「天空の里 いもい農場」通信

長野市芋井広瀬の里山で、自然を身近に感じ、環境・農業・食べ物を大切に思う気持ちが育まれる事を目指した活動です。

第5回活動報告「芋井の竹取物語」

2017年06月29日 | 活動報告
6月17日(土)天気:晴れ 参加家族:7家族19人
活動テーマ:「芋井の竹取物語」竹に関することや、芋井に伝わる昔ながらの伝統に触れる
活動内容:畑の草取り、竹の伐採、タケノコ収穫 ※当初予定していた、地元農家さんをお招きして交流は、農家さん多忙につき順延となりました

第5回活動は、「芋井の竹取物語」と題して、竹にまつわる活動を多く取り入れて楽しみました。




(欠席の家族が多かったので、こじんまりと1日がスタート)


この日のミッションは「草取り!」ということで、子どもたちにとっては魅力に欠ける?もので、畑のあちこちで遊びの輪が・・・。代わりに大人は日ごろの運動不足解消も兼ねて、張り切って草取りをしていました。そんな大人の様子に感化されて、子どもたちも、だんだん自分たちに何ができるか?と考えて、それぞれにできる草取りを始めました。道具に興味がある子どもは、軍手をして危なくないようにしてからカマで草取りをしたり、大人と同じように鍬を使ってみたりしました。女の子たちは、カブの間引きをしたり、ジャガイモの花摘みをしたり、野菜の根元の細かい草取りをしたりと、それぞれの得意分野でがんばりました。

(きれいな青空の下、みんなでやれば草取りでも楽しめます!)

草取りに精を出した後は、いもい農場の田んぼの横にある「おにぎり畑エリア」へ移動。
みんなが楽しみにしていた「竹取物語」の始まりです。

タケノコを探して堀りだし、午後の活動で使う竹の水鉄砲用に太めの竹を伐採しました。子どもたちが熱中したのは、意外にもタケノコ堀りではなく、ノコギリを使って竹を伐採することでした。硬い竹にノコギリを入れるのは難しいですが、子ども達は順番に根気強く伐採しました。ノコギリを使っている以外の人で竹を支えたり、応援したり、みんなで協力して竹を伐採できたときは、たくさんの笑顔が広がりました。

水鉄砲用以外にも、まだまだ竹を伐採したい子どもたちでしたので、時間の許す限り、危険のない範囲で伐採を続け、その間に大人がタケノコ堀りをしていました。


上の写真は、今回、竹を伐採し終わった所。下の写真は、昨年秋の竹林が広がって、田んぼの畦に迫っているところ。放っておくと、竹の地下茎が広がることで畦が崩壊し、田んぼ機能が失われるので、弊会山岸代表を中心に竹を伐採し、最後の仕上げに、今回の活動で残りの伐採を行いました。今回の伐採を終えて分かった事は、私たちの田んぼの下にも田んぼがあったこと。竹林化や効率の面から耕作放棄されて年月がたっているようで、棚田を守るには、日々のメンテナンスが大切なことが分かりました。

たくさん体を動かしてお腹はぺこぺこ。社会会館に戻って、収穫した間引きの野菜や山菜を天
ぷらなどに料理して、みんなでおいしくいただきました。

午後の最初の活動では、今年度第1回目の壁新聞作り。今回のテーマは、「ザ・芋井」。芋井のシンボルを描こうということで始めました。それぞれ、思い思いに考えて描いてくれた芋井のシンボル、芋井を知らない人に是非見てもらいたいと思うような素敵な作品がたくさん出来上がりました。


完成は、7/2を予定しています。

壁新聞に一区切り打ったあと、竹取物語のお楽しみで「水鉄砲作り」。伐採したての竹を使って水鉄砲を作って遊びました。材料は、竹とスポンジとガムテープのみ。道具は、ノコギリにドリル。水鉄砲の他に、おちょこを作ったり、イヤリングを作ったりと、思い思いに竹を使ったクラフトを楽しみました。

(誰を攻撃しようか、画策中)


(カメラを構える事務局をロックオン)




今回、竹をテーマに活動を組み立てました。気候の温暖化で竹林化が進行している話しを耳にしますが、昔の人々は、山を手入れする中で、竹と共生してきました。手を入れなくなるとバランスが崩れ、これまで維持してきた山の機能が低下し、竹林化の進行、田んぼの崩壊、景観の変化、くらしの変化とつながって来ると思います。今回、竹を伐採し、食べ、遊ぶ事を通じて、その課題への共有の入口としたつもりです。天空の里 いもい農場の活動が、地域の課題解決に少しでも貢献できるよう、引き続き活動の組み立てをしていきます。(浦中・西沢)

【次回の予定】
活動テーマ:「蛍観察会&宿泊&朝飯前の農業体験をしよう!&田んぼの生き物調査」
内容:蛍観察と、早朝の農業体験&生き物調査をして、虫博士にたくさん質問しよう。
※当初は7/1のみの企画でしたが、蛍観察会を企画したため、7/1~2の泊まり企画となります。



第4回活動報告「ぬか漬け作り体験~発酵の世界を体感!~」

2017年06月18日 | 活動報告
6月10日(土)天気:晴れ 参加家族:8家族25人
活動テーマ:「ぬか漬け作り体験~発酵の世界を体感!」きゅーりのキューちゃんでおなじみ、東海漬物さんを講師に、ぬかについて学びます。
活動内容:ハツカダイコン・カブの収穫、ダイコン間引き、ぬか漬けの学習

