おでかけ日和

近所のお散歩から海外旅行までおでかけしたことを綴ります

Morocco(モロッコ)へGO!~7~Ouarzazate~Ait Ben Haddou~Marrakech

2019-03-28 | 旅行
ところでモロッコは国を挙げて映画撮影に協力的なのだそうですが、この日にまわったワルザザード(Ouarzazate)やアイドベンハッドゥ(Ait Ben Haddou)はまさに映画撮影のメッカ。
ワルザザードには大きな映画撮影所がハリウッド御用達。
町のランドアバウトにはカチンコがありました。


立派なスタジオ。


世界最大級の映画スタジオとの事。
ここで「ハムナプトラ 失われた砂漠の都」「ハムナプトラ2 黄金のピラミッド」や「シェルタリング・スカイ」の撮影が行われました。
ハムナプトラはエジプトのお話なんですけれどね(;^_^A

荒涼とした景色がどこまでも続きます。


ワルザザードから30kmあまり行くとアイドベンハッドゥが見えてきます。


アイドベンハッドゥ村は日干し煉瓦造りの古いクサル(要塞化された村)の1つで、特別な歴史があるわけではないのですが、今では世界遺産に登録されています。
現在もベルベル人5~6家族がこの村で生活しているそうですが、ほとんどの住人は新しくできた対岸の村に移り住んでいます。

こちらは新しい村の方。



対岸の旧村(アイドベンハッドゥ)を望む。


川を渡る橋まで下り




いよいよアイドベンハッドゥへ入ります。


建物の入り組んだ道にはお土産屋さんが並びます。



撮影された映画。ちょっと古いかな?

ここアイドベンハッドゥでは「アラビアのロレンス」「ナイルの宝石」「グラディエーター」などが撮影されています。

丘の斜面を利用して作られているクサルなのでどんどん上に登って行くにつれ眺めがよくなります。



橋の向こう側が新しい村。


まさに360°大パノラマです。

下りはお土産屋さんを冷かしながら。
絵の一部を砂糖水で描き、火であぶりだすという手法の絵を一つ買いました。

描いていたおじさんと記念撮影。その場で私たちの名前(アラビア語で!)と日にちを書いてくれました。



いよいよオートアトラス(大アトラス山脈)を越える峠です。


ティシュカ峠、標高2260m。

通ってきた道が遠くに見えます。


峠を過ぎたところにあるアルガンオイルのお店に立ち寄りました。
アルガンオイルはモロッコ南西部に自生するアルガンノキの実からとれるオイルで、化粧品としてまた食用としても使えます。

お店の入り口ではアルガンの実を砕いて中を取り出す作業のデモンストレーション。


硬い殻を石を使って割っていました。とても手間のかかる作業です。


欲しかったオイルもゲットして、今日の宿泊地マラケシュ(Marrakech)へと向かいます。
途中の沿道にはタジン鍋を売る素朴なお店がいくつもありました。


こんな景色ともこれでお別れです。


マラケシュに着くと急に都会になった気分です。

アトラス山脈を挟んで北の街と南の砂漠。はっきりと異なる二つの顔を持つモロッコ。

ランチはタジン料理であることが多くて写真が少ないですが、この日のお豆のタジンは綺麗な盛り付けでした。


明日はガラリと変わってエネルギッシュな街マラケシュです。

Morocco(モロッコ)へGO!~6~Erfoud~Todra~Ouarzazate

2019-03-27 | 旅行
前日にサハラ砂漠の入り口まで来たので、この日はラクダに乗って砂漠での朝日鑑賞に行きます。
早朝4WDでメルズーガ大砂丘へ出発!

ラクダに乗り換えていよいよ砂漠の中を進みます。

ラクダの向こうに光って見えるのは、太陽ではなくお月様。

砂丘の麓?までラクダに揺られて、そこからは自力で登ります。
砂丘に上り切ったところで薄っすら明るくなってきました。

でも、日の出までは30分以上待たなければなりません。

砂丘の麓には私たちを乗せてきてくれたラクダたちが待機。


ラクダを先導してくれていた地元ベルベル人の方が日の出待ちを飽きないように工夫してくれます。


首に巻いていたストールをこちらの人たちの巻き方で巻いてくれて、暖かくなりました。
しかも民族衣装も着てさらにあったか♡


モロッコの国旗と写真を撮ったり、トリック写真を撮ったり。


砂にササッと絵を描いてくれたり。


そうこうしているうちに日の出が近づいてきました。


西の空に出ている月と空もピンクとむらさきのグラデーション。


日の出~!

