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ドヴォルザーク:交響曲第3番変ホ長調 作品10 B 34 (スコア付き)

2024-09-03 06:30:15 | 音楽雑感&関連サイト

ドヴォルザーク:交響曲第3番変ホ長調 作品10 B 34 (スコア付き)

アントニン・ドヴォルザーク: 交響曲第3番変ホ長調 作品10 B 34 (スコア付き) 作曲年代:1873年4月~7月4日(1887、1889年改編) 指揮:イシュトヴァン・ケルテス 管弦楽:ロンドン交響楽団

00:00 第1楽章 Allegro moderato (変ホ長調) 11:38 第2楽章 Adagio molto, tempo di marcia (嬰ハ短調 - 変ニ長調) 27:47 第3楽章 Allegro vivace (変ホ長調)

《交響曲第3番変ホ長調 作品10 B 34》は、ドヴォルザークが32歳の時の1873年に作曲されました。初演は1874年3月29日にプラハでスメタナの指揮によって行われました。ドヴォルザークの全交響曲中、最初に初演された交響曲です。出版は1912年で、番号なしの作品として出版されましたが、1960年代の全集出版の際、第3番だった《交響曲第5番ヘ長調 作品76 B 54》に代わって第3番となりました。 この作品は、《交響曲第4番ニ短調 作品13 B 41》などとともにオーストリア政府の奨学金の申請のために作曲されました。当時のドヴォルザークにとって、結婚を控えていたことや、さらなる名声をつかむ上でも奨学金の合格は重要なことでした。そのため、当時流行していたワーグナーやリストの要素を積極的に取り入れつつ、彼独自の作曲スタイルを模索した、充実した作品に仕上がっています。 ワーグナーやリストなどの新ロマン主義の影響は、ハープが使用されていること、弦楽器がパート内で分割されていること、スケルツォを欠くこと(循環形式への挑戦)などの点から見受けられます。一方で、《交響曲第2番変ロ長調 作品4 B 12》と比較して主題がわかりやすく数も一般的になったことや、プラハで起きた宗教戦闘をもとにした《讃歌 「白山の後継者たち」 作品30》との共通性などから、ドヴォルザークの独創性や愛国心が見出されます。 ドヴォルザークはこの交響曲に特別な愛情を持っていました。1887年と1889年に改訂も施しています。彼は頻繁にこの交響曲のスコアを見返し、亡くなる数日前も愛情をこめてスコアをぱらぱらとめくっていたようです。そんな交響曲も今日ではほとんど演奏会で取り上げられることもなく、作品リストに載るのみです。


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