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ケイシロウとトークアバウト

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その日の闇バイト

2025-06-01 23:30:00 | 日記




半グレのフジキとアズマとカワノが半グレし出した頃のこと。

兄貴分にして気性の荒いデコッパチ男のカンジが、
反社側から、
資金不足を補う為に、
手下に強盗させろという命令を下した。
しかも、
目的達成の為にはダツミョウ(奪命)ありとの過激な要求まで付け足された。
カンジは、
考え込み、
「生かすべきか?殺すべきか?それが問題だ」と心に言った。
そして、
そのまま伝えられた命令をフジキとアズマとカワノに命令した。

フジキとアズマとカワノは強盗なんか大反対やった。
ましてやダツミョウ(奪命)だけはしたくない。
しかし、
命令に反したら、
自分らばかりでなく、
親族から友人知人にまで報復するのが裏社会の掟やった。
けど、
ダツミョウ(奪命)だけは避けたいフジキとアズマがペアになり、
カワノは個人行動することになった。

その夜。

フジキとアズマの2人は、
周りに人家のない一軒家を見つけ、
ピッキング(小道具を使って鍵を開けること)した。
そして中に入った。

寝室には、
布団の横に拡声器📢を置いた男が寝ていた。
(この男は『裏口歯科医院』の件でも出てきた)ライオ(雷男)やった。
フジキはライオ(雷男)に、
「おい!目を覚ましな!」と凄んだ。
ライオ(雷男)は目を覚ますと、
フジキとアズマをじっくりと観察して、
布団の横にある拡声器を手にした。



そして拡声器のスイッチを入れて口元に持っていき、
「ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️」と物凄く大きな擬音語を発した!
2人はそのやかましさに驚き、
思わず逃げ去った!
ライオ(雷男)は構わずに、
「ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️」と擬音語を発し続けた!

フジキとアズマは、
しばらく走った後、
また周りに人家のない大きな一軒家を見つけた。
門から侵入すると、
「ワン❗️ワン❗️ワン❗️ワン❗️ワン❗️」という吠え声と共に、
現れたものは、



玩具用ロボット犬やった。
アズマは「脅かすな!!」と叫んで、
ロボット犬を踏み壊した!
そこに、
さっきのライオ(雷男)が拡声器持って追いかけて来て、
「ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️」とデカい擬音語発しまくるので、
近所の通報で、
警察が来て、
フジキとアズマを捕まってしまった。
その際、
取り調べの為にライオ(雷男)も警察に同行した。

一方カワノは、
こちらも人家のない大きな一軒家を見つけた。
早速ピッキングしようとしたが、
鍵が開いていた。
カワノは一軒家を見つけたことと侵入する旨をフジキのスマホにLINEした。

カワノが中に入ると、
洋室のテーブルに年老いた女性が座っていた。
そしてカワノを見て、
「ナンでも持って行ってちょうだい。あたしを殺しても構いません」とまで言うので、
カワノは冥土の土産に訳を聞かせてくださいと意味不明の問いかけをした。

女性の口から、
この日が女性の誕生日であることを知った。
そして一人息子が必ずお祝いに来てくれていたことも知った。
その一人息子は、
裏社会と関わり、
命がなくなったことも知った。
女性はカワノに、
ひとつだけお願いした。
息子のふりをしてほしいというものやった。
カワノが了承すると、
女性はいろいろとご馳走を作り、
カワノはうれしそうに食べた。
カワノは息子になりきり、
女性は自分のことや昔の思い出話をして、
「ありがとう」と泣き出してカワノに抱きついた。
カワノはやさしく、
「お母さん。お誕生日おめでとう」と言った。

女性がお金を出そうとするのをカワノが断っていたその時、
洋室のドアが開いて、
拡声器を使ったライオ(雷男)が入って来た。
そして一礼して、
拡声器を口元に持っていき、
「ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️」という凄まじい擬音語を発し、
ライオ(雷男)のすぐ後ろから、
警察が入って来て、
カワノは逮捕された。
呆気に取られるカワノと女性をよそに、
ライオ(雷男)の、
「ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️ふぁー❗️ファー❗️」という擬音語が発し続けられていた。

