*ご注意*
*腐女子や同人誌の意味が解らない方や気分を害される恐れのある方は此処で御帰院してくださいませ。*
一個人の妄想なのでSprayとは一切関係ありません。腐女子や同人誌の意味をご理解頂けた方だけ此処から先へどうぞ。
眩暈 (15)
眩暈 (16)
執務室から送迎会用の案内パンフ資料を持って来た黒地に蒼色の薔薇が画かれている手提げの紙バックにその資料と紅茶のお持ち帰り用のサンプルのティーパックを手提げの紙バックに入れた。
準備した物を持ち片桐は大広間へ向かった霧島が座って居るテーブルに行くと食べ終わったらしくハイティースタンドは下げられていて紅茶を飲んでいた。
「霧島様。」
霧島は紅茶を飲み干してティーカップをテーブルのソーサーに置いた。霧島は片桐を見る。
「お食事の最中にお声がけ致しまして失礼致します。送迎会各種ご案内の資料をお持ち致しました。」
片桐は「どうぞこちらになります。」と言い霧島に両手で手提げの紙バックを手渡した。霧島は受け取った。
「どうも。」
「ありがとうございます。」
霧島は受け取ると隣にある椅子に置いてある鞄と一緒に置いた。
「霧島様、紅茶をお注ぎしても宜しいでしょうか??」
「後は自分でやります。」
「はい、失礼致しました。」
霧島に一礼して片桐はテーブルから離れて厨房にに戻ろうとすると「片桐さん。」と呼ばれて後ろを振り向くと近衛だった。
「珈琲ご馳走様でした。」
「はい、ありがとうございます。近衛様、僕も玄関まで近衛様をご一緒にお見送りを致しても宜しいでしょうか??」
「片桐さんなら大歓迎ですよ。見送りなんて言わずにご一緒にドライブに行きたいぐらいですよ。」
近衛の軽口を聞き返答に詰まった片桐の変わりに近衛の横後ろに居る執事の平塚が近衛に返答した。
「近衛様、メイドの片桐を連れ出すのはそう簡単ではございませんよ。」
近衛は平塚の返答を聞き笑いながら片桐を見てこう言った。
「あぁ、知っていますおりますよ。片桐さんはこの屋敷の自慢の看板メイド様ですからね。」
和やかな雰囲気となり近衛の前後には執事がおり玄関まで送迎をする途中で片桐も近衛の送迎をする事にした。
待合をするロビーを通り玄関の扉前にまで来た片桐を含めて執事三人と近衛を見送る。近衛も片桐に見送られて終始ご機嫌で退館し帰って行った。
「片桐さん。こっちに来てください。」
「はい??。」
平塚が片桐の腕を持ちぐいぐいと引っ張り片桐の後ろに居る二人の執事に守られる様にして廊下を歩き社員専用の通路から厨房に戻りそのまま準備室に連れて行かれた。
「あの…平塚君??」
片桐は何も分からず不思議な顔をして平塚達の行動が理解出来ずに困っている。そんな片桐を見て平塚は溜め息をついた。
「近衛は気をつけてアノむっつりどスケベ!!」
「えっ!?」
隣に居る執事の品川と三島は腕組みをしながらこくりと頷く。さっきまで和み近衛様と呼び敬っていたのに平塚は近衛を呼び捨てで名前を呼んでいる。
「あの…僕は近衛様の冗談と思うのですが??」
「冗談にしてもあんなのがそんな事を言う事態が許せないね。」
品川が答えると…
三島はうんうん頷き怒った表情で口をひらいた。
「あんなのが片桐さんにちょっかい出そうなんてふてぶてしいよ。油断しちゃダメだよ、気をつけないとほんと何やるか分からない。」
平塚が同意を求める様に品川と三島の顔を見て話しだした。
「あのさ、片桐さんが近衛に珈琲を入れてやるのは許すけど今後は一切片桐さんに近衛を会わせない様にしよう。」
「うん、それ賛成!!」
品川と三島は笑顔で片桐を余所に同意をして満足した。三人の輪の中に居るが会話について行けずただ困る片桐だった。
「あの…僕は~ 」
「良いんだよ。心配しないで僕達が片桐さんを保護するから大丈夫任せてね。」
「民谷さんにもちゃんと言おうよ。珈琲の煎れかたを片桐さんに指導してた時のやに下がったあの顔がキモかった。」
「あん時は心配だったから俺は何度も見に行ったもん。」
平塚と品川に三島は意見が合い合意して片桐緊急保護会議を終えた。平塚は…手を顎に充ててこう言った。
「民谷さんにその事を申し出るね。民谷さんもきっと理解してくれるはず。」
品川と三島は盛大に拍手をすると平塚は颯爽と執務室へ向かって行った。そんな平塚をポカンとして片桐は見送った。
「品川君に三島君、そんな酷いです。近衛様だってご機嫌が良い時もあり冗談を言い…」
「油断しちゃダメダメあーいうのが何もかも見失うと何やりだすか予想がつかないし。危ないタイプだよ。」
「俺もお客さんに一方的にストーカーされた事あるから分かる。もう解決したから良いけど生きた心地しなかった。」
「えっ。」
「ほらね、民谷さんも近衛の取り扱いは慎重でむやみに来るなとは言えないでてこずってたもん。片桐さん仕事に戻ろうか。」
品川と三島に付き添われて厨房へ戻る片桐だった。
眩暈 (17)