深々と冷えてきます。

目的を達成したのでまたラクダさんのお世話になります。
ラクダはまず前足を立膝?にして

次に後ろ足を立たせます。

乗っているとものすごく前後に動くのでしっかり掴まっていないと落ちそうです。

すっかり明るくなって青空が広がった砂漠。私たちのラクダの列が砂漠に影を落としています。


ありがとう!ラクダさん。


砂漠からホテルに戻って朝食を済ませたら、カスバ街道をオート・アトラス(大アトラス山脈)を右手に見ながら進み、オアシス都市ワルザザード(Ouarazate)まで約320kmの移動です。



礫砂漠といわれる荒涼とした土地を走っていると、掘った土を盛った場所がいくつもあります。
昔の地下水道溝カッターラです。



今でも使われているところもあるようですが、ここは現在は観光用になっています。
地下に水道溝があり、その上に縦穴を掘り、井戸の様に汲み上げます。

汲み上げるのは足で滑車を踏み、巻き上げます。


地下にも見学路が作られています。
入り口。

水が流れていた場所(水道溝)を歩きます。


少し行くと縦穴が見えます。

井戸の下から空を覗いている感じ。



しばらく景色はずっとこんな感じ。


水場があるとそこにオアシスができ、人が住むというとてもシンプル、自然に逆らわない生活。

水のある所には緑が茂る。



途中トドラ渓谷(Gorges Todra)に立ち寄り雄大な渓谷を眺めます。ここはカスバ街道きっての景勝地だそうです。
ツアーバスとの対比で渓谷の大きさが伝わるでしょうか。



ここに日本人の方が経営する宿があるそうですよ!!
(こんなところに日本人!)

さらにワルザザードへ向かう途中にはバラ栽培(ローズウォーター)で有名な村があります。
直接村には行きませんでしたが、5月にはバラ祭りがあるそうです。




カスバ街道というだけあって、道すがら立派なカスバを見ることもあります。
カスバは要塞・砦・城郭のことで南部(つまりこの辺りの)カスバには四隅に四角い塔があるものがみられ、これはベルベル人が築いたものだそう。


今現在はホテルやレストランとして使われているものも多い。



朝の砂漠のキャメルライドから始まって礫砂漠の大移動はワルザザードで終了。
今日のお宿は色遣いがかわいい民芸調のお部屋です。


明日はアトラス越えが待っています!

Morocco(モロッコ)へGO!~5~Ifrane~Midelt~Erfoud

2019-03-19 | 旅行
フェズからサハラ砂漠の入り口、エルフード(Erfoud)まで山道を移動する一日です。

まずはモロッコのスイスと言われているイフレン(Ifrane)へ。



標高1650mのイフレンに着くと朝の冷え込みで凍った道路がまだそのまま残っていました。


アトラスライオンの像


子供たちが遠足?に来ていました。近くにスキー場もあるらしいです。



さらに峠道をひた走る。




途中はヒツジと羊飼いを見かけるくらい。


だんだんとモワイヤン・アトラス(中央アトラス山脈)の雪をかぶった頂が見えてきます。



谷のおそらく川の底のようなところには集落ともいえないほどの小さな人や家の集まりがあります。



どんどん標高が上がっていく感じ。ずっと山道です。




150㎞、約2時間半でミデルト(Midelt)に到着です。

リンゴが有名なので、町の入り口のロータリーにはリンゴのオブジェ。

昼食はカスバ(城壁に囲まれた要塞)を模したレストランで。



ここからもこの雄大な眺めです。


レストランの向かいには化石のお店。

この辺りからずっとこの先カスバ街道は化石が取れることで有名です。

切り立った山道をエルフード(Erfoud)目指して進みます。


何もなく、ただただ抜けるように青い空。


いよいよここからが本当のカスバ街道。

カスバ(城壁で囲まれた要塞)



