宮崎ハヤオの復活

ＮＨＫスペシャル「終わらない人 宮崎駿」を観る。

あの毛虫のアニメはどうなっちゃうんでしょうね。宮崎駿は毛虫の赤ちゃんが振り向く動作が気に入らない云々と言っていたけど、おそらく宮崎駿と若いＣＧクリエイターとは人生経験の量が圧倒的に違うわけで、その差がモロに現れていたんでしょうね。実際に赤ちゃんと接したことがあるかどうかがポイントになっているんじゃないかな、と思ってみたり。

ドワンゴの人はちょっと可哀想だったかな。まあねー「命ってすばらしい！」を作品内でこれでもかと推してくる宮崎駿にゾンビっぽいモーションを勧めても、そりゃ響かないって話だと思いますよ。もともと宮崎駿は昔気質のアニメーターだからね。ＣＧや人工知能といった技術の合理性とは水と油なんじゃないかしら。あのゾンビモーションはあくまで宮崎駿は使わないと言っているだけだから、他の所に持っていったらそれなりの評価は受けると思うよ。

しかしまあ、やっぱり長編アニメを制作しようとしますか。宮崎駿の創作意欲って怒りや不満から来ていると思うんですよ。今回のＮＨＫスペシャルを観ると、毛虫の短編アニメへの不満やゾンビモーションへの怒りがギューッと集まっての長編アニメ制作への意欲を取り戻したように思えます。

……ということは、全てのお膳立てをした鈴木プロデューサーの掌で宮崎駿は踊らされてるんじゃないかな、と愚考してみたりする私なのです。まあわかっていて踊っている気もするけどね。