3.3号機の燃料棒は周囲に飛散しているという情報あり。(原子力発電所周囲と海水の放射線量が高過ぎる。)

4.放射性ジルコニウム95が排水口近くから検出された。
ジルコニウムは燃料棒被膜に使われている金属で融点は2,000度以上である。
ここで考えられる事は、3号機の燃料貯蔵プールが崩壊してるだろうということ。
(先日の3号機からの黒い煙は内部の構造物を焼いている可能性が高い。)

5.○○大学の知り合いの医師の情報によると、
「現在までの急性放射線障害による原子力発電所の死者は25人位だと思う。政府と東京電力は頑なに情報を隠蔽している。」
とのこと。

原子炉を冷却しない限り延々と放射能が漏れてゆき、最悪の場合は臨界、そして爆発の可能性があります。
但し、原子爆弾と違い起爆装置を備えていないので広範囲な爆発は起きないと思いますが、このまま行けば半径50kmは全く人が住めない環境になるでしょう。


■2次被曝について
Q:いわゆる2次被爆(注:←曝の間違いです)ということはあるのでしょうか。

A:被曝(爆の場合は原子爆弾に被災した場合を言い、曝は単に放射線に当たった場合を言います。)した被災者が肺に放射線を吸い込んだ場合に2次被曝が起こると言われていますが、はっきりした事は申し上げられません。

ただ、放射線医学総合研究所の治療法によると、医師や看護師も防護服を着用して被曝患者を治療しています。
やはり専門家は2次被曝を警戒しているものと思われます。


■ヨード剤の入手方法について
Q:ヨード剤は、実際はなかなか手に入らないと聞きます。どのように入手するのでしょうか。

A:現在、日本国内においては殆どが自衛隊と福島県に手当てされています。
英語名ではPotassium Iodide(ヨウ化カリウム)と言います。
海外の方が簡単に入手可能です。
私は今後シンガポールから個人輸入しようと考えています。
但し、40歳以上はあまり飲んでも効果が無いと言われています。


■原発発電分を火力発電に切り替えることについて
Q:原発先にありきの発想で、実際には電力供給量が余っており、火力等の発電を止めている。
実際には、すべての原発を止めても他の発電方法で電力需要を賄えらるという説があります。事実でしょうか。

A:電通による「原子力発電は炭酸ガスを放出しないクリーンエネルギー」という宣伝で多くの国民は洗脳されたようです。
地球温暖化説を支持している向きには原子力発電は評判が良かったようですよ(笑)。

ただ、全ての原子力発電を止めて火力発電に置き換えると日量24万バレルの石油が新たに必要になります。
今の日本の外交能力で果たしてこの石油を手当てできるのか問題です。
イランのアデカザン油田の権利を米国の圧力で放棄して中国に取られてしまった現在の状況では非常に困難と思われます。

ちなみに、私は原子力発電に対しては基本的に反対ですが、代替エネルギーが開発されていない以上やむを得ないという立場を取っています。


■原発からの脱却、代替エネルギーについて
Q:私は、原発は人の手に負えないものであり、他の発電手段に切り替えていくべきと考えています。どのように思われますか。

A:超電導技術が実用化されればある程度目途が立つやもしれません。
これはやや宗教的かつ観念論になってしまいますが、原子力は神の領域で人が本来触れてはならない神聖な領域なのかもしれません。


■田中優さんについて
Q:田中優さんについてどう思われますか。
東電等既存の勢力と戦ってこられた方ではないかと思います。

A:まったく今まで存じ上げませんでした。
インターネットで検索する限り、市民運動系の人のようです。和光大学というサヨクの巣窟の大学の講師を務められているようです。
残念ながら、私の肌に合わない思想の持ち主のようですが、東京電力と闘っているという点は尊敬に値します。
今まで、福島県の原子力発電利権を巡る暗闘でどれだけの人が死んだかわかりません。

以上です 

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“原発のない世界をつくろう”

2011-03-28 00:01:01 | 日記
丹波-難波道さんやKenta@さんからご紹介頂いた田中優さんという方がいます。

田中さんの講演会を拝見しました。

放射線被害、原発の利権構造、これからのエネルギー政策提言等、大変わかりやすく、かつ幅広く網羅されています。

下記に要点をまとめてみましたが、是非、ビデオをご覧ください。

http://www.ustream.tv/recorded/13373990?lang=ja_JP

なお、下記の要点はもちろんのこと、講演内容自体についても、修正が必要な部分もあるかも知れません。

お気づきの点等ありましたら是非ご教授下さい。

シェアして行きたいと思います。

田中さんもおっしゃっているように、“小さな力が結集する事によって社会が変わっていく”のだと思っています。

新しい時代を作っていくのは、私たち一人一人ですね。


講演内容

【現状の問題点】
■放射線被爆について
○細胞分裂の多い胎児、子供への影響が大きい。

○被爆には、細胞の内側に入って体の内部から被爆する内部被爆と外部から被爆する外部被爆があるが、内部被爆の方がより深刻である。
内部被爆とは、空気、水、食物等、体の内部に取り入れることによって起きる被爆のこと。
1m離れた外部被爆と、0.1ミリの内部被爆を比べると、その被害は1億倍も違う。
放射線は、あらゆる角度に放射されているので、内部被爆の場合、広範囲に広がる放射線の影響をまともに受けてしまうのがその理由である。

