神奈川0035

「こんにちはニャー。ほんじつはおひがらもよく、ぜっこうのねこびよりですのニャ。」



「しょうしょううでをけがしておりますが、だいじょうぶですのニャ。そのうちなおりますのニャ。」



「アナタのアシから、きょうのうんせいをうらなってさしあげますのニャ。どれどれ、くんくん・・・。」



「ひかえめに、すりすりー。」



「ぺろん」



「・・・・・・・・・・・・わからんのニャ。」



「まあまあ、せっかくいらっしゃったのだから、そこにすわって、つもるはなしでもきいていってくださいニャ。」



「それがね、きいてくださいよ。きのう・・・」
「ぺろーぺろー」



「きのうそこを・・・・・・・・」
「ぺろーぺろーぺろー」



「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・んっ？なにか？」



「もういいのニャ！ひどいのニャ！ヒトをおちょくるのもいいかげんにしていただきたいのニャ！ぷいっ！」



「フテねするのニャ！きずついたこころとうでは、すいみんでいやすのニャ！・・・くかー。」

神奈川0075

「ぐりぐりー」



「いっしょいっしょー」



「フタリはうんめいきょうどうたいー」



「ぐりー」



「ぐりぐりぐりー」



「おたがいぐりぐりー」



「ごちーん」



「ぐりゅん」



「もちつもたれつぐりぐりー」



「たまにふがふがー」
「ふがふがー」



「・・・アイツら、なかよすぎなのニャ・・・・・じゃっかんひくのニャ・・・。」

神奈川0034

「うがー、ひあたりがー・・・。」



「あんだてめーこのやろー！オマエがジャマで、にっこうがあたらないのニャ！どけニャ！」
「そうニャそうニャ！」
「そうニャそうニャ！」
「そうニャそうニャ！」



「これはしんこくなもんだいニャ。にっしょうけんをかえせと、そしょうをおこすぞコラ！」
「そーニャそーニャ！」
「そーニャそーニャ！」
「そーニャそーニャ！」



声は４にん、姿は３にん・・・こはいかに。数えてみると、いち、にい、さん・・・あれ？あの影ちょっとおかしい・・・



「カゲじゃねえのニャ！くろねこなのニャ！しっけいな！」



「むー。でもやっぱりここにいれば、カゲとおもわれてもしかたがないのニャ。ちょうどひかげだし・・・。」



「にっしょうけんとかいってるばあいじゃないのニャ。じしゅてきにうごくとするのニャ。にょろーん。」
「おい。ふむんじゃねえぞなのニャ。」



「ふう。やっぱりこっちのほうがあったかいのニャ。でてきてよかったのニャ。」



「ここでまたおちついてまるくなるのニャ。こうごうせいなのニャ。」
「おい、オマエ・・・。」



「どっこいしょっと。」
「・・・こいつ、シタがでずっぱりなのニャ。」
「なのニャ。」
「なのニャ。」

神奈川0033

「きょうはとくべつに、ちょうまじゅつをみせてやるのニャ。」



「よーくみておくがいいのニャ。それでははじめるのニャ。」



「まずはこうして、モモのそとがわをなめるのニャ。ぺろーぺろー。」



「にくきゅうもあまがみしておくのニャ。かみーかみー。」



「・・・へぷしっ！」



「そして、うしろあしをなめるとみせかけて・・・・・」



「ごそごそ」



「べろりん」



「・・・さあ、ここからニャ。こころしてみるように。」



「・・・ふぐっ、ふぐふぐっ」



「んべぇろーん！」



「・・ど、どうニャ！からだをナメナメしてとれたケがあつまって、なんとトリのハネに！」



「まさにちょうまじゅつ！ハンドパワーなのニャ！」
「・・・・・。」



「・・・ふん。イカサマが。」
「・・・！！」



「い・・・いかさまじゃねえのニャ・・・ハンドパワーなのニャ・・・・・。」

神奈川0032

日向に惰眠ニャー。



「ぐがー、ごごごご」



「くかーすぴー」



「ふしゅー しゅるるるるるる」



「・・・・・・・・・・・・・・・ン？」



「・・・なんニャ。ゆめか。」



「・・・・・がばっ！ゆめじゃねえのニャ！げんじつニャ！」



「あれ？いまたしかにへんなヤツがこっちみてたきがしたのだけれど・・・ひとまずここはキケンなので、いどうするのニャ。」



「ふー。それにしてもさっきのはなんだったのニャ。ヒトがせっかくツボのよこできもちよくねてるっつーのに・・・ったくもう。」



「・・あっ！オマエか！ヒトのねすがたをコソコソ、どうどうとかくしどりしていたのは！」



「くっそー、あんみんをぼうがいしやがって！うらむのニャうらむのニャうらむのニャうらむのニャうらむのニャ～！」



「・・・うなー。それにしても、あったけー。・・・・うつらうつら。」

神奈川0031

