
<九輪草> くりんそう ☆ 花言葉 ☆ 幸福を重ねる
豊かで甘く・・ウッディーでオリエンタルな香りのサンダルウッドは、日本では白檀(びゃくだん)と言い、古くから親しまれてきました。日本古来の香道では、香りをかぐことを「聞く」と表現します。「聞香(もんこう)療法」というものがあり、頭痛、体調不良、腰痛の人に対し、枕の下やよく使うバッグのなか等に香を入れて症状をやわらげたりする---日本版のアロマテラピーですね。
サンダルウッドといえば、インド産のSantalum alubum がその代表ですが、木材は家具や仏像に、精油は香や香料として伝統的に使われるという世界的な需要から、乱伐や討伐が進み、現在はインド政府の管理のもと、厳重な収穫の規制があります。そこで新たに注目されているのが、オーストラリア産サンダルウッド Santalum spicatum です。オーストラリアの赤い大地に、サンダルウッドの木が自生しています。サンダルウッドは寄生植物です。ヤドリギなどとは異なり、根に寄生するため、地面を掘り起こさないと、寄生植物には見えません。種から発芽して約1年間は自立して生活していますが、やがて寄生する木を探し、寄生根を伸ばしてホストプランツ(寄生植物)の根にとりつきます。サンダルウッドのように、葉緑素を持ち、自分自身も光合成をして栄養素を作りつつ寄生するものを、「半寄生植物」といいます。精油を採るためには15年から20年の成木が必要です。そして精油率は2%ですから、ますます貴重で高価となります。
主産地インドと、海を隔てたオーストラリアに同じ植物が存在することも大変不思議です。遥か2億年以上前には、大陸が繋がっていたのかもしれません。
空想していますと、地球太古のロマンとともに白檀の豊かな香りが、事務所に漂ってきます。