大府市議会議員 たかばとくこ の日々

2007年、政治の素人が議会に飛び込んでみました。

議会事務局研究会 第2回シンポジウム報告 その4(まとめ)

2012-06-27 21:13:03 | 政務活動費(政務調査費)
その3の続きです。
ここまでの報告を踏まえて、私の感じたこと考えたこととして総括しています。

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 奥山氏の事例報告で印象的だった点は「あなた(議会事務局職員)の存在価値=議会の存在価値×自分が議会の最大の理解者・貴重な存在であること」である。議会改革は議員の意欲や議員個々の調査研究だけで進めることはできない。事務局が調査・情報収集し議員の意欲や議論に応じて調査資料を提供するという実務のサポートを得て議員が議会改革を進める。そうして住民から議会への信頼・期待が高まる=議会の存在価値が高まると、その理解者でありサポートスタッフでありパートナーである事務局の価値は高まる。事例報告をお聞きしたことで、議会改革を進めることによる果実にまたひとつ気付かされたと感じた。議会の仕事ぶりが事務局職員の意欲につながるとの報告に、さらに議会改革に意欲的に取り組んでいきたいと考えた。
 片山氏の基調講演はいずれも議会改革・地方制度改革の中でほうぼうでお聴きしてきたことのまとめでもあった。しかし、地方政治のリーダーとしてだけでなく、大臣として国の中枢を担った経験でその意義は増している。行政が手をつけていない分野で住民の立場からの立法は、名古屋市会のがん条例や、各地の自殺予防条例など先進議会では取り組みが進んでいることは承知している。大学と議会の連携についても、先進的ではあるがだんだん取り組む議会が増えている印象がある。大府市でもいずれもぜひ取り組みたいが、まずはその段階まで議会・議員が力をつける必要がある。公聴会・参考人としての市民参加については、実現可能であるが、「結論ありきでない人」「立場が明確でない人」すなわち、多様な意見を聴き取ると理解したうえで、たとえば賛否が割れる案件は両方の立場の論者を招くとか、思想や判断を加えず事実や研究結果のみを述べていただく方など、「どの属性から」招くのか、なんのために招くのか、を整理したうえで進めないと、議会としてよい経験にはならない可能性も想定される。
 パネルディスカッションはいずれも興味深いテーマで、質疑応答では自分もお尋ねしたいと思う内容がやりとりされていた。福岡市職員の吉村氏のおっしゃることは実務経験のある立場から説得力があり、三谷氏は議会改革を進めてきた議会人として説得力がある。
 法制については、(当市議会の)2回の議員提案条例作りで議員も事務局も向上してきたとは思うが、大府市議会の事務局体制はお聞きする事例に比べ相当に人数が手薄で、調査機能や住民とのコーディネート機能などを求めるには、実務対応以上の人員が確保されておらず難しい現状にあると考える。大府市議会事務局の現状を理解したうえで、しかし理想やあるべき姿は念頭におき、議員としてまず自らが働くことで、議会の評価を上げ事務局の意欲向上につなげていきたい。
 乱雑な報告であるが、今回の報告をぜひ当事務局職員のみなさんにもご覧いただけたら幸いである。さらに、職員個々が、自身の担当事務を、他自治体の同業者と積極的に交換していくことは、課題の発見や課題解決の糸口をつかむために非常に有効であるので、ぜひ議会事務局研究会に参加する職員が、当市から現れることを期待したい。
 議会事務局研究会HP
 議会事務局研究会メーリングリストの参加案内を別添する。

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 以上、報告書転載はこれで終わりです。こうしてコピペでアップするなら、もうちょっと推敲すればよかった・・・

ブログ版ならではの補足を少し。
 国会図書館が議会図書室の国バージョンだということは、このシンポジウムに参加するまで考えていなかったことで、いわれてみれば当然そのはずのことで。閉会後、個別に国会図書館職員の方から実務のお話を聞いて目からウロコでもあり、公立図書館を政策づくりに活用すること、議会の調査機能を公立図書館のレファレンスで補うという発想は興味深く、いずれ自分が実践できたら、とも思いました。

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