こんな道端にお店。フェズの方から砂漠へ抜ける道なので意外と観光客が通るのでしょう。


ダム湖?湖?が見えてきました。




水脈あるいは川の底に沿って緑が生い茂っているのがよくわかります。


人間にとって水がどんなに重要なのかしみじみ感じる光景です。


今日の目的地エルフード。
大きな化石のお店があり、色々見せてくれました。もちろんお土産も売っています。


化石がいっぱい過ぎて逆に怪しく思えてしまいます。


ここはもうサハラ砂漠の入り口。


途中のミデルトから約4時間、210km。
長い移動でした。

Morocco(モロッコ)へGO!~4~Fes

2019-03-18 | 旅行
昨日の夕方、フェズに入りました。
ここフェズと今回は行かなかったメクネス(ワインの産地でもあるみたい)は日本の京都と奈良のような古都。
モロッコ最初のイスラム王朝の都がフェズで808年に建設された1000年以上の歴史を持つ街です。
モロッコのイスラム教はここを拠点に国の隅々まで広まっていき、また信仰以外にも芸術、商業でもモロッコの中心として繁栄し、13世紀マリーン朝時代が最盛期だったそうです。

そのマリーン朝時代に新しく建設された町がフェズ・エル・ジェディドで王宮があります。
今はモロッコ国王がフェズに滞在するときに使われているそうで、一般には公開されていません。

王宮正門



ここの城壁の上にもコウノトリ(シュバシコウ)の巣がありました。



高台からフェス・エル・バリ(メディナ)を望むとその広さにも驚きます。世界一複雑な迷路の町と言われているそうです。




フェズは陶器でも有名で特にフェズブルーと呼ばれる青い絵付けはちょっとオリエンタルなかんじもして馴染み深い印象です。職人の町ならではの工房も訪ねました。

ろくろを使ってタジン鍋などを作る職人さん。

絵付けをする職人さん。


釉薬をかけて焼いた後に柄を彫る職人さん。

タイルも焼いていて、モザイクタイルを作るために図柄に合わせてタイルを砕いている職人さん。

もちろんショップも。

小さな陶器を一つ買ってしまいました。

本当に迷路のようなメディナ。これはガイド無しでは間違いなく迷子になります。
ビックリするほど細い路地をいくつも通り抜けました。

そんな路地にも家?の出入り口があったり。

ここの壁は下半分が青、上半分は白。

こんな奥まったところにあるゲストハウス、自力ではたどり着けそうにないです。


そしてメディにはありとあらゆるお店がいっぱい。
目についた食べ物のお店をいくつか紹介します。

デーツ(ナツメヤシ)は北アフリカや中東の代表的なフルーツ。
ドライですが、かなりねっとり感があります。食物繊維やミネラルも豊富。驚くほどの甘みもあります。種を抜いてそこにクルミを入れたものを買いました。美味。


オリーブや野菜の加工前の卸業者のよう。


どこでも必ず売っている丸いパン。奥の小さな窯で焼いているのかな。


ちょうどシーズンだったのか、ザクロもよく見かけました。その場でジュースにして売っています。



お肉屋さんはちょっとグロテスク。



オリーブもどこでもよく見ます。食事にも必ず出てきます。


サボテンの実を買ってその場で食べます。瑞々しくさっぱりとした甘さで美味しかったです。


食べ物以外にもいろいろなものが売られています。

たとえば祭壇のようなもの(何かお祝い事に使うものだったか?忘れてしまいました)


いかにもモロッコらしいランプ屋さん


そしてストールや民族衣装のジュラバ、敷物などの布製品を扱っている大きなお店。




店員さんにあっという間にストールを巻かれました(;^_^A


さらに夫は2階へ連れていかれジュラバ(まるでねずみ男の衣装みたい!)を試着。


古い建物がたくさんありますが、これは昔の旅籠との説明を受けました。


メディナの中には14世紀に建てられた神学校(マドラサ)もあります。
ブー・イナニア・マドラサ



ザウィア・ムーレイ・イドリス廟。9世紀初めにフェズのメディナを建造したムーレイ・イドリス二世の墓がある修道院。フェズの聖域。





これも神学校でアッタリーン・マドラサ。



フェズ川のほとりには皮染色職人街(タンネリ・ショワラ)があります。

よく見ると羊?の皮と毛?

