一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

南アルプス(荒川三山~赤石岳) ……これ以上望むべきものなどない山旅⑥……

2015年08月09日 | 南アルプス(荒川三山~赤石岳)
8月2日(日)その4
前岳分岐~前岳南東斜面のお花畑~荒川小屋


7:28
分岐より、南に下り始める。


左側がカールになっていて、素晴らしい眺めだ。




オンタデが美しく咲いている。


しばらく下って振り返って見上げる。


まだ富士山も見えている。




斜面をトラバース気味に歩いて行く。


前方には常に赤石岳がある。


振り返ると、東岳(悪沢岳)が随分と遠くなった。


北に目を転ずると、
蒼い空に白い岩稜が映えて美しい。


こんな素晴らしい空間に身を置くことのできる幸せ。


やがて、前岳南東斜面のお花畑へと入って行く。


ピークは7月下旬だったようだが、


それでもこの風景。


ビックリの花園である。


私の大好きなハクサンイチゲ、


シナノキンバイ、


ハクサンチドリ、


バイケイソウ、


キンロバイ、


ハクサンフウロ、


そして、ヤスさんが逢いたがっていたクロユリ。


登山道脇にたくさん咲いていた。


ヤスさん大喜び。


広範囲に広がるお花畑を存分に楽しみ、




さらに下って行く。


富士山の真上にある雲が次第に大きくなってきた。


すれ違う人もなく、実に贅沢な空間。


やがて、荒川小屋が見えてきた。


ねっ。


荒川小屋まで30分と書いてあるが、


そんなに遠くには見えない。


周囲の風景を楽しみながら下って行く。




タカネツメクサや、


イワギキョウや、


ミヤマホツツジや、


シナノオトギリなども、
我々の目を楽しませてくれる。


荒川小屋が近くなってきた。


タカネマツムシソウの群生地を過ぎると、


8:35
荒川小屋に到着した。


ここで30分ほど休憩して、
赤石岳へ向けてあらためて出発するのだが、
この後も絶景が連続することを我々はまだ知らなかった。



【目次】(クリックするとレポを読むことができます)
7月31日(金)
①静岡駅~畑薙第一ダム~椹島ロッヂ
8月1日(土)
②椹島ロッヂ~小石下~清水平~蕨段~千枚小屋
8月2日(日)
③千枚小屋~千枚岳~丸山
④丸山~東岳(悪沢岳)
⑤東岳(悪沢岳)~中岳~前岳
⑥前岳分岐~前岳南東斜面のお花畑~荒川小屋
⑦荒川小屋~大聖寺平~小赤石岳
⑧小赤石岳~赤石岳~北沢源頭~富士見平~赤石小屋
8月3日(月)
⑨赤石小屋~大倉尾根~椹島ロッヂ~畑薙第一ダム~静岡駅~肥前山口駅

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