精神療法家 増井武士のブログ・バリ島日本人自殺予防ヴィラオーナー(レンタル可)

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バリからの便りー8ー オープンカーでアリさんに叱られた

2019-08-05 21:12:08 | 日記


海にぼんやり見える船は、海賊船でなく、大きな漁船です。


バリに来た。マッサージを受けたら眠くて、どんどん寝た。
おまけに、肌寒いので風邪気味だ。
バリに来てパッとしないところに、昨夜友達が私が欲しがっているワーゲンサファリというオープンカーの売りのメールを持ってきた 。私は飢えた魚のようにその話に食いつき、あーだこーだの一話を遅くまでして、本日ヌルルとマディをデンパサールまで行かせた。ところが、やはり出たのである。何が言うと、正論がである。
直子ではなく、メイドのアリさんから直子が叱られているのだ。
いわく、「直子さん、そんなに車を買って一年間に何時間乗るの?その為にいくら税金を払い、潮風から車を守るためにいくらかかると思うの? 前の車で3時間も乗ってなくて、結局、売ったじゃないの…まだ分からないと?」と、散々正論を言われ、無駄使いもいい加減にしたら!ということらしい。
この話を聞き、さすがの私もたじろいだ。まさに正論である。その上、アリさんは、私の顔を見て、
「アイスコーヒー?」と笑いかけるのだ。挙句の果てに、肝心の銀行が一回で大金は出せないと言う。
皆は知らないだろうが、インドネシアでは、外国人が自分名義の口座を開けないので、ペアの人のサインがいると言う。そのペアの人の家まで行くと、彼は旅行でいないのだ。そしてまた、割と遠くの銀行にまた行き、事情を話した。銀行員はブツブツ言うので、とうとう私は切れた。
「ここは銀行だよ。おまえ達は私達の預金で儲けているのだぞ。私の預金を私が引き出すのは国際的な権利である。文句があるなら、ボスを呼べ!」と大声で怒った。悲しいけど、どこの国でもこのような言い方は下っ端相手には必須のアイテムなのだ。
銀行員はしぶしぶ私のカードの暗唱番号を確認して、マックスこれ以上出せませんと言うことで、車の予定額には少し不足した。帰り際、次のこともあるので、イラついたことを
「ソーリイ、マイ イラテイション 」と、英語でない造語で呟いてやったら、「OK、OK」だった。
ちなみに、この銀行はイスラム系の銀行である。
結局、車は私の考える相場まで下がらず、諦めた。バリの最後の花火は不発だった。
アリさんに、好きな車を持っているだけの満足感や、時には車を磨く楽しさやバリに行けばその車があるというワクワク感など言う気がせず、最近できたレンターカー屋で無理やり自分で折り合いをつけた。
残念で、少し悲しい日であった。