逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

日本語、中国語は英語よりも数学学習に適している

2014年11月06日 | 政治

(WSJ紙が紹介するテレビゲームと、英語、中国語、日本語、トルコ語の17と27の表記方法の違い)

国際教育到評価学会(IEA)が毎年行ている小中学生を対象とした国際数学・理科教育調査(TIMSS)では東アジアのシンガポール、韓国、香港、台湾、日本などが上位を独占していて、アメリカ、イギリスなど英語圏諸国よりも常に成績が上回ている。

2014年9月10日付けウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙『算数習得するのに最適な言語は何語か』によると、英語に比べて、数字に関する語彙がより少ない日本語や中国語は数学を学ぶのにより適しているという。
WSJ紙によると有名大学が結成した研究グループが長期間にわたり、数学の観点から中国語と英語の違いを研究したところ、中国語や日本語、韓国語、トルコ語などは数字について簡単な言葉を使うため、数学の概念表現がよりクリアで、低年齢の児童の数学学習により適しているという。
基本語彙が12進法的な英語では数字を表す言葉は24以上あるが、対して日本語中国語では10以内なので十進法の理解が容易なのです。
欧米の子供達の数学の落ちこぼれの発生ですが最初に十進法の位取りで躓くことが原因であり、12進法的なその言語構造にこそ問題点が潜んでいるとWSJ紙は指摘している。

『英語社会で、数学に落ちこぼれた悲劇』

アメリカの雇用市場では数学的技能が重視され、米求人情報サイトのキャリアキャスト・ドットコムが発表した2014年版「ベスト・ジョブ」ランキングでは、最も良い職業は数学者だった。逆にランキング下位は木材伐採者、新聞記者、下士官兵、タクシー運転手。数学のスキルがあれば就職の機会は大きく広がるが、逆に計算できない従業員はいずれ「永久解雇通知」を手にするかもしれないという。

9月10日のWSJ紙の記事によると、英語圏の子供達は11をeleven(12はtwelve)と別々の名称で呼ぶが、日本語や中国語ではtenーone(tenーtwoと表現するので、11の数が10プラス1であることが理解しやすい。
英語では11をeleven12をtwelveと呼ぶことで、子供対に余分な負担がかかっているのです。(日本語表記のように10プラス2であることが瞬間的に理解でき難い。)
また
12以上の数字では、英語表現では日本語とは逆さまなので位取りが判り難い。
英語の17(seventeen)では、十の位が1であることを表すteenが一の位のsevenの先に来る。この為に多くの子供達がは位取りを間違い70(seventy)と混同する。(中国語や日本語表現で17はtenーsevenであり、位取りと言語とが一致している)

『原理的に数学で落ちこぼれる構造になている英語教育』

位取りと言語表現の不一致のために、英語圏の子供達は二桁の足し算引き算の場合に、二桁の数字が10の倍数と1の倍数とからなっていることが理解することに苦労する。
一番最初の小学校1年生の時に英語表現が原因して数学でつまずいてしまい、結果的に英語圏では大量の数学の落ちこぼれを生むので格差拡大の要因ともなっている。
『初等教育の数学では英語よりも日本語中国語の方が優れている』(英語では落ちこぼれが生まれる)との9月10日のWSJ紙の記事は韓国の朝鮮日報が12日に、中国の環球時報が14日に 関連(紹介)記事を書いている。

