逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

どこかが間違っている米大統領予備選

2020年03月07日 | 軍事、外交

     孫崎 享 @magosaki_ukeru    
米国大統領選、現在主要候補は皆70才代。どこかが間違っている。(新大統領なら任期途中で80代)

サンダース 貴方が大学に行けなかったり、学費ローンなら我々に参加しなさい。気候変動が心配なら我々に参加しなさい。前の世代より収入減なら我々に参加しなさい

米大統領選で民主党ブティジェッジ氏撤退,3日のスーパーチューズデイでの決戦直前の撤退は、本人の自発的意思でなく、中道派(金融・大企業連携)がバイデンに集結させるための圧力だろう

米国予備選資金調達、2月サンダース4650万ドル、ウォーレン2900万ドル、バイデン1700万ドル(AP)、TV宣伝に投入。サンダース社会各層から少額寄付

スーパーチューズデー サンダースがトップで走っていたが、最終局面でブティジェッジ、クロブシャーが立候補を取りやめ、各々がバイデン支持を表明するという劇的動き。一気にバイデン乗りに

中道派(金融界、大企業の代弁)は最終的に一本化。ブルムバーグも撤退表明。候補者超える凄い力。他方、革新派のウォーレンは地元マサチューセッツ州でも敗れ彼女勝つ目はない。だが選挙戦継続の意思表明。これでは革新側が勝てる可能性はない。何か日本と似ているなー。主張に明るいと大局見えない

ウォーレン氏、指名争い撤退 支持候補明言せず―米大統領選.主義主張ならサンダースの支持表明しかないはずだが、何故逡巡するかウォーレン。一時世論調査トップのウォーレンには主張を真に貫くか疑念持たれて失速。今また。重要局面なのに

サンダース、エリザベス・ウォーレンの支持者に、あなた方が重視してきた政策と我々の政策とは多く重なり、共に戦おうと呼びかけ。肝心のウォーレンはサンダース支持表明は未だ行っておらず、彼女の票をサンダースとバイデンで奪い合いとの報道。

バイデンの復活は、ノースカロライナで黒人票を得て圧勝したのが契機。何故圧勝したか。オバマ政権で副大統領だったということだけ。残念ながら社会的不利を得て、怒るべき黒人層が最も操作されている層

【米大統領選】 バイデン氏、「マンデラ氏と会おうとして逮捕」の主張を取り下げ 2月27日 BBC
米大統領選の民主党候補の座を争っているジョー・バイデン前副大統領の選挙本部は、バイデン氏のこれまでの説明を覆し、同氏が南アフリカの故ネルソン・マンデラ元大統領と会おうとして同国で逮捕されたことはなかったと認めた。
バイデン氏はこれまで、1970年代にアパルトヘイト時代の南アフリカを訪れた際、逮捕されたと繰り返し述べてきた。(抜粋)

★注、黒人票が6割を占めるノースカロライナ州民主党予備選挙投票直前に、負け犬バイデンの致命的なウソ発覚で、これでバイデンの大統領選撤退が決まったと思ったら、今回孫崎享が主張するように「最も操作された層」によりゾンビのように復活したのですから恐ろしい。(ほぼ日本の安倍晋三の首相復活劇のような話)

Mikio Oishi
米大統領候補の中で、シリアのイドリブに集まっているイスラム過激派をテロリストだと認定し、米欧諸国がこれらの輩を使ってシリアに対して事実上の侵略行為を行ったと語るのは、トルシ・ギャバード(と大統領になる前のトランプ氏)だけ
★注、
共和党予備選で現職のトランプは得票率100%。対照的に民主党で唯一正しい軍事や外交知識があるギャバードは予備選得票率がたった1%。(他のすべての国会議員が東京オリンピック誘致を称賛する中で唯一反対した日本の山本太郎参議院議員を連想するトルシ・ギャバードの不屈の勇気)

