NHKは公共放送として放送界の品位を保つ中心的な役割を荷なっているはずである。
最近、其れが疑わしい状況がみられる。
例えば、何の芸もないタレントと呼ばれる奇妙な出演者が、部屋の中で奇妙な帽子を冠り、サングラスを掛け髪を金色に染めて下品な話し方で、まるで場末のストリップ劇場の芸人のような品も芸もない人が大きな顔をして出演している。中庭のある純和風の御座敷で上品なご婦人が身のこなしもあでやかに花を活けたり、お茶をたてたりしておられる映像はトンと観られない。庭の筧で獅子脅しの音が響くような情景も暫くみていない。京都の有名なお寺の庭にカメラを入れて、日本の静寂と安寧を放映して貰いたいものだ。
NHKは日本の顔でもある。インターネットで世界に公開されているし外国在住の日本人ばかりでなく、各国の放送関係者が注目している。ご飯の食べ方が下品な役者にマナーを教えるプロジューサーがいないのか、
室町時代に外国からの輸入でなく、日本人自身が育てた茶道を中心とした作法をNKHは大切な文化遺産として守り、育てる気があるかどうか、疑わしい。
こうした議論の時に必ず出てくる阿呆な論点が、「表現の自由」だとか「個性の尊重」と云う軽薄な議論である。こうした手合いには相手にならずお互いもう少し歴史の勉強をしようよ。といって分かれることが賢明である。
敗戦によって日本文化は苦難の道に追い込まれたが、少なくとも、あのお粗末なアメリカ文化より高尚で奥床しいことは、伝統を誇るヨーロッパの国々が認めているところである。
兎に角NHKの首脳陣に猛省を促したい。
更に、ドラマの制作も劣化が甚だしい。
朝から、今まで仲良しだった友人たちが大声で喧嘩を始めたりする場面が多い。
家族や親友の間で大喧嘩が始まらないとドラマが成立しないかの様相で、朝ドラと呼ばれているドラマもここ数年全く見ていない。
思いだしただけでばかばかしくなるので、見ないことにしている。
一方「NHKスペッシャル」はきめ細かな海外取材も多く、いい番組が多い。
この点も忘れず書いておきます。
(追記)この感想を投稿後、友人から賛成のメールが届き、ついでに「料理番組がおおすぎる」と書くように、とのことであったので追記しました。(T)
たそがれ時