
とある田舎町に、
“丸めろ“という安食堂があった。
そこに、
洋子という名の30代女が住みこみで働いていた。
この女は、
ミョーな考え持っていて、
“丸めろ“の外に昼間出たら、
発癌性紫外線を受けると信じて、
日が暮れないと、
絶対に外に出なかった。
どんなに、
その考えが、
おつむスカスカの考えであるかを、
人が説得しても、
洋子は、
聞き入れなかった!
“丸めろ“以外に、
安全な場が無いとする洋子に対し、
人は、
丸めろの洋子とあだ名した。
ある日、
“丸めろ“に、
休日で里帰りしてきたユウコという女が、
立ち寄った。
その際、
丸めろの洋子に、
自分の大好きな人を幸せにするにはどうしたらいいか?と、
尋ねた。
丸めろの洋子は、
馬の刻参りをしたらいいとアドバイスした。
ユウコは戸惑った。
牛の刻参りは聞いたことあるけど、
馬の刻参りとか聞いたことが無かったからや。
丸めろの洋子が言うには、
牛(丑)の刻参りとは、
午前1時から3時までの時間に、
白装束で、
わら人形を木に五寸釘で打ち込むことで、
相手に呪いをかけることだと説明。
その際、
人に見られてはいけないと、
付け加えた。
一方、
馬(牛➡️注:うまと読む。十二支では)の刻参りとは、
午前11時から午後1時までの時間に、
黒装束で、
五寸釘で木から人型を切り取ることで、
相手にたくさんの祝福を与えることだと説明。
その際、
たくさんの人に見られるようにと、
付け加えた。
ここに、
一千万里眼とあだ名されてる、
知恵のある、
てっぺんハゲのジジイが現れた。
そして、
ユウコに、
洋子は虚飾症であることを告げた。
ユウコは驚いて、
「拒食症は聞いたことありますけど虚飾症は聞いたことがありません」と答えた。
一千万里眼が言う、
虚飾症とは、
簡単に言えば、
フェイク病ということになり、
ズバリ、
嘘つきやということ。
(虚飾症という言葉自体ねぇのに、この一千万里眼と称するジジイも怪しい🤔)
サッパリ訳がわからんようになったユウコは、
困惑した面持ちで、
外に出て行った。
数日後、
ツンツン顔の中年オンナが、
“丸めろ“にやってきた。
丸めろの洋子は、
給仕をしながら、
この中年オンナに、
「不思議な話しを教えるわ」と前置きして、
『表島花子』(2020年8月18日書き込み記事)の話しをし出した。
そしたら、
中年オンナは、
しげしげと丸めろの洋子を見つめ、
「あたしが表島花子や」と言った。