昔、
俺の家の庭に、
白鳩の羽が、
風に飛ばされて来た。
それを手にしようとしたら、
また風に飛ばされて、
隣のダチの家庭に飛ばされた。
それをダチが手に取り、
「俺のもんやと」喜んだ。
この話を念頭において、
本題、
きゅうり夫人の書き込みとする。
今から13年くらい前の話。
美味しいきゅうりを作ることで、
地域の人々に慕われていた、
キリュウという30歳手前の美人女性がいた。
キリュウは、
しのぶたちチア部の先輩の一人で、
鮮やかパフォーマンスに、
一同が酔いしれた。
特に山本彩似のクルミは、
しのぶが100人いても、
キリュウ先輩には及ばないと評したことで、
しのぶに首筋を噛まれてしまった😧
そんなキリュウは、
実家の農家でむこ養子をとり、
大学農業科出の知識を持って、
様々な、
美味しい農作物を生み出した。
特に、
きゅうり栽培に力を入れて、
種植えからナニから、
奇想天外な栽培法を用いた。
更に、
ビタミンやミネラル豊富な💩をする特異体質のいとこを呼んで、
トイレットペーパーとレジ袋を渡して、
きゅうり畑に行かせて、
尻拭きものはレジ袋に入れるよう指示した。
こうした、
フツーさとは無縁のきゅうり栽培は、
きゅうりの美味さのみが賞賛されることで、
評価された。
そしてキリュウは、
いつのまにか、
きゅうり夫人とあだ名されるようになった。
が、
ある人々は、
成功を掴めば、
上から目線でものを言い判断する。
キリュウもその類いに該当していた。
きゅうりの値段をつりあげた上に、
よそのきゅうりを、
「あれはヘチマや😛」と嘲った。
近所に住む農家の青年は、
キリュウの言葉に心を傷めて、
きゅうり栽培向上の為の、
日本縦断の旅に出て、
翌年に帰って来た。
そして、
あらゆるきゅうり栽培の師匠の教えをもって、
キリュウのきゅうりの味を凌駕して、
更に、
値段も、
キリュウのところの半値に近い取り引きを行った。
このきゅうり戦争に敗北したキリュウは、
きゅうり畑で、
無用の農作物と化したきゅうりの下で、
土を握りしめた。
自分を負かせた青年の夜襲まで考えた😧
そんなキリュウの元に、
クルミが来た。
キリュウは、
「クルミちゃん。1日3食きゅうりのみで過ごせる😢❓」と呟いた。
そこに、
大型トラックが隣接して来た。
ナニゴト😦かと思ってトラックを眺めると、
荷台が開かれた。
綺麗なタイル張りの内側に、
大人の人間クラスのデカいコケシが立っていた。
そしてコケシから、
「キリュウよ。頭が高いぞ!控えるのじゃ」と聞こえたので、
キリュウは急いで、
地に頭を着け、
「クイーンギャラクシア様!!」と叫んだ!
そして、
遠くとも近いチア部の思い出が心をよぎった。
コケシから、
「お前のきゅうりをわらわが買い付けようぞ。その代わり、他の農作物を、わらわが管轄するチア部に差し入れるのじゃ」と言われ、
キリュウは、
「おそれおおきことに存じます‼️」と声を大にした。
すぐに、
荷台は閉められ、
クルミがトラック運転席横に乗り込むと同時に、
大型トラックは出発した。
この年、
世界中で干ばつが多発して、
多くの国々の農作物が駄目になった。
そんな矢先、
東京で開催された、
世界チアリーディング会議にあって、
キリュウ手作りのきゅうりが振る舞われ、
大型コケシの、
「わらわが親しく作ったきゅうりを食み、わらわに忠誠を尽くせよ」というメッセージ映像が添えられた。