
竹島海岸の俊成苑芝生広場に時ならぬ賑やかな声がした。
何ごとかと見ると、西浦温泉と書いた青い法被と、
ピンクのTシャツを着た変なヤツが歩いて来る。
「こんにちわ!サムタイムズです」
「あー、吉本芸人の」
正確には[愛知県住みます芸人・サムタイムズ]である。
「ここは何んのお店ですか?」
「手紡ぎと手織体験ができますよ」
応対に出たTCCの主人に誘われて棉繰り器の前に座った。
竹島クラフトセンターの[棉から手紡ぎ手織のフルコース]である。
棉繰りと手紡ぎをして自分で作った糸を織り込む体験である。
「エーッ!、何で、なんで糸になるの!」
糸を紡ぎながら驚嘆の声が上がるサムタイムズである。
そして織機に座り手織の作業に入った。
「ハイ!色糸を選んでください」
「僕は三河湾のようなブルーだ」
とピンクのTシャツの井上彩輝君が言った。
「僕は赤が好きや」
と青い法被の増田繁紀君は赤色を選んだ。

それぞれ、織機に座って織り始めた。
すでにお笑い芸人を忘れて井上彩輝少年と増田繁輝少年になって
真剣に織っている。

「おっ!いいじゃん、綺麗だね」
「綺麗に織れ過ぎだ、サムタイムズのサイン入れて店で売るから置いてって」
「あっ!失敗だ」
と声を上げると空かさず
「人生のやり直しは出来ないが、手織はやり直せるのだ!」
とTCCの主人のひと声でひと騒ぎだ。

最後の房作りも真剣で 真面目な青年の顔であった。
(お笑い芸人を忘れていない?)
「出来た!」
「おーっ!、いいね」
「これは記念になるわ」

出来上がったコースターにカップを載せて,
コーヒータイムにほっと一息のサムタイムズのお二人でした。

最後に、ホテル竹島の三田さんに記念写真を撮っていただきました。
サムタイムズは蒲郡が似合うよ