「のっそりのっそり。」



「むはー！きょうもこのイシのかんしょくがたまらないのニャ！ぐりぐりー。」



「んが・・。ちょっとクビがかゆくなってきたのニャ・・・よいしょっと。」



「ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり」



「むー。だめニャ。どうもスッキリしないのニャ。・・・あっ。そうニャ。」



「おい、そこのヒト。くびをグリグリすることをきょかしてやるのニャ。さっさとやりたまえニャ。」



「んあ～！そこ！そこキクー！」



「ぬはー。キモチイイけど、イタキモ・・・いや・・じゃっかん、イタイのニャ・・・・いでででで。」



「お・・・おい！ちからつよすぎニャ！いてえのニャ！も、もうけっこうなのニャ！」



「ぐ・・ぐえ・・・・このままだと、いのちがあぶないのニャ・・・。ここはツメをだして、ぜんりょくでだっしゅつするのニャ・・・！シャキーン！」



「ふうぅ・・・。えらいめにあったのニャ。これだからヒトってやつはもう・・・ぶつぶつ。」



「なんかすげえかたこったのニャ。グキバキ。ゴリゴリ。」



「やっぱりさいしゅうてきにしんらいできるのは、じぶんだけなのニャ。じぶんばんざいなのニャ。」

神奈川0074

「・・・ト、トイレまでがまんができないので、ちょっとここでしつれいするのニャ。じょろじょろじょろじょろ。」



「くくく・・・みたのニャみたのニャ。そとですわりションなんて、なんてハレンチなやつなのニャ。」



「な！なにをしつれいな！ションなんかしてないのニャ！」



「いーや、あれはたしかにションだったのニャ。」



「うむ。まちがいないのニャ。」



「そそそそんなことねえのニャ！ただ・・・す、すわってただけなのニャ！みょうないいがかりはよしていただきたいのニャ！」



「おもいっきりじょぼじょぼじょぼーっておとがきこえてきたのニャ。」



「そうそう。そのおとで、おもわずめがさめてしまったくらいなのニャ。」



「！！」



「どうやらいいのがれはできないようなのニャ。かんねんしろニャ、このじょぼねこめ。」



「ああはずかしい。おなじしろくろねことして、みんなにもうしわけなくおもうのニャ。」



「！！！」

神奈川0030

「きょうこそ・・・きょうこそやってやるのニャ・・・。」



「あのたかくそびえるがじょうを、せいはしてやるのニャ。」



「くせつにねん、あのおかのうえにたってけしきをながめてやるのニャ。すたこらー。」



「よおし。い、いくのニャ・・・！」



「ったったったったっ！」



「・・っ、はぁ、はぁ、はぁ・・・。」



「ち・・・ちょっとひとやすみニャ・・・。ここでくじけず、なんとしてもがんばるのニャ。」



「ミギのカイダンをゴリヨウください、ニャ。」



「つまりここは、オレせんようのかいだんなのニャ。だからこそせいはしなければいけないのニャ・・・！」



「・・とかなんとかいってるあいだに、いっきにとうちょうせいこう！や、やったのニャ！」



「かぜがきもちいいのニャ！こ、これが、ゆめにまでみたケシキ・・・」



「・・・・・なんニャ。あんがいフツーでつまんねえのニャ。がっかりニャ。」

神奈川0029

「ねろーねろー」



「・・いそがなくっちゃ・・・ぺろーぺろー」



「んんーふがふが。ひざしがあったかいのニャー・・・。」



「・・・っと。ふがふがしてるばあいじゃないのニャ。いそがないと・・・ああ！もうじかんがないのニャ！」



「つづきはここでやるのニャ。ぎりぎりまでおていれするのニャ。」



「ラストスパートするのニャ。ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ」



「ふうぅ。なんとかまにあったようなのニャ。まずはひとあんしんニャ。」



「そろそろくるはずなのニャ・・・まだかなまだかなー。」



「のっしのっしのっし。」



「ややっ！きたのニャ！どうしようニャ！ちょうきんちょうするのニャ！」



「・・・あ。どうもニャ。」
「どうもニャ。」



「・・・ふー！きんちょうしたのニャ！でも、あこがれのヒトとあいさつできたのでよかったのニャ！またあしたも！」

神奈川0028

「あらどうも！いらっしゃいませニャー！」



「ささ、たちばなしもなんなので、どうぞこちらへ。」



「なに、そんなあやしむことはないのニャ。」



「このさきにあるおみせで、おいしいネコメシとおいしいネコミルクでおもてなしするのニャ。」



「よいねこもたくさんいるのニャ。みんなハタチいかの、ピチピチギャルばかりなのニャ。」



「いまならサービスきかんちゅうなので、とってもオトクなのニャ。こなきゃそんなのニャ。」



