古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

光ってみえるもの、あれは  川上弘美

2023-04-15 09:04:47 | 川上弘美
中央公論社   2003年

川上女史にはちょっと不思議系とフツーの日常系と

エッセイものといったような分け方ができるかもし

れない。

これはフツーの日常系に属するものらしい。翠という

高校生の恋愛や、母親や祖母、籍を入れなかった父や

キタガーと呼ばれる先生との関係が語られる。

この本は110円だったんだよねえ。えっ、川上女史

の未読本が110円! と即買いだった。

勘は外れていず、某木皿泉で創作ものがちょっと作為性

が鼻について、やめてしまったことがあったので、大丈夫

かな、と思ったが、その妙なリアリティのおかげで楽しく

読むことができた。ぼくと川上女史は相性がいいらしい。

いや、勝手にぼくがそう思っているだけなのであるが。

文學とはなんぞや、を考えるのにもよかった。きっと、

文學って、そんなにしんどいものじゃない、と思えたのが

ぼくにとっていいことだったと思う。

 (読了日 2023年3・28(火)23;40)
コメント
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