○放射性ヨウ素は、自然にないもの、人間が生み出したものである。
生物は、それを栄養とみなして取り入れてしまう。
細菌によって吸収された放射性物質は、植物、小動物、動物、そして人間という食物連鎖の中で濃縮されていく。
PCB汚染の時には、480万倍になったという記録がある。

○放射性ヨウ素は、甲状腺に溜め込まれ、内部被爆となって、癌になったり白血病の原因となる。
○放射性ヨウ素は、地表5cmより下にはなかなか入っていかない。地中の微生物が吸収するからである。

○放射線による被害は、確率的影響であり、症状が出るのが10年後であるため、個別のケースについて証明することが難しいのが実情。
なので、例えば、今回東京から大阪に避難した人は、東京に戻ると、「ほら何でもないではないか、気にし過ぎすぎだ」と言われる。
しかしそれは大きな問題である。
チェルノブイリでも、細胞分裂の多い子供たちが後になって次々と亡くなって行った。
こうした仕組みをきちんと説明していくことが重要である。

■被爆データについて
○米国では、休止、廃止した原発が多く、運転時と休止後の記録を比べることが出来る。
原発周囲の子供の死亡率について、原発稼働時の方が高いという結果が出ている。
しかし、このデータは、NGOが出したものとして、日本の政府や電力会社は無視している。

○無視出来ないデータがドイツにある。
政府、放射性保証庁が、原発推進派と一緒になって調べたものである。
原発から5km以内、1980年から2000年の統計であり、5歳以下の白血病の数字を出している。
それによると、確率上17人のところ、37人と2倍以上の発病率となっている。
しかも、この時の平均放射線数値は、たったの0.009ミリシーベルトであった。
この時のドイツの調査は、25mごとに統計を区切る等大変精緻なものであり、日本政府や電力会社にとっては大変都合の悪いものである。

○日本の人口統計から自然死産率を調べてみた。
それによると1957年から1990年まで、確率よりも死産率が大幅に高くなっている。
これは、さかんに核実験を行っていた時期である。
核実験による影響について、政府は「ただちに影響の出るレベルではない」と説明していたが、これは、今、政府からよく聞くコメントである。

■食物と空気
○食物について考えることは重要だが、空気はもっと重要である。
人は、食物の5.5倍の空気を吸っているからである。

○東北の食物、最初の2,3週間は表面にあるものを洗って落とせば大丈夫。
但し、1ヶ月を超えると微生物からの濃縮状態になってくるので、注意が必要。

■ヨウ素材と昆布
○ヨウ素を飲んでおくといいと言うが、用意しているところは少ない。
そして、“専門家”と称する人が、海草は食べないでくださいと言ったりする。
確かに食べ過ぎには注意が必要で、最大で30gだと思うが。

○その一方で、甲状腺を調べるときに、データに出てしまうので1週間前から海草は食べないでくださいと言われたりする。
やはり効果があるのではないか。
明らかに矛盾していると言わざるを得ない。
“専門家”は人を見殺しにする。自分の子供は自分で守らなくてはならない。

■報道
NHKで、放射線濃度について、X線と比べて少ないから大丈夫などと言うがナンセンス。1年等基準を揃えて比較しなくては意味がない。

■二次被爆
放射線はその人を通り抜けていくものであり、他の人にうつるものではない。
広島でも起きたことだが、差別にもつながりかねないことであり、正しい認識を持たなくてはならない。

■柏崎原発
40年前に原発が出来る前の反対運動で使われた看板に、その場所が活断層にあり原発建設は反対だとちゃんと書いてある。
しかし、電力会社、政府は、否定した。そして実際に地震が起きると想定外だと言う。

■六ヶ所村
○再処理工場があり、電力は大事だからと言うが、再処理工場では電力を生み出していない。

■電力会社について
○原発をつくりたい理由
電力会社の適正報酬は、3.5%と決まっている。
従って、利益を増やすには分母を増やす必要があるので、そのために電力会社は大きな投資を行うのである。
それには、架空のニーズ、無駄な施設の建設も含まれる。

○もんじゅ
建設に1兆円かかっている。関連施設も含めると2兆4千億円である。
しかも、試運転、事故、試運転、事故を繰り返し、ついには廃止になった。

○メディアとの関係
広告費も必要経費として膨大なコストかけている。
その結果、電力会社はメディアに対する最大のスポンサーとなっている。
特に日本の場合、TVもラジオも新聞も同じ資本であり、結果、電力会社を批判するような情報が流れない。
そういうことを関係者に言うと都市伝説だと言われるが、自分も事故前の最近経験した。
ある新聞系の出版社で本を出そうとしたが、さんざん校正、削除を求められたあげく、トップの判断ということで、その会社から出せなくなったのである。
メディアにはまともな情報は流れない。

