古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

冷い夏、熱い夏    吉村昭

2023-04-24 06:53:00 | 小説の紹介
新潮文庫    昭和59年

ぼくより、一歳下の50歳の吉村氏の弟がガンになって

一年足らずで死んでゆく病気文學である。

日本文学には病気文學というものがあって、ぼくはその

病気話というものがとても好きなのだが、死んでゆく、

となると、ちょっとヘビーだな、と思う。

弟さんの嫁さんにとっても苦行そのものだ、と描いて

ある通り、弟さんは心臓が強く若いせいもあってか、死に

そうになっても、なかなか死なない。本人も辛いが、周りも

辛い。よく看病する方が倒れると聞くが、これは本当に

そうなんだろうなあ、と思う。

ぼくは、残念だが、頭がおかしいが、体は健康で、快調

この上ない。感謝して余りあるのだな、とこの本を読むと

思ってしまった。健康は何よりも大事だ。

     (読了日 2023年4・6(木)22:21)
コメント
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