国民皆保険や授業料免除(欧州なら穏健保守)など内政は語るが、軍事・外交問題を語らないサンダースがアメリカでは急進左派
ハワイ州4回選出のギャバード下院議員38歳はサモア系ヒンズー教徒、イラクに州兵として参戦した退役少佐、シリアを訪問してアサド大統領と面会したり大統領就任前にトランプタワー(ニューヨーク)を訪問してドナルド・トランプとも会っていたのでトランプ政権に入閣するとうわさされるが「ISIS(イスラム国)は米軍の傭兵組織」とオバマ大統領に報告したアメリカ軍諜報組織トップ(DIA長官)のマイケル・フリン中将(トランプ大統領首席補佐官)が民主党やリベラルメディアから総攻撃され失脚して立ち消えに。現在も
リベラルメディアから悪魔視されているスティーブ・バノンからは高く評価されている。
★注、
民主主義で内心の自由を守るための秘密投票が大原則イロハのイ。アメリカ大統領予備選の党員集会では隣近所の知り合いの前で特定候補支持を表明するなど無茶苦茶にしても酷過ぎる。アメリカで予備選が可能なのは党員名簿が誰でも閲覧可能。以前の住民票のように一般公開されているからで、アメリカは近代民主主義とは異質の世界だった
 


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10 コメント

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Unknown (ローレライ)
2020-03-07 21:04:29
コロナも無視して嘘と汚職のデパートのバイデンをごり押しするアメリカ民主党はコロナ隠しの日本自民のそっくりの家庭事情がある。
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Unknown (海坊主)
2020-03-08 10:15:46
アメリカは選択肢が与えられているファシズム的、全体主義的国家。それは究極の選択と同じレベルでいずれもロクでなく、最終的には同じゴールに向けられています。故にどちらの党員で誰を支持するのか表明することは、アメリカ的愛国主義的行動と見做され、むしろ奨励されます。
二大政党以外の選択肢は消さなければなりません。これまでも消されて来たし、これからもそうです。

盛り上がっているように見える大統領選挙やその候補予備選ですが、投票率が現実を如実に表しています。たかだか五割、有権者の半分は参加していません。これはつまり、国家が分断されていて、国家の敵を内在化している現実があると言うことです。

アサンジやマニングの件はそんな敵性分子に対する見せしめなのであり、FEMAは国防的観点から必要なのですね。
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Unknown (ロハスな人)
2020-03-08 14:29:11
 よりによって『ウクライナ疑惑の真の主人公』のバイデン氏に国際金融勢力は力を集中しましたか。

 普通に考えたら、アメリカ中を騒がせた弾劾裁判における『真の犯罪行為の黒幕』なのですから、トランプ大統領に勝つ見込みはゼロ、というよりそもそも民主党の代表選に残っているのがおかしいレベルの話なんですよね。

 今の勢いならバイデン氏の方がサンダース氏より有利ですが、『普通に選挙』したら、バイデン氏ではトランプ氏に勝てないので、どんな『裏工作』を行おうとするでしょうね?
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歴史を見る目 (奥田良)
2020-03-08 18:27:26
 トランプは長期的なスパンでとらえたら、米国史上でもっとも愚鈍な大統領として歴史に名を残すだろう。
 アメリカの国益を大きく損なった人として世界史に記録されることは確かだが短期的に見ればそれなりに成功している。
 たとえ民主党の候補者になれなくとも、高齢者ではあるサンダースの健闘は、特にこれから劇的に増大するラテン系の有権者や将来のある若者の圧倒的な支持をみると、明らかに確実な時代の変化を象徴している。
 高齢で一期限りで歴史に名を残したいバイデンがサンダースの政策を部分的に取り入れることによってトランプに打ち勝つ可能性はある。
 安直な歴史観や社会観にとらわれると、狭い視野や思想によって物事を総合的・客観的に認識ができなくなる。
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トランプの再選 (中田)
2020-03-09 14:08:40
ダウが2万ドルを割れたらトランプの再選はないだろう。
オバマが苦しんだ内政の課題を放置して株価と富裕者のための政治に邁進してきただけだからだ。
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二党独裁に楔を (セコイアの娘)
2020-03-10 03:16:46
支配層にとっては、トランプであろうが、バイデンであろうが、関係ない。彼らにとって何が何でも阻止すべきはサンダース大統領の誕生だ。
アメリカ大統領選を共和党VS民主党、トランプVSバイデンという構図でみていては、完全に真実を見誤る。なぜなら、共和党も民主党も同じ看板の裏表にすぎないからだ。
サンダースは民主党から出馬すべきでなかった。私は彼には、はれてAIPACのブラックリスト入りを果たした議員一同引き連れて、新党を立ち上げてほしい。
二党独裁は、一党独裁よりも質が悪いということを、日本の皆さんにも知ってほしい。
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セコイアの娘さん、それは致命的な間違いです (宗純)
2020-03-10 10:46:11

