期間限定の独り言

復興の道のりはつづく。

涼しくなった

2010-07-31 11:09:52 | 日記
 有難いことに一昨日あたりから曇ったり雨が降ったりで、涼しくなって大変しのぎやすくなっている。昼間は三十度そこそこ、夜は二十二、三度ほどで、ようやく人心地がついたという所である。
 木曜日はオープンキャンパス二日目であったが、うちでは午後から母と叔母二人が寄って会合が行われるというので、出かけることにした。かねて予期した所であるので、初めから裏道を通るバスに乗って、さほど混雑にも巻き込まれずに大学に着いた。
 図書館ならば少しは静かであろうと思ったのだが、これは予期に外れて、図書館も公開されていたものだから高校生が入り込んで大混雑になっていた。
 私が入って行くと女子高生などが妙に視線を向けて、お互い何か囁き合ったりしているのがまたうっとうしかった。ねえ見てよあの人何浪くらいしてるのかしらなんて言っていそうな気がする。まあ君たちの貧弱な想像力ではわからないだろうが、世の中には色々な人がいるのであって、勉強などよりもそういう事を広く学んで、人間性を高めて頂きたいと思う。
 しかし狭いし暑いしうるさいしで仕事にならないので、すぐ研究室に移ることにした。研究室には一応私の専用の机があるからそこへ行こうと思う。
 文学部棟もそれなりに人が出入りしていたが、学生はさすがに少なかったので、ゆっくりできて助かった。
 夕方帰ろうとしたら、青葉通りにかけてまた大混雑で、まともにバスになんか乗ったら大変なことになりそうなので、歩いてメディアテークまで戻ることにした。これも涼しいから可能なことである。暑い暑いでしばらく運動も足りない所だったから、かえってよかったのだろうと思う。
 しかしこんな風にして仕事が滞っているうちにあっという間に夏休みなんか終わりそうである。今週はまた酷暑になるという予報でもある。どこか山の高原にでも避暑に行きたい。

オープンキャンパス開催中

2010-07-28 18:53:02 | 日記
 皆さまお誘い合わせてご来場ください~なんて私が言うわけないじゃん。
 ということで、海坂がほそぼそと老書生をやらして頂いている所のノースイースタン大学では、今日明日と各学部において公開教室が開かれている。
 しかし私はそれをすっかり忘れていて、例によってお昼前にうちを出て、ドトオルでお昼を食べてちょっと軽く仕事をしてから、そろそろ大学に行こうかしらと思ってバス停に向かうと、何だかそこら辺を高校生の集団がうろうろしている。大学のロゴが入った袋なんか持っているのもいる。
 青葉通一番町のバス停に着いてみたら、女子高生らしいのがバスを待っていて、工学部に行くのはどれでしょうかなんて婦人警官に訊ねていたりして、そうかそうであったかと思い出した。そういえば何日か前に助教氏からメールが来ていて、今日の午後から研究室に居てくれる学生募集しますなどという話であった。
 まあそれでも図書館なり食堂に居られない事もあるまい、と思ったが、大学行きのバスがとんでもなく混んでいて、詰め込んで乗るのも嫌になり、あっさり挫折した。別の行き先のバスに乗って、メディアテークに行ってしまった。
 テークも混んでいたが有り難いことにまだ席があった。それなりに仕事もできたのでまあいいことにする。
 しかし大学の公開なんて、昔は全く無い話であった。私らの頃なんか、大学で何を勉強するかなんて事は二の次で、とにかく偏差値を上げて試験に受かりさえすればいいのだという教育がなされていた。私はそれを真に受けて、とにかく富国強兵を目指して自らの国力ならぬ成績を上げるのにいそしみ、何をする所かもろくに知らずに理科大学に入った結果全くついていけず、かねて好きだった国文学にはまり込んで以下略。
 そんなわけなので公開教室で現地を見るのは無駄ではないかも知れないが、大切なのは自分の好きな事と、大学での勉強と、将来の見込みと、この三つが調和するかどうかをしっかり考えることである。高校生・浪人生諸君はせいぜい熱中症に気をつけて行って来て頂きたい。

