次にプレイするゲームブックは双葉文庫の「ポケットサウルス」にするつもりだったのですが、今日ちょっと待ち時間ができたときにたまたま手近にあったからという理由で、「ウルティマII」(本橋信宏著、JICC出版局)をプレイしてみました。
最近、世の中狂ってる。現にニューヨークにいたはずの俺も奇妙な世界にタイムスリップ。俺の周囲で起こる不可解な事件、襲いかかる怪物…。やがて俺は地球を混乱に陥れているのは、千年の昔に滅ぼされた大魔王モンデインの弟子、ミナクスであることを知り、時空を越えミナクス打倒に立ち向かったのだった。ミナクスを狂喜させる意外な結末が待ち受けていようとは知る由もなく……。
JICC出版局 「ウルティマII」 裏表紙より
「ウルティマII」の原作は、世界三大RPGのひとつ「Ultima」の第2作目。タイムドアを通じて過去や未来を駆け巡り、魔女ミナクスを打ち倒すのが目的です。しかし、いかんせん昔のゲームですので、1作目よりはマシですが、完成度はそれほど高くありません。
UltimaII は「ウルティマ・コレクション」(UltimaI からUltimaVIII までがセットになったもの)でプレイして、一応クリアしています。ですが、あまり記憶に残っていないんですよね。一番苦労したのは、序盤の金も体力も食料もない時期だったような(しかも打開策は「金がないなら、盗めばいいじゃない」だったし)。
ちなみにウルティマ2と言えば、双葉文庫からも「ウルティマ vol.2 -聖者への道-」というゲームブックが出ていますが、こちらはファミコン版の「ウルティマ -聖者への道-」(UltimaIV をベースとしている)のゲームブック化ですので、別物です。混同しないようご注意ください。
それはさておき、ゲームブックのウルティマII の話です。
総パラグラフは291と、それほど多くはありません。システムも、ウルティマなので重めのものを想像していたのですが、キャラクターシートもなく、サイコロを振る必要もなく、選択肢を選んで読み進めていくだけのシンプルなスタイルです。
物語は現代のアメリカからスタートするのですが、主人公の冒頭の行動によって、異世界での主人公の職業が戦士、泥棒、僧侶、魔法使いの4種類に分岐していきます。質問に答えることで主人公の職業が決定するのは、Ultimaらしくていいですね(実際にこのシステムが採用されるのは、UltimaIV 以降ですけど)。
とりあえず読み進めてみたところ、ホビットの泥棒として向こうの世界に転生。そういえば、本家UltimaII をプレイしたときも盗賊でした。しかし、けしてそんなつもりはなかったものの、ロードブリティッシュに喧嘩を売るような形になってしまい、ロードブリティッシュの衛兵に殺されてしまいました。うわぁ、原作でもありがちな死に方だ。
まだ初めの方しか読んでいないのですが、パラグラフ数があまり多くないのに、冒険の本編に入るまでにかなりパラグラフを使用していますね。4つの職業それぞれに異なる導入が用意されているみたいですし。こんなにパラグラフを消費してしまって、はたして本編のボリュームをどれほど確保できているのか、心配になってきます。
まあ原作のイベント自体それほど大したものもなかったので、全体としてはいいバランスになっているのかも知れません。職業固定で、ロードブリティッシュから依頼を受けるところからスタートでも良かったでしょうけれど、要はどこで魅せるのかの違いでしょうからね。
職業の違いでゲームがどれほど変わるかは分かりませんが、とりあえず、泥棒で進めていこうかと思います。
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