自然科学では何よりも正誤が大事で、哲学や宗教で善悪が大切だが、
社会科学では、正誤も善悪もそれほど大事でも大切でもない事実は案外見過ごされている。

社会はとんでもなく大きいのですよ。
小さな正誤や善悪に拘る分、それだけ物事の優先順位を誤る危険性がある。
何が大事で、なにがそれほど重要でないかの優先順位こそが、政治や経済など社会科学では一番大事なのです。

4年前に緑タヌキ(小池百合子)が勝った都知事選で小泉が担いだ細川元総理は今のサンダースと同年齢の78歳。記事に書き加えたが(もしも当選したら)新大統領は任期途中で80代
現職が再選されて80代の例はあっても、新任の大統領では『ありえない』大珍事ですよ。それなら何かの目的の当て馬か?

DEEPLY JAPAN が明確に指摘したように
バーニーがなろうがバイデンだろうが、別にあまり変わりはない。
単純に、バーニーが勝ったらオバマの時と同じように、新しい世界だわ!とかいうサーカスの出し物ができるだけ。

この、DEEPLY JAPAN の身もふたもない厳しい判断ですが、
実は私の判断ともまったく同一なのです。
ノーベル平和賞のオバマですが、ウクライナの元ナチを利用してクーデターを起こしたり、リビアのカダフィをなぶり殺しにしたり、ISIS(イスラム国)を育てて世界中に不幸をばらまいた張本人ですよ。
もしもスノーデンの警告が正しければ日本のフクシマの未曾有の核事故を起こした犯人もオバマです。鳩を偽装した鷹どころか、悪魔の化身そのものだったオバマとサンダースは全部ではないが、一部は非常に似ています。

ただし、DEEPLY JAPAN には警戒することを薦めます。信じすぎると思わぬ足元をすくわれて痛い目に合うでしょう。
DEEPLY JAPAN はたいへん外国語や外国メディアに詳しいので参考にするのはたいへん便利ですが、DEEPLY JAPAN 自身が明確に言い切ったように共産党に対して強烈な敵意を持っているのですが、その理由を一切明らかにしない。
この部分が私とは正反対。
何事であれ、具体的に指摘しなければ何もわからないのですよ。ところが絶対に口にしない不思議。

今の極限まで右傾化した日本では左翼が消滅状態で、共産党の敗北は自動的に左翼の敗北であることは明白なのです。
もはや個人の好き嫌いを言えるような余裕など何処にいもない。左翼というか日本全体が絶体絶命の崖っぷち。
それなら左翼に見えるDEEPLY JAPAN がなぜ共産党を、徹底的に嫌うのかの理由ですが、「理由を一切明らかにしない」ことに尽きるんですよ。(普通なら、必ずこの逆になります)
ズバリDEEPLY JAPAN は解同の隠れ活動家ですね。だから理由を明らかにできないし左翼に見えるのに反共なのです。ただし、とんでもなく頭が良いので誰にも正体がわからない仕組み。
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Unknown (ロハスな人)
2020-03-11 10:04:53
 宗純さんに「マハティール首相(94歳)頑張ってますよ。」とコメントしようとして、『辞任の意向』というニュースを思い出しました。