夏休みですよ

2010-07-27 21:11:54 | 日記
 昨日は諸般の事情により、なんだかわけのわからない所で日記の稿が切れたが、私が水増しになっている所を見た地下道入り口からはやはり水が入ったらしく、報道によれば膝下くらいまで水没したらしい。恐ろしい事である。そのくらいならまさか溺死はしないだろうけれど、豪雨に追われて地下道にもぐり込んだはいいが、うっかりするとずぶ濡れという事にもなりかねない。
 さて今日は、私の勤め先二校のうち、まだ授業の続いていた一校がようやく休みに入った。一時間目だけ通常授業で、その後、壮行会・全校集会・大掃除を行い、休業ということになったようである。
 しかし何だか夏休みといっても心浮き立つような感じはあまりない。小学生でもあるまいし、四十も近くなってそんな楽しいわけないと言えばその通りではあるけれど、例年になく楽しくない。一つにはとにかく暑いせいである。昼間も暑いし夜も暑い。寝ていて目が覚めるなんてことは滅多にないはずなのに、今年はもう数回はそういう目にあった。
 それでも何もノルマがなければのんびりした気分にもなれるのだが、もう何度も言うとおり修論が重くのしかかっている。今日で一応勤め先は休みになったけれど、先を見れば来月二十五日にはもう始まってしまう。あと一と月ない。大学は九月いっぱい休みで楽かも知れないが、こちらはそんなに余裕はないのである。この間教授と談判して、どうにか一つは逃げたけれど、ほっとする間もなくもう次が気になる。何だか全部投げ出して失踪したくなってくる。あくまで大学から、であるが。
 その上と言うべきか何と言うべきか、今日学校にいてお昼を食べていたら、カバンの中の携帯にメールが来ていて、何事かと思ったら、もう一つの学校の国語の先生からである。休み明けの定期試験の作問と、試験対策プリントを用意して下さいねーという確認話である。休みといえども仕事は全く無いわけではないのである。わかりましたーと返信したけれど、もう一つの世界に引き戻された感がある。私って切り替え下手だよなと思う。

ゲリラ豪雨

2010-07-26 20:43:21 | 日記
 なるものが最近では各地で猛威をふるっているようであるが、今日はついに仙台でもすさまじい雷雨に襲われた。降っていたのは三十分ほどで、洪水とか土砂崩れといった大災害にはならずに済んだようだから、その程度ではゲリラ豪雨とは言わないと言われるかもしれないが、渦中にある者にとってはなかなかハードである。特に、うちは大丈夫だったが、仙台市内では信号が消えていたから停電になった所もあったようであり、この暑いのに電気が止まれば大変な目に遭ったことだろう。
 私は午前中はうちにいて、午後から街に出かけていた。何だか雲行きが怪しいなあと思った時はすでにバスの中で、傘を持ってくればよかったと思っても後の祭りである。
 行きつけのカフェに入った時はもう薄暗くて、これは帰るのと降り出すのと競争ではないかと思っていた。やがて稲光がひらめき遠雷が響きだし、あまり気味はよくないが、いずれ降り出すとわかってはいても決まった時間にならないと帰りのバスは来ない。
 ちょうどいい頃合いになって、どうやら大丈夫ではないかと思ったので、店を出たら、途端にさらさらと降って来て、あらと思って隣のビルの玄関のひさしに入った直後に大変な降りになって、一歩も動けなくなった。屋根のついたバス停までは百歩ほどの距離なのだが、そこまで行くうちにずぶ濡れになることは必定である。
 茫然としているうちに車軸を流したような雨は降り続き、歩道も車道も水が流れ出し、雷は鳴り響き、一時はこのまま帰れないのではないかと思った。目当てのバスには置いて行かれた。地下鉄とか電車を乗り継いで帰る手もあるが、もしかすると電車も止まっているかも知れない。
 どうしたものかと考えているうちに、空が何となく白くなってきたような気がする。これは助かるかもしらん、と希望が出てきたらトイレに行きたくなったので、とりあえず目の前の地下鉄の入口にもぐり込んだが、しかし都市のゲリラ豪雨にこれは危険な行為ではないかといささか気味がわるかった。当然ながら水増しにもならなかったので溺死もせずに地上に生還してみると、五分足らずの間にすっかり明るくなっている。雨はまだ降っているが走っていけばどうという事はない。
 それで次のバスに乗って無事に帰ってきた。途中車中から見たら、仙台駅前の五番丁と青葉通りの交差点付近が海のようになっていた。地下道に水が入ったら大変だと思った。