『何故か、朝鮮日報に感情的に噛み付いた大槻義彦名誉教授』

9月10日のWSJ紙の記事は米国の教育学者などの研究成果を記事にしたものだが、『日韓中の生徒が数学ができるのは言語のせい、か?』と題して、

『いつものことながら、韓国メディアの『我田引水』記事にはうんざりする。まずここでは『算数』と『数学』の混同が見られる。たとえば2次方程式を解く数学の能力に言語が関係していることなどあるはずがないではないか。
そんなに韓国など漢字圏の数学教育が成功しているならば何故ノーベル物理学賞の理論物理学の分野で韓国、中国に受賞者が出ないのだ?さらに超弦理論の国際学会の招待演者に韓国の物理学者がいないのだ?!
韓国、中国、日本の子供が『数学オリンピック』などで上位にあるのは単に受験競争で煽られているためだ。WSJ紙もバカ、CHOSUN ONLINEもバカ。算数の成績と言語の問題に悩むより、自分たち自身の合理的判断能力の欠如に悩め。』と、いつもながらのことですが、突然意味不明な感情的な罵倒を大槻義彦が行っている。
そもそもWSJの記事『算数習得するのに最適な言語は何語か』は高等数学を駆使する物理学の話では無くて、初等教育の数学での落ちこぼれの原因をアメリカの教育や心理学など各方面の研究者が科学的に指摘したものですよ。(頂点ではなく、底辺の話)

『悲惨な子供の貧困の現実論に、世界一の大金持ちビル・ゲイツを出す不見識』

少しでも冷静に考えれば、幼い子供達の数字の認識で、桁取りが逆に出来ている英語に大きな欠陥がある(勘違いを起こさせる)ことは明らかな客観的事実なのです。
(この場合には、『なにをして、唐突に大槻義彦は怒りの発作に襲われたのか!』と考察すると、実に面白い。超大国アメリカに対する敗戦国民の日本人が持つ歪んだ深層心理まで浮かび上がってくるから愉快である)
『大槻義彦が叫ぶ』の9月19日のお馬鹿記事以外にも、その後 9月24日にも、

『さきに本欄で韓国CHOSUN ONLINEの記事を引用して批判した。それは韓国などが数学オリンピックでいつもトップクラスになり、アメリカは30位以下なのは子供の数学能力が劣っているからで、これは使う言葉(英語)の数の数え方がおかしいからだ、というものだった。
今回のWSJ紙の上の記事でこの韓国の報道がお笑い草だったことが証明された。私の論評のとおりだったではないか。
そもそもその子供が使っている言語の種類で数学能力に差が出る、などとはまったくのお笑い草だ。それよりももっとも大事なことはこのような高い能力を早期に発掘してそれを思いっきり伸ばしてゆく体制が必要なのだ。
そのためには画一的な受験戦争は百害あって一利
なしなのだ。韓国、日本、中国は数学オリンピックで上位に入ることを誇るな。
いやいや、そもそも数学オリンピックなどむしろ有害である。数学オリンピックで上位であることをはずかしいと思う感覚のほうがより健全である。』
と、駄目を押している。
その後も10月24日、10月39日と繰り返し英語の数字の表記が初等教育の弊害である事実を指摘した朝鮮日報を 攻撃しているのですが、その執拗さには呆れ返って言葉も無い。

『マリーアントワネット症候群?+敗戦国日本の奴隷的負け犬根性』

フランス革命のとき『パンを』と叫ぶ飢えたパリの群衆に向かって『お菓子を食べればよい』と言ったとの伝説が有るマリーアントワネットの勘違いのような、まったく筋違いの朝鮮日報に対する大槻義彦のお馬鹿すぎる罵倒を一つだけ擁護すると、『 さすが、日本のメディアでは、私の知る限り、このようなおかしな、非論理的な論評は見当たらない。』と、今回もっとも重要な、恐ろしい事実に気がついている。
我が日本国のマスメディアではアメリカのWSJ紙が書いている『英語には欠陥がある』事実を金輪際、誰一人報道し無いのですが、この事実に唯一大槻義彦だけが気がついているのである。
(天晴れ。さすが科学者で、見上げたものである。だから大槻義彦は見過ごしには出来ない

