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日本の真の活性化を考える  吉川忠雄

政府の発事故調の中間報告でも東電・保安院・首相官邸等の備えの悪さと事故対応の悪さを鋭く指摘

2011-12-28 20:13:53 | 日記
菅首相が発足させた政府の原発事故調査・検証委員会ではあるが、委員長に指名された畑村東大名誉教授は原子力ムラの人間ではなく「失敗学」の権威で、種々の事故の原因を安全についての考え方や組織の在り方まで掘り下げて分析してきた人です。

東電は当初「想定外の大津波」だと繰り返していましたが、実は以前に海底地震の2つの想定で福島原発が大津波に襲われると言う計算結果を得ていました。

その一つは15m以上の大津波と言う計算結果でした。

その対策として高い防潮堤を造ると数百億円掛かり、4年掛かる・・・と言う対策案も出ました。

ところが、この報告を受けた武藤副社長(当時)と吉田所長(当時)らは「それは別な所で起きた大地震が福島沖でもし起きたらと言うものだが、実際には起こらないことだ」として対策の必要を認めなかったことが聞き取り調査で分かりました。

これは「想定外」と言うより「想定無視」です。

津波対策にしても、重要機器を防水装置の中に入れるとか、別に大型の発電車両を準備し、高台に配備するとか、大津波を想定した訓練をするとか、早く安く出来る対策だけでも・・・なぜしなかったのか?

「確率の極めて低いことまでは対策しなくてもよい」と言う考え方のゆえであろう・・・しかし、日本を傾けるような事故になるとしたら、そんなことでよいはずがない。

それに、地震・津波大国の日本では数十年の間に1回でも起きるという確率はそんなに低い確率ではないのです。

たとえば1000年に一度であっても、決して1000分の1と考えてはいけないのです。

なぜなら50年間に一度起きる確率はその50倍になり、5%になるのです。

地質の再調査の結果、東日本沖で3・11のような巨大地震と大津波は過去2500年の間に5回起きており、より平均すると600年に一度起きていることが分かりました。

50年間に起きる確率は8・3%もあったのです。

東海・東南海・南海地震も相当な頻度で起きており、3連動地震(マグニチュード9クラス)も起きていることが調査でだんだん解って来ています。






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