もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

ようこそ腐女子の匣喫茶へ お好みのモノをどうぞ、召し上がれ。 日々を書き連ね、妄想をこよなく愛でます

後少しだワタシ。

2009-11-13 21:51:22 | 腐女子の御伴
3部作「微熱」完結編もはっきりとした回数は言えないけど終幕になります。3連休だったらカキ終えるけど連休はないので徐々にカキする予定です。

今日はもう自分が佐伯さん×片桐さんでお腹いっぱいになってしまいました(^-^;) この日の為にワタシはカキ続けたと思う。もう少しもぐ菜とお付き合いくださいませ。

微熱 (17) 鬼畜眼鏡 片桐 end No.11その後偽造編 佐伯×片桐

2009-11-13 20:30:17 | 腐女子の御伴
         *ご注意*


*腐女子や同人誌の意味が解らない方や気分を害される恐れのある方は此処で御帰院してくださいませ。*



一個人の妄想なのでSprayとは一切関係ありません。腐女子や同人誌の意味をご理解頂けた方だけ此処から先へどうぞ。






         微熱 (17)



目覚めて時計を見ると15時でよく眠れたと思い深呼吸をする。風邪薬を飲んで熱も下がり後1日寝てればもう大丈夫なはず。

ベッドの足元に重みがあり見ると寝てたエシャロットはおらず、佐伯が床にクッションを敷き座りベッドに寄り掛かる様に寝ている。今度はきちんと眼鏡を外し寝ており眼鏡は小さなデスクに置かれていた。

早朝で疲れたのだろう片桐は起きたが佐伯は起きる気配はない。片桐は起きて佐伯にタオルケットでも掛け様と思い和室へ行こうとしベッドから起き上がろうとすると佐伯も起きる。

「佐伯君…あの、」

「体調はどうです??」

「お蔭さまで落ち着きました。もう、大丈夫と思います。佐伯君にタオルケットを取りに行こうとして…」

「そんな物は、必要ありません。」

「えっ??」

そう言うと佐伯はベッドの掛布団を捲り片桐のベッドに横になり、佐伯はぴったりと片桐に身体を密着させる。ただでさえ狭いベッドで片桐は出窓の下の壁と佐伯に挟まれて身動きが取れない。

片桐がして寝ていた枕を佐伯は片手でポイッと寝室のドアの方に軽く投げる。今朝は枕が凶器になり逃したので佐伯は危ない物を遠ざけた。

片桐は恐る恐る上目つかいで佐伯を見るが怒ってはない寧ろ機嫌が良い。佐伯は片桐の頭を腕に乗せて腕枕をする。ついドキりとして片桐は佐伯を見つめた。

結婚した妻にでさえもした事のない腕枕を佐伯にして貰いなんだか恥ずかしいのと嬉しい気がする。自然に視線が合いお互いに頬を寄せ合い言葉はないがそれが心地良く片桐は瞳を閉じると幾度めかの唇づけを交わす。

勘違いをしたくないと思った… もう哀しむのは嫌と思い佐伯に伝えるとそれはまた違う勘違いで、佐伯も同じく寂しい思いを募らせていた事を知りやっと素直に気持ちを受け止め合えた。

お互いの体温が伝わりその温度は同じと通じ離れた歳月を埋める様に身体を寄せ合う。それは心に秘めていた気持ちは微熱でやっと体温を分かち合い確かめ合う。

離れていたから本当の自分の気持ちに気がついた。これからはどうしょう??どうしたらお互いに心地良く過ごせるのか?? 何もかもが簡単には都合良くは行かないけど2人ならきっと意思を伝えられる。


「‥克哉君…」

佐伯に微笑みそう呼ぶその微笑みは偽る事のない信頼した眼差しである。佐伯は片手でギュッと片桐を抱きしめ名前を呼ぶ。

「稔さん。」

「ねぇ、克哉君の忘れ物は何ですか??僕は凄く気になってましたが聞いたら君がもう来なくってしまいそうで聞けなかったんです。」

「稔さんは知りたいですか??」

「知りたいです。」

そう片桐が言うといたずらな笑みを浮かべて佐伯は片桐を見つめて耳元でそっと囁く。


「俺の忘れモノは稔さん貴方ですよ。」

「僕…何ですか‥」

「ずっと探してた何処へ行ってしまったのか、もう逢えないと思ってましたよ。俺と本多は忘れると思ったけど過ぎる歳月は深く記憶は貴方を刻み消し去る事はなかった。」

「僕も忘れ様としたけど‥君を忘れられなかった。」

「俺は貴方に会う資格はないと思って居たある日に、静御前が現れてきっかけが訪れたんです。だからこうして稔さんと巡り逢えたのは静御前のお陰と言う訳です。」

「だから静御前は、佐伯君が好きなんですね。」

今はもう少しお互いにこうして抱きしめいたい。まだ、時間はたっぷりある今日は初日で明日からどんな事を話そうかっと思う。

HOUSE-Rの皆を驚かせてしまうけどきっと分かってくれるはず、だから心配はない自分で選んだ結末に安堵し身を寄せる。

扉の外は慌ただしく過ぎて行くのにこの部屋だけは、別世界でゆったりとした時間に解き放つ。たわいない時間を過ごし現実の時間に舞い戻る。

「克哉君はお腹空きませんか??」

「そうですね、もう、夕食にしましょう。」

2人でベッドから起き上がり台所へ向かう。冷凍庫に前に作って冷凍保存しておいたクリームシチューがあるのでそれを解凍し夕食にする事にした。

今日は2人にとって忘れられない日となり、雨が2人をもっと近づけさせた雨も好きになれそうな気がする。記念すべき日となるけどけして豪華な夕食じゃないけど、今日と言う日に愛を込めて2人と2羽で祝う。今日は2人にとって始まりの日となりこれから始まる物語に祝福を添えた。




微熱 (18)に続く。