アメリカでは公教育での数学の落ちこぼれの発生原因が、英語そのものの語彙に問題点が隠されていたとの、数十年にわたる各研究機関の発表をWSJ紙が報じていた同じ時期に、我が日本国では正反対の動きをしていた。
50年前の日本は1964年のオリンピックに備えて英語の必要性が叫ばれていたが、半世紀たって、またぞろ2020年のオリンピックを目指して同じ『念仏』が巷に流行りだしたのである。
少しも懲りずに半世紀前と同じ、英語教育の改善策について検討している文部科学省の有識者会議は9月26日、英語力育成を目指し、小学5年生から英語を正式な教科として教えるとする報告書をまとめる。日本の文科省はこの報告を受けて、下村文科相の諮問機関「中央教育審議会」(中教審)の次期学習指導要領の改定で、小学校英語の授業時間数など具体化を検討。2018年度からの実施を目指す。
また、現在教科外となっている小学5年の『外国語活動』(英語学習)を小学校3年から始めるように提言している。(いかにして子供達の負担を軽減するかとの視点はゼロで、その逆の方向に突っ走る日本)

『日本人の英語アレルギーは必要性の低さとモチベーションの無さが最大原因』

日本語教育とは無縁だった外国人力士が来日後ほんの数年で流暢な日本語会話が出来ることからも証明されているように、人間は誰でも必要性さえあれば幾らでも難しい外国語を学べるのである。
逆に必要性の無いものは、幾ら長い時間無理やり詰め込んでも身につかず役に立たない。
日本人は全員が義務教育で3年間も英語を学んでいるし、高校の3年間と大学の4年間を含めると10年間も英語を学んでいることになるが、多分世界で一番英語アレルギーの国民であろう。
大相撲の外国人力士の反対で必要性が無いので幾ら努力しても身につくことが無い。
日本人はマスコミ宣伝とか学校教育を通じて、『英語が世界言語であり、英語を使え無い日本人はグローバル社会で生残れない』とか、『英語は日本語など他の言語より優れている』との胡散臭い『神話』を何の疑問も無く、無邪気に信じている。 
ところが今回WSJ紙『算数習得するのに最適な言語は何語か』が、英語の持つ重大な欠陥を指摘する。
このWSJ記事ですが、今までの『神話』に少しでも疑問を持つことは日本のマスメディアとか大槻義彦が気に食わない。
彼等は自分が信じている宗教が否定されたと感じたのでしょうが、日本人としては余りにも情けない態度である。
世界の国々では、自国語に対する誇りとか愛着(優越感情)こそが愛国心(郷土愛)の根幹なのである。
その唯一の例外が日本の政治家やマスコミや文部科学省の官僚たち。

『言語とはイデオロギーである』

『言語』とは、それぞれの国家やそれぞれの市民にとって『イデオロギー』そのものなのである。ところが日本人は主義主張や宗教を人前で主張するとの習慣が無い。(タブーの一種になっている)
世界における英語話者は20億人と言われているが第二言語としている人が10億人、外国語として使用している人は7億人で、母語としている人の数では3億人程度であり、13億人の母語人口の中国語には到底敵わない。
世界の7割の人々は英語とは無関係なのである。
しかも英語と無関係に生きていける度数では、我が日本国は世界で抜きん出ている存在なのです。日本国は英語でなく自国語で高等教育が受けれる世界で数少ない国の一つである。
日本では世界最先端の研究でもほとんどタイムラグ無しに日本語で情報が手に入る。他の国とは違い外国語放送とかインターネット情報も自国語のサービスが行われているのですから、『外国語(英語)を学ぶ』との絶対的な必要性が低い。
英語に限らず母語とまったく違う外国語の習得には重い動機付けと必要条件と長い習練の三つが必要なのですが、日本人には全てが希薄なのである。 

