経済と心の部屋

多田アソシエイツ 多田総合会計事務所

連想力を失った現代人♪

2013年05月31日 | 日記



インターネットの普及で情報量は爆発的に増えていますが、かといって現代人が知的に豊かになったとは思えません。調べものは、かつては図書館に行っていましたが、今では簡単にネットで検索ができる時代です。しかし、溢れる情報に振り回されるばかりで、限られた情報から想像力を働かせ、連想を発展させる機会や時間は減っているように感じます。合理性や効率の追求は現代社会を生き抜くためには必須なのですが、そのことばかりに熱中していると、人間は、いつの間にか合理性や効率にのみ反応するロボットと同じようなものになりかねません。バーチャルな世界にばかり生きていると、リアリティ感覚を失うことになってしまいます。現代人は、考えるということから確実に遠ざかりつつあります。考えるとは、360度に発想し、360度に連想や空想を組み合わせていくことで、その過程に生まれるものが文化であり文明なのだと思います。ビジネスも単にそのひとつに過ぎません。考える力が弱まりますと、情緒や感情も不安定になり、行動も直線的になってしまいます。その結果として、自己抑制力がきかなくなり、人間社会そのものの土壌が痩せ細って空虚なものになってしまいます。日々刻々と流れていく情報に依存するのではなく、少ない情報を最大に連想することによって、自らの思考を再構築することこそ、人間のもつ真の能力ではないかと感じています。

道♪

2013年05月30日 | 日記



---財を賑わすは、租を免ずるに如かず。利を興すは、害を除くに如かず。---経済を豊かにするには税を免じるのが一番有効であり、民利の事業を興すには害になっているものを取り除くのが最も良い。 佐藤一斎の言葉です。・・・・佐藤一斎は19世紀初頭の思想家で、西郷隆盛にも多大な影響を与えています。小泉元首相が国会で『言志録』を引用してから、一挙に有名になりました。孫子の兵法の研究家でもありますが、その言葉には今でも考えさせれるものが多くあります。民間活力が低調な時でも、私は小さな政府で良いような気がしています。そして、税が資産家の事業意欲にブレーキをかけていることも否めません。孫子の兵法では、・・・将の要件として、智・信・仁・勇・厳が必要だとしています。そして道です。道をどう理解するかは様々ですが、私は“目標”だと思っています。

矛盾♪

2013年05月29日 | 日記



行動経済学は、心理学と経済学を融合した経済学の一分野です。行動経済学では、同じ情報や事実であっても受け取り方の差異によって異なる効果が表れることを「フレーミング効果」と言います。フレームは「枠」や「枠組み」を意味する言葉です。人は、一度、ある枠組みで意識が固定されてしまうと、それを覆すことが難しくなります。人は一般的に、「希少価値の高い宝石ほど値段が張る」との意識をもっています。このため、宝石の値段を下げれば下げるほど、宝石の価値が低く見られて、売れなくなります。逆に値段を上げれば上げるほど、宝石の価値は高く見られて、欲しいという人が続々と現れることになります。同じように、百貨店の「閉店セール」も、フレーミング効果です。「百貨店は良い商品を扱っている」という固定的な意識がありますので、閉店セールというキャッチを見聞きした途端、「処分売りで良い商品が安く買える」という期待が膨らみます。そのために、大勢の人が殺到することになるのです。標準的な経済学では、「人間の行動は合理的である」と想定しているのですが、現実の人間は、意思決定の参考となる情報を無視することが多いのです。人間は矛盾に満ちた存在ですが、賢い行動を心がけたいものです。

マイナス4%のハンデ♪

2013年05月28日 | 日記



流通業界では、昨年と同じことをしていると既存店売上高が4%落ちると言われてます。何もしないと売上が落ちるのは、競合店が新たに出店したり、商品やサービスが陳腐化するからなのです。現状維持を目指すとすれば、必ず売上を4%伸ばす手を打たなければなりません。
この法則はビジネスマンにも当てはまります。昨年と同じ状態で進歩がない人の場合、成果の質や量が確実に落ちます。定期昇給が期待できず、成果が年収に直接跳ね返る時代においては、成長のない人の年収が4%すつ減っていくことになるでしょう。マイナス4%のハンデを跳ね返すには、語学・会計・経営等、何でもよいのですが自己投資が必要となります。自分を磨き続け、自分自身をプラス成長に導かなければなりません。
事業においてh、ドラッカー流に対処すると「顧客の創造」に尽きます。時代を読み取り、専門性を生かして、世の中で必要とされる仕事を実践することだと思います。

勇気ある人生を歩む♪

2013年05月27日 | 日記




「勇気を出して」と私たちはお互いによく言葉をかけあいます。
勇気は、こころの徳です。勇気を意味する英語の単語courageは、ラテン語でcor(こころを意味する)から来ています。
勇気ある行動はこころからの行動です。勇気ある言葉はこころから沸き起こって来る言葉であるはずです。
しかし、こころは感情の宿る場所であるだけではありません。こころは私たちの存在の中心となる大切な場所です。
思考・感情・情熱・決断、これらすべての中心です。
それゆえ、勇気ある人生とは、中心からの生き方をすることだと思います。
それは深く根付いた人生であり、表面的な人生とは対極にあります。
「勇気を出して」とは、それゆえ、「あなたの中心から湧き上がる言葉を語りなさい」という声に従うことだと、私は理解しています。
勇気を出して、勇気ある人生を歩みたいものです。