パソコンが固まった

2010-07-24 18:13:33 | 日記
 前回の日記を送稿して、ちゃんと載ってるかしらと思って画面を見たら途端に固まってしまった。結論から言うと、エアコンのない暑い室内で使いすぎて機械に熱が蓄積したのがいけなかったのだと思う。私の愛機は、例のインターネットに加入すればタダとか百円とか言ういわゆるネットブックであって、やはり安いパソコンはいけない。マニュアルを見たら、室温二十五度程度で使うのがよいとか書いてあったようで、今どき空調なしでそんな気温があるものでない。
 そんな訳なので、せっかく表題を更新したばかりだというのに、秋になるまで日記はお休みである。と言いつつ、今日は危険を冒して自宅の共用パソコンで書いている。もう少し大学が空いてきたら、図書館のパソコンも使えるようになるだろうから、日記を更新するにも事を欠かなくなるであろう。
 それにしてもここ数日はとんでもない暑さが続いている。おそらく日本中誰しもが似たような事を書いているのではないかと思うが、七月にこんな猛暑日が頻発するものでない。
 火曜日と金曜日は学校へ行って授業をして来たが、それでも生徒はちゃんと来たから感心である。三人くらいしか休まず、二十五人近くのほぼフルメンバーに近かった。それがそんなに感心する事かという意見もありそうであるが、何しろ普通の学校でないから、出席常ならざる者がやたら多いのである。私の担当する授業でも、年度初めに履修登録していたのは三十八人だったのに、休みが超過して落とす者が続出し、もう十二人くらい消えている。こうなってみると、休む奴は気候がどうあろうとも休み、休まない奴は雨が降っても火が降ってもちゃんと来るということがわかる。
 暑いので、ここ数日は大学へ行ったり、街のカフェで一服したりして、できるだけうちには寄りつかないようにしていたのだが、今日は久しぶりに一日自宅で過ごした。エアコンに当たるのと、酷暑の街を歩くのを繰り返すとやはり身体にはこたえる。たまには一日エアコンから遠ざかってみようと思うわけであるが、午後から風の通る窓際に机を出して仕事をしていたら、何だか水が抜けて干物になりかけた。水切れ注意である。
 それでもしばらく書きためていた下書きをタイプして原稿化したからまあよかった。しかし残り時間に比べて遅々として進まない印象である。日記ならいくらでも書けるけれど、論文というと途端に何も浮かんでこないのは不思議としか言いようがない。