『他のアジア諸国と日本との超えるに越えれない壁』

極右国粋主義者の石原慎太郎が東京都知事時代にフランス語では計算出来ないと主張して顰蹙をかっていたが、ヨーロッパの言語はラテン語起源なので似通っている。基本的に12進法的なのです。(フランス語では60以上の大きい数字は『60プラス○○』と表記する)
今でこそ欧州は世界の先進地域であるが、歴史的に見ればルネッサン期以前の欧州は中国とか中東に文化的に圧倒的に劣っていた。算数能力の低さも大きく影響していて、長らく文明とは縁遠い辺境の未開野蛮な後進地域だった。
逆転するのは2~3百年程度の極最近の話なのです。数学は全ての学問の基礎となっているので、言語的なハンディは大きい意味を持っていたのでしょう。
九九を12×12まで暗記するインド人の計算能力は高いが、インドと言えば、世界で一番国民の『金』の消費量が多い国なのです。インド人が『金』が大好きな理由ですが自国の通貨を信用していないだけでは無く、アメリカのドル札も信用していない。
(自国紙幣に
数の公用語が書かれている多言語国家であるインド人は『国家』や『紙幣』に対する信頼感が低く、物理的に決して変化しない『金』だけを信用しているのでしょう)

 『一般市民の「国家」に対する信用度の大きな違い』

WSJ紙記事が指摘するように『英語』は幼児にとっては数学を学ぶようには出来ていないので、初等教育の段階で多くの落ちこぼれを生む。
逆に東アジアの日本語中国語はシンプルに出来ていて、数学で幼少期に落ちこぼれる人数が少ない利点がある。
ところが、同じ東アジアでも日本国と、その他の韓国や台湾、香港シンガポールでは、英語の語学力では大きな差が生まれているのですね。
圧倒的に
日本が、なぜか英語力ではこれ等の東アジア地域から見て劣っている。
中国語は英語と文法的に似ているので比較的に有利であるが、韓国語は日本語と同じウラルアルタイ語族なのです。
ところが、やはり日本の方が英語の成績が劣っている。
言語条件が似ている日韓の『英語の成績の違い』ですが、英語教育の理由付け(動機)が根本的に違っているかららしいのです。
日本人では『将来、日本国が無くなるかもしれない』なんて心配している人の数はゼロに近い少数派。
ところが、日本以外の韓国を含む東アジア地域では国家が水の上に浮かぶ泡のようにはかない存在である事実を知っている。
彼等は将来自分たちの住んでいる国家が消滅するかも知れない、『もしもの時』を想定して必死になって外国語を学んでいるのです。ところが日本列島には大昔から現在まで『日本』しか存在しなかったことから、国家は永遠と信じている、暢気な日本人が逆立ちしても外国語教育で勝て無いのは当然だった。
モチベーションの差が大きすぎて最初から勝負にならないのです。(韓国、台湾、香港の裕福層では『もしもの時』の亡命を考えて、積極的に子弟を海外留学させたりアメリカなど外国との二重国籍を持っている場合が多い)

『文科省はこの報告を受けて、同相(下村)の諮問機関「中央教育審議会」(中教審)に近『される次期学習指導要領の改定論議の中で、小学校英語の授業時間数など化を検討。18年度か施を指すこと科省はこの報告を受けて、同相(下村)諮問習指導要領の中で、小学校英検討018年度か


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17 コメント

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Unknown (SHION)
2014-11-05 01:17:46
40年以上前、大学でフランス語を学んでいまして、その時に1~20の数え方も教わりました。

フランス語の場合は、1~16までが固有の読み方をしますが、17以降は規則性を持ちます。(17=10+7、18=10+8・・・21=20+1、31=30+1・・・)

ところが70以降の数字となるとまた事情が異なります。

70=60+10、71=60+11・・・80=4×20、81=4×20+1…90=4×20+11、99=4×20+19

といった具合です。

これで、暗算しろなんて、無理ですよね。

ついでにドイツ語も調べてみました。

英語と同じで12進法が基本のようです。

確かに12進法では、加減乗除の計算には不向きでしょう。単純な足し算引き算でさえ、フランス人は苦労するんじゃないかな、と同情します。

しかし、これはあくまで「算術」の世界。計算能力が高くても、「数学」的な能力の高低までは図れないのではないでしょうか。

現実に、英仏独にも高名な数学者は多く輩出しています。

逆に、日本語の10進法は、計算するうえで、とても便利であるが故の弊害もあるのではないかと、考えている今日この頃。

12進法は辛うじてついて行けるとしても、16進法などになると、一般庶民では如何でしょう。「すべてはFになる」という小説がありましたが、10進法の世界だけで安穏としている我々には、目からウロコの想いでした。