「さささ、はやく・・・つべこべいわず、さっさときやがれニャ！！！」



「・・・いっちゃダメ・・・いっちゃだめなのニャ！」



「あそこははいったらさいご、あまいことばでオトコをたぶらかせる・・・そう。」



「よにもおそろしい、ボッタクリねこキャバなのニャ！！ああおそろしいおそろしい！おもいだしてしまったのニャ！」

神奈川0027

「しゅっきんまえに、したくがあるのニャ。ちょっとまってろニャ。」



「あたまぐりー。すりーすりー。」



「うむ。じゅんびかんりょうなのニャ。」



「うはー、きょうもあさひがまぶしいのニャ。もうひるだけど。」



「しょくばへはとほ１ぷんなのニャ。このままでははやくつきすぎてしまうのニャ。」



「よし、ここでちょっとひといきいれるのニャ。」



「ぽりぽりぽりぽり」



「ぺろーぺろー」



「・・・さあ、いくのニャ。」



「いらしゃいいらしゃいー。キツネだけじゃなく、ねこもでむかえるイナリダイミョウジンはこちらですニャー。」



「ふだんならつうこうりょう、ねこメシ１にちぶんなのニャが・・きょうはなんと！」



「とくべつに、ねこメシ１ねんぶんにしておくのニャ！オトクだニャ！オレが！どんどんいらしゃいー！」

神奈川0073

「ごめんくださいニャー。」



「しょうしょうのあいだ、かくまっていただきたいですのニャ。」



「ふがふがー」



「すりー」



「おい、みつかったかニャ？」
「いや、みつからんのニャ。」



「まったく、いったいどこにいったのやら・・・。」
「もうすこしさがしてみるのニャ。」



「とはいっても、ここらへんはもうさがしつくしたのニャ。」



「あのなかにはいられたとしたら、もうみつけることはぜつぼうきてなのニャが・・・。」



「すりーすりー」



「おい、どうするニャ。」



「オレもやるのニャ。どいてくれニャ。」
「んがっ」



「ばりーばりー」
「もうかくれんぼにもあきたので、オレはそろそろねることにするのニャ。」

神奈川0026

「ひなたでまったりー。」



「おい、そろそろアレ、やっておいたほうがいいんじゃないのかニャ。」
「それもそうニャ。ききめがきれたら、めんどくさいことになるのニャ。」



「・・おまえはねこニャ、おまえはねこニャ、おまえはねこニャ、おまえはねこニャ、オマエハネコニャ・・・・・。」



「ふむ。これでよしニャ。」



「・・・ウムー。なんだかちょうみられているのニャ・・・ねらわれてるきがするのニャ・・・・。」



「さいみんじゅつ、きいてないんじゃないかニャ。だったらやばいのニャ。」



「うげっ！きょうみのたいしょうがこっちにむいたのニャ・・・！」



「ほ・・ほんとにだいじょうぶなのかニャ！？・・・もういちどかけなおしたほうがいいんじゃないかニャ・・・。」



「うむう。とりあえずいまはおちついているので、もうすこしようすのみるのニャ。」



「もしきいていたら、ワンとはなかず、ニャーとなくはずなのニャ。それをかくにんしてからでもおそくないのニャ。」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ニャー。」



「ほっ。よかったのニャ。ちゃんときいているのニャ。これでわれわれもあんたいなのニャ。」
「あんしんしてまたねることができるのニャ。とことんねるのニャ。ねむりつくすのニャ。」

神奈川0025

「べたー」



「ごろー」



「・・・・・そろそろアレのじかんなのニャ。ごろごろしているばあいじゃないのニャ。」



「いちにちさいていいっかいは、アレをしないとちょうしがわるいのニャ。いそぐのニャ。」



「くさかみかみー！おもうぞんぶんはむはむするのニャ！」



「あんぐりー」



「あむあむ」



「たまんねえぺろー！」



「この・・・クサが・・・」



「たまんなく・・・きもちよく・・・」



「フガッ・・・フガフガッ・・・！」



「・・・オマエもやるかニャ？」

神奈川0072

「すりすりー」



「ふがーふがー」



「ほらほら、のんびりしてるとおいていくニャよ。」
「ま、まってー！」



「まってよー！・・・はぁ、はぁ・・・・・」



「あー！もうだめなのニャ！」
「どうしたのニャ。」



「もういっぽもあるけないのニャ。だっこしてくれるまでてこでもうごかないのニャ。」



「いいトシこいてなにあまえたこといってるのニャ。もうマジおいてくのでかってにしろニャ。」



「うぅー・・・まってー！おいてかないでくれニャー！よたよた」



「ちょっときびしすぎるんじゃないかニャ。」
「んー？」



「あまやかすとアイツのためにもならんのニャ。アイのムチなのニャ。」