岩切天平の甍

親愛なる友へ

Crack is wack

2007年08月15日 | Weblog

キース・へリングのやり方が気に入ったので、ニューヨークに残っている彼のパブリック・アートを写真に残しておこうと思いついた。

ウェブで調べると、十カ所以上の壁画を描いたらしい。
ぶらぶらと北の方から責めて行こう。まずはブロンクスへ向かった。

地下鉄五番線の終点にほど近く、電車はとっくに地上を走る。
プリントアウトしたマップクエストをたよりにカメラバッグと三脚を抱えててくてくと歩く。マンハッタンと比べて一ブロックがやたらと長い。
汗が吹き出す。持参のペットボトルはすぐに空っぽ。やっとのことで着いたパブリック・スクールのハンドボール・コートは塗り替えられていて、幼稚園のような絵になっている・・・。

学校の職員に訊いてもキース・へリングさえ知らない。とぼとぼとと帰る。一体俺はいい歳をして、何をやっているんだか・・・。こんな事をやっていたら何も成し遂げられないまま・・・。

ガレージで車を修理していた黒人のおじさんに一番近い駅を教えて貰う。
丁寧に三回も繰り返し念を押して教えてくれた。ぐったりと夕方の電車に座っていると幼稚園児位の子供達がウワーッと歓声をあげて乗って来た。向かいの席に座っているおばあさんがにこにこと眺めている。この人にもこんな時分があったんだなぁ、と想像してみる。どんな気持ちで見ているんだろう。

まあいいか。いろんな人に会ったし、こんな光景も見られたし、それは大切なことだよね。と、立ち直りが早い。以前撮ったことのあったハーレムにある壁画を撮り直して帰った。ゆったりとした夏のハーレムの夕暮れもいい。
正やんの“湘南 夏”が口をついて出る。もうちょっとしゃれた曲が出ないもんかなぁと中学生の頃に染み付いたらしい歌に驚く。




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