経済と心の部屋

多田アソシエイツ 多田総合会計事務所

経験を体験に♪

2014年05月31日 | 日記



熟練したタクシーの運転手は、道ばたで手を挙げている客を見た時、その姿を見ただけで、現在運転している地点と、お客さんが乗車しようとしている場所の間の距離が分かるそうです。長い年月の間に培われた直観力が、身に着いているからです。このような直感や洞察力は、私たちが日常生活の中で経験することを、経験だけで終わらせずに、体験として深く心に留めるときに培われるようです。私たちは一日の間に、大小様々なことに出会います。一日の終わり、週の終わりには、かならず振り返る時間を持ち、出来事の一つ一つを点検することが必要です。その繰り返しによって得た経験は、体験として身につけることができます。体で覚えたことは一生忘れません。同じ状況や出来事に出会っても、何も感じない人、それを消極的に取る人、それを宝にする人と、それぞれのレベルがあります。その中で、出来事を宝にしていく人とは、経験を体験にすることができる人です。人生で味わう、苦しみをも含めて、貴重な経験を体験に変えていきたいものです。

生きものの必然♪

2014年05月30日 | 日記



幻冬舎の『大往生したけりゃ医療とかかわるな』という中村医師の提言した、自然死のすすめの本がベストセラーになっています。死ぬのは「がん」に限る。ただし、治療はせずに・・・。3人に1人はがんで死ぬといわれていますが、医者の手にかからずに死ねる人はごくわずかです。中でもがんは治療をしなければ痛まないのに医者や家族に治療を勧められ、拷問のような苦しみを味わった挙句、やっと息を引きとれる人が大半です。実際に最後まで点滴注射も酸素吸入もいっさいしない数百例の「自然死」を見届け、自分の死に時を自分で決めることを提案した画期的な書です。生きものは繁殖を終えれば死ぬ・・・。「死」という自然の営みは、本来、穏やかで安らかだったはず。それを、医療が濃厚に関与することで、より悲惨で、より非人間的なものに変貌させてしまったように感じます。

思い煩い♪

2014年05月29日 | 日記



小林一茶は、「何もないが、心安さよ、涼しさよ」と歌いました。現代の私たちは、あれもこれもとたくさんの物を持ちすぎて、人生に反応するスピードが落ち、生かされていることへの感覚、感動、感謝が鈍ってきているのではないでしょうか。家庭のこと、経済のこと、人間関係のこと、健康のこと等、私たちは多くのことを担い、目に見える物質だけでなく、心に見えない様々な宿題、重荷を担いながら歩いていることに気がつかないものです。「メタボリック・シンドローム」という言葉が定着しましたが、無駄な脂肪が身体に付くと健康に様々な影響を及ぼすように、日々の生活、そして、私たちの心からも、無駄な脂肪分(思い煩い・重荷)を削ぎ落としていきたいものです。

数字力♪

2014年05月28日 | 日記



「景気が上向いてきた」「売上がかなり増えている」など、感覚で話す人が世の中には多いように感じます。「かなり」って具体的に幾らなのでしょうか。私たちは会計事務所ですので、感覚を鵜呑みにすることはできません。自分で数字を見ないと信じられないのです。感覚的な表現に行き当たって「本当かな?」と思ったら、数字で確認する。数字を見ながら仮設を立てて、それを検証するために、さらに詳しい数字を追いかけていく。数字力は、全体を把握する「把握力」、具体的に物事を考える「具体化力」、そして目標を達成する「目標達成力」の3つの力に分けられます。数字を通して、世の中の事象をどう見るか、どう経営に役立てるか、多くの課題があります。毎日毎日数字を見つめながら格闘しています。それでも数字を操ることができません。しかし数字の力は、人間を幸福へと導く無限の可能性に満ちています!

規則♪

2014年05月27日 | 日記



日本人は、世界の中でも物事に忠実な国民性であると見られています。狩猟民族のように、現状がイヤなら槍を持って山を越えるということができない農耕民族である日本人は、川の水を共有し、台風が来れば運命共同体という長い生活習慣があるからでしょうか。特に、「ルール(規則)は守るもの」ということに徹し、当然、「守る」という原則が日本人にはあります。その反対は「破ること」です。しかし、西洋人にとって、「ルールとは作るもの」という考えがあります。例えば、日本勢にジャンプ・スキーの栄冠を奪われると、今度は、身長に合わせて板の長さを規定するなど、西洋人である自分たちに都合のいいルールを押しつけ、日本人はそれに従うことになります。日本人は、今のように受け身ではなく、もっと能動的に考えて生きる生き方を求められる時代に入っています。