アパッチ蹴球団-高校サッカー篇:project“N”- 

しばらく自分のサッカー観や指導を見つめなおしていきたいと思っています。

【球際】という原点と【アーリーヒット】の威力

2007年03月31日 20時45分00秒 | 技術の謎
3月28日、帝京高のCチームと練習試合を行った。
遠征直後ではあったが、試合を強行した。



現時点では、
まだまだ身体を追い込んでいく時期だという判断もあった。
遠征で6試合をやってきた選手達には
きつかったかもしれない。



まず、試合で走ることで
さらに持久力的な部分を強化していく、
という狙いがあった。



でも、別の狙いも今回の練習試合にはあった。



最近の高体連の大会で、人工芝の試合会場が
本当に多くなってきている。
今回の練習試合の会場も、帝京高が普段使っている
清瀬の内山運動公園の人工芝のグランド。



選手に都大会で使用されるグランドで試合をすることで
自分達の目標が都大会にある、ということの再確認。
同時に、帝京高という強豪チームへの慣れ。



もし、都大会で帝京高と対戦しても、
少なくとも名前負けしないように
一度対戦することで
免疫を少しでも作れれば、
という狙いがあった。



ただ、試合自体は自分達のミスもあったが、
A戦B戦2試合とも完敗。



一番の差というか、課題は【球際】。



まず、帝京の選手達は
相手ボールホルダーへのアプローチが
「絶対に相手からボールを奪う」という
強い意志に裏付けされたものだった。



しっかり寄せて相手ボールホルダーに
ヘッドアップさせないので、
うちのボールホルダーはドリブルで帝京の選手を
かわそうとするが、
身体や足からボールが離れた瞬間に、
ボールと自分の身体の間に
帝京の選手に身体を入れられてしまう。



もちろん、ルーズボールに対しても、
先に身体を入れるのが、速くて、しかも強い。



いわゆる【アーリーヒット】という技術も
うちのチームよりは圧倒的に強くて上手かった。



ボールに触る前に、相手に身体を当てて、
自分のプレーエリアを確保してから、
しっかりボールをコントロールする。



もちろん、意識と身体がボールに向かっていなければ、
オブストラクションになってしまうが、
帝京の選手達は多少、判断が遅れたとしても
なんとかボールに先に触ろうとする意識が
すごく強かった。



微妙なタイミングだとなかなかファールと判断しきれない、
そんな身体の使い方だった。



ボールへの強い意志は外から見ていても、
とても感じられたし、
相手からボールを奪うという強い意志も感じた。



同時に、技術的にも、
うちの選手達はルーズボールに対して、
足だけでなんとか先に触ろうとするが、
帝京の選手達が足だけでなく、
上半身や腰を同時に上手く使ってきて、
しっかりルーズボールを収めていた。



[足だけの力]と[足+上半身+腰:を足した力]では
勝ち目もなく、
ほとんどの競り合いの場面で勝ちきれなかった。



ただ、ヘディングの競り合いに関しては
練習の成果もあって、
競り勝つ場面も少なくなかった。



ヘディングも継続して練習した結果、
競り勝てるようにもなってきたので、
アーリーヒットや球際の強さや競り合いも
今後の練習次第で上手くなれるはず。



4月は、春のテーマである【スピード】というキーワードに
「相手ボールホルダーにアプローチしていくスピード」
「ルーズボールに身体を寄せていくスピード」
「アーリーヒットで相手に身体や腰を当てていくスピード」
という球際の【スピード】をも、
テーマにして練習する予定。



今回の帝京高のCチームとの大敗が
今後のチームの成長につながると信じて、
これからも練習していきたい。


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