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算数のスタートラインでこける子供達 (宗純)
2014-11-05 11:26:15
SHIONさん、コメント有難うございます。

今回紹介したWSJ紙『算数習得するのに最適な言語は何語か』http://jp.wsj.com/articles/SB10001424052970203714004580148821159837874
ですが、何故か日本のマスコミは関心が薄いと言うか、なるべく触れたくないらしいのですよ。
今の安倍政権が英語の特区を作るとか小学校からの英語教育の必須化を進めていることと関係が有るらしい。
今回の不思議な大槻義彦の怒りですが、
小さな子供達の数学教育では、英語よりも遥かに日本語のほうが優れている事実を認めたく無いのですよ。
何とも情けない。
植民地根性と言うか。負け犬根性と言うか。
本当に恥ずかしい話です。日本のマスコミも政府も、大槻義彦も、全員が愛国心がゼロなのです。
愛国心の最も基本となるのは、実は言語なのです。
固有の文化よりも独自の言語の方が優位にあるのは数々の民族紛争を見れば明らかな事実であり、この事実は世界共通。
固有の言語さえ守れることが出来れば、例え植民地化されても何時かは民族解放が可能なのです。

それにしても大槻義彦は、最初に英語の数を学んだ時に、何か違和感を感じなかったのでしょうか。
記事にも書いたが英語では17が日本語や中国語のように十七では無くて、、十を表すteenが七のsevenの先に来るseventeenなので七十ですよ。
もしも私が運悪く英語圏に生まれていたら、多分『これは間違いだ』と主張して納得できない。当然それなら小学校の1年の最初の段階で落ちこぼれている。
昔アメリカなどで買い物をして店員の暗算能力の余りの低さに愕然とするときがあるが、その原因とはWSJ紙が指摘するように、小学一年時点での落ちこぼれの発生でしょう。
一番最小に躓いた子供達は、学年が上がるほど、余計に格差が広がってしまうのです。
極右国粋主義者の石原慎太郎が東京都知事時代にフランス語では計算出来ないと主張して顰蹙をかっていたが、ヨーロッパの言語はラテン語起源なので、基本的に似通っている。
今でこそ欧州は先進地域であるが、歴史的に見れば長らく世界の辺境の未開野蛮な後進地域だったのですが、算数能力の低さも大きく影響していた。
ルネッサン期以前の欧州は中国とか中東に文化的に圧倒的に劣っていた。逆転するのは2百年程度の極最近の話なのです。数学は全ての学問の基礎となっているので、言語的なハンディは大きい意味を持っていたのでしょう。
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日本社会の真のフリーライダー財界の要請とそれに答えられない政府の無能 (izumi)
2014-11-05 20:43:35
英語教育の過去何十年もの熱心さは財界の海外展開のための人材育成の外国語教育の費用削減目的でしかありません。対する政府、文科省(文部省)の政策は他教科同様の大人数を競わせる選別方式によるペーパーテスト重視、これではモチベーション以前の問題でしょう。日本には教育システムはあっても教育はないという典型的な例と言えるでしょう。

学生を主体に考えず、企業、政府組織のリターンしか考えない、公教育の意義が存在しない日本ではこれからも公教育はAKBの選挙同様、低俗な就職活動の一環である受験に一喜一憂するだけでしょうね。
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英語アレルギーの陰には (どろろ)
2014-11-05 21:24:57
インドでは九九を12×12まで暗記するので計算が速いと聞いたことがありますが、それはダース単位の名残なのですね。
暗記するまで面倒を見てくれる大人が周囲にいるかどうかで、付いていけるか落ちこぼれるかが左右されるのではないですか。
聞きながらの理解という点では、日本語も結論を最後に言うのでわかりにくいという意見があります。でも、無意識に両方の可能性を頭に置きながら、結論を留保して聞く習慣ができているので、普通は混乱しません。でも実際には、意味を逆にとる事もありますよね。お互いに伝わっていると思ってそうでなかったということもあります。普通の会話も算数と同じように訓練が必要ですね。