 高齢者に世界最大級の大国のトップを四年間は、確かにすごくハードですよね。
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上院議員出身の大統領は暗殺されたリンカーンとケネディだけ (宗純)
2020-03-11 16:37:27
主権を持った50州の連邦国家であるアメリカの大統領は基本的に州政府首相(知事)が就任すもので、議院内閣制の日本とは大違い。
各州には州政府だけではなく、立法権がある、それぞれ州の上院と下院を持っている。
連邦議員からの大統領は、最初に暗殺されたリンカーンと最後に暗殺されたケネディ以外は、偽黒人の大統領のオバマだけ。
ほぼ例外なのです。

そもそも連邦政府の管轄は軍事と外交だけ(わかりやすく一言でいえば世界征服)に限定されていて、
国土の防衛は連邦軍の役目ではなく、一般市民で編成されるパートタイムの州兵。(連邦軍の米本土の配備は憲法で禁止されている)
バーニー・サンダース上院議員が主張している国民皆保険とか授業料免除などの内政問題はなので、連邦政府ではなくて州政府の受け持ちなのですよ。(トランプが大反対するオバマケアは多数の州政府が憲法違反だと裁判に訴えている)
もしサンダースが本気なら順番として、真っ先に地元バーモント州の知事を目指すべきなのですが、ところが、それをしない。

リベラルメディアとかバーニー・サンダースが熱心な人為的CO2地球温暖化説ですが、ある種のリトマス試験紙として実に有効です。
CO2は地球誕生以来一貫して減り続けているのは、普通は義務教育で習うので、大人の一般常識なのです。
中学で落ちこぼれない限り、誰一人、勘違いするはずがないのである。
それなら悪賢い詐欺師か、その逆の善良だが愚かな一般市民。あるいは「全員が言っているかから、』との集団同調バイアスによる何とも恥ずかしい勘違い。いずれが真実でも人の上に立つ指導者として失格、人間として不誠実で愚かであることに変わりがない。
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視座をどこにおくか (セコイアの娘)
2020-03-12 02:51:54
宗純さん、
ご丁寧にありがとうございます。
端的に言って、視座をどこにおくかの違いではないかと思います。
アメリカの大統領選も、地政学的に考察するのと、私のようにべらぼうに高い医療費、学費、住居費の請求書と毎日格闘している者とは必然見えるものが違うと思います。それと、アメリカにいると、おそらく日本にいては見えないこの国の深部、タブーが見えてきます。そこを変えないことには、この国の在り方は変わらず、世界も変わらないと思うのです。その意味では、メディアに担がれたオバマ、バイデン連中とサンダースでは全く違うと思うのです。
Deeply Japanさんは、大変意義深いブログだと思います。尊敬しています。ただ、私にも生きてきた過程で培った思想らしきものがあるので、考えが違っていても当然だと思います。
かつてインドシナがまだ戦場であった頃、私はあの辺りにいました。国境沿いの難民キャンプというのは、それこそ国家と国家との思惑の吹き溜まりのようなところです。この状況を自らの政治的信条で色分けすることは容易です。が、それでは見落とされる現実もあるわけです。そこに吹き溜った人々は、政治とはまた別問題なのです。
同じ現実でも、辺境から見るのと、モスクワ、北京、ワシントンから見るのとでは、全く違って見えるということだと思います。私はいまだに、世界の果てから世の中を見ているようなところがあり、国家の存在自身に懐疑的になることがあります。と同時に、私自身もともと西欧の在り方にたいして懐疑的なのと、アジア人としての誇りみたいなものがあって、ナショナリストだなと自分で思うこともあるのです。
この矛盾の中に私は生きています。おそらくこの矛盾を抱えたまま、死ぬのだろうと思います。




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