「グリーン・ゾーン」
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
監督・ポール・グリーングラス
帰京して一発目は、マット・デイモン主演×監督ポール・グリーングラスという「ボーン・スプレマシー」、「ボーン・アルティメイタム」の二人が三たびタッグを組んだ話題作「グリーン・ゾーン」を観に行って参りました。
正直なところ、迫力満点でとても面白かったので、どうしよう・・という感じです。
どうしよう、と書いたのは、この作品の持つ政治的観点だとか、イラク戦争に絡んだ部分の表現をめぐって、この映画があまり良い評価をされていないという事実があるもので、時事に疎い自分に忸怩たる念を抱かざるを得なかったからであります・・。
それはさておき、この作品を観て感じたのは、社会的メッセージ性と、エンターテインメント性がとてもいいバランスで凝縮されているなぁ、という事でした。
“そんな作品に社会的メッセージはない”、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、それは観るお客さんがどう感じるかですからね・・。
この作品は米誌「ワシントン・ポスト」の元バグダッド支局長ラジブ・チャンドラセカラン氏の書いた「インペリアル・ライフ・イン・ザ・エメラルド・シティ」(日本発売名は「グリーン・ゾーン」)というノンフィクションに着想を得て作られたということです。
ネタバレありますのでご注意を!
物語の舞台はイラク。
マット・デイモン扮する米国陸軍MET隊隊長ロイ・ミラーはイラク戦争開戦から間もなく、「大量破壊兵器」の捜索を遂行するが、3度の捜索作戦はすべて空振りに終わっていた・・。
まぁ、平たく言えば、ニセ情報だったわけですな。
この“情報ソース”に疑問を持ったのはミラーだけではありませんで、CIAのブラウン(ブレンダン・グリーソン)も疑念を抱いておりました。
作戦会議の場で、ミラーは上層部に情報の出所を問い正しますが、国防総省情報局のパウンドストーン(グレッグ・キニア)に一蹴されてしまいます・・。
果たして、大量破壊兵器情報の出所とは・・。新聞が報道する“真実”とは・・。
この作品は大まかな流れで見ると、前半が“昼間”中心の戦場を舞台にした映画に、後半が“夜”中心の戦場クライム・サスペンスのように、分けられるのかなと思いました。
この“昼”から“夜”へのチェンジがあるため、ストーリーが引き締まり、これにグリーングラス監督特有の(撮ってるのはカメラマンでしょうが)超手ブレ映像がまるで自分が戦場にいるかのような迫力を与えます。
エンターテインメントとして見れば、とても良く出来た迫力満点の作品だと思います!
特に終盤、アル・ラウィ将軍(イガル・ノール)たちと追跡するヘリとの攻防は手に汗握るものがありました!
劇中に登場する新聞記者ローリー・デイン(エイミー・ライアン)は、かつて政府上層部から与えられたイラクについての情報を、裏づけを取ることもなく記事にした事を認めます・・。
大量破壊兵器の情報源がでっちあげだとミラーに迫られた時のパウンドストーンの言葉、
「いいんだ!おれは勝ったじゃないか・・!」
何か、背筋がぞっとしたのは、私だけでしょうか・・・??
ひきばっち的満足度★★★★☆
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
監督・ポール・グリーングラス
帰京して一発目は、マット・デイモン主演×監督ポール・グリーングラスという「ボーン・スプレマシー」、「ボーン・アルティメイタム」の二人が三たびタッグを組んだ話題作「グリーン・ゾーン」を観に行って参りました。
正直なところ、迫力満点でとても面白かったので、どうしよう・・という感じです。
どうしよう、と書いたのは、この作品の持つ政治的観点だとか、イラク戦争に絡んだ部分の表現をめぐって、この映画があまり良い評価をされていないという事実があるもので、時事に疎い自分に忸怩たる念を抱かざるを得なかったからであります・・。
それはさておき、この作品を観て感じたのは、社会的メッセージ性と、エンターテインメント性がとてもいいバランスで凝縮されているなぁ、という事でした。
“そんな作品に社会的メッセージはない”、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、それは観るお客さんがどう感じるかですからね・・。
この作品は米誌「ワシントン・ポスト」の元バグダッド支局長ラジブ・チャンドラセカラン氏の書いた「インペリアル・ライフ・イン・ザ・エメラルド・シティ」(日本発売名は「グリーン・ゾーン」)というノンフィクションに着想を得て作られたということです。
ネタバレありますのでご注意を!
物語の舞台はイラク。
マット・デイモン扮する米国陸軍MET隊隊長ロイ・ミラーはイラク戦争開戦から間もなく、「大量破壊兵器」の捜索を遂行するが、3度の捜索作戦はすべて空振りに終わっていた・・。
まぁ、平たく言えば、ニセ情報だったわけですな。
この“情報ソース”に疑問を持ったのはミラーだけではありませんで、CIAのブラウン(ブレンダン・グリーソン)も疑念を抱いておりました。
作戦会議の場で、ミラーは上層部に情報の出所を問い正しますが、国防総省情報局のパウンドストーン(グレッグ・キニア)に一蹴されてしまいます・・。
果たして、大量破壊兵器情報の出所とは・・。新聞が報道する“真実”とは・・。
この作品は大まかな流れで見ると、前半が“昼間”中心の戦場を舞台にした映画に、後半が“夜”中心の戦場クライム・サスペンスのように、分けられるのかなと思いました。
この“昼”から“夜”へのチェンジがあるため、ストーリーが引き締まり、これにグリーングラス監督特有の(撮ってるのはカメラマンでしょうが)超手ブレ映像がまるで自分が戦場にいるかのような迫力を与えます。
エンターテインメントとして見れば、とても良く出来た迫力満点の作品だと思います!
特に終盤、アル・ラウィ将軍(イガル・ノール)たちと追跡するヘリとの攻防は手に汗握るものがありました!
劇中に登場する新聞記者ローリー・デイン(エイミー・ライアン)は、かつて政府上層部から与えられたイラクについての情報を、裏づけを取ることもなく記事にした事を認めます・・。
大量破壊兵器の情報源がでっちあげだとミラーに迫られた時のパウンドストーンの言葉、
「いいんだ!おれは勝ったじゃないか・・!」
何か、背筋がぞっとしたのは、私だけでしょうか・・・??
ひきばっち的満足度★★★★☆