○原子力発電のコスト
原子力はコストが安いと言われている。
その実態は、原子力の設置許可申請書から調べることが出来る。
それによると、発電単価は、初年度13.9円となっている。
これは、水力13.6円よりも高く、しかもそのコストには、再処理工場等入っていない。
核ゴミ処理施設の計算も、将来から金利を引いた手法で著しくコストを低く見る計算になっている。

○日本の電力料金の海外比較
よく米国の3割高いと言われるが、実際は3倍である。
その結果、精錬メーカーは海外に出ざるを得ず、電炉メーカーも、料金の安い夜11時から6時を使って製造している。
料金の高さに対しては、高いコストを払っている産業界も反対すべきだと思うが、原発反対と言うとヒステリックだという反応になる。

○補助金
毎年5000億円で、50年間比率が変わっていないので、実質25兆円が支払われていることになる。
これは原発一基3000億円の54基の金額よりも大きい。

○送電線
発電、送電、変電のうち、もっともコストがかかるのは、送電関係。
なのに、東京需要分を青森から送電線で引いたりしている。

【代替エネルギーについて】
○太陽光発電、風力、水力
原発のコストが上がる中で、太陽光発電は下がっている。
去年に交差し、今は原発よりも太陽光発電の方が安い。
太陽光発電や、更に安価の風力、水力を使うべき。
2009年、欧州では新設発電所の60パーセントが自然エネルギー関係である。

○メディアのトーン
自然エネルギーは、高く、不安定、役に立たないとの論調である。
日本だけが自然エネルギーを認めていない。

○東大のデータ
東京電力が東京大学に委託して調査したデータがある。
千葉県犬吠埼の沖合いに風車を建てたらどれくらい発電するかをシュミレーションした。
その結果、日本の3分の1の電力にあたる東京電力の電力は、犬吠埼の沖合いに風車を並べることによってと全て賄えることが分かった。
但し、水深500mを超える海域に作る必要があり、経済的に難しいと報告書には書いてある。

○九州大学開発による風力発電機
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/special/20100712/104217/?P=1
カーボンファイバーで作ってあるので海に浮かべて発電する。
これによって、東大のレポートの経済面を克服できる。
しかし、東電は、25年先の実用化と言っており、真面目に取り組む気が見えない。

○アイスランドの地熱発電
各家庭にお湯を配っている。
それでも余るので広大な温泉を作っている。
その設備、実は日本製である。
世界で一番優れた地熱発電を日本が作っているのである。
現地の人に、同じ島国、火山国で技術のある日本には、さぞかしたくさん地熱発電があるんでしょうね、と言われたが、実際はほとんどない。
日本が、真剣に地熱発電に取り組めば、今消費している電気の30%分を賄うことが可能である。

○小規模水力発電機
4.5mの長さがあれば、4人家族の家一軒分の電力自給が可能。
しかし、日本では、この電力を自分で使う事が許されていない。
敷地内に水が流れていれば可能だが、敷地の外の場合使えない。
基本的に日本では電力会社からしか電気を買う事が許されていないから。

○新開発風力発電
http://www.mecaro.jp/product.html
風力発電には、鳥がぶつかる、低周波騒音が出ると言った難点があった。
秋田のメカロと言う小さな会社が作った風車はそうした問題点をクリアしている。
通常のプロペラの代りにフィンを付けたスパイラル円柱翼により風車を回す。
一般の風車の1/4程度の低回転数であるため、騒音レベルは、風の音と区別がつかないほど静か。
ドイツ人が考案し、日本の企業が製作した。
風速50mの風にも耐えられる。

○神戸大学院が開発した高効率ジャイロ式波力発電システム。
9m×15mの発電機を海に浮かべて、太陽光発電の15倍に相当する45kwを発電する。
波がある限り発電可能。

○海の活用
日本の国土は狭いが、海を含めると12倍でなる。
海の波と風を活用することによって日本はエネルギーの輸出国になることが出来る。

○省エネ製品の活用
省エネ製品の採用で、電気消費を半分に出来る。
すると畳8畳分の屋根の広さの2kwの太陽光発電で足りる。
プラスバッテリーがあれば自給が出来るようになる。
原発で、高い電気を命がけで作る必要はなくなる。

○今後のビジョン
送電線も不要、スマートグリッドが伸びていく。

その時に必要な、省エネ製品、自然エネルギー、IT、電気自動車、バッテリーは、どれも日本が世界一である。

電力会社を離れてスマートグリッドで地域ごとに電気を使う仕組みにしていけばいい。

電力会社に牛耳られるのでなく、今回のことを契機に、“リバース”、再生して行くべき。

今、私たちは電気の為に命を脅かされるという事態になっている。

電気が必要だと思い込まされているが、私たちが本当に必要としているのは電気ではない。

明るさ・ぬくもり・便利さである。

それを実現させる為にここから社会を変えていきたい。

今は本当に悲惨な事態になっているが、これを糧にしてこれから安全な社会を作っていきたい。

子供たちのためにもっといい未来を残してやりたい。

その時に必要なのは特別な人の能力ではなく、いろんな人の小さな能力を組み合わせる事。

小さな力が結集する事によって社会が変わっていく。

以上です

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