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チャイコフスキー:幻想序曲『テンペスト』作品18 (スコア付き)

2024-01-01 06:30:53 | 音楽雑感&関連サイト

チャイコフスキー:幻想序曲『テンペスト』作品18 (スコア付き)

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー: 幻想序曲『テンペスト』作品18 TH 44 ČW 41 (スコア付き) 作曲年代:1873年(1888年改訂) 指揮:ミハイル・プレトニョフ 管弦楽:ロシア・ナショナル管弦楽団

00:00 Andante con moto 03:36 Allegro moderato 05:29 Allegro vivace 08:35 Andante con moto 12:17 Allegro animato 14:47 Andante non tanto 19:29 Andante con moto

チャイコフスキーはウィリアム・シェイクスピアの戯曲を愛好しており、『ロミオとジュリエット』『テンペスト』『ハムレット』の3作品を基にした幻想序曲を残している。《幻想序曲『テンペスト』作品18》は、《幻想序曲『ロミオとジュリエット』》に続く2作目で、1873年に作曲された。初演は1873年12月19日にニコライ・ルビンシテインの指揮で行われ、高い評価を受けた。 戯曲『テンペスト』のあらすじは以下のとおりである。 前ミラノ大公のプロスペローは、弟・アントーニオにミラノ大公の座を奪われ、絶海の孤島に娘・ミランダとともに追放されていた。プロスペローは、ナポリ王やナポリ王子、そしてアントーニオらが乗った船を、島の妖精・エアリエルの魔法の力で難破させ島に漂着させるという復讐を企てる。復讐は成功し、さらに娘・ミランダとナポリ王子・ファーディナンドを魔法の力で恋に落とさせ、結婚させることに成功する。アントーニオは島の住人を味方につけてプロスペローを殺そうとするが、魔法の力で未遂に終わる。プロスペローはさらなる復讐を思いとどまり、漂着した一同と和解し、妖精・エアリエルを開放することにする。一行はナポリに戻り、結婚式を執り行うことになる。 チャイコフスキーの幻想序曲では、戯曲の内容をすべて描写しておらず、船が難破する場面、ミランダとファーディナンドが恋に落ちる場面などが主に描かれている。冒頭のAndante con motoでは、静かな海と航海の様子を描写している。次第に音楽は荒々しくなり、Allegro vivaceからは荒れ狂う海と難破する船の様子を描く。Andante con motoからは、チェロが「愛の動機」を奏で、ミランダとファーディナンドの恋を描く。再び音楽は荒々しくなるが、「愛の動機」が再現され、それが全合奏により劇的に展開される。最後は冒頭の航海の描写に戻り、ヘ短調で静かに終わる。

 

 


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