
まりやぎ似のしのぶの高校時代のこと。
ゆうひやまという女子生徒がしのぶのクラスに転校して来た。
ゆうひやまは転校前の学校でいじめの主犯を経験していたので、
どうやってこのクラスに平和に溶け込むかということをよくよく考えていた。
すると、
どう見ても、
このクラスの頭としか言いようがない、
気が強いしのぶと行動をともにすることが得策だという結論に至った。
そのしのぶは、
気弱な2人の男子生徒のジュンとジョウジに、
「よぉ❗️ヘタれひよっこどもが。お前らオトコじゃねえよな⁉️」と声を荒げていた。
ゆうひやまはここぞというチャンスに、
「どう見てもオトコじゃないっすね」と相づちした。
するとジュンが小声で、
「ぼくらはオトコです」と言った。
しのぶは、
「本当にオトコか⁉️」と凄んだ!
今度はジョウジが小声で、
「はい」と言った。
するとしのぶは、
「じゃあオトコならチンチン出せ❗️」と叫んだ!
この大胆さにゆうひやまは驚いた。
授業開始チャイムとともに、
ジュンイチとジョウジは助かることとなった。
授業中、
しのぶは、
学校中の女子が夢中になってる2人組男子地下アイドル、
『J・Jジャンクション』の生写真を取り出し、
胸に当てて、
「ジュン🩷ジョー🩷」と呟き喘いだ。
そして、
しのぶだけではなく、
他の女子生徒も、
『J・Jジャンクション』の生写真を取り出し、
頬ずりしたりしていた。
ゆうひやまがチラリと『J・Jジャンクション』の2人を見ると、
一発で脳内初恋マックスとなった!
ゆうひやまはしのぶに『J・Jジャンクション』のライブに連れて行ってくれと頼んだが、
しのぶは、
「たとえ小型惑星が地球に衝突してもお前を連れて行く訳にはいかないの」と冷たく言い放った。
ゆうひやまは傷ついたが、
しのぶらのグループの後をつけて行くことにした。
ライブがこの日の夜7時に3丁目のライブハウスであることを耳にしたからやった。
ゆうひやまの必死の尾行の末、
ライブハウスに入り込んだ。
とにかく女子高生や女子大生の群れの中、
舞台にはイケたハンサム2人がマイクを手に取り、
「ここはぼくらと君らの交わりのジャンクション!ジュンとジョーはキミらに愛を贈る」と言うと、
女性達の歓声だらけになった。
そして舞台に女性達が駆けあがろうとするのを女性係員達が、
「ジュンとジョーに触ったら別料金だよ❗️」と怒鳴りながら必死に制止した!
ゆうひやまもジュンとジョーに心を奪われ、
「わたしをモノにして❗️」と叫んで、
舞台に駆けあがろうとした。
すると、
この会場にいた女性達が、
「この新参者が❗️」と叫び、
しのぶを中心にゆうひやまを持ち上げて外に出て、
近くに流れる川に投げ込んだ❗️
ゆうひやまはずぶ濡れでしのぶ達を見つめると、
しのぶは大声で「失せろ❗️」と叫び、
しのぶの背後にいたあなどり姉妹がゆうひやまに、
「あなどり姉妹を侮ればシマイ(終い)なのよ!」と大声出した。
ゆうひやまは着ていた服を引き裂き、
「もしこの恥を報いることなく見逃すならば神々が幾重にもこのゆうひやまを罰してくださいますように!」と言い、
帰って行った。
一方、
ジュンとジョーは、
この騒ぎでライブが中止になったことを喜んだ。
ジュンとジョーこそ、
しのぶのクラスのイモと呼ばれているジュンイチとジョウジであることを誰も知らない。
ジュンイチとジョウジの両親の会社が倒産した時、
その借金の支払いを、
ツツジ坂44(変態上級ババアグループ)が代わりに行った。
オトコを見る目にかけては凄腕のツツジ坂44が、
どんなに地味に過ごしていても、
ジュンイチとジョウジのオトコ前ルックスを見逃すはずがなかった。
特に、
ツツジ坂44のセンター、タマ甘噛みババアは、
ジュンイチとジョウジをはじめて目にした時、
2人の顎を掴み、
「これほどの上玉は見たことがない」と感動した🥹🥹
こうして、
タマ甘噛みババア率いるツツジ坂44によって、
地下アイドル『J・Jジャンクション』は誕生した。
ジュンイチとジョウジは両親の借金と、
自分らの家族の暮らしから、
大学進学資金まで、
地下アイドルの稼ぎで賄うことになる。
ツツジ坂44は二つの掟を定めた。
ひとつは、
ジュンイチとジョウジに自分らが地下アイドルしていることを秘密にすること。
もうひとつは、
ツツジ坂44の格メンバーは『J・Jジャンクション』は借金の肩がわりの商品の為、
犯すのはおろかくちづけひとつも許されないということ。
この二つめの掟は、
ジュンイチとジョウジを喜ばせた。
こうして、
しのぶは、
ジュンイチとジョウジを小馬鹿にして、
夜は、
知らないこととはいえ、
ジュンイチとジョウジに恋の炎を燃やしまくるんやった。
一方、
川に落とされたゆうひやまは、
出刃包丁買って、
しのぶ達が帰ってくるはずの道で待ち伏せしていた。
そして小声で、
「出刃で奴らをひと突きふた突き。暁は赤月となりまっしょうが」と呟いていたら、
頭上から鉢植えが落下した。

この植木鉢はモロにゆうひやまの頭上に落ちて、
ゆうひやまは頭を押さえて転げまくった。
そこにしのぶ達が急いで駆けつけて来て、
「ゆうひやま❗️しっかりしなさい❗️」と叫んだ!
ゆうひやまが力なく頷くと、
しのぶ達はゆうひやまを背負い、
病院へと駆け出した。
その際しのぶは、
「ゆうひやま❗️死ぬなよ❗️死んだら殺すぞ❗️」と嗚咽しながらゆうひやまに叫びかけた!
ゆうひやまはしのぶの背中に涙をこぼした😢
数日後、
ゆうひやまは頭を包帯で巻いて登校した。
ゆうひやまは頭を押さえて、
「頭がうずく。親父のウイスキーを隠れ飲みして二日酔いになった時より痛い」と呟いた。
そこにジュンイチとジョウジが来て小声で「ありがとう」と言った。
ゆうひやまはこの言葉がどういう意味かと考えていたら、
しのぶ達が来て、
「ゆうひやま❗️『J・Jジャンクション』があなたのお誘いライブするらしいわ。行くわよ!」と元気に言い、
ジュンイチとジョウジを見て、
「このタコ男どもが。『J・Jジャンクション』が不死鳥ならお前らはアホウドリや」と小馬鹿にした。
そして、
ゆうひやまお誘いライブ当日。
『J・Jジャンクション』のジュンとジョーはマイクを持って、
「傷だらけのぼくらのスイートレディ!」と言い、
ゆうひやまの肩を抱いた。
場内、
大歓声に満ちた。
ジュンとジョーのそばで、
喜びにはち切れるゆうひやまは、
突然ガク(愕)😱が入った❗️
そして、
ジュンとジョーに、
「あなたたち------」と声を震わせると、
ジュンとジョーは互いに人差し指を唇に当てた。
この出来事の数年後、
ゆうひやまは、
従姉妹の牧カオリに言った。
「シンのオンナ心は節穴ではないわ」、と。