その後、
女性の配慮から、
保釈金が出されてカワノは釈放された。
続いてフジキとアズマも初犯ということで数ヶ月後に釈放された。
カワノは女性に深くお礼を言って、
半グレをやめることを誓ったが、
女性はすぐに抜けると自分の息子の二の舞になるから、
時期をみて心に思ったことをするようにアドバイスした。
そして、
女性はカワノに、
「いつまでもあなたの味方でいます!」と言い、
2人はイマに至るまで仲良くしてるとのことやった。




ひとりぼっちののど自慢

2025-06-01 01:52:00 | 日記




今から30年前。

モーさんの友達に歌舵日狩(うただひかり)という男がいた。
歌舵日狩(うただひかり)はガチに歌が上手く、
カラオケ大会ではほとんど優勝するほどやった。

そんな歌舵日狩(うただひかり)やったけど、
バブル崩壊から来るリストラによる生活苦から、
ナンとかして臨時収入を得たいと思ってた矢先、
“高杉開発のど自慢大会“という催しが、
九州で行われることを知った。
優勝賞金が1000万円と高額やったことから、
歌舵日狩(うただひかり)は知人友人に金を借りまくり、
九州行きの旅費にした。

のど自慢当日。

とある市民センターで、
オーケストラ囲む中、
高杉開発のど自慢大会が行われた。

最初の人物がステージに立ち、
「高杉開発の歌をお願いします」と言った。
すぐに、
オーケストラのひとりが横笛の前奏をすると、
こののど自慢参加者は、
詩吟調に、
「🎤タカスギ~タカスギ~タカスギ------」と唄うんやった。
歌舵日狩(うただひかり)は驚いた😳
聴いたこともない歌やった。
後で、
高杉開発の社歌(九州地区限定テレビCMソングにもなったというらしい)やったことを知る。
しかし、
歌舵日狩(うただひかり)は、
微小な音程のズレを感じて、
自分の優位さを確信した。
ところが、
次の参加者も、
「高杉開発の歌をお願いします」と言い、
横笛の前奏から、
「🎤タカスギ~タカスギ~タカスギ------」と詩吟調に唄うんやった。
次の参加者も高杉開発の歌やった。

怪訝さマックスのところに、
歌舵日狩(うただひかり)の番が来た。
歌舵日狩(うただひかり)はイマのヒット曲である、
スピッツの『ロビンソン』を唄った。
オーケストラの生演奏が歌舵日狩(うただひかり)を気分良くさせた。
歌舵日狩(うただひかり)の次の参加者がまた高杉開発の歌で、
ついに、
残り全ての参加者が高杉開発の歌で終了した。
(アンと😳オーケストラ演奏は歌舵日狩の『ロビンソン』のみというミョーなのど自慢大会でもあった)

歌舵日狩(うただひかり)は優勝する自信があった。
スピッツの唄う癖を研究して、
万全の体制で『ロビンソン』を完璧に唄いこなしたからやった。
なのに、
優勝は、
最初の高杉開発の歌を歌った参加者で、
歌舵日狩(うただひかり)は準優勝さえ逃してしまった。
そして他の参加者と一緒に、
参加賞の高杉開発パンフレットをもらったが、
超ギレ🤬した歌舵日狩(うただひかり)は、
審査員に詰め寄り、
「俺のどこが問題や⁉️」と怒鳴った!
審査員長は、
「この大会は、高杉開発のど自慢大会です。高杉開発の歌以外のものは審査の対象にはなりません」と説明した。

歌舵日狩(うただひかり)はガックリやった。
よくよく考えて、
普段ならのど自慢大会参加費が発生するところを、
高杉開発友の会に入るだけで、
無料参加やったところから怪しく思うべきやった。
ステージで優勝者が、
「優勝賞金1000万円は高杉開発に寄付します」と言ってるのを聞き、
歌舵日狩(うただひかり)は心に、
「こんな会社潰れろ」と思った。

こののど自慢大会の10年後、
高杉開発は倒産した。

(高杉開発のことは直接的には全く知らんけど、業務内容に悪評を聞かない。むしろ評価が高く、開発業としては一流の会社やったという。それで惜しまれて倒産したということは事実やと思う。欲に目が眩んで間違ってのど自慢に参加した方が悪い。高杉開発の神的なところは、審査の対象にもならない『ロビンソン』を生演奏してあげたということやと思う。が、レフティは、高杉開発の歌専門のど自慢なのにナンでオーケストラがいたのかと疑問符付けている)