暑さ言ふべからず

2010-07-19 20:27:59 | 日記
 梅雨が明けた途端に真夏のような暑さがやってきた。私の日記の表題は、原則としてその日の気候を記す事にしているのだが、これから当分同じ表現になるんじゃなかろうかという気がする。
 最高気温は三十五度近かったらしいが、日中はずっと冷房の利いた研究室にいたから助かった。それでも窓ガラスに手を当てると温くて、外の暑さが思い遣られた。
 今日は昨日書いたとおり、洗濯を終えてすぐに家を出て、昼前にどうにか図書館に入ったのだけれど、それでもほとんど満席で居る場所がなかった。試験前に混むのは私が最初に学生をやっていた頃から珍しいことではないが、今日はその上猛暑が手伝ったものだろう。
 それにしても祝日だというのに今日びの学生は熱心というべきか、私らの頃はこんなに勉強なんかしてなかったんじゃないかと思う。だから駄目だったという説もあるが、受験生じゃあるまいし、大学生ともあるものがあんなにきりきり試験勉強しなきゃいけないというのは、どこか変である。察するにこの不況下であるから、いい成績を取らないといい就職が出来ないということであろうか。
 とりあえず図書館が駄目なので、研究室に行くことにした。祝日だから開いているか知らんと思ったが、幸い学生も数人おり、教授も出て来ていたから問題ない。涼しくてそれなりに静かで、おかげで仕事もはかどった。
 ただ私はこの間の修論オリをボイコットしたので、他の学年はいざ知らず、同じ修士二年の人々からは反感を買っていそうな気がする。向かいの机にM2のお嬢さんがいるのだけれど、一言も口を利いてくれなかった。こちらから何か話しかけるのも気が引けて、昼から夕方まで無言の行であった。たぶん何か追い込まれていたんだろうと思うが、あまりいい気はしない。しかし誰がどう思っても仕方がないと諦めるくらいに私も劫を経て図太くなっている。

梅雨が明けてしまった

2010-07-18 21:34:30 | 日記
 平年よりも八日とか早いという話である。これ以後はもうずっと当分暑さが続くのかと思うと憂鬱である。
 だいたい当地では七月末の教採あたりまでは梅雨の肌寒さが続くのが通例で、上着を着て面接に行くのが、年によってはさほど辛くなかったり、ちょっと蒸し暑いという程度であったりして、一方、小学校を受ける人たちは水泳の実技があるから、小雨の降る中を屋外プールに入る羽目になる年は大変だなとよそながら思ったりしていたものであるが、今年は水泳はよほど快適であろうと思う。試験であることを別にしての話だが。
 私など夏は海に行くでなし、恋があるわけでなし、何も楽しみがなく、今年は特にひたすらお勉強をしなければならない年だから、暑くなるのははっきり言って迷惑である。ニュウスで聞けば、去年は八月になっても晴れが続かず、夏らしい天気はあまりなかったそうで、今年はこんなに夏が早く来るというのは去年の繰り越しであろうかと思ったりする。ある程度暑いのは景気にはよいようであるが、去年使わなかった分はもうチャラにして頂きたい。
 そんなに嘆いていても仕方がないので、冷房の入った大学図書館に行くのだが、この連休もずいぶん混んでいる。午後から行くと席が無いくらいである。教養部の方の日程はよくわからないが、まだ試験などが終わらないのであろうか。小学校から中学・高校に至るまで、この辺のだいたいの学校はもう一昨日の金曜日で夏休みに入ったはずであるが、大学は何しろ九月一杯休むから、暑中休暇に入るのも遅いのかも知れない。まさかずっとこんなに混み続けているはずはあるまいと思うが、不安である。大学の夏休みと違って、私の方はもう八月末から通常の業務が始まってしまう。勉強の効率のため早いところ閑寂な環境になってくれることを期待している。
 とりあえず明日も暑いようだから昼前には図書館に入るように努力したいと思う。明後日は天気予報によるといちばん暑くなるという話で、その日によりによって久しぶりに仕事をしに行かねばならない。今から鬱である。

曇り時々雨

2010-07-15 17:10:09 | 日記
 仕事が終わってほっとして気が緩んだのか、何だか一日中ぼんやりして過ごしたような気がする。まあこんな日があってもいいかと思う。
 という所まで十五日に書いて、書く事がないなと思ってしまいこんだまま日付が変わってしまった。今は十六日の午前で、副題→日記更新停止の危機。である。仕事が一段落して、いよいよ修論の方に集中すると、特に書くこともない。元より私の日常生活なんか誰も知りたい人もいなかったろうが、国文学のごくマニアックな事柄について、頭の中でとりとめもなく考えていることなど尚のこと書く意味もない。
 そんな訳なので夏休み期間中はブログ更新頻度はいっそう落ちることと思われる。というより毎日几帳面に日記など書いている場合でないという説があって、わくらばに問ふ人あらば修論を、藻塩たれつつ書くと答へよ、という感じであるので、更新が止まったら海坂は別の戦場にいるものと思って頂きたい。ではまた。