第4回目の活動は、採れたての野菜をもっと美味しくいただくための知識を広げる場として、キュウリのキューちゃんでおなじみ、東海漬物さんを講師に、ぬか漬けについて勉強しました。ぬか漬けの歴史から科学的な漬け方のコツ、ぬか漬けクイズをおりまぜて、親子で楽しく学ぶことができました。





(ハツカダイコン収穫)
ぬか漬け学習会の前に、手短にハツカダイコンとカブの収穫、ダイコンの間引きを行いました。本当は、草取りも行いたい所ですが、1週間後の6月17日に草取りをメインにした活動を設定しているので、今日はぬか漬け学習会を中心にしたスケジュールです。


(ネギ坊主を取って成長促進)
ネギは、ネギ自身の陰も嫌がる、日なた大好きな野菜。ネギたちに1週間草取りを我慢してもらう中で、ネギ坊主だけ取りました。


(東海漬物(株)のみなさん。ぬか漬けの試食と実演で使う野菜の下準備をいただきました。)
今回の学習会は、東海漬物さんで実施している食育活動の一環で開催となりました。天空の里 いもい農場では初めての企画。企業とのコラボも初めてでした。


(今回教材に使う「熟ぬか床」とぬか漬け用の野菜)
時期的にいもい農場の野菜収穫はもう少し先なので、市販の野菜を使ってぬか漬け体験を行いました。間引きダイコンだけ、収穫したてのいもい農場産です。


(講師の今村さん(東海漬物(株)甲信越営業所所長2級漬物製造管理師))
今回の学習会は、昨年から温めてきた企画でした。今村さんと数回、打ち合わせの場にご足労いただき、今回開催に至りました。今村さんは、この間、いろいろな会場で大人向け・親子向け企画の講師を務めていて、難しい話しの中に笑いを織り交ぜながら、子どもを巻き込んだお話をいただきました。2013年には、コープこうべで「ぬか床講座」をやられたこともあるそうです。


(学習会の様子)
座学では、ぬか床の原料やぬか漬けの歴史、栄養、発酵、なぜぬか床をかき混ぜるのか等、科学的にお話を頂きました。その後に、子どもと一緒にぬか床クイズ。ぬか床に入れて良いモノ悪いモノなど、クイズ形式でみんなで考えながら学びました。


(東海漬物のスタッフから手ほどきを受けながらぬか漬け作り開始)


(ぬかを容器に移します)


(キュウリやナス、間引きダイコンにぬかを塗りつけた後に漬けていきます。)


(いもい農場のスタッフも一緒に勉強、参加しました。)


(学習会の終わりに、参加者に感想をいただきました)
今回参加の8家族中3家族は、お父さんが参加でした。お父さんは、学んだことを家に持ち帰って、お母さんの前で披露するという大役の中で、真剣に参加していました。家に帰ったお父さんは、想像ですが、お母さんに「こうやって漬けるんだよ!」というレクチャーを通じて、ヒーローになったのでは・・・と思います。

□野菜をおいしくいただくための食育の場になりました。
ぬか漬けを食べたいけど、ぬか床の管理ってどうすればよいのか分からない、とか、よく分からないからハードルが高い、といった疑問が解決できた場になりました。今村さんより、ぬか床の風味をアレンジできる野菜をおしえていただく中で「家庭それぞれの味をいろいろ試しながら見つけてみてください」との話しがあり、参加者それぞれで野菜をおいしくいただくためのレパートリーが広がった様子でした。ご協力いただいた東海漬物のみなさんに、この場を借りて御礼申し上げます。


□山岸代表所有の蝶の標本を展示しました

天空の里いもい農場の活動の他に、地域のボランティア活動で多忙な山岸代表。数少ない参加の今回、蝶の標本の展示を行い、学習会や昼食交流の合間で生き物の交流を行いました。


□今日の花

ズッキーニ(ウリ科カボチャ属)。一般的に開花して4~5日の20㎝程度の幼果が食材として流通している。花も「花ズッキーニ」として、花芯を取ったものを食用となる。天空の里 いもい農場のズッキーニは、活動日の関係で適時に収穫ができない場合、繊維質が堅く感じられる50㎝超えのバズーカー級で収穫となる。


□今回の企画にご協力頂いた東海漬物さんのホームページへのリンク
東海漬物(株)のホームページ

今回使用した「熟ぬか床」紹介のページ

天空の里 いもい農場掲載ページ


【次回、6月17日(土)の予定】
活動テーマ:「芋井の竹取物語」竹に関することや、芋井に伝わる昔ながらの伝統について学びます。
活動内容:草取り、竹の伐採、タケノコ収穫


【報告】活動で使う備品を譲り受けました

2017年06月14日 | 活動こぼれ話


昨年、くらしささえあい応援金をいただいた”ながのボランティア・市民活動支援ネットワーク”では、ボランティア・市民活動が進める団体・グループに様々な資源(物品、情報、資金、人材等)を提供し、活動の基盤強化を図ることを目的にした仲介事業を行っています。

この度、企業で不要となった炊飯器を天空の里 いもい農場で譲り受けました。炊飯器が活動拠点の芋井社会会館に無かったため、活動の充実につなげるよう、大切に活用していきます。