経済と心の部屋

多田アソシエイツ 多田総合会計事務所

役に立たないこと♪

2013年09月30日 | 日記



深い森の中を、大工の棟梁と弟子が一緒に歩いていました。ある所まで来ると、そこに一本の巨大な節だらけの見事な樫の老木がり、棟梁は「この木はどうしてこんなに高く、大きく育ち、たくさんの節をつけた見事な老木になれたか分かるかね?」と弟子にたずねました。弟子は師を見て答えました。「分かりません。なぜでしょうか」。そこで棟梁はこう答えました。「それは、これが役に立たない木だったからだ。もし、この木が役立つものだったら、とっくの昔に切り倒されて、机とかイスになっていたことだろう。しかし、何の役にも立たなかったからこそ、お前がその木陰に座って憩うことのできる、これほどの高さの見事な木になれたのだ」。・・・ 社会も会社も、即戦力として役に立つ人材を求めます。しかし、その価値観にとらわれすぎると、いつも人の役に立っていないと自分の価値が下がるような錯覚に陥ります。あの老木のように、人の役に立つのか立たないのかといった観念から解放されて生きるときに、結果的に人に真の憩いを与えることができるようになるのではないかと思います。

日に10回の感動♪

2013年09月29日 | 日記



脳にとって、人の話を聞いたときや新しい知識に触れた時などに、素直に感動できることが大切なようです。脳の神経群に感動をつかさどる“尾状核”といわれるものがあり、気持ちを動かすことができると、判断力と理解力が高まります。“感動する力”は、脳をレベルアップすると言っていいでしょう。感動というものは、何か特別な場所に行ったら得ることができるのではなく、特別なことが起きたら得ることができるものでもなく、日頃の生活の些細なことだったりします。初めての女性代議士のひとりで、婦人解放運動家として活躍した加藤シズエさんは、1日10回感動することの大切さを述べています。何気ない会話の中や、さりげない人から言われたひと言の中や、ふと目にした絵や詩の中に感動の種が眠っています。そして、新しい気づきや新しいことを知ることができた時に、素直な心で「それは素晴らしい!」と思えることが感動なのです。身の周りに、実はたくさんの感動が存在していますし、感動は人の心に若さを与えてくれるのです。

ユング♪

2013年09月28日 | 日記



豊かに生きる秘訣は、日々遭遇する様々な出来事をどう受け止めるかにかかっています。問題が起こると、つい誰かのせいにしたくなるものですが、スイスの心理学者でタイプ論の創始者、ユングの次の言葉をじっくり考えてみたいものです。「その人の過ちが90%であり、あなたの過ちが10%であるにしても、あなたはその90%のことを考えることからは、何も得ることはありません。あなたはそのことをどうすることもできないからです。しかし、あなた自身の10%からはとても大事なこと学ぶことができるでしょう」。能力のある人、可能性に満ちた人ほど、人や状況を変えようとエネルギーを費やします。大切なことは、相手や状況を、むしろ変えようとしないことかもしれません。自分自身を変える方が賢明な生き方のようにも感じます。外向的性格とか内向的性格とか、よく表現されます。明るい人や社交的な人は「外向的」、少し内気な人や暗い感じの人は「内向的」といった具合に、内向や外向を性格心理学に持ち込んだのは、『タイプ論』が初めてだと思います。しかし、ユングが言っている内向・外向という意味合いは、世間で流布しているイメージとは少し違っています。・・・単に内気そうに見える人でも、いつも他人の顔色や反応をうかがっていて、周りの人の評判を気にしているような人はむしろ外向的です。内向的な人は「内気」が自然な状態のうえ、他の人のことを気にしていないので、その結果自分の内面のほうに関心が行ってしまいますから、内気」な雰囲気になってしまうだけのようです。

経験から体験に♪

2013年09月27日 | 日記



熟練したタクシーの運転手は、道ばたで手を挙げている客を見た時、その姿を見ただけで、現在運転している地点と、お客さんが乗車しようとしている場所の間の距離が分かるそうです。長い年月の間に培われた直観力が、身に着いているからです。このような直感や洞察力は、私たちが日常生活の中で経験することを、経験だけで終わらせずに、体験として深く心に留めるときに培われるようです。私たちは一日の間に、大小様々なことに出会います。一日の終わり、週の終わりには、必ず振り返る時間を持ち、出来事の一つ一つを点検することが必要です。その繰り返しによって得た経験は、体験として身につけることができます。体で覚えたことは一生忘れません。同じ状況や出来事に出会っても、何も感じない人、それを消極的に取る人、それを宝にする人と、それぞれのレベルがあります。その中で、出来事を宝にしていく人とは、経験を体験にすることができる人です。人生で味わう、苦しみをも含めて、貴重な経験を体験に変えていきたいものです。毎年のことながら、年度末はあまりにも慌しい日々でした。

利他心♪

2013年09月26日 | 日記



幸福と不幸とは人生につきものですが、幸せになる人は普段から幸せになる行動をしており、人から好かれずに不幸になる人は自分の行動が不幸を招いているように感じます。人間は弱いので、どうしても自分勝手になりがちですが、他の人に配慮するということが結果的には自分をも幸せにしていると思います。企業を見ていて、長期的に成功している企業は利他心が強く、反面自分たちの利益追求を優先した企業は、結局は儲かっていません。こうした意味において利益とは良い仕事をした結果に尽きます。利益は良い商品やサービスを提供した結果であり、利益が出ないというのは良い商品やサービスを提供していないということを意味しています。言い方を変えると、利益が出るくらいに良い商品やサービスを提供するように努力する必要があります。利他心は、働く仲間や周りにいる人への気遣いでもあります。企業や個人が利他心を持って行動すれば皆が幸せになれるのではないかと思っています。利他心にあふれた人は魅力です。