涼しいのは今日までか

2010-07-14 21:41:17 | 日記
 西国の方では豪雨に見舞われて洪水になる所あり土砂崩れになる所ありで大変なことのようであるが、この辺りは涼しくてしのぎやすい。上着を着て行ってよかった。職員室は冷房はないが扇風機が回っていて、忙しい先生方は出たり入ったりで動き回っているからちょうどいいようなのだが、私は授業がなければじっと座っているだけだから寒い。
 しかも、今日は二コマやるつもりで行ったのだが、午後の一コマは担任がホームルームをやるということでまた供出した。この間も一つ供出して、なんだかずいぶん授業が遅れているような気がするが、まあ仕方がない。試験範囲がちゃんと終わるのか知らんとも思うが、ぜひ授業をやりたいなどと言って抵抗する所でもない。
 そんなわけでこの四月から勤めた新学校の方は、明日明後日で球技大会をやって、夏休みに突入するので、今日で授業はおしまいである。私の時間割では明日も授業があるはずの日なのだが、きっちり年休の手続きを取って、教頭にも挨拶をして、閉店にしてきた。上靴も持ち帰ってきた。サンダルではないスニーカーだし、雨が降った日に濡れた足で履いたりもしたし、密封された下駄箱にひと夏放って置いたら秋には大変なことになる。
 旧学校はまだ授業は続いていて、七月末まで夏休みには入らないから、まだ完全に休暇というわけではないのだが、こちらは週二日しかないので相当気は楽である。言うまでもなく今度は修論モードに切り替えなくてはならないが、とりあえずほっとする。
 一人慰労会として、行きつけのベローチェでモンブランを食べた。当たり前のことだがやはり菓子パンの甘味とは違うと思った。
 明日以降は、海の日まで連休である。明日一日はうちでゆっくりしようかとも思うが、いやいやちゃんと午前中から勉強しに行くべきかとも考える。いずれにしても大雨などにならなければの話である。

曇り

2010-07-13 21:45:41 | 日記
 少し涼しくなった。
 昨日は仕事が終わった後、夕方大学へ行って、教授に久しぶりに面会してきた。今日行われる修論オリの執筆計画書、私が勝手に目論見書と呼んでいたものを書かない断りのためである。
 結局一時間ほども説教を食ってくたびれた。やるべきことをやらないのだから当然の報いである。いろいろ話を聞いているうちに、要するに今私は叱られているのだなと気がついた。鈍い話であるが相手はあくまで柔らかい口調なので気がつかなかった。私としてはいろいろ言いたいこともあるが、書こうとしたのですが書けませんでしたごめんなさい、という感じで、とにかく低姿勢で行く方針で、実際怠け者で不勉強なのであるから仕方がない。しかしここ何日か、あの蒸し暑さの中冷房もない所で大汗流しながら授業をした後で、創造的な仕事をする余力などあるものでない。
 結局、夏休みに仕事が暇になったら頑張りますということで、今日のオリエンテーションは勘弁してもらった。書けと言われても書けない、と言うより書くつもりがないのだから仕方がない。自分でもよくわかっていないものを無理に体裁だけ整えて、それに対してさらに教官たちにあれこれ言われても訳がわからなくなるだけである。
 しかし我が身をかえりみて、学校で意欲のない高校生の気持ちがわかるような気がする。要するに私の場合、修論を出しても先に何も希望がないのである。研究者になれるわけでなし、専修免許を取っても、教員になれそうにもない。高校生にしても、将来の役に立つと思えなければお勉強をがんばる気にもならないであろう。それで遅刻を繰り返したりして学校へ寄りつかなくなり、怒られたりしていよいよ学校が嫌になる。
 私など、一時間説教されて済む話なら、課題を出すよりいいやという気がしてくるのが怖いところである。これがやる気のない生徒のメンタリティであるかと思った。教員なんて優等生が多いから、劣等生の気持ちは基本的にわからないものであって、こういう経験をするのも決して無駄ではないということにしておきたい。