革の染色をする桶が並んでいるところを見学できます。


周りにはたくさんのなめした革が干されています。

ここはかなり臭いが強烈で施設の入り口でミントを一枝ずつ配ってくれます。
これを嗅いで臭いを紛らわせます。

メディナの最大の門がこのブー・ジュルード門。
外側(表)はブルー

内側(裏)はグリーン


ブー・ジュルード門越しにメディナ内のモスクを望む


一般家庭?でミントティを味わいました。


メディナのあちこちにある水飲み場もモザイクタイルが美しい


今回、体験しなかったけれどハマム(伝統的な公衆浴場。サウナのようなもの)もありました。


一日かけて不思議な街フェズを見て回りました。盛りだくさんの街でした。

Morocco(モロッコ)へGO!~3~Rabat to Chefchaouen

2019-03-12 | 旅行
ツアーの方々と合流して、3日目の朝はラバト観光をしてからシャウエン(シェフシャウエンが正式名称)へ移動します。シャウエンは青い街として最近日本でも紹介されて人気の場所です。

モロッコと日本との時差は9時間(モロッコの方が遅い)。ですが、サマータイムの時には8時間になります。
私たちがモロッコを訪れたのは12月なので当然サマータイムではないと思っていましたが、なんと主要EU加盟国に合わせたのか12月もサマータイムを実施。私たちの住む南アフリカより3時間遅いことになります。
実は飛行機のモロッコ到着時刻が急に1時間遅れ、不思議に思っていたのですが、これもサマータイムの延長のせいだったことがわかりました。
冬なのにサマータイムで動いているので、朝、日が昇るのが遅いのです。



説明が長くなりましたが、そんな事情でラバトの市内観光でウダイヤのカスバに着いたときはまだ暗い(;^_^A
薄暗い中観光するのはなんだか不思議でしたが、それはそれできれいでした。

ムハンマド(モハメド)5世の霊廟に着く頃にはすっかり夜が明けて明るくなりました。




ムハンマド5世はフランスからモロッコの独立を勝ち取った元国王。1961年没後、霊廟は1973年に完成したそう。意外と最近の事なんですね。




廟内には国王の石棺が安置されていますが、撮影もOK。とても綺麗です。

霊廟と同じ敷地内にあるのがハッサンの塔。



1195年に時の王朝がモスク建設に着手するも途中で王が死亡し、工事が中断されたままになっています。ハッサンの塔はそのモスクのミナレット(尖塔)で、88mの高さになるはずが44mまでの未完の状態。それでも世界最大級の高さを誇っているそうです。
ミナレットの手前にはモスクの礼拝堂部分の作りかけの柱がポコポコと残っています。


サクッとラバト観光をして、大型バスでシャウエンへ向かいます。
ツアーだと例え長距離の移動でも、車窓の景色を眺めたり、写真を撮ってみたり、それに飽きたらちょっとお昼寝したりと、気ままに過ごせて快適です。もちろんいろいろな説明もしてくれるし!

途中の小さな町で市がたっていてたくさん人が集まっていました。


街道沿いに小さな町があるのですが、町ごとに市が立つ曜日が決まっているそうです。
物売りは曜日に合わせて町から町に移動したり、近所の市場に店を出したりするようです。
そして市場までの交通手段はこれが一番。

馬、ラバ、ロバなどが牽く荷車。

今度は町の鉄塔に何かがいっぱいついています。

これはコウノトリの巣。でも日本のコウノトリとは違いシュバシコウという種類。
なぜか鉄塔がお好きなようです。

また別の町でもこの賑わい。


そして沿道では果物を売っている人たちも。
やはりシーズンのオレンジが多くみられました。


4時間半はたっぷりかかってようやく目的地シャウエンに到着です。
海辺の町ラバトから北東へ進み少し内陸に入った山間部、1600~2000mほどの山間の小さな町。

反対側の山から町全体を見渡す。

朝のラバトはちょっと雲が多めのお天気だったけれど、こちらに来たらすっかり晴れてまさに抜けるような青い空。

モロッコの町の特徴であるメディナ(旧市街)の白壁が、ここではすべて青く塗られているのが特徴。その幻想的でメルヘンチックな雰囲気で特に女性に人気です。

メディナのメインゲートは小さなアイン門。


ウタ・エル・ハマム広場はすっかり観光地化した佇まい。




メディナの中は予想以上に青い!!
青と青紫と空の反射でもう全部が青く、たしかに幻想的。




とうとう観光客目当てに自邸の中庭を真っ青にして入場料を取っている人まで。
でもちゃっかり乗っかって写真を撮ってきました(;^_^A



小さな路地にお土産屋さんがひしめくのもなぜか絵になってしまう。




もはやブルーマジックとでもいいましょうか。

海へ出たらもう目と鼻の先にはスペインです。


本当の地元の方の生活も少し垣間見えてうれしいです。




ここシャウエンから3時間半ほどかけて次の目的地フェズまで移動して今日はおしまい。