日本人の英語アレルギーは、経済的な競争力をそぐために意図的に作られた面もあるのではないですか。英語教育の改善が実現されようとするたびに、反対の声がいっせいに上がるのですが、読むと筋が通っておらず、怪しげな感じなのです。外国による世論操作の一環ではという気がします。
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庶民の素朴な英語信仰 (宗純)
2014-11-06 10:53:30
izumiさん、lコメント有難う御座います。

グローバル社会に生残るためとの理由で、楽天とかユニクロは社内言語を英語にしたそうですが、日本企業ではやはり例外的な存在です。
基本的に『英語が使える』ことは、色々な技術の一つであるが、それ以上ではない。
世間で大騒ぎしている割には、余り英語力が世の中でも企業内でも役立たないのです。
国内での生産を打ち切って外国にシフトして多国籍化している大企業でも、実は外国語を駆使している人は極小数。
社員全員が英語が達者である必要性はニホン国には無いのですね。
日本における英語教育ですが、実はこの『必要性の無さ』こそが最大のネックなのです。
企業の外国展開での英語力の養成を公教育で代用するとの発想ですが、それは多分無理ですよ。
大学卒業でも英語の学習時間1000時間強程度なのですが、英会話では最低でも2000時間、十分に話す為には4000時間は必要なのですから、今のように『話せない日本人』は当然なのです。
今の動きですが、これは財界の要望と言うよりも、英語が喋れない親世代の劣等感からの、
一般市民層の要望に対して、自民党などが悪乗りした結果でしょう。
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YES/NO (宗純)
2014-11-06 13:49:50
どろろさん、コメント有難うございます。

日本では国会答弁で閣僚や首相が、野党議員からYES/NOを問われて、だらだらと喋るのですが最後までYES/NOを言わない。
仕方なくもう一度野党議員が再質問。答弁に立った大臣がまたまた長々と喋るのですが、やっぱりYESなのかNOなのかが判らない。
YESなのかNOなのか判らないのではなくて、断定したく無いのです。
これ、日本語だから可能であり、英語では無理なのですね。
日本語は、とんでもなく便利に出来ているのです。
インドと言えば、世界で一番国民の『金』の消費量が多い国なのです。
インド人が『金』が大好きな理由ですが自国の通貨を信用していないだけでは無く、アメリカのドル札も信用していないのです。
英語は幼児にとっては数学を学ぶようには出来ていないので、多くの落ちこぼれを生む。
逆に東アジアの日本語中国語はクリアに出来ていて落ちこぼれる人数が少ない利点がある。
ところが、同じ東アジアでも日本国と、その他の韓国や台湾、香港シンガポールでは、英語の語学力では大きな差が生まれているのですね。日本が圧倒的にこれ等の東アジア地域から劣っているのですよ。
中国語は英語と文法的に似ているが、韓国語は日本語と同じウラルアルタイ語族なのですが、、英語の成績の違いですが、
記事にも何回も書いた英語教育の理由付け(動機)が違っているかららしいのですよ。
日本人では『将来、日本国が無くなるかもしれない』なんて心配している人の数はゼロに近い少数派。
ところが、日本以外の東アジア地域では国家が水の上に浮かぶ泡のようにはかない存在である事実を知っている。将来の『もしもの時』を想定して必死になって学んでいるのですから、国家は永遠と信じている、暢気な日本人が逆立ちしても勝て無いのです。
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日本語の清音は無気音,英語の清音は有気音 (弥勒魁)
2014-11-08 03:29:18
 子音には発音するとき口から空気が出てくる有気音と出てこない無気音がありますが,日本語の清音は無気音なので有気音があることさえ知らない。ところが英語の清音は有気音なのです。
 この違いを教えなければ通ずる筈がない。英語国民は逆に無気音の清音の存在を知らない。だから,ALTにそれを教えさせようと思っても無理なのです。
 日本人の英語教師に,キチンと有気音の清音の発音の仕方をマスターさせ,それを生徒に伝授させるしかないのです。
 日本の英語教育は,一番肝心なことに気付かず,時間とエネルギーの浪費をやって,英語嫌いを増やしているのです。
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日本語のラップ (宗純)
2014-11-08 11:59:16
弥勒魁さん、コメント有難う御座います。

黒人音楽としてラップが流行っているので日本語ラップも試行錯誤されているようですが、
実際に聞いてみると、何となく念仏臭いのですね。リズム感が決定的に劣っている。
破裂音が無いのが多分大きく影響している。
日本語ですが、言語的に見ると可也特殊で徹底的に発音が簡略化されているらしいのですよ。
母音が5に子音が20なので最大でも100以内。しかも子音単独では発音しない。
ご指摘の、
『子音には発音するとき口から空気が出てくる有気音と出てこない無気音』
の差が大きいのかも知れません。
日本語表現の鶏の鳴き声であるコケコッコーを外国人が聞くと、全員が爆笑するそうですよ。
日本語ですが例外なく全ての音が、母音がくっ付くのですが、子音単独の英語表現と比較すると、表現力で大きく劣っている。
必ず母音プラス子音の構造の日本語では100以内の音節が、子音が独立している英語では3000もあるそうです。
これは逆に見ると表現力では劣っても、英語の30分の1の数の日本語表現ですが、これは学ぶ方には大助かりです。
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明晰なものは日本語ではない (弥勒魁)
2014-11-09 07:33:02
 宗純さんご指摘の日本語の音節数の少なさですが,これは必然的に,同音異義語がやたらに多い,という結果をもたらします。三省堂のコンサイス和英辞典で,「いきる」を牽くと7つの用例があり,「きく」は26の用例,「みる」に至っては36の用例に行き当たります。
 英語国民は,これらをすべて違った言葉を当てはめて使い分けているのです。この辺にも日本人が英語になじめない一つの理由があります。
 あまり口惜しいので,日本国になる前の倭国の公用語はサンスクリット語だったのではないかと思い始めているところです。サンスクリット語は母音の数も子音の数も日本語とは比較にならぬくらい多いのですが,日本語に対応する部分は五十音表の順に並んでいます。
 伊豆の地名はたいていサンスクリット語で読み解けます。倭国の首都だったとされる大宰府ですが,dasaはサンスクリット語で10という意味,ihaはサンスクリット語でこの世,という意味です。他の町より10倍大きいところ,という意味でしょう。
 伊豆半島の一番狭い部分の西海岸に木負(きしょう)という沼津市に属する大字があるのですが,これはサンスクリット語のksetra(仏が治める地,西方浄土)という意味です。大宰府と好一対ではありませんでしょうか。
返信する
国際言語としての日本語 (宗純)
2014-11-09 16:53:41
弥勒魁さん、幾ら何でも『日本国になる前の倭国の公用語はサンスクリット語だった』は無理があるでしょう。

単純な音節の日本語ですが、これこそが国際言語としての必須要件ですよ。
長い時間をかけて練習する必要があるのは、重大な欠陥です。また、今回の記事の主題である英語などの数字表現が明らかに子供達に大きな負担をかけているのは明らかなのですから、本当に英語が国際語たらんとすれば、今後の大改革は避けれないでしょう。
WSJ紙が指摘するように、英語圏の子供達の数学の落ちこぼれの理由とは、まさに英語が原因しているのですから罪深い。
12進法的な表現のeleven(11)やtwelve(12)と呼ぶことを辞めて、日本語的なteenーoneやteenーtwoと表現するだけでも随分